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今日未明、市川準監督が亡くなったと、ネットのニュースで知り、驚いた。

彼の映画の熱心なファンでもないが、結構、その時どきで、何本か観てきている。

「タンスにゴン」や「禁煙パイポ」など、彼が手がけたテレビコマーシャルは、
多くの人が観てきただろう。


何本かリアルタイムに映画館で観てきたが、監督第一作の『BU・SU』だけは封切り時には観ていない。
『アイコ十六歳』や『さびしんぼう』とは違う富田靖子の魅力を引き出した作品で、特に和歌山の父のところに行く場面で、南海難波駅改札口手前のあの大階段を、富田が一気に駆けあがるシーンは印象的だった。

私は何年も通勤の行きかえりに、その階段の両端にあるエスカレーターで上り下りをしていたので、通る度に、いつもあの場面を思い出したものだ。
テーマ音楽はサザンオールスターズの原由子がサザンとしてではなく、個人で担当した。この仕事で、彼女はその才能を見事に発揮している。


『ノーライフ・キング』は、いとうせいこうの原作だったと思う。
難解な映画だったが、市川は脚本にまったく関係なく、撮影の移動途中に突然思いついて、街角で主役の少年をモデルにして長いインサートカットを撮っている。
何故か物語の筋には不要なはずのそのシーンはとてもきれいで、今も印象に残っている。

『病院で死ぬということ』は、最近、死んだ自分の父の記事でも書いた大阪の淀川キリスト教病院とともに、日本におけるホスピスの草分け的な病院の医師が書いた本が原作だったと思う。
病室の場面のフェイドアウトが多用され、重いテーマの映画にリズムを与えていた。淡々とした良い映画だった。


最後に観たのは2004年の作品、『トニー滝谷』。大阪でも単館上映ではなかったかと思う。
村上春樹原作で宮沢りえ、イッセー尾形が演じた。音楽はなんと坂本龍一。

イッセー尾形の一人芝居が好きで、10年ほど前から大阪はもちろん神戸までよく観にいっている。映画の尾形は一人芝居の時とはまったく感じが違うが、この映画にぴったりはまっていて面白かった。
この映画も内容のわりに淡々とした、市川らしい絵になっている。


市川準監督の映画を全部観たわけではないが、彼らしい映像の特徴やリズムがあるように感じる。
つまりどんな映画を撮っても、市川準らしさが出ていて、それが魅力で映画館に足を運んできたように思う。

それにしても59歳というのは、私とあまりかわらない年齢だ。
あまりに早すぎる。惜しいと思う。

今度は彼の遺作を観にいかなければならなくなった。残念である。


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