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日朝友好こそ平和への道/在日朝鮮人は平和への架け橋/南北は統一へ、米軍はアメリカへ!

領土問題

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『北方領土問題対策協会』は『救う会』と同じだ!
 
『反ロシア謀略劇』と『反朝鮮謀略劇』は同じ
 
『北方領土問題』は『拉致問題』とは類似点が非常にたくさんあります。諸悪の根源は日本の戦争犯罪で、その後東西冷戦が絡んで米帝国が干渉しています。北方領土問題では、1956年の日ソ共同宣言のときは2島ひきわたしで妥協するところを、米帝国が干渉してきましたし、日朝国交正常化でも米国が干渉してきました。日本政府がウソにウソを重ねてヤクザも真っ青になるような報道を垂れ流してきた点も『北方領土問題』と『拉致問題』は類似しています。さらにNHKをはじめとするメディアを利用してデタラメな報道を狂ったように垂れ流し、さらに学校で使われている教科書にもデタラメで一方的な記述をしている点もそっくりです。右翼だけでなくヤクザや暴力団が絡んでいる点もそっくりですね。そしてファシスト安倍晋三が親玉になっている点も同じです。北方領土の公正な理解は、
 
 
このブログが歴史を公正に、客観的にみてカキコしていますからお薦めです。また、しきちゃんのブログ
 
【北方領土問題】
 
 
【北方領土交渉は頓挫する】
 
 
をご覧になればよくわかります。日本政府のいう『北方領土問題』の本質は『拉致問題』の本質とそっくりなのです。つまり自ら国民を騙して墓穴を掘って問題解決を不可能にしてしまったわけです。『拉致問題』も2002年に当時の小泉総理は本気で拉致問題を解決して日朝国交正常化をしようとしましたし、アメリカの介入もはねのけて日朝平壌宣言までやりました。ところが安倍晋三一味が介入して解決不可能にしてしまいました。
 
拉致問題で安倍晋三は自分の任期のうちに解決するといって国民を欺瞞していますが、安倍氏の拉致問題の解決とは、『拉致被害者全員が生きている』というウソをいって、『すべての被害者を救出して家族のもとに返す』というのです。死んでしまった人間を生きて家族のもとに返す、というのですから不可能なのは当然です。
 
北方領土問題も『ロシアはポツダム宣言後に侵略して国土を強奪して不当占拠している』、ということが前提で、『4島すべてを返還する』というのですから不可能なんですね。
 
そして、こんなばかげたことに国民の血税を湯水のように注ぎ込んでいる点もそっくりです。『拉致問題』では日本政府は『拉致問題対策本部』を作って年間12億円の予算を組んでいますが、『北方領土問題』では、数十年間100億円以上の巨額の血税をつぎ込んできました。地方自治体も『拉致問題』、『北方領土問題』でばかげたプロパガンダを垂れ流して国民を洗脳するのに血税をつぎ込んできました。
 
それから、『拉致問題』も『北方領土問題』も公的資金を食い物にしたり、国民を騙して年会費を徴収したり、寄付を行ったり、いろんな商品を購入させたりして暴利をむさぼっているヤクザ団体がたくさんあります。『反朝鮮謀略劇』で拉致問題を狂ったように喚きたて『北朝鮮憎し』の反朝鮮謀略劇をやっている最大の団体が『北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会』で通称『救う会』であることはみなさんご存じだとおもいます。そしてその親玉が安倍晋三であることはよく知られていることです。『救う会』の全国大会は日本中で開かれていますが、安倍晋三が何度も出席しています。そしてカンパを募り、いろんなものを購入させていますよね。国会議員で『ブルーリボン』をつけている人がたくさんいますけど、あれば500円で販売していますけど、原価は50円足らずでしょう。『救う会』によると署名活動が1000万筆を超えたというのですから、どれだけ多くの人たちが騙されているのかわかりますよね。そのほか『特定失踪者問題調査会』とか『救え!北朝鮮民衆/緊急行動ネットワーク』(RENK)などは北朝鮮の人たちを甘言やわいろで騙して連れ出してデタラメな証言をやらせたりしている『工作員』の人たちがたくさんいらっしゃいます。
 
こういう人たちは政府や地方自治体から資金を得ること、国民を騙して金を巻き上げることが目的で、『拉致問題』は本当は解決したくないわけです。解決して日朝国交正常化してしまうと、このような団体は解散せざるを得なくなってしまいますよね。それからヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗もグルになってるんですね。みなさん、騙されないようにしましょう。
 
『北方領土問題』も国家ぐるみで『反ソ連謀略劇』、『反ロシア謀略劇』を長年やってきて公的資金の投入も『拉致問題』どころではありませんので、既得権益団体がすさまじく極右団体やヤクザ、暴力団がたくさん関与しています。『救う会』に相当する最大の既得権益団体が『北方領土問題対策協議会』で、これも安倍晋三が親玉で国家ぐるみで国民を騙し公金をつぎ込み、国民から金を巻き上げているんです。正式な名称は、『独立行政法人北方領土問題対策協会』で、HPは、
 
 
です。ちょっと覗いてみてください。これまでに集めた返還要求署名数-2012年度末時点で、84,932,271人なのですから、日本全国の成人のほぼ全員に相当する人たちが署名していることになります。HPの最初には、
 
『北方領土問題の解決は日ロ両国間の最大の懸案事項です。この問題が一日も早く解決され、真の友好関係が確立されることが、私たちの願いです。』
 
のように一見まともなような文句が書かれていますが、すぐ下に、
 
『北方領土とは、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島のことです。これら北方四島は、1945年にソ連に不法占拠され、ソ連が崩壊してロシアとなった現在もその状態が続いています。』
 
こうゆう調子なんですね。そもそも『北方領土問題の解決』とはどういうことかというのを、みてみると、
 
 
Q:北方領土問題ってどういうこと?
 
A:北方領土問題とは、第二次世界大戦直後、ソ連軍によって不法に占拠され、現在もロシアの不法占拠化にある択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島からなる北方領土を、一日も早く日本に返還してもらうことです。
 
これでは解決するわけがないのは当然です。つまり解決しないなら毎年100億円以上の公金をもらえるし、国民もせっせとお金を貢いでくれる。こんなうまい話はありません。ですから『解決を願っている』などは宣伝文句にすぎず、永遠に解決しないことを願っているのがホンネなのです。今年はどうだったでしょうか。そこらじゅうで『北方領土を返せ』って喚いてましたね。『拉致被害者を返せ!』って喚いている人たちとそっくりですね。

きょう北方領土の日、東京で全国大会 首相、問題解決に強い意欲http://www.hokkaido-np.co.jp/img/icon_photo.gif

(02/07 13:58、02/07 14:50 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/image/6122_1.jpg
北方領土返還要求全国大会であいさつする安倍首相=7日午後、東京都千代田区の日比谷公会堂

 

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/519747.html

 

 北方領土返還要求全国大会が「北方領土の日」の7日、東京都千代田区の日比谷公会堂で開かれ、安倍晋三首相は「最大の懸案である北方領土問題を最終的に解決し、平和条約を締結すべく交渉に粘り強く取り組む決意だ」と述べ、問題解決に強い意欲を示した。首相はこの後、プーチン大統領との首脳会談に臨むため、政府専用機でロシア・ソチへ出発した。

 首相は、日ロ間に平和条約がないのは「異常」と指摘。「元島民のみなさまが高齢となり、早急に北方領土問題の解決を図らなければならないことを肝に銘じて対応したい」と強調した。

 大会は実行委員会の主催。元島民や返還運動関係者、与野党の国会議員ら約1600人が出席した。

 この後、首相は羽田空港で記者団に対し、「プーチン大統領との信頼関係をさらに厚みのあるものにしたい。平和条約締結は歴史的課題だ。私も大統領も結果を出す大きな責任がある」と述べた。

「北方領土問題は国家犯罪だ」 本紙・大阪代表が講演 熊本

産経新聞 2月9日(日)7時55分配信
 
 
熊本県北方領土対策協会などが主催する「北方領土問題セミナー」が8日、熊本市中央区の熊本交通センターホテルで開かれ、産経新聞社専務・大阪代表の齋藤勉氏=写真=が「原点に戻り、希望を持って」と題して講演した。

 齋藤氏は「北方領土問題は日露間の領土紛争ではない。ソ連が独裁者スターリンの指令で終戦直後、火事場泥棒的に北方四島を不法占拠した国家犯罪であり、この原点に立つ限り、四島返還以外の解決の選択肢があるはずがない」と強調。「ロシアの前途には、ロシア自体の全体的な国力衰退や中国の台頭、米国のシェールガス革命などで黄信号が灯っている。希望を失うことなく、粘り強く返還運動を続けていこう」と訴えた。
 
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東京大会では親玉の安倍晋三がちゃんと出席しているでしょう。本当に困った人たちです。こんなことをやれば、ロシア当局には情報は筒抜けですから、日本が領土問題を解決する気がないか、解決しようにも国民が騙されてしまって、日本政府が本気で解決したくても手の施しようがない状態になっていることは、すでにわかっているはずです。
 
こんなばかげた集会にだまされないようにしましょう。
 
★日本政府の4島返還論の欺瞞と偽善について、最初に示したURLを参考に示しておきましょう。
 


4. 四島返還論とその根拠

4.1 四島返還論

 サンフランシスコ条約締結の経緯を見ると、日本政府の立場は2島返還論になるはずです。
 にもかかわらず、何故に四島返還論なのでしょう。
 1950年に朝鮮戦争が勃発し、東西対立が激化する中、1951年2月訪日した米国務長官ダレスは、南千島(国後・択捉)を日本の領土と認める発言をして、日本の世論を反ソ連へと誘導を図ります。しかし、漁業問題もあって、日本の国内世論はソ連と対決を求めたわけでは有りませんでした。実際、1956年の日ソ交渉では、鳩山内閣の重光葵外相が二島妥結による解決を試みています。しかし、この試みはダレスにより拒絶されました。
 日ソ交渉が中断している最中の1956年8月19日、外務大臣重光葵はダレスと会談した折、ソ連案を受け入れるしかないと話すと、ダレスは米国としてそれは承認できないと、重光を次のように叱責したと言われています。
 『日本が南樺太・千島を放棄し、特に国後・択捉をソ連領として認めるならば、サンフランシスコ条約違反となる。これは、サンフランシスコ条約以上のことをソ連に認めることになり、この場合は米国としてはサンフランシスコ条約第26条により沖縄を永久に領有する。』 (注1)

 このとき以降、日本政府は一貫して「四島は日本領でありソ連に不当に占拠されている」と主張しています。
 四島返還論は、日本の世論を反ソ連へと誘導するために主張されて来ました。実際、戦後50年以上、日本政府は現実的解決の努力を何一つ行っていません。このことからも、四島返還論は日本の世論を反ソ連へと誘導するため道具に過ぎなかったと言う事実は疑いありません。
 

 ダレスは、南千島(国後・択捉)を日本の領土と認める発言をして、日本の世論を反ソ連へと誘導を図りました。では、なぜ、このような発言が、日本の世論誘導に成功したのでしょうか。成功するのには、それだけの理由があります。
 昭和26年02月05日参議院外務委員会において、千島及び歯舞諸島返還懇請同盟副会長・根室町長岸田利雄氏は、以下の発言をしています。

 南部千島に属するところの色丹島、国後島、択捉島は全く日本固有の島で、三百年の昔から日本人の手によつて開発経営され、行政上には普通町村制が施かれ、かつて異民族の居住した事実はないのであります。故に安政元年の日露和親條約に基くところの国境線も択捉水道に置かれ、択捉以南の島々は我が国の領土であることは何人も認めるところであります。

 この発言には、偽りがあります。「三百年の昔から日本人の手によつて開発経営され…かつて異民族の居住した事実はない」と言ったならば、それ以前から居住しているアイヌの存在や、アイヌを弾圧支配することにより統治を確立したと言う歴史を無視しています。北海道のことを明治初年まで蝦夷と言っていましたが、これは異民族の意味です。
 しかし、エトロフ以南がロシア固有の領土になったことが無いのは、その通りで、これは何人も認めるところです。日本で一般に言われている説明では、下田条約(日露和親條約)によって、エトロフ以南が日本領になったというわけではなく、それ以前から日本領だったものを、日露間で確認しあったのが、下田条約だったことになります。(注2)
 下田条約は、日露間で平和的に領土問題を画定したものでした。平和的に解決したと過去の先例に倣って、過去と同じ国境線にして欲しいという、素朴な心情に基づく返還運動が、特に北海道を中心に有りました。
 しかし、ソ連側からしたら、とんでもない都合の良い話で、日露戦争で勝利したときは領土を奪っておきながら、いまさら何を言うのか、さらに、日米安保条約という反ソ軍事同盟を結んでおきながら、平和な時代に戻ろうなどとは、いったいどういうつもりか、ということになります。
 北海道民の心情と、日本のかつての軍国主義や、その後の東西冷戦構造という世界情勢とでは、ずれが生じています。このずれを巧みに利用し、そこに付け込んだのがダレス発言だったわけです。

 ウルップ以北の全千島が日本の領土になったのはサンクトペテルブルグ条約で、千島の領有と樺太の権利を交換したためです。こちらも、全く平和的な方法により行われましたので、日露間で考えた場合「平和的」な取り決めであったという点において、南千島も北千島も違いはありません。このため、以前の返還運動の多くは、四島返還ではなく、全千島返還を求めていました。現在、北海道における北方領土返還運動の主体である「北方領土復帰期成同盟」も、1963年以前は「千島及び歯舞諸島返還懇請同盟」を名乗っており、名称からも全千島の返還を求めていた事がうかがえます。
 つまり、ダレス発言は当時北海道を中心に存在していた返還運動そのものを利用したのではなく、返還運動とサンフランシスコ条約との両方を睨んでの発言だったのです。



注1)外務省発表1956年9月7日付け米国政府覚書で、米国政府は『日本は、同条約で放棄した領土に対する主権を他に引き渡す権利を持つてはいない』と断定し、日本の対ソ交渉に対して日本の交渉に厳しく制限を加えました。このため、ソ連としては、独立国と交渉をしていると言うよりも、米国の植民地と交渉しているようになり、領土交渉を諦める事になりました。
 なお、同じ覚書の中で、米国政府は『米国は、歴史上の事実を注意深く検討した結果、択捉、国後両島は、常に固有の日本領土の一部をなしてきたものであり、かつ、正当に日本国の主権下にあるものとして認められなければならないものであるとの結論に到達した』と、根拠を示すことなく断定し、二島返還で妥結する事を禁止しています。

ちょっとわき道:
 1956年9月7日付け米国政府覚書には、『米国は、歴史上の事実を注意深く検討した結果、択捉、国後両島は、常に固有の日本領土・・・』とあります。ヤルタ会談・サンフランシスコ条約で、米国は歴史を杜撰に扱ったと宣言しているのに等しい文書です。米国にとって、日本の利益など眼中にないことを、図らずもさらけ出す結果になってしまいました。


注2)『択捉島について、下田条約では、以前から日本の領土でだったことを、日露間で確認した』 日本では、このように説明されますが、若干、史実に反しています。
 歴史的経緯から見た場合、択捉島の領有をロシアが主張する可能性がありました。実際、交渉の中で、ロシア側は択捉をロシア領とする事を主張したこともあります。しかし、当時ロシアは択捉の領有にはあまり関心がなく、それ以上に、日本と友好的に貿易する事を望んでいたのでした。実際、下田条約第一条は、日本とロシアの友好を宣言しています。択捉島をロシアが放棄したのは、友好関係と貿易を重視したためでした。
 なお、この間の事情については司馬遼太郎「菜の花の沖(択捉島雑記)」に詳しい。


 政府による四島返還運動は、その後現在にいたるも、強力に行われています。このため、政府の論拠が絶対に正しいように思っている人が、日本には多く、日本の世論の多くは政府支持です。
 北方四島が日本の領土であると日本政府が公式に発言したのは、昭和31年02月11日衆議院外務委員会です。この委員会において、下田政府委員は次のように答弁しています。

…クーリールといいまして、クーリールなるものの範囲も、これも連合国間で何ら意見の一致を見ていないのであります。従いましてその意見の一致を見ていないクーリールなるものの範囲について、固有の日本の領土たる国後、択捉はクーリールに含まないと言うことは、日本の自由なりということになっているのであります。であるとするならば、今日日本が、最終的の領土処分を行いました平和条約がない以上は、日本の利益に従ったところを最大限まで主張するということは、これは当然のなすべき処置であると私は考えます。

 つまり、北方四島返還は、日本の利益を最大限はかった結果生れた日本政府の主張なのです。日本政府と利益を異にする立場では当然異なった主張が生れるのです。もちろん、それぞれの立場にはそれぞれの論拠があります。日本政府の、最近の論拠は、1855年の下田条約に有るようです。日本政府の論拠だけを見ると、それだけが正しいように思えますが、実際はそう単純ではありません。
 サンフランシスコ条約で日本が放棄したクリルアイランズに四島が含まれるのならば、それ以前の条約は無意味です。
 サンフランシスコ条約で日本が放棄したクリルアイランズに四島が含まれないとしても、下田条約の後、サンクトペテルブルク条約(千島樺太交換条約)が結ばれているので、下田条約の領土境界線は無効になりました。150年前に結ばれ、その後、無効になった条約を根拠にしても、説得力はないでしょう。

4.2 四島返還論の根拠

 四島返還論は理論的検討から導き出されたわけではなく、政治的動機によって起こったものであることを説明しました。しかしながら、四島返還論を主張するためには、理論的な裏づけが必要となります。
 四島返還論の根拠は次の4つに分けられます。

①サンフランシスコ条約の条文解釈
 サンフランシスコ条約で放棄した千島はウルップ以北であって国後・択捉は千島に含まれない。また、歯舞・色丹は北海道の一部である。
②固有の領土論
 歯舞・色丹・国後・択捉は一度も外国の領土になったことが無い日本固有の領土である。
③カイロ宣言解釈
 カイロ宣言では領土不拡大の原則が宣言されている。
④動物性蛋白摂取
 日本人の動物性蛋白摂取に北方海域の漁獲が欠かせない。

 これらのことは単独で言われる事は少なく、たいていは、複数の理由をあげます。このうち、1956年以降1970年代まで最大の理由だったのは『①サンフランシスコ条約の条文解釈』でした。現在では、ほとんど省みられなくなっています。1956年当時から有力で、現在もっとも盛んに言われる理由は『②固有の領土論』です。しかし、これが単独で言われる事は少なく、たいてい『③カイロ宣言解釈』を伴っています。
 『④動物性蛋白摂取』は日本の食料事情が良くなかったころは、現実問題として重要でした。現在では過去のことです。


4.2.0 ずさんな説明

 一番多く見かけるのは、ずさんな説明です。
 「サンフランシスコ条約で千島を放棄しましたが、放棄した千島に北方領土は含まれません。」
 このように、理由なく一方的に放言するものです。どう見ても、説明にはなっていませんが、良く見かけるのが不思議です。


4.2.1 サンフランシスコ条約の条文解釈


 1956年から1970年代までは、北方領土返還要求の最大の根拠となっていた理論です。
 サンフランシスコ条約二条C項で、日本は無条件で千島列島の領有を放棄しました。この説明は、日本が放棄した千島とはウルップ島以北の北千島のことであり、択捉島以南の南千島は放棄していないと言うものです。
 この問題はサンフランシスコ条約よりも前の、1950年(昭和25年)3月8日衆議院外務委員会で、ヤルタ協定で定められた千島列島の範囲として、すでに議論されています。このとき政府は、千島列島には南北両千島が含まれると説明しています。サンフランシスコ条約を審議した国会でも同じことが議論されましたが、政府の説明は同じでした。
 1956年になると、政府は、下田条約・サンクトペテルブルグ条約の日本語訳を理由に、サンフランシスコ条約二条C項で放棄した千島に南千島は含まれないとの解釈に変更します。ところが、これら条約の日本語訳は誤訳で、条約正文では、日本政府の説明は誤訳に基づいた誤解である事が明らかにされ、現在では北方領土返還要求の主要な理論ではなくなりました。
 サンフランシスコ条約の条文解釈は北方領土返還要求の一つの時代を作った有力な理論なので、次章に詳述します。


4.2.2 固有の領土論

 現在、北方領土返還要求の最大の根拠となっている理論です。現在、政府の言う「固有の領土」とは「わが国民が父祖伝来の地として受け継いできたもので、いまだかつて一度も外国の領土となったことがない」という意味です。
 この理論が単独で語られる事は少なく、たいていの場合、かつては、①サンフランシスコ条約の条文解釈と共に、最近は、③カイロ宣言解釈と共に語られます。
 下田条約(日露和親條約)によって、択捉島とウルップ島の間に、日露の国境が定められました。しかし、このときに択捉以南が日本領になったというわけではなく、それ以前から日本が支配・領有していた土地を、日露間で確認しあったのが、下田条約だったと説明されます。すなわち、北方四島は第2次大戦までは一度も外国の領有になったことは無く、常に日本の領土でした。このため、日本の領土から省かれると言う事は心情的に忍びないので、政治的動機として「返還を求めるべし」との意見があります。しかし、これはあくまで、政治運動の動機であって、理論的根拠ではありません。すなわち、これまで一度も他国の領土になったことが無い土地が、他国の領土になることは歴史上珍しい事ではないのです。固有の領土論が理論的根拠をもつためには「①サンフランシスコ条約の条文解釈」「③カイロ宣言解釈」など、他の理由付けが必要となります。

 固有の領土論には、法的な理論としては決定的な欠陥があります。そもそも、『固有の領土』とは国際法上の用語ではないため、使う人によって、都合よく定義される言葉です。『北方領土は日本の固有の領土』とは、法的・政治的問題を説明したのではなく、単なるスローガン・プロパガンダ・キャッチフレーズにすぎないものです。日本語で、日本人向けキャッチフレーズをいくら上手に唱えたところで、法的な理論として、国際社会に役に立たないことは明白です。

 日本政府は固有の領土を英語で『an integral part of Japan's sovereign territory』と説明しているようです。この英語では、戦後ドイツから割譲したポーランド西部をポーランドが領土主張の根拠としている状況と同じで、日本政府が日本国民に向けて説明している『固有の領土』の定義とはずいぶんと異なります。日本政府の『固有の領土論』は海外ではほとんど理解・賛同を受けていません。(参考文献:国境・誰がこの線を引いたのか−日本とユーラシア 岩下明祐/編著)

(参考)世界で一番有名な百科事典であるブリタニカ百科事典で調べると、次のように書かれています(英語)。
 千島には最初にロシア人が住み着いた。これは17、18世紀の探検に引き続いて行われた。しかし、1855年、日本は南千島を奪取し、1875年には全千島列島を領有した。1945年、ヤルタ協定に基いて、島々はソ連に割譲された。日本人は引き揚げ、替わってソ連人が移住した。日本は、今でも、南部諸島に対する歴史的権利を主張し、島々に対する日本の主権を回復するように、ソ連・ロシアを、繰り返し説得している。(
原文はここをクリックしてください



4.2.3 固有の領土論のバリエーション

 固有の領土論は政治的動機から生じたものだったので、固有の領土の範囲も政治家により大きく異なっていました。
 現在、日本政府は「固有の領土」というと「外国の領土に一度もなったことが無い領土」のことで、具体的には「北方四島」のことであると説明していますが、『固有の領土』は国際法上の用語ではないので、いろいろな人が、自分の主張が正しいと感じるように『固有の領土』の意味をいろいろと変えて、いろいろな主張があります。

   a)南樺太・全千島を固有の領土とするもの
   b)全千島を固有の領土とするもの
   c)北方四島を固有の領土とするもの
   d)歯舞・色丹を固有の領土とするもの
   e)歯舞群島のみを固有の領土とするもの
   f)北海道のみを固有の領土とするもの
 
 戦後になってからは、朝鮮半島や台湾を固有の領土とする見解は無いと思います。なお、小笠原・沖縄が米国の信託統治領だったころは、「固有の領土」の用語は、これら地域を指す事もありました。



4.2.4 固有の領土論の嘘

 日本では、北方四島は「三百年の昔から日本人の手によつて開発経営された」「日本人が最初に発見した」「一度も外国の支配になった事がない」などと説明されます。
 実際には、日本人が正しく択捉島の知識を得たのは、最上徳内が今から220年前に探検し、当時そこに住んでいたロシア人からいろいろと聞いたことに始まります。徳内の探検の動機はロシア人の進出に対処するためでした。日本人が、蝦夷地を開発経営するのは、明治になってからです。それ以前は、アイヌを弾圧・収奪するだけのものでした。
 なお、今から240年程前、ロシア人イワン・チョールヌイは択捉島アイヌから毛皮税を徴収していますので、ロシアでは択捉島を最初に支配したのはロシアであると考えられています。

 1855年に結ばれた下田条約(日露和親條約)で、日露の国境は択捉・ウルップ間と定められました。日本では、ロシアの勢力が択捉以南におよんだことがないので、このように国境線を定めた、と思っている人が多いようです。しかし、実際には、ロシアは日本との交易を重視するあまり、条約締結を急ぎ、日本の主張を認めたのでした。当時は、択捉を領有する事よりも、日本との交易のほうが、はるかに利益があったのです。実際、下田条約では、両国の友好関係を宣言しています。

 さらに、下田条約(日露和親條約)を根拠とする考えには重大な欠陥があります。下田条約の国境条項は、その後締結されたサンクトペテルブルグ条約(千島樺太交換条約)により失効しています。さらに、サンクトペテルブルグ条約の樺太・北海道間の国境もポーツマス条約により失効しています。
 下田条約のうち、両国の友好を謳った条項は、日露戦争の日本の奇襲攻撃あるいは直前の最後通牒により日本側から無効にされています。
 このように、締結されはしたけれど、その後の日ロ関係で完全に効力を失った条約を根拠としているので、固有の領土論はロシアではほとんど理解されていません。



4.2.5 カイロ宣言解釈


 日本が受諾したポツダム宣言八条には次のように書かれています。
『カイロ宣言ノ条項ハ履行セラルベク又日本国ノ主権ハ本州,北海道,九州及四国竝ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ』。
 この条項には2つの事が書かれています。①カイロ宣言の条項は履行されるべし②日本の領土の範囲。日本政府の国会答弁によると、この2つは並列的であり、前段が後段を修飾すると解釈するものではないそうです。
 カイロ宣言には次のように書かれています。
 『三大同盟国ハ日本国ノ侵略ヲ制止シ且之ヲ罰スル為今次ノ戦争ヲ為シツツアルモノナリ右同盟国ハ自国ノ為ニ何等ノ利得ヲモ欲求スルモノニ非ズ又領土拡張ノ何等ノ念ヲモ有スルモノニ非ズ 』
 この最後の部分を日本では簡単に『領土不拡大の原則』といいます。北方領土がソ連の領土になるとしたら、ソ連は領土拡大になってしまい、領土不拡大でなくなるので、カイロ宣言に違反する事になる。このため、北方領土はソ連のものになるはずがない、、、これが、カイロ宣言の解釈です。

 カイロ宣言解釈により、北方領土が日本のものであるというのはちょっと無理があり、以下の批判があります。
①カイロ宣言を正しく読めば、『領土不拡大の原則』ではなく、『領土拡大の念無し』なので、日本の侵略を制止し、日本を罰するために領土を削減し、その結果として、ソ連の領土が増大したのならば、領土拡大の念無しに抵触しない。
②ポツダム宣言では次のように書かれている。『カイロ宣言ノ条項ハ履行セラルベク(The terms of the Cairo Declaration shall be carried out)』。
 『履行セラルベク(shall be carried out)』とは、履行する事を求めている条項を履行するのであって、履行する事が求められていない条項は履行する必要ない。『領土拡張ノ何等ノ念ヲモ有スルモノニ非ズ』はカイロ宣言時の状況説明であって、履行を求めている条項ではないので、ポツダム宣言8条の適用とはなりえない。
 実際、ヤルタ会談で、千島のソ連領有を認めたとき、カイロ宣言の条項は全く問題にならなかった事が知られています。
 
★カイロ宣言で日本の固有の領土を主張してところで、日本は自分たちから戦争を仕掛けて、他国の領土を奪ってきたわけです。自分たちが戦争に勝ったときは他国の領土を奪っておきながら、戦争に負けたら、自分の領土を奪われることは法と正義に反する、というのはあまりに自分勝手な言いぐさだといわれるのがおちで、説得力が全くありません。それにヤルタ会談は米ソによるカイロ宣言違反になるのですから、頼みの綱のアメリカも応援してくれません。




4.2.6 動物性蛋白摂取

 終戦当時、外地から多数の邦人が引き上げ食糧確保が急務でした。特に、動物性たんぱく質は魚介類から摂取する必要があり、北洋漁業は日本人の栄養摂取に欠かせなかったのです。こうした理由で、千島周辺海域の豊かな漁場を失いたくないと考える国民の世論がありました。
 しかし、これは四島返還論の根拠ではなくて、当時の四島返還運動の動機です。  

 
4.3 ソ連領有の根拠
 
 ソ連は南樺太・千島の領有の国際法上の正当性をどのように説明していたのでしょう。実は、ソ連側の国際法上の正当性の説明は多くは有りません。事実として領有しているので、領有はソ連・ロシア国内法の問題になるので、国際法的根拠を説明する必要性がないのです。
 とはいえ、日本側の主張に反論する形で、ソ連領有の正当性が主張されることはありました。
 ソ連の根拠は、ヤルタ協定が中心になります。1945年2月、米国ルーズベルト・英国チャーチル・ソ連スターリンの3首脳は、ヤルタで戦後処理方針について協定を結びました。この協定で、南樺太はソ連に返還すること、千島列島はソ連に引き渡す事が決められました。この協定に従って、ソ連は南樺太・千島を領有しています。
 ソ連の考えに対して、日本は、次のように反論します。
 ①ヤルタ協定は戦後方針を決めているが、ヤルタ協定自体は最終決定ではなくて、最終的な領土処理を決定したものではない。
 ②日本には無関係に決められた協定が日本に効力を及ぼす事は無い。
 ヤルタ協定に対する、日本の考え方はどちらも正当なものです。ヤルタ協定は、日本が放棄しない領土をソ連が領有する根拠にはなりません。しかし、サンフランシスコ条約にしたがって日本が連合国に対して放棄した領土をヤルタ協定に従ってソ連が領有する事も、同じく正当な事です。日本の反論は、サンフランシスコ条約で日本が放棄していない領土に対してのみ有効な反論で、放棄した領土に対しては、何の反論にもなっていません。


 外務省国内広報課発行の「われらの北方領土2003年版」には、日本が放棄した南樺太・千島は日本が放棄したけれど、国際法上これらの地域がどこに属するか今なお未定と書かれています。日本はサンフランシュスコ条約で南樺太・千島の領有を放棄しましたが、同様に、台湾・澎湖諸島の領有も放棄しました。国際法上これらの地域もどこに属するか今なお未定なのでしょうか。そんな事はありません、中国に属しています。中国とは中華人民共和国なのか中華民国なのかについては議論がありますが、いずれかに属していると言う事に間違い有りません。新南群島・西沙群島も放棄しています。こちらは、数ヶ国が領有権を主張していますが、どこの領土であるかを決める決定権が日本にあるわけではありません。南樺太・千島についても同様で、日本に決定権があるわけではなく、日本以外で領有を主張する国の間で決定されるべき事です。実際には、ソ連・ロシア以外に領有を主張する国がなく、さらに住民もソ連・ロシアの領有に賛成しているので、ソ連・ロシアに属していることは明白です。

 ところで、日本の反論には重要な点があります。ヤルタ協定は最終協定でないという点です。カイロ宣言やポツダム宣言も最終協定ではありません。領土の帰属を最終的に定めたものは、サンフランシスコ条約だけなのです。サンフランシスコ条約以前の協定等でサンフランシスコ条約に矛盾している点があったならば、それらはすべて効力を有しないわけです。
 日本はサンフランシスコ条約を解釈するために、カイロ宣言を使っていますが、ロシアでは、サンフランシスコ条約を解釈するために、ヤルタ協定を使うことがあるのです。

ちょっとわき道

 北方領土問題はなぜ起こったのでしょう。人により、立場によって、回答は違います。大きく3つに分けられます。

1)15年戦争(シナ事変・大東亜戦争・太平洋戦争)と、末期のソ連対日参戦およびヤルタ協定。
2)サンフランシスコ条約二条C項
3)東西冷戦と、1956年対ソ交渉における、米国務長官ダレスによる重光外務大臣の一喝、あるいは、9月7日付米国政府覚書。
4)1961年10月3日、6日の衆議院外務委員会で池田首相、小坂外相答弁。

 1)は南樺太・全千島を失った原因ですので、これを北方領土問題の直接原因とする立場は、少なくとも全千島返還論になると思います。

 2)は日本国との講和が東西冷戦の中で行われたため、米ソの対立が解消せずに、領土問題に対して中途半端な表現になったために生じたとの見解です。もし、米ソ対立がそれほどでも無かったならば、日本国の領土返還要求の余地が全く無いような表現になったはずです。米ソ対立が激しかったならば、日本に有利なような表現になっていたかもしれません。

 3)は二島返還で妥結しなかった原因です。これを北方領土問題の原因とする立場に立つと、二島返還論かそれに近い立場になるでしょう。

 4)は少し説明を要することです。1961年10月3日、6日の衆議院外務委員会で池田首相、小坂外相は、南千島・北千島などはなく、千島とはウルップ島以北の18島を言うと、歴史的事実に反する説明をしました。このときから、北方4島は政府の説明では、千島の範囲に含まれなくなりました。このため、北方領土問題の発端は1961年10月3日、6日の池田・小坂答弁に有るとの考えもあります。なお、北方四島をソ連が実効支配していることを、日本政府が「不法占拠」と言うようになったのもこの頃からです。
 
 
 
 
安倍政権の北方領土交渉は頓挫する!
 
北方領土交渉が話題になっています。いろんな記事が報道されていますが、果たしてうまくいくでしょうか。現実的に言えばきわめて困難だと言わねばなりません。原因を一言でいえば日本政府がヤクザも真っ青になるようなばかげた主張をしてきたのが最悪の原因なのですが、いろいろ考察してみましょう。
 
1)日本政府の歪曲教育とメディアを使った歪曲報道
 
総括的に言えば、日本政府はいわゆる『北方領土問題』で、日本国民を徹底的に騙してきたのです。これはすべて日本政府の責任だとは言えないところがあるのは事実です。1956年の日ソ共同宣言で、日本とソ連(ロシア)は『二島引き渡し』を約束しており、日本もそれで領土問題を解決するつもりでいました。それに対して、米帝国が猛烈な干渉をしてきて、当時の国務長官ダレスは『二島で妥協するなら沖縄は米国が永久に領土とする』といって恫喝して領土交渉を破綻させたことがありました。その後、日本政府は4島を『日本固有の領土』というふうに国民を騙し続けてきたのです。現在もそうですね。報道のやり方もプーチン大統領が4島を面積等分して解決する意図があるかのような報道が見られますが、これは歪曲報道です。中国との領土問題解決で領土を等分して解決したという例を挙げただけで、4島を等分して解決することをほのめかしたわけでは決してないのです。
 
このようなデタラメな報道を何十年と続けてきたわけですから、日本国民のほとんどは北方領土は日本固有の領土だと信じて疑わないわけですね。このことが仇となって、領土問題の解決を非常に困難なものにしてしまっているわけです。
 
本来ならば、北方4島は(樺太や北海道とともに)アイヌ民族の故郷なのです。ですからアイヌの人たちの意見を尊重すべきなのです。アイヌの人たちにもいろんな考えの人がいますけど、代表的はアイヌ協会は『領土主張を留保する』(ここで「留保」とは国際法用語で、領土主張を放棄するという意味です)と声明を出しています。そして『千島列島、北海道はもともとはアイヌの領土であったことを日本政府は明記すること』、を日本政府に要求しています。しかし、日本政府はこれらを無視するばかりか、北方領土問題にアイヌの人たちを決して関与させませんし、自由往来もままならないのが現実です。ロシア側はどうかといえば、『アイヌの人たちが島に来るのは大歓迎』という声明を出しています。
 
2)日本の北方領土主張の不当性
 
 日本では、『北方領土は日本固有の領土』、ということを50年間言い続けてきたわけですが、これは世界では全く通用しないことで、『日本はアジア諸国を解放するために戦争をした』、というのと同じぐらいばかげている主張なのです。こんなばかげたことを日本政府は義務教育の教科書検定に介入して書かせ、NHKをはじめとするメディアでも政治的圧力を掛けて国民をだましてきたのです。現実は、
 
1.ロシア側は北方領土はロシアの領土であるというのが一貫した立場です。ですから、ロシアは『返還する』などという言い方は決してしていません。『返還』といえば、もともと日本の領土だったのを奪ってそれを返すという意味になりますから、『引き渡し』という表現を用いています。
 
2.日本は1951年サンフランシスコ講和条約で千島列島を放棄することを国際社会に認めたわけですが、日本の北方領土主張の詭弁はサンフランシスコ講和条約で千島列島についての定義が書かれていないということを利用したものです。それを利用して『北方領土は千島列島ではない』というばかげた主張をしているのです。
 
 ではなぜサンフランシスコ講和条約のとき千島列島の定義をしていなかったかといえば、当時は日本、ロシア双方にとってあまりにも当たり前のことだったからです。新聞でも雑誌でも報道されることすらありませんでした。
 
 ロシアは一貫してクナシリ、エトロフ、シコタンを千島列島(クリル諸島)として認識していましたし、日本もクナシリ、エトロフは常に千島と見なしていましたし、シコタンは千島樺太交換条約以降は千島に編入して長い間千島列島の一部と見なしてきたわけです。このような状態のもとでサンフランシスコ講和条約が結ばれて、日本は千島列島を放棄したわけです。
 
 敗戦後、しばらくの間は日本で発行された地図では北方4島はすべてソ連(現ロシア)の領土として描かれてきました。ところが1960年過ぎぐらいから、ハボマイが日本に、そしてシコタンが、そしてクナシリ、エトロフというふううに、少しずつ自国の領土を勝手に拡張していったのです。詳しくは↓のURLで調べてみると、敗戦後から日本の教育でつかわれている地図で北方4島がどのように描かれているかがわかります。
 
 
つまり、敗戦後しばらくの間は日本は4島すべてをソ連の領土と認めており、そのような地図で学校教育をやってきたのです。国会答弁でも、北方領土が問題になり始めた頃、最初は『クナシリ、エトロフは千島』だといっていたのが、池田隼人氏になると『クナシリ、エトロフは千島列島ではない』、と答弁したり、『南千島は千島列島ではない』などとばかげた答弁をやっているわけですね。
 
ですから、日本がサンフランシスコ講和条約で放棄していないと主張できるのは、せいぜい歯舞諸島だけなのが現実なのです。
 
同盟国のアメリカは北方領土は日本の領土だと言ったことはありますが、これは冷戦時にソ連を敵視していったことはであり、冷戦後は同盟国に対する外交辞令にすぎません。北方4島が日米安保の対象になったことは一度もありません。
 
最後に、『ソ連は日本が敗戦必至になったときに日ソ中立条約を破って一方的に参戦して北方領土を奪った』、などというのは、日本政府の主張でほとんどの国民が信じ込んでいますが、国際社会では全く通用しない主張で、東京裁判でもソ連の対日参戦は完全に正当なものとされ、同盟国の米国政府もこのような主張をする人はいません。
 
3)北方領土を獲得するには莫大な資金が必要
 
プーチン大統領が大統領になってから、1956年の日ソ共同宣言に従って色丹島と歯舞諸島を引き渡す(『返還』ではない)、といったのは事実ですし、今回安倍総理と領土問題の解決に真剣に取り組むといったことは事実です。しかし、あくまでロシアの領土を『引き渡す』という態度ですから、当然見返りとして巨額の経済援助が必要です。
 
 現時点では、北方4島は事実上ロシア領となっているのが現実です。非常に制限されていますが、日ロ間の交流も行われていますが、歯舞諸島ですら日本の漁船は許可なく近づくこともできません。北方領土は漁場として非常に恵まれているのですが、日本漁船はロシアにお金を払って許可を取って、限られた漁しかできません。タラバガニの漁などは認められていないのです。
 
 このような漁業権をすべて日本が受け取るわけですから巨額の見返りが必要になるわけです。さらにクナシリやエトロフとなると至難です。北方領土は莫大な地下資源に恵まれていて、現在の推定埋蔵量は200兆円ぐらいと見積もられています。さらに広大な漁業権を獲得するわけですから天文学的な支援が必要になります。
 
4)ロシア国民の同意が必要
 
 プーチン大統領はロシア経済を立て直して圧倒的な人気を得て今回3選したわけですが、1期、2期の頃と現在の3期では全く状況が違います。2期目のときに、ロシアは中国と領土問題を解決しましたが、そのときはロシア人を強制的に移民させたのです。このような強権的なやり方は、そこに住んでいた住民から猛烈な反感を買ったわけですが、当時はそのようなやり方が通用しましたが現在ではそうはいきません。プーチン大統領の強権的な政治手法はロシア国内で強い批判にさらされて、現在では支持率が低下して、もはや島民の意思に反して強制的に日本領にすることは不可能です。
 
 プーチン大統領は1期目のときに、日本と真剣に2島引き渡しの交渉を水面下でしていました。そのときプーチン大統領はシコタン島の住民をすべて強権的に移住させたことがありました。しかし、日本政府の居丈高でばかげた主張で領土交渉は頓挫しました。メドヴェージェフ大統領のときは最悪で、大統領が国後島を訪問して日ロ間の緊張は極度に高まりました。そしてロシアは一旦強制移住させた島民を元に戻すとともに、閉鎖した工場を再稼働させ、日本以外から外資を呼び込んで復興をやりだしたのです。日本は最大のチャンスを逃してしまったわけです。
 
 日本の傲慢でばかげた主張はロシア国民にも報道されていますから、国民全体としては日本に対する印象は最悪になってしまい、北方4島は全く引き渡したくないという人たちにが現在でも圧倒的に多いわけです。とりわけ島民は自分たちの故郷を守ろうとする意思が強いですから、これらの人たちを納得させるためには、よほどの条件を出さない限り無理でしょう。それに島民の同意が必要なことは法的にも定められていることです。
 
5)住民問題
 
 歯舞諸島は無人島ですから関係ありませんが、他の3島はロシア人が住んでいるのです。ロシア人を追い出すことは不可能に近いですし、そのような乱暴なことはやるべきではありません。そうすると、仮に日本領となっても公用語はロシア語にしなければなりませんし、国籍も二重国籍にしなければならなくなるでしょう。そして日本語の教育施設や移住してくる日本人に対するロシア語の教育施設も必要になります。さらに公共施設や病院はなどはもちろん、あらゆるところで日本語とロシア語の通訳ができる人が必要になります。そのほか非常に多くの問題が生じてくるわけです。
 
 このような多くの問題を短期間に解決することは不可能です。竹島や尖閣諸島のような無人島とは全く異なるわけですね。非常に難しい問題が生じるわけです。
 
6)日本国民の反発
 
 これが一番大きな問題でしょう。ロシア情勢に詳しい多くのロシア専門家は、現在では2島返還でも非常に困難だというのが共通の認識です。しかし日本政府はヤクザ顔負けの狂った情報を垂れ流してきたので、日本国民は4島返還が当然という認識です。ですから困難といわれる2島返還でも日本の多くの国民は納得しないでしょう。さらに仮に安倍首相が2島引き渡しで手を結べば、日本の右翼勢力から猛反発を受けることは明らかです。
 
 それから北方領土返還謀略劇で利権を得ている人たちがたくさんいるのです。日本政府は何十年にもわたって北方領土返還で多大の予算を組んで謀略劇を演じてきたわけです。法人となり政府の天下り先になっているところもありますし、地方自治体やNGOにもこのような団体が国民を騙して利益を貪っているのです。北朝鮮の拉致問題で利権を貪っている『救う会』のような団体ですね。安倍総理が親玉になっている『救う会』の人たちが生きている証拠がない人たちをすべて生きているとして『すべての拉致被害者を取り返す』とわめき続けていれば、永遠に拉致問題が解決しないように、『4島返還』を永遠に喚き続けていれば領土問題は永遠に解決しません。このような人たちは解決すると利権を失ってしまうので困るわけですね。
 
 かつてロシアと2島+αで交渉をしていた、東郷和彦、鈴木宗男、佐藤優氏は、右翼の妨害がすさまじくて命がけだと言っていました。2002年の鈴木宗男事件でムネオハウスというのが流行語になりましたよねw。結局、田中真紀子議員の愚かな行いが原因で、鈴木、佐藤氏は逮捕、投獄され、東郷氏はオランダに亡命しなければならなくなりました。NHKをはじめとするメディアも真実を伝えず、北方領土問題解決に尽力した閣僚、官僚は悪者にされてしまったわけです。
 
 現在の安倍内閣は極右政権ですし、国民の右傾化も大きいわけです。ですから安倍首相が北方領土交渉でポイントを上げるには最低でも3島の引き渡しが必要だと思われます。しかし、これは絶望的です。
 
 安倍首相は靖国参拝で虎の尾を踏んでしまい、それ以降は外交で失策に失策を重ねています。中韓では猛反発をくらって首脳会談すらできない状態になり、さらに火消しに回って墓穴を掘って傷口を広げています。ダボスでは日中関係を第一世界大戦の英独関係に譬えて国際社会を唖然とさせましたし、同盟国のアメリカでも靖国神社をアーリントン墓地に譬えて右翼メディアからも痛烈に批判されました。
 
 国内ではアベノミクスを期待して安倍総理の支持率は50〜60%と高いし、東京都知事選でも舛添氏が当選しましたけど、外交は最悪の状態です。プーチン大統領をはじめ、ロシアの外交筋は当然そのことを知っているわけですね。ロシアはそのような日本の弱みを握っているわけです。
 
 プーチン大統領にとっては現在は何よりもオリンピックを成功させることなんです。だから日本を利用しているのだと思いますね。プーチン氏の力は反政府勢力によって批判されて、どんどん低下していってますし、北方4島のロシア化はどんどん進んでいってるのです。
 
 現在でしたら、2島引き渡しで解決することを安倍総理が決断できれば、領土問題の解決は可能だと思いますが、それでは国内の世論が許さないでしょう。あるいは、プーチン大統領は2島引き渡しでは日本の世論が受け付けないことを計算に入れて、『2島引き渡しはロシアの義務だ』、といってるのかもしれません。プーチン大統領が1期目のときは、大統領の権限は絶大的でしたし、ロシアの経済力は小さく、中国の経済力は弱かったので、本気だったと思いますが、現在ではそうではありません。ロシアとしては北方領土問題をそのままにして、安倍政権から経済支援を引き出そうとしている可能性があると思いますね。
 
 国民を何十年にわたって欺瞞し、ロシア国民にも日本外務省のパンフレットのロシア語版を作ってロシアじゅうにばら撒いてロシア国民を愚弄してきたつけが回ってきたのだと思います。
 

安倍首相、「北方領土の日」にロシアへ 国際社会で孤立回避、中国けん制の目論みも―韓国メディア

XINHUA.JP 2月10日(月)20時13分配信
 
 
 
韓国・中央日報の中国語電子版が10日、「日本の安倍晋三首相が日本が定めた『北方領土の日』の7日にロシアに行った」と報じた。記事の主な内容は以下のようなものだ。

【その他の写真】

冬季五輪が開催されているロシアのソチでは、選手たちだけでなく、各国首脳たちも外交戦争の激しい火花を散らしている。7日の五輪開会式には各国首脳や国際組織の代表など44人が出席。オバマ大統領をはじめとした西側首脳は欠席した。

領土問題をめぐって争う中国の習近平国家主席と日本の安倍晋三首相はともにロシアを訪れ、激しい「スポーツ外交」を展開。安倍首相は日本政府が定めた「北方領土の日」に訪露し、8日にはプーチン大統領と会談した。

会談では、双方を批判し合うことはなく、早期に問題を解決して平和協定を結び、経済協力を強化するとの考えで一致したという。プーチン大統領が今秋に訪日するとの日程も示された。

領土問題でこじれていた日本とロシアの関係は、安倍氏が2012年12月に首相に就任してから急速に改善した。両首脳の会談は実に5回目。安倍首相はロシアと近付くことで国際社会での孤立を回避し、中国をけん制することもできると目論んでいる。

峨山政策研究院の奉永植氏は9日、「日本の外交政策の基盤に日米同盟があるのは確かだが、これまでにも独自の路線はとっている。“強大な日本”を作るため、日本は米国とだけでなく他国との外交関係も積極的に進めるだろう」と指摘した。

(編集翻訳 恩田有紀)
 
           ***************************
 
 どう見ても、国際社会で孤立してプーチンに擦り寄っているようにしか思えませんね。プーチンも欧米諸国からの批判をかわしてソチ五輪を無難に仕上げるために安倍を利用しているみたいでしょう。こういう調子では利用されるだけ利用されて、あとはポイ捨てされるのがオチでしょうね。
 

安倍首相と米有力議員の会談、中国紙は首相の“低姿勢”に注目=「ご機嫌取り」とやゆ

配信日時:2014年1月22日 9時52分
 
 
2014年1月21日、中国新聞網は、
 
「米国を怒らせた安倍氏、米議員との会談で“ぺこぺこ”」
 
と題した記事を掲載した。

報道では、同日に日本の首相官邸で、安倍首相が米上院外交委員会東アジア太平洋小委員会のマルコ・ルビオ筆頭委員(共和党)との会談を映した写真が掲載されている。

日本メディアは、両者が中国の防空識別圏設定や、領土問題について意見を交わしたと報道しているが、中国メディアの関心は会談の内容ではなく、安倍氏がルビオ氏に対して“低姿勢”で応対したことだった。中国メディアは、安倍首相の一連の言動が米国を怒らせたため、その機嫌取りであるとやゆしている。
(翻訳・編集/内山)
 
            ***************************
 
こんなことやってるようでは、まともな外交ができるわけありませんね♪
 

 
 
 
 
 
 
 
 

北方領土問題

今日はいわゆる『北方領土の日』。北方領土問題について考えてみましょう♪
 
いわゆる『北方領土』については多くの書物が出ていますが、まともな本はごくわずかしかありません。政府見解もデタラメで、学校で使われている教科書も政府見解に基づいて教科書検定が義務付けられていますのでデタラメな主張です。
 
北方領土についての公正で包括的な記述をしたブログは↓です。非常に多くのことを学ぶことができますので是非ご覧になってください♪
 
 
書物としては、最近ロシア専門家の和田春樹東大名誉教授が書いた『領土問題をどう解決するか】(平凡社新書)が一番のお薦めです。これを見ると日本の主張や外交がどれほどひどいかがよくわかりますよ。
 
 たとえば、『ソ連は日本の敗戦が必至になったにもかかわらず、日ソ平和条約を一方的に破って参戦し北方領土を奪った』、などという日本政府の主張がどれほどデタラメなのかがよくわかります。上のURLでは、次のように書かれています。
 
       ---------------------------------
3.3.2 裁判所の判断

 条約は、いいかげんな解釈をするなら、どうとでも解釈できるので、解釈によっては不法行為と主張できる余地はいくらでも有る。このため、いろいろな意見を言う人があるが、ソ連の対日参戦を否定する判例・国際宣言等は、一切存在しない。逆に、東京裁判の確定した判決では、「中立条約が誠意なく結ばれたものであり、またソビエト連邦に対する日本の侵略的な企図を進める手段として結ばれたものであることは、今や確実に立証されるに至った」と指摘し、ソ連の対日参戦を正当なものと評価している。

 東京裁判はこの問題に関する唯一の国際裁判であり、さらにサンフランシスコ条約第十一条で日本も受諾したものであるため、ソ連の対日参戦が正当なものであることは、世界中なんら疑問の無い確定したことだ。周辺各国の歴史教科書を見ると、すべての国で「日本は侵略の犯罪者」として描かれており、多くの国で「ソ連は解放者」として描かれている

 このように、日本の右翼・ヤクザ・戦争犯罪者のシンパたちの、ソ連の対日参戦を「中立条約違反の不法行為」であるかのような主張は、国際的には孤立した特異で異常なものであることが分るだろう。
 「大東亜戦争は侵略戦争ではなく東亜理想郷建国のためだった」「朝鮮 人は植民地化のおかげで、文化的な暮らしができるようになった」「日本のおかげでアジア諸国は独立を果たした」。このような主張をする人と「中立条約違反の不法行為」を主張する人はかなりダブっているので、国際的に孤立した特異で異常なものであって当然だ。
                 ---------------------------------------------
また世界の教科書にソ連の参戦がどのようにかかれているかをみれば、日本政府のような主張をしている国などどこにもないわけです。
 
正しい歴史認識をもてば、日本の主張は全く通用しないことがわかります。
 
最近のニュースは、
 
 
 
 
          *****************************
 
 靖国参拝以降、失策を続けてきた安倍晋三は巨額の経済支援を梃子に、いわゆる北方領土を買収して汚名挽回しようとしているわけですが、果たしてうまくいくでしょうか。
 
 領土問題については、まず『固有の領土』などというばかげた主張をやめることです。そもそも固有の領土などということばは全く意味をもたないのです。たとえば沖縄でも、歴史的には『琉球王国』という独立国であって日本の領土ではありませんでした。それを日本が武力で威嚇して自国の領土に組み込み植民地としたのです。そして現在でも沖縄は日本と米国の二重植民地状態です。
 
いわゆる北方領土といわれているのも、もともとはアイヌの領土でした。北海道も、もともとはアイヌの領土なのを、日本が征服して自国の領土に組み込んだわけです。韓国や朝鮮、台湾も、日本が武力で征服して一時的には日本の領土にしていたわけですね。
 
 日本はかつて他国を武力で威嚇したり、侵略戦争をやって領土を拡張してきたのです。そして国際社会から非難されると、国際連盟を脱退して孤立し、制裁を加えられると米国を奇襲して連合国と戦争をする羽目に逢い、戦争に敗れて領土を失うことになったのです。日本が連合国に降伏するときに受け入れたポツダム宣言には、日本の領土について明確に記述されています。
 
『日本の領土は、本州、北海道、四国、九州、及びわれわれ(連合国)が定める近隣島嶼に限る』
 
これを受け入れて降伏したわけです。その後のサンフランシスコ講和条約のときは、朝鮮戦争のさなかで、米国は中国、ソ連というかつての連合国と朝鮮半島で戦争をしていたのです。ですからサンフランシスコ講和条約締結には中国もソ連も加わっていませんでした。また、米国は東西冷戦に備えて領土問題を意図的に曖昧にしました。
 
 ポツダム宣言を受け入れた以上は、日本は自ら領土問題について自国の領土だという主張をすべきではありませんし、隣国と領土問題で対立することは愚かなことです。
 
 和田春樹先生がいうように、日本は他国を武力で威嚇したり、戦争を仕掛けて勝利して他国の領土を自国に組み込んできたわけです。自ら戦争を仕掛けておいて、戦争に勝った時は他国の領土を奪っておきながら、戦争に負けたときは自国の領土を奪われることは法と正義に反すると言い立てるのは、あまりにも身勝手ではないかと言われるのがおちです。これが道理というものです。
 
 それから北方領土が竹島や尖閣諸島と決定的に異なる点は、クナシリ、エトロフ、シコタン島にはロシア人が住んで生活をしているということです。住民は自分たちの故郷を守ろうとする気持ちを強くもっています。ですから2島返還ですら住民を追い出して日本の領土とすることは大変なことですし、そのような乱暴なことはやるべきではないでしょう。そうすると仮に日本の領土となってもロシア語を公用語とする必要があります。
 
 そのほか国籍の問題や国境、領海の問題など非常に多くの問題を抱えているわけです。
 
 敗戦後70年近くも領土問題を放置してきたことがどれほど日本にとって不利益をもたらしてきたか、歴史に学ぶ必要があります。
 
 日本はソ連(ロシア)と領土問題を抱えているために平和条約が結べておらず、ソ連、ロシアによって夥しい漁船が拿捕され船員が拉致され命を落としてきたのです。戦後から現在にまでに、ソ連(ロシア)によって拿捕された日本漁船は1400隻近くにのぼり、500隻以上が帰らぬ船となりました。さらに、拉致された船員は10,000人ぐらいいて、シベリア送りになったり殺害された人もたくさんいました。
2006年に起きた『第31吉進丸事件』は記憶している人も多いと思います。
 
 
北朝鮮による拉致どころではないのです。このような悲劇に終止符を打つためにも領土問題はいち早く解決しなければなりません。
 
 それに、日本政府は北方領土は日本の領土だといっておきながら、日本人が自らの意思で行くことができない有人の地域は北方領土だけです。このことからも、領土問題は自己満足という幻想以外の何物でもないことが分かります。
 
 さらに領土問題を抱えるためにロシアと仲良くできずに経済的にも大きな不利益を自ら背負っているのです。たとえば極東ロシアには石油や天然ガスなどの資源が莫大な量眠っていますが、日本は有効に利用できないわけですね。中東のような政治的にも危険なところから、何ヶ月もかけて運んできているのです。中国がロシアの石油や天然ガスを安価な友好価格でパイプラインで仕入れているのに比べれば天地の差です。さらにロシアへの日本企業の進出も限定されてしまっているのです。
 
 売国右翼のようなばかげた主張を続けて領土問題を放置しておくことは、百害あって一利なしだと知るべきです。二島返還と漁業権の交渉で領土問題を解決して、いち早く日ロ平和条約を締結してロシアとの友好を深めましょう。これが本当の愛国者というものですよ。
 
 

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