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今日は、伝文(伝統文化)チャンネルの収録でした。 |
さよなら歌舞伎座
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昼の部は、伽羅先代萩の通し上演 夜の部は、毛谷村、吉田屋、曽根崎心中。 先代萩は玉三郎さんをはじめ、歌舞伎座ならではの豪華な配役です。 子役の演技も上手ですよ! また、床下の場の仁木を、播磨屋がやるのを僕は初めて見るので、 とても新鮮です。 必見です! 毛谷村はいつもより長いバージョンです。 播磨屋と福助さんのコンビはいいですね。 吉田屋は今回は松島屋さんと大和屋さんのゴールデンペア! 曽根崎心中は思い出の演目です。 イギリスのロンドン、マンチェスター公演 ロシアのモスクワ、サンクトペテルブルグ公演 にいかせてもらいました。 いい思い出です。 今回も前回からやりかたの途中幕を使わず、暗転廻しで繋ぐやりかたです。 これが、結構たいへんなんですよ! 盛りだくさんで、終演は昨日は9時25分でした。 昼の部の方が、人気があるようです。が 夜の部も面白いですよ! 皆さんのご来場を、心よりお待ちしています。!
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第一場 芝高輪細川家中屋敷下の間 内 記....たゞ主税も十五歳、われらも十五歳、あったらけなげの若者を、 斯様の事に死なせずと・・・・身などの家来にして、 長く主従と云われたかったのじゃ。 内蔵助....恐れながら、御通行を願い上げます。 内 記....父上の上意に、汝も十五歳、武士の鑑の十七人にあやかり、 一代の武名を上げるようにと、・・・・今日初めてお許しが出て、 喜び参って対面するのじゃ。又と申してもその時があるまい。 内蔵助、只一言でよい、身が一生の宝となるような言葉のはなむけはないか。 あらば聞きたい、聞かしてほしい。 内蔵助....当座の事、用意もなく申し上げます。 人はたゞ初一念を忘れるなと・・・・申し上げとうござります。 内 記....初一念とな・・・・? 内蔵助....咄嗟にうかぶ初一念には・・・・決して善悪の誤りはなきものと考えまする。 損得の欲に迷うは、多く思い多く考え、初発の一念を、忘るゝためかと存じられます。 内 記....内蔵助、内記一生忘れないぞ。 内蔵助....は・・・。 内 記....一同名残が惜しいのう。 一 同....ははァ・・・。 第二場 芝高輪細川家中屋敷詰番詰所 おみの....ああ、お頭さま、もうお許し下さいませ。 内蔵助....何。 おみの....十郎左衛門さまの御肌身にあの琴爪が・・・今の今までお持ち下されたと云う それだけで、おみのは嬉しゅうござります。 その上のお尋ねは、もはや御無用に、存じます。 磯 貝....おみの殿。 おみの....十郎左さま! 内蔵助....聞くなと云うのか。聞かずに通してくれるか、云わずに通してくれるか。 それはわしから頼むことじゃ。 磯 貝....おみの殿。 おみの....十郎左さま。 磯 貝....御親父杢之進さまにも・・・。 十郎左は婿に相違ござらぬ。 婿でござると・・・申しあげて下され。 おみの....はい。 内蔵助....十郎左、時刻ぞ 磯 貝....・・・ 十郎左上手にはいる。 内蔵助....おみの殿、さらば・・・。 内蔵助上手向きに歩きだす。 暗転 第三場 芝高輪細川家中屋敷大書院 上意により、切腹をいいわたされて。 内蔵助....如何ようなる重咎に処せられましても然るべく存じます処に、 切腹を仰せつけられましたる事、その段な誠に有難く存じつ奉りまするが・・・ 荒 木....その段な・・?うむ。 偖て、内蔵助、今日は意外なる所にて体面致す。 一昨年三月、赤穂城うけとりの副使として下向の際のそちの取り計らい、 諸事残る処無き立派の致し方、御上聞にも達しているぞ。 内蔵助....有難う存じまする。 荒 木....是は、・・・荒木十左衛門、役儀を離れて自分一存に話しておく。 吉良上野介の伜左兵衛こと、父を討たれながら其時の仕方、 甚だ以て不届千万に付、領地御召上げの上、家名断絶、その身は信州高島なる 諏訪安芸守の在所に蟄居御預けのことと相成った。 余事ながら申し添えて置く。 内蔵助....え、さては・・・吉良さまにも。 荒 木....上様にも、吉良親子の仕方、ことがとく御不興じゃ。 内蔵助....は、は、かたじけのう存じます。 吉良家御処分の厳重さを承り奉りまして、我ら一同 日本晴れの心地にござります。 これにて一同冥府に於て主人、内匠頭の面を仰ぎ見られまする。 有難うござります。かたじけのう存じます。 荒 木....一同の者、上下心をあわせ長々の労苦・・・察し入るぞよ。 内蔵助....・・・・勿体のうござります・・・・。 久 永....日もはや晩景をすぎたり、心静かに、用意するがよかろう。 内蔵助...は。 暗転 第四場 元の詰番詰所 内蔵助....十郎左、時刻ぞ、遅るるな。 磯 貝....はい、先ず。 内蔵助....いや、、御主、行け、内蔵助は最後の一瞬時のその時まで 四十六人のあしどりをみとどけねがならぬ役目だ。 磯 貝....はい。 磯貝、花道揚幕へ走り行く 内蔵助ゆっくりと花道七三へ 内蔵助....堀内どの。 伝右衛門....は、はい、 内蔵助....どうやら皆、見苦しき態なく新でくれるようにござりまする。 これで初一念が届きました。・・・ どれ、是からが私の番、御免下さりましょう。 太鼓の音響く中、内蔵助花道揚幕へゆっくりと歩き去る 緞帳下りる 平成21年3月 歌舞伎座 【配役】
大石内蔵助・・・松本幸四郎 おみの・・・中村福助 磯貝十郎左衛門・・・市川染五郎 徳川内記・・・中村米吉 堀内伝右衛門・・・中村歌六 荒木十左衛門・・・中村東蔵 |
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第二幕 第一場 千石伯耆守役宅表の間大書院 千石伯耆守、鈴木源五右衛門、水野小左衛門は奥に去り 義士一同は席を立って、内蔵助の周囲に座る。 【セリフ】 内蔵助....打ち首、縛り首にあうても是非なきところに、かく結構に仰せつけられたは、 一期の外聞とも申すべきものじゃ、いま別れたは、またと見る日の・・・。 これが最後の別れになろうとも知れぬ。 病あるものは病を養い、傷ある者は傷を療治し、 最後の一日をいさぎよう相待たれるよう、願います。 それにしても二年このかた、よく内蔵助ふぜいの下知を守って下された。 御一同様、長い月日でござりましたな。 安兵衛....ご家老さま。 一同泣く 大石主税どの、と呼ぶ声 内蔵助....おゝ主税、そなたの名ぢゃ 主 税....父上。 内蔵助....言い聞かせるほどのことは、かねて申してある筈だ。 かねての言葉を忘れては相成りませんぞ。 主 税....父上、御心配下さりますな。主税、忘却はいたしませぬ。 内蔵助....立ちませう。 主 税....はい。 内蔵助....立ちませう。 主 税....はい。 内蔵助....えゝ、立ちませうぞ。 主 税....は・・・い。 内蔵助残し気味に暗転。 平成21年3月 歌舞伎座
【配役】 大石内蔵助...片岡仁左衛門 大石主税...坂東巳之助 千石伯耆守...中村梅玉 堀部安兵衛...片岡市蔵 |


