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平成28年(わ)第1092号 名誉毀損被告事件 最 終 陳 述 書 平成29年 7月18日 千葉地方裁判所刑事第 2 部 御中 被告人 鱸 戸 四 朗 御庁頭書の事件につき、被告人は次の通り最終陳述を行う。 第 1 故意 1、殺人未遂 故意について判例は表象説を採用している。 では、被害者であるという猪爪浩司(以下、単に猪爪という)の作為または不作為において、猪爪は被告人の焼死という来るべき悲惨な結果の発生を表象できたか否か、そして(猪爪においては)殺人未遂罪の容疑が生じるか否かについて、以下の通り検討する。 (1) 猪爪の地位 整備士の資格を持つオートバックス○○インター店の店長であり、社会通念上、店長は店内の出来事に全責任を負う。 (2) オイル漏れの認識 被告人の車両(以下、当該車両という)のオイル交換を担当したという後藤裕太(以下、単に後藤という)は、オイル漏れがあると記された伝票を店に提出しているから、上記(1)の地位にある猪爪は、当該車両にオイル漏れが生じていることを認識していたとみなすことができる。 (3) 作為義務 法令、契約や事務管理、慣習や条理によって作為をすべき法的義務が認められる場合に、そのまま放置していると人命に関わる重大な結果を招く現実的な虞があるということを認識した者には、結果を未然に防ぐべき作為義務が生じる。 (4) 保障人(保証人)的地位と作為可能性 契約に基づく引受行為下の自動車について、乗車する者の生命、身体を危険に曝すことになる瑕疵を知った整備士は、予見しうる最悪の結果が発生しないようにするため、その瑕疵と結果を自動車の使用者に丁寧かつ確実に告知すべき作為義務を負うことになったから、これにより、猪爪は保障人的地位に就いたものである。そして、かかる告知は容易であり、作為可能性も認められる。 (5) 作為義務違反 オイルや燃料のごとき可燃物の漏出は車両火災に繋がり、人命に重大な結果を招く現実的な虞があるということを自動車整備士という職業柄、猪爪は当然に承知していてしかるべきであるから、後藤及びその他の店員の店内での業務に全責任を負う猪爪は、オイル漏れの事実を知った後は、後藤がメモ書き風に簡単に伝票に記載しただけでオイル漏れのみを被告人に告知した瑕疵を補うべく、自らも店長の名において、当時はオイル漏れと車両火災の因果関係については何も知らなかった被告人に対し、 ① オイル漏れがある。 ② このまま放置していると、衝突時に火災を起こしたり、エンジン過熱 時に発火したりして生命に危険を及ぼす虞がある。 旨を告知すべき作為義務が生じた。にもかかわらず、それをしなかった猪爪の不作為は、営利に資する顧客に対しては誠意をもって対応するという商習慣にも反し、そしてまた、人命をも軽視する不条理極まりないものであるから、猪爪は保障人としての作為義務に反したものである。 (6) 結果の表象 自動車整備士の資格を持ち、自動車整備を生業とする猪爪は、オイル漏れを放置していると、将来、車両火災が起きて被告人が死亡することがあるかも知れないということを認識できていながら、これを被告人に告げずに被告人の生命を危険に曝したものであるから、車両火災が起きて被告人が死亡した場合は、保障人たる地位にある猪爪には、不真正不作為犯における殺人罪の故意が認められるといえる。 ただし、当該車両は平成29年3月31日に廃車されており(この時点まで結果回避可能性が存在した)、幸いにも被告人が死亡することはなかったから、猪爪の犯罪容疑は未遂にとどまったものである。 なお、「不真正不作為犯による犯罪で処罰するとなる以上、確定的な故意が必要である。」とする見解は誤りである。なぜなら、例えば殺人罪の場合、刑法199条の法益が守られるべき態様は、人命には差がないということを考えれば、作為、不作為によるとを問わず、一定、不偏でなければならないから、作為、不作為によって故意の基準を異にすることは人の命に差を付けることになり、不合理だからである。 そもそも、不真正不作為犯とは、保障人の地位にある者が作為可能性、結果回避可能性、引受行為等の諸条件を満足しながら、作為義務を怠り、漫然と被害者に係る法益を侵害した場合は、これを作為犯と同等に扱い処罰しようというものであるから、故意も作為犯と同等に論じることが相当である。 (7) 実行行為性 不真正不作為犯の成立には、下記の三条件を満足すべき実行行為性が必要とされる。 ① 作為義務 ② 作為の容易性 ③ 等価値性 本件においては、猪爪には明らかに作為義務が認められ、かつ、オイル漏れの告知も容易であるところ、この二条件を満足することが等価値性をも満足するというのが多数意見であると思料されるので、猪爪の不作為には不真正不作為犯に求められる実行行為性が認められるものである。 しかし現在では、「実行行為」の概念自体に対する批判が大きく、実行行為性ではなく、作為義務に基づく保障人的地位という身分犯、ないし正犯性の問題として捉える立場が非常に有力である。 (8) 車両火災の原因 法科学鑑定研究所(東京都弁護士協同組合特約店)によると、主な車両火災の原因は次の6通りである。 ① 燃焼促進物を使った放火 ② ゴミ収集車がカセットボンベ等を回収する際の圧縮による火花 ③ マフラー、ブレーキ等の過熱 ④ 車内喫煙 ⑤ 燃料、オイル漏れ ⑥ バッテリー、配線、電動モーター等の過熱 (9) 先行行為 後藤らは当初、オイル漏れは始めからなかったと噓を言い、その後、オイル漏れはあったが、それは、オイル交換の作業をする前の来店時からあったと言を翻した。 そうすると、この不自然な変遷は、後藤らが当該車両に対し、何らかの細工を行ってオイル漏れを起こさせた行為(先行行為)の存在を強く示唆するものであるが、仮にそうではなく、オイル漏れは元々あったという場合は、後藤らには先行行為がなかったことになる。 しかし、不真正不作為犯は先行行為自体についての罪責が問われているわけではない(山口厚著刑法総論補訂版83頁)、故意・過失の先行行為がそれ自体として処罰の対象となっている場合、それを理由に不真正不作為犯を認めることは、先行行為の二重評価となって不当である。(浅田和茂著刑法総論初版156頁)、ほかにも、先行行為のみが作為義務を認定するものではなく、また先行行為がない限り作為義務がないというのでは作為義務の成立範囲が狭すぎるという強い批判がなされており、被告人においてもこれらの学説を援用するものである。 (10) 引受行為 被告人は当時、オートバックスからNo.435-000-868044の会員番号を与えられた顧客であり、会費を支払うことによって、工賃が掛からずに点検やオイル交換(オイル代別)を行ってもらえるという契約を結んでいたから、当該車両においては、第三者による影響を排除すべきオートバックスによる引き受け行為があったといえる。 そして、もちろん、自動車というものの性格上、これを引き受けることは、それを運転する者の命をも引き受けることにほかならないのである。 (11) 行為無価値 一旦実力支配内に置いた当該車両における重大な瑕疵を発見したにもかかわらず、店長としてなすべき告知をせずに、これをまた顧客に引き渡した猪爪の行為は、信義則はもとより、道徳や倫理その他の社会規範に反するものであるから、行為無価値論においては、明らかに罪責を有する。 (12) 小結び ① 殺人未遂罪 したがって、店長及び保障人としての責任において、被告人に対しオイル漏れ等を告知しなかった猪爪には、不作為による殺人未遂罪の【容疑】が生じる。 ② 容疑 ただし、これはあくまでもブログ記事の通り【容疑】にすぎないもので ある。 ③ 実名公表と判例 実名自体が公共の利害に関する事実にあたる、あるいは、実名を公表する利益は公表しない利益よりも優 越するとして、判例は、実名報道それ自体は違法とはならないという考え方で一貫している。 2、相当因果関係説 刑事事件においては相当因果関係が広く認められているから、事故が起きて被告人がオイル漏れによる火災で焼死した場合、その危険性を被告人に黙秘していた猪爪の殺人罪は既遂に達する。即ち、オイル漏れの危険性を告げずに黙っていた猪爪の不作為と被告人の死亡は、決して異常な因果関係を辿って起きたわけではないから、これを無関係であるとすることはできないのである。 3、燃料漏れ 当該車両においては、オイル漏れがあったというだけでも被告人の生命が危険に曝されていたことは明らかであるが、そのほかにも、より発火性の強い燃料(軽油)漏れがあり、これは後藤、猪爪らから一切告知がなされなかったことから、被告人の被害感情は多大である。 ところで、燃料漏れについての証拠は「燃料漏れがあった」から「燃料漏れの疑い?」に変遷したが、仮に燃料漏れはなかったというのであれば、これについては、 ① オイル交換後の克明な記録による燃費悪化の認識 ② 計量詐欺の被害による燃費悪化の認識 により、真実性の誤信があった旨主張するものとする。 「燃料漏れがあった」という証拠発見の報は、弁護人櫻井晴季(以下単に弁護人という)から早い時期に電話で告げられており、被告人はこれで裁判に勝てると安堵したが、それがいつの間にか「燃料漏れの疑い?」というものに変わってしまったものである。 第 2 ブログ記事 1、投稿日時 当該ブログ記事(以下、単に当該記事という)の投稿日は覚えていない。投稿時刻は夜間だったことを確実に覚えているので、起訴状記載の時刻を強く否認する。 2、投稿場所 クレジットカードの使用状況、料理教室への参加事実等から、当該記事は東京都滞在中に投稿されたものであり、福島県で投稿したという起訴状の記載は誤りである。 3、証拠の捏造 検察側提出の当該記事は適当な日時を付して捏造されたものであり、捏造された証拠を立証の柱において人を罰することは、法律以前の正義に反する。 4、行為の不可罰性 (1) 記事の真実性 オートバックス○○インター店における業務の全責任を負う猪爪が、平成27年1月6日、当該車両のオイル交換を行った際に、器物損壊罪及び殺人未遂罪を犯した容疑があること、所轄(所轄とは、広辞苑によると管轄という意味であり、捜査中という意味までは含まれていない。)は綾瀬警察署であるということは真実である。 (2) 不可罰性 ① 具体性 摘示された事実は、人の社会的評価を低下させるに足る具体的なものでなければならない(西田典之著刑法各論第三版101頁)とされるところ、記事の内容は曖昧で普通の注意で読む一般の読者には何のことだか分からず、記事の正しい理解は不可能であるから、これだけでは当該記事の内容の信用性を疑われることはあっても、一流かつ有名企業の店舗の店長たる猪爪の社会的評価を低下させる危険があったとまではいえない。 ② 真実と信じるに足る相当の理由 猪爪に器物損壊罪及び殺人未遂罪を犯したという容疑があったことは真実である。が、仮にそうではなかったとしても、それが真実であると信じたことには本書面における各記述の通り、相当な理由がある。 ③ 公共性 最高裁判所は昭和56年4月16日付判決で、事実の公共性は事実自体の内 容・性質によって客観的に判断されるべきものであり、表現方法の不当 性等に左右されるものではないと判断しているところ、猪爪に関する事実の内容・性質とは、不特定多数の来客に対してその生命に関わる自動 車の整備を行うことに関するものであるから、これに公共性が認められることは明らかである。そして、表現方法は自由だとする。 ④ 公益性 公益性に係る判例の立場は、「専ら公益を図る目的とは主たる動機が公益目的であれば良い」としているから、不特定多数の来客に対し、その生命に関わる自動車整備を行っているという猪爪の重要な職務に鑑みれば、猪爪の業務に関する情報を公表することの主たる動機は、公益目的であることは明らかである。被告人は迷ったものの、燃費の極端な悪化を切っ掛けとして意を決し、勇気を鼓舞して、当該記事の投稿に踏み切ったものである。 ⑤ 投稿の目的 その知名度から、天下のオートバックスと称されてもしかるべき同社が、○○インター店で器物損壊罪及び殺人未遂罪の容疑が生じるオイル 交換を行った(しかし、行為者には、とんでもないことをしたという自覚がない。)という事実を、事情を知る関係者にのみ知ってもらいたかったものである。 (3) 小結び したがって、被告人の行為は不可罰である。 第 3 公訴の違法性 当時、被告人のクレジットカードは東京都内のスーパーや飲食店で使用されていたこと、帰郷の際にはいつもスピードパスという割引が付いているクレジットカードを使って大量給油するが、明細には給油の記録がなく、被告人がその時期に長距離移動をした気配がないこと、被告人は平成27年7月31日に江東区のグランチャ東雲で行われた料理教室に参加していたこと、等の証拠により、起訴状の日時には、被告人が東京都に滞在していたことは十分確からしいというところまで証明できたから、検察官は事実に反する犯行日時と犯行場所を起訴状に記載したものである。してみれば、かかる杜撰な起訴状によって国家が国民を処罰することはできないとすべきことが相当である。 第 4 不在証明 検察官が指摘する平成27年7月30日には、被告人は福島県の自宅にはいなかったから、被告人にはいわゆるアリバイが成立する。 第 5 表現の自由 1、表現の自由の重要性 憲法の諸規定のうち、最も重要な規定は「表現の自由」とそれに裏打ちされた「知る権利」であるとされている。太平洋戦争においては、国家権力が、大本営発表と称して日本軍の勝利を伝えていたから、いわゆる玉音放送があるまで、日本人の大半は戦争には勝っていると思っていたところ、実際は、日本軍は敗走に敗走を重ねていたものである。 つまり、国民は真実を知らされてはいなかったのである。これに限らず、当時の日本では国家権力によって表現の自由が頻繁に侵害されており、多くの真実が検閲により隠蔽された。この教訓から、憲法所定の最も重要な国民の権利は表現の自由であるとされているものである。 2、強制捜査の違憲性 そうすると、国家には、表現の自由に関わる事犯については問答無用の強制捜査は許されず、行為者に対し、まず、任意で真実性の誤信の有無(名誉毀損と表現の自由の関係で、表現の自由を重んじた最高裁大法廷判例)等を尋ねることが憲法の規定及びそれを受けた上記判例に適うものであると思料する。しかるに、本件においては検事も最初の当番弁護士も上記判例の存在を知らず、誤信があったかどうかについては被告人から言い出すまで、何も弁解を求められることはなかったものである。 3、権利行使の萎縮 相当な理由に基づく真実性の誤信の有無を捜査をすることなく、またそれについての弁解を訊くことなく、問答無用で強制捜査を行った今回の捜査機関の行為は国民の表現の自由を萎縮させてしまうものであるから違憲である。この捜査手法が許されるとなると、また戦前、戦中の言論統制が可能となりかねないのである。 4、小結び したがって、当該記事は、憲法で保障された表現の自由の範疇にあることが明らかである。 第 6 事件の真相 1、燃料漏れ オイル交換後、その翌日もしくは数日内に大洋日産江東工場のクヌギまたはオオバ整備士の下で、汗をかいたように軽油が付着した燃料ポンプをリフトアップされた当該車両の下から被告人は間違いなく確認しているので、オイル交換後に燃費が悪くなったということを考え合わせれば、猪爪と後藤らは共謀して当該車両の燃料ポンプに細工をし、燃料漏れを起こさせるようにしたということが合理的に推認できるものである。 弁護人が言ってきた「燃料漏れがあった」という記録はこの時のものであると思われる。その後同工場は閉鎖整理されたが、弁護人の弁では、「その時の煩雑さに紛れて、業界に不都合な書類が残されてしまったのではないか」ということであった。 2、作業時間 作業時間に1時間30分も要したのは、オイル交換だけではなく、燃料ポンプに細工をしていたため、それに手間取ったからである。 3、動機 金儲けに長け、多くの日本企業を倒して業界の頂点に立った在日朝鮮族(在日韓国朝鮮人及びその帰化人に対する仮称)がオートバックスに命じ、インターネットを通じて彼らに批判的で、また日本国民に現実を知らせようとしている被告人を不愉快に思い、オイル交換時にその報復、嫌がらせが行われたものである。わざわざ遠くのオートバックスまで出掛けて行ったのは、以前、近くのオートバックスでオイル交換をした際、車載器具の採電プラグを壊されて警察を呼んだという経緯があるためである。 被告人に対する接客態度がふてぶてしい、目が合うと睨み返される、入退店時の「いらっしゃいませ・ありがとうございました」を言わない、味付けを他の客とは違ったものにされる、スーパー等食料品店においては、被告人が嗜好するものを店頭から外す、夕刻のタイムサービス時に被告人を見付けると、店員は値引き作業をやめて奥に引っ込む、被告人と親しげに言葉を交わす店員は自宅待機にする、といった嫌がらせは行きつけのどこの店でも行われており、良店であるとブログで紹介した各飲食店からも同様の嫌がらせを受けていることは誠に残念である。 被告人の平成28年9月12日付上申書及び添付書類で明らかな通り、千葉弁護士会には利敵行為を行った弁護士が所属している。同弁護士会のことは、ここではさておくとして、在日外国人に命じられて日本人が同じ日本人に報復、嫌がらせをする、冤罪と知りながら日本人が日本人を訴追する、これが現在の日本の遺憾きわまりない現状である。 なお、後日のために、平成28年9月12日付上申書には以下の事実をしたためておいたものである。 (1) 接見の当番弁護士から私選弁護人に就いた最初の弁護士には利敵行為等 の非行があったため、辞任してもらった。 (2) 強い影響力を持つ人物が陰で動いていた可能性がある。 (3) 新任弁護人も、まるで証拠の破壊を待っているかのように、証拠の収集 に緩慢な動きを見せ、被告人に不信感を与えた。 (4) その結果、証拠は、「燃料漏れがあった」から、「燃料漏れの疑いが あった」に改竄されてしまった。 (5) 捜査中に、被害者とされるオートバックス側のオイル漏れはなかったと する供述が崩れた。 4、燃料ポンプの交換 当該車両の前は、被告人はトヨタのマスターエースを使用していたが、証人八巻健司(以下、単に八巻という)の平自工販売で、同車の車検を取った際、車検前は何でもなかった燃料ポンプが車検後は燃料漏れを起こすようになったという経緯がある。大震災が起きた年なので、これは平成23年ことであり、時期は同年初めの2月前後であったと明確に記憶している。 ところで、弁護人が平成29年4月28日付「公判調書の記載に対する異議申立書」で指摘した通り、八巻は尋問の際、「いいえ記憶にありません」と冷静に答えたのではなく、あわてた様子で早口に「それは忘れた(他に燃料ポンプを交換したことは忘れた)」と答えたものである。この時は結局、八巻が車検代にも相当する燃料ポンプの交換費用を負担しているので、八巻がこれを忘れたということは有り得ない。八巻が噓を言っていることは明らかである。 5、手口の共通性 そうすると、自動車関係業者の被告人に対する嫌がらせにおいては、燃料ポンプに細工をして燃料漏れを起こさせるという共通性が認められるものである。八巻も業界の人間であるから、被告人と対立する在日朝鮮族の支配下にあるということは十分考えられることであるし、被告人も、それは以前から実感していた。なぜなら、八巻は被告人に係る仕事の質を独断では決められない様子であったからである。 そして、八巻の証言はやはり業界寄りであった。 6、小結び (1) 器物損壊容疑 したがって、猪爪に器物損壊罪の容疑があったこと、またはそれを真実であると被告人が信じたことには相当の理由がある。 (2) 殺人未遂容疑 殺人未遂罪の容疑についても同様である。 第 7 警察、検察の腐敗 オートバックス○○インター店へ引き当たり捜査に向かう車中において、細野誠巡査が被告人の顔を見て、揶揄するように「チョーセン、チョーセン」と連呼していたこと、検事の取調べは「始めに起訴ありき」の姿勢だったこと等から、警察と検察は在日朝鮮族に買収されているのかも知れないという強い印象を受けた。 第 8 裁判所の中立性 刑事裁判においては99.9%もの高率で行政(検察官)が勝訴するのは、司法が中立性を欠いているからではないかと常日頃考えていたが、本件においても現場の裁判官が自由な判断を下せないような圧力が掛かっているとの雰囲気を感じるものである。いうまでもなく、法務大臣(法務省)は行政権に属し、裁判所は司法権に属して、両権力は分立している。 第 9 検察官の立証姿勢 1、伝票の紛失 取調べを担当した検事河野龍三は、当初、被告人が後藤からオイル漏れを伝票にメモ書きの形で告知されたというのは虚構であり(オイル交換後にオイル漏れが始まったという被告人の主張はでっち上げであり)、オイル漏れなどはなかったから、被告人は根も葉もない言い掛かりをつけてオートバックスから金銭を喝取しようとしたのではないかという疑いを持っていた。 つまり、後藤らは、最初は捜査員に対し、オイル漏れがあったという事実を隠していたのである。伝票の控えを提示すれば事実究明は簡単であるのに、後藤らはこれを無くしたと捜査員に告げたという。そして、その伝票は未だに見付かっていない。この事実からは、オイル漏れは後藤らの故意によって生じたのではないかという強い疑いが生じるものである。 その後、後藤らの主張は、確かにオイル漏れはあった、が、それは以前から漏れていたものであり、オートバックスは関係ないというものに変わるのである。前から漏れていたのであれば作業開始前の点検で発見され、その際にオイル交換の適否が問題になり、作業を続行するかどうか、被告人の意向が尋ねられるはずであるが、そのような事実はない。 さらに、「目の前で犯罪(器物損壊罪)が行われているのに告発できないヘタレもいた」とネット掲示板に書かれたりもしているのである。 したがって、後藤らの主張は到底信用できない。 2、起訴の背景 被害者とされる者の主張は重要な部分で変遷したのである。被害者の主張が一貫性を欠く場合は、何が本当のことだか分からなくなるし、公判の難航が予想されるから、かかる状況下では通常、検察官は事件を起訴しない。にもかかわらず、あえて起訴してきたということは、何らかの事由によって、「始めに起訴ありき」の構図が描かれていたということを示唆しているものである。 何が真実であるのかを十分承知していながら、勇気を持って不起訴にできなかった正義感の欠如を検察官は恥じるべきである。 第 10 事件の特異性 1、管轄 本件被告事件は、東京都の綾瀬署管内で起きた事案を基にして争われているものであるが、被告人、猪爪ともに相談に行っている所轄の綾瀬署ではなくまた猪爪が相談に行ったという葛飾署でもなく、千葉県の船橋署が立件することになった。 これは、両者の話を訊いている綾瀬署は事件にはならないとして立件を断ったうえ、同じ警視庁に属し、前もって事情を知った葛飾署も同様の方針を採ったからであると思われる。 なお、猪爪は、検察官の 「その後、証人が個人で被害届を出すということになったんで、船橋警察署に今度は行ってくれというふうに言われたということですね。」 との質問に対し、 「はい」 と答えているものであるが(第4回公判調書37頁1行〜3行)、それまではオートバックス本社が自らを被害者として刑事告訴しようとしていたのであれば、顧問弁護士やオートバックスの法務部(同36頁14行)職員の同行もない猪爪本人のみの警察署への来訪は不自然であるから、猪爪の証言は信用できない。 警視庁が事件にはならないと見た事案をわざわざ他県に持って行って立件するということは特異であり、異例である。ちなみに、当時の船橋警察署長林一雄(以下、単に林という)はこの事件を処理した後、警視正から警視長に昇進している。記録を調べてみたところ、林は2016年2月8日付で警視正のまま本部の地域部長への移動が決まっていたが、署長交代を遅らせて、若干の間船橋署に残り被告人の事件を処理した。林が警視長に昇進したのは被告人が逮捕された半年後の同年9月12日付である。 この昇進が何らかの成功報酬にあたるものなのか、それとも前から決まっていたことなのかは不明である。しかしながら、これからの警察業務を担っていくべき有望な若手警察官である細野誠巡査(徽章は巡査長のものを付けていた)が引き当たり捜査の車中において、被告人に対し「チョーセン、チョーセン」と連呼したことが林の指示によるものであることは間違いのないところであると思われる。なぜなら、かかる行為は、正義感の強い若者にしては破廉恥に失することであるし、警察署においては、署員はすべて署長の意向の下に動いているからである。 署長は毎日留置場を視察に来て、その度に留置場係の警察官は大声で挨拶と報告をするのが日課であるが、署長の顔が変わったのは被告人が収監されて一週間後くらいであったと記憶している。 2、強制捜査 通常、ネット上の書込みについて問答無用の強制捜査が行われるのは、爆破予告や殺人予告等の反社会的で悪質かつ捜査に急を要するものに限られており、本件記事は料理や生物学、人類学、法律学、物理学等の学問について、真摯に書かれた記事の中の一つに過ぎず、また既に削除されているのにもかかわらず、これについて警察が強制捜査を行うというのは異例である。 3、広域捜査 大阪府警が、机の中に2,000件以上もの事件を溜めていたことで話題になった通り、警察は極めて忙しい職務をこなしている。それでなくても忙しい警察が軽微な事件で東京都、千葉県、身柄を持ってきた福島県と都道府県をまたいで捜査を行ったというのは異例である。 4、取調べ 名誉毀損罪は、裁判で弁護人を付けなくてもよい軽微な事件であるが、調書作成等の取調べは警察署ではなく、検察庁が主体となって行った。それは、本件が表現の自由に関わる重大案件であると、検察庁が見ていたというわけではないことは上述した通りである。 5、決定日及び審査時間 略式起訴が決定したのは勾留期間満了当日の朝(それまでは公判請求及び身柄長期拘束のレールが引かれていたと思われる。)、そして略式起訴に係る簡易裁判所の書類審査は、午前10時から午後6時までの8時間を要した。 6、小結び したがって、現場の混迷をよそに、被告人とは同郷、同窓である前法務大臣(現在は下野している)麾下の検察庁上層部には、なぜか、何としても被告人を重く罰してやろうという並々ならぬ決意があったと認められのであり、これが、本件冤罪の生まれる背景となったものである。 第 11 証人の隔離 1、憲法第37条 後藤の証人尋問を遠く離れた札幌地裁で行ったこと、弁護人を間に入れることを強いられ、被告人が、自ら直接各証人に尋問することを裁判長が許さなかったことは、憲法第37条2項に反し違憲である。 [憲法第37条] (1) すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判 を受ける権利を有する。 (2) 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を十分に与えられ、 又、公費で自己のために強制手続により証人を求める権利を有する。 (3) 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼すること ができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこ れを附する。 2、裁判所の役割 周知の通り裁判所は司法権に属し、司法権は行政権(検察官)と対立してこれを牽制し、その暴走を防ぐべき立場にある。しかし、現在の有罪率99.9%という刑事裁判の現状を見ると、司法権は行政権の暴走をむしろ助けているのではないかとさえ思えてくるものである。 3、小結び 「刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を十分に与えられ、又、公費で自己のために強制手続により証人を求める権利を有する。」 との憲法の規定からすると、証人尋問の危険負担は国家が負う、と解釈できる。しかるに本件では、被告人が自費で遠方(札幌地裁)へ出向き、証人尋問を行うという経済(旅費・宿泊費の負担)と交通(事故の危険性)の二重の危険を負担させられたものであるから、これは違憲である。 したがって、行政権や立法権と対立して正義を貫くべき役割を担う裁判所が国家権力から国民を守る憲法の規定を遵守しなければならないことは当然であり、これに抵触する、または抵触しかねない訴訟指揮を執る場合においては、国民の一人である被告人にまずその理由を明確に提示して了承を得なければならないのであって、それをせず、また弁護人の理由ある平成28年9月27日付上申書を退けて行った遠地での証人尋問は、明らかに違憲であり、訴訟手続きに問題が生じるのみならず、尋問調書は当然に証拠能力を失うものである。 第 12 結び 1、主位的主張 猪爪らには、作為犯の器物損壊罪及び殺人未遂罪の容疑が生じる。または、それを真実であると信じたことには相当の理由がある。 2、予備的主張 殺人未遂罪については、仮に猪爪が作為を否認したとしても、不真正不作為犯として、同罪の容疑が生じる。 3、結語 よって、被告人は無罪である。 以上 |

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当番弁護士は逮捕後すぐに呼べる
逮捕された後の取り調べ前には、当番弁護士を呼ぶことが可能です(逮捕前の取り調べでは残念ながら呼べません)。1度当番弁護士が面会をしてくれ、今後の取り調べの対処法や、取り調べで受けた不当な内容の対処法を導き出してくれます。
2018/8/2(木) 午前 5:09 [ 法律違反を考える98 ] 返信する