いずものこころ

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今回は、次のような空想をしてみたいと思います。

1.スサノヲ一族は、朝鮮半島から出雲に渡来した一族であるが、その渡来の目的は、出雲の奥深い山間地の森林資源とそれから得られる用材を、朝鮮半島に持ち込むためだった。

2.このことを暗示しているのが、『日本書紀一書第四』、『日本書紀一書第五』、『出雲国風土記』の記載である。

3.スサノヲ一族が、各種の材木の性質をよく知り抜いていたこと、建築・造船の技術を持っていたことも、『日本書紀一書第四』、『日本書紀一書第五』の記載に具体的に述べられている。

4.ヤマタノオロチ退治に至ったのも、ヤマタノオロチ族は出雲の山間地を支配する山林族で、発展し始めた平野部の稲作農耕民を収奪の対象にしており、そこの首長たち(アシナヅチ・テナヅチ)が、スサノヲ一族による出雲の山間地支配の前提と見返りに、ヤマタノオロチ族退治を願い出たからである。

5.スサノヲ一族は、平野部の首長らの協力のもとに、ヤマタノオロチ族を退治することができた。平野部の首長たちと通婚関係を持ち、山間部の森林資源を獲得したスサノヲ一族は、やがて、自らが拠点とした出雲の山間地の支配者となって同化していった。これが、出雲の山間地を巡り歩くスサノヲの姿として『出雲国風土記』に載っている。

6.出雲の「森の王」となったスサノヲ一族は、祖霊を祀るために、得意とする製材技術と建築技術で「宮(神社)」を作り出した。その宮は、先住する出雲の人々が聖地としていた磐座のあるところに作られた。須我神社、熊野大社、恵曇神社、出雲大社の素鵞社などがそのプロトタイプである。

7.その宮は神社の基本様式である高床式建築で、その宮には朝鮮半島の聖地に取り入れられている「千木、鰹木、鳥居、注連縄、玉垣」などが付加された。すなわち、故地を朝鮮半島に持つスサノヲ一族が、今日の日本の神社様式のさきがけを造ったのである。

8.スサノヲ一族は、斐伊川にまつわる産鉄・製鉄に関わった一族ではなく、スサノヲの御子神の神格が示すように「植林の神・材木の神・建築の神・造船の神」である。出雲の山間地にスサノヲ一族の伝承が色濃く残るのも、その山間地の森林資源に、深く関わっていたからである。

9.ヤマタノオロチ族も、産鉄・製鉄に関わる一族ではない。ヤマタノオロチの尾から出た「叢雲剣」もあくまでヤマタノオロチ族のレガリア(神宝・至宝)であって、彼らが産鉄・製鉄に関わっていたので、立派な剣を作って持っていたというものではない。

10.とはいえ、出雲には豊富な砂鉄があり、その後には日本有数の産鉄・製鉄地域になったが、それを支えることができたのも、スサノヲ一族が、植林・造林の技術を持っていて、山々を禿山にすることなく製鉄のための木炭を供給し続けることができたからである。

11.紀伊半島の熊野に、出雲と同じようなスサノヲ一族の伝承と有力な神社が存在する理由は、平野部の農耕集団と手を組めば、山間地の支配者になれるという出雲でのスサノヲの成果が、同じように森林資源の豊富な紀伊・熊野にも適用されたからである。先行したのは、あくまで朝鮮半島に近い出雲でのスサノヲ一族の活躍である。

12.スサノヲが支配したとされ、オオクニヌシがそこで試練を受けたとされる「根の国」とは、同じくスサノヲとその一族の伝承が多く残り、オオクニヌシも一時避難したという「木の国」=紀伊との共通項が「樹木・森林資源」と考えられることから、「(木の)根の国」を意味し、それは奥深い森林地帯ということであり、具体的には出雲の中国山地の奥深い森林地帯を指すものと考えられる。

13.以上からすると、従来唱えられていた・・・『スサノヲのイメージには、『出雲国風土記』と『古事記』・『日本書紀』との間に大きな落差がある』・・・という考えは、見直す必要があると思われる。

閉じる コメント(17)

専門知識がないので、何と書いてよいかも分からないのですが、
実家の本籍地が米子で、出雲大社にもお参りに行ったこともあります。
沢山の警報(大雨・洪水・強風)の中、出雲大社に近づくにつれ空が晴れ渡って感動したこと、一生忘れられない思い出でした。
和歌山の熊野大社も、別世界の様なおごそかな感じがしました。
現在、私、奈良に住んでいますが、近所にはスサノヲ尊とクシナダ姫をご祭神の神社もあります。

最近、韓国時代劇ドラマを見るようになって、古代の朝鮮半島との深い関わりに凄く興味がわいてきました。
韓国や中国には数年前行ったことがあるのですが、大陸の岩山に生える樹木と、
日本の山の違いを思い出しました。
熱帯雨林の関係でしょうか、日本の方が、大木が育ちますよね。
そんな感想を持ちました。

2008/3/4(火) 午前 10:41 らんば

面白いですね
八岐大蛇を人間とすると
酒に酔わして退治したとか若い娘が生贄ってのもうなずけますね
八人いたのかなぁ?
でも・・・人を酔わして退治したってコトなら聞こえが悪く伝承されますよね

尾からでた剣という尾とはなにか意味があるのかもしれませんね

2008/3/4(火) 午前 11:04 redorca

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おかんさん>「韓国や中国には数年前行ったことがあるのですが、大陸の岩山に生える樹木と、
日本の山の違いを思い出しました。」・・らしいですね。太平洋戦争が終わって朝鮮半島から引き揚げ船で帰ってきた人達は、九州の青山を見て、ああ日本に帰ってきたと思ったそうです。

2008/3/4(火) 午後 3:21 [ shigechanizumo ]

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redorcashozoさん>コメントありがとうございます。今回もだいぶ長いシリーズにして詳しく空想していますので、続いて読んでくださいね。

2008/3/4(火) 午後 3:22 [ shigechanizumo ]

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出雲風土記にラピュタの飛行石の話がのっていると聞きました。安来あたりにある天石楯だということです。

2008/3/16(日) 午後 10:57 [ 鐵八束 ]

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吉野裕氏のスサノオ=鉄神論というのがありますが、金屋子神(金屋子神社、総本社島根県安来市広瀬町)も製鉄神です。また、この安来はスサノオが命名した地名だとも言われます。これらに関連性があるのでしょうか?

2008/12/21(日) 午後 11:39 [ 和魂 ]

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和魂さん>天津神の中に鉄・金属に関する神様がいるので、スサノヲがその程度の格の神だったとは思われないのですが。もっと神格は高かったと思います。

2008/12/22(月) 午前 9:01 [ いずものしげちゃん ]

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金属のなかでも鉄は特別で、司馬遼太郎氏などは日本文明の原像は鉄によって作られたともいっています。鉄によって農業生産性が向上し、交易が盛んになるといった観点からすると、王権の誕生の根底に鉄があると思います。

2009/1/9(金) 午前 7:10 [ 安永 ]

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かつて、宮崎アニメ「もののけ姫」の解釈で、緑と鉄が相反するものとして言われている論調が多かったですが、今考えてみると緑と鉄を結びつける大切なヒントがたたら製鉄にはあるような気がします。

2009/1/31(土) 午前 0:03 [ pawapuro ]

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そのあたりに、世界ブランドの特殊鋼を製造している日立金属って会社がありますね。そこの工場は地元民のあいだではスサノオノ命の生まれ変わりだとの噂も絶えないとか聞いたことがあります。

2009/2/26(木) 午前 0:21 [ 草薙 ]

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しかし、安来は興味深いところですよね。「坂の上の雲」関係で日露戦争のことを調べているのですが、出雲風土記に安来ことが載っていて、出雲四大神の一柱野城大神がまつられていたとか。司馬遼太郎はこの神を部族神とした子孫があの有名な乃木大将だと指摘しています。

2009/12/2(水) 午後 9:34 [ ミネルバ ]

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加藤義成著 「古事記参究」を読めば分かると思います。

2010/1/5(火) 午後 5:02 [ 古事記ファン ]

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やはりスサノオは出雲のもの。やはり本来的な由緒を尊重しなければ健全な愛国心が育成されない。

2010/8/9(月) 午前 9:53 [ つべしろ ]

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そうですね、安本美典氏によると安来平野あたりが、古事記で言う根之堅洲国なので、そのあたりにあった王権(すでに古墳時代を先取りした四隅突出墳丘墓を築造していたので弥生の首長とするのは不適当)の主だったと思われます。

2012/6/24(日) 午前 7:31 [ 鋼の記憶 ]

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三浦佑之氏の出雲国風土記を引用した王権に関する文章は深く感じ入りました。

2012/7/8(日) 午前 9:09 [ ダイヤ ]

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ダイヤさん>これからもよろしくお願いします。

2012/7/13(金) 午後 2:08 [ shigechanizumo ]

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出雲は奥深いですね。

2015/11/22(日) 午後 6:21 [ 名古屋砥泥会 ]


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