まちづくり・再開発

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テーマ:緑地と都市計画の規制緩和について《2015(H27)年3月11日 予算特別委員会》


○志村委員
 では、まちづくりについてお聞きします。

 中央区のまちづくりは地域貢献を口実にした容積率のアップなどの規制緩和が次々と行われておりますけれども、昨日の予算特別委員会の衛生費の款で吉田副区長が広い緑地を確保するためのまちづくりを考えるという内容の発言をしました。それはこれまでの地域貢献や環境貢献に基づく規制緩和と違う感じがしました。この環境貢献に基づく規制緩和については、2008年に容積率特例制度の活用等についてが出され、2013年12月に国土交通省の都市局都市計画課の低炭素まちづくり実践ハンドブック、ここでも再度指示されているところです。

 昨日のお話も聞いて、似ていると思ったのが川崎市の取り組みです。川崎市は低炭素都市づくり、都市の成長への誘導ガイドライン案を、先ごろパブリックコメントが終わったばかりですけれども、ここで容積率特例制度運用基準として新たな評価の視点及び評価方法というのを示しています。そこには、これまで緩和容積率を算出する際は、総合設計制度等に基づき創出される空地のみを評価して算出しているが、新たに低炭素都市づくりに資する取り組みとしての環境配慮、都市の成長に資する取り組みとしての都市機能・都市防災・都市空間の4項目を追加するということで、この4項目をそれぞれ評価を行って総合評価としてS、A、B、Cの4段階のクラスに分け、この容積率をそれに沿って乗っけて、Sクラスでは基準の1.6倍というところまで引き上げよう。さらには、都市再生特別地区については、この容積率アップの上限を設けないという、そういう驚くべき規制緩和の大サービスがこのガイドラインとして今、策定されようとしております。

 吉田副区長にお聞きしますけれども、昨日のお話で、環境配慮というのは既に行われている、そういう形での容積率アップというのは行われていると思うんですけれども、昨日、言及してきたのは、これまでと違うのかどうか。また、今、川崎市のこのガイドラインも紹介いたしましたけれども、このような内容を想定しているのか。さらには区が今、進めているこの容積率のアップなどは、このような、川崎市のような評価の仕方、総合的な中でこの容積率のアップというのを決めているのかどうかもお聞きしたいと思います。

 さらに区の職員で研究するようなお話もあったんですけれども、この市街地再開発事業などがこれまで進められてきたように、全国市街地再開発協会にこのような具体化については丸投げするのではないか。そうでなければ、区職員というのがどのような役割で参画するのかお聞かせいただきたいと思います。

 また、きのうの話を聞いていて、東京駅前の開発と日本橋川の周辺の開発をリンクさせる、そういう計画に使うのか。空中権トレードとカーボントレードを組み合わせるような、そういう使い方をするのかと思ったんですけれども、昨日、お話ししたような緑地を確保する、そういうことを区内で想定している開発というのはどの地域なのかお聞かせください。

○吉田副区長
 私が昨日発言したのは、まとまった緑地とかというものをどういうふうにこの都心中の都心で確保していくかという話を申し上げているので、大変恐縮ですが、私ども区のほうで容積緩和の権限は持っていません。都市計画については基本的で大変申しわけないですけれども、我々はそれも逆に悔しい話かもしれませんけれども、これは東京都の基準なり、国の基準なりで容積が緩和されているのであって、我々はその計画を持っていって、東京都の中で、ある意味でお認めいただいてどうのこうのするわけでございます。

 ただし、私どもとして、昨日、発言させていただきましたのは、実は決まりきった都市計画の手法の中で、実際のところ、単純に申し上げますと、タワー・イン・ザ・パークという手法なんですけれども、いわゆる周辺に帯状に空地をとって、その空地を評価して容積率を積み上げるようなやり方で、実はかなり地域にとって有効性が低い、交通環境を改善するということはできるんでしょうけれども、有効性が低い空地を続々と並べていくような開発というのがある。

 そういうものでいいのか。逆に言ったら、そういう切れ切れの緑地というのを1つにまとめて、少しまとまった空地をつくるようなことがうまくできないのかというようなことは我々として考えると言っているわけです。そういうことをどういうふうにしたら実現できるのかを考えようという。

 我々としては、この開発を通じて、まちづくりを通じて、やはり公園面積を少しでも減らすことがないように、そして、より広げていけるように、そういうふうにまちづくりは考えていきたいし、実際に子供たちが大声を出しながら遊び戯れるような空地を何とかつくり出したい、そういう思いを含めて検討させていただいているということです。

 それから、丸投げ云々の話がございましたけれども、大変恐縮でございますが、私どもの区役所としては、いわゆる調査の実務上の事務的な整理だとかそういった部分について調査機関を活用しております。それから、ある意味で、プレゼンテーションといいますか、絵をまとめるとかという部分については調査機関を使っておりますけれども、基本的な頭脳の部分につきましては、私どもの区としては、これは大変尊大に聞こえるかもしれませんが、日本で最初の事例のまちづくりに挑戦しておりますので、我々、アイデアの部分とか考え方の部分については、私どものほうがいろいろと考えて、常に考えて、そして、それを作図させたり何かしているわけでございまして、丸投げは今までもしたことがない。

 そういう意味で、日ごろそういう訓練を職員とさせていただいておりますから、私どもとしては、そういう中で緑地の確保とか何かの新しいまちづくりの仕様についても職員とともに考えたいというふうに申し上げている。

 それから、お尋ねの最後の、具体的な地域の想定があるのかということでございますけれども、この件については、今、地域の想定はございません。

○志村委員
 区に権限はないという中で、川崎市がこのようなガイドラインを今、つくっている背景がここに書かれているんです。地球温暖化対策として、低炭素都市づくりに係るガイドラインや法律が策定される。国土交通省成長戦略として、民間事業者の都市の成長に寄与する幅広い環境貢献の取り組みを評価して、容積率を大幅に緩和する方針が示される。

 つまり、今の流れ、安倍政権の成長戦略の中で、このような容積率を大幅に緩和するという方針が示されるというそのことを背景にしてガイドラインが今、川崎市ではつくられてきているわけですから、そういう建設業界とかまちづくりに詳しい吉田副区長はこのことを知らないはずはありません。そういうことで、私はこのような流れ、よその自治体にあるような流れが背景にあるというふうに思っています。

 やはり行政にとっては財政負担ゼロでも、事業者にとっては今後追加された容積率で土地代ゼロでどんどん建物を建てる。土地を購入したと同じような、そういう建物が建てられるという中で莫大な利益を苦労しないで手に入れることができる、今、そういう制度が規制緩和のもとで進められているというふうに思います。

 そのような大企業の利益追求のためのまちづくりを行政が手助けして進めているというふうに思っています。そういうようなまちづくりはやめるべきだと思います。

 あわせて、3月2日の環境建設委員会で吉田副区長は、我が党の奥村委員への答弁で、中央区のまちづくり、また、再開発にとって区道が邪魔であるかのような発言をしていました。まさに大企業やディベロッパーの立場に立った区道の改廃についての考えを示したものと思います。我が党がこの区道を区民共有の財産というのは、物理的な面とともに江戸時代からの文化遺産とも言える価値を感じるからです。昔からの人のなりわいが染み込んでいる。中央区は古地図を持って楽しめるまちではないかと思います。そんなまちはそう多くありません。

 私が10年ほど前、委員会で中央区は、まちじゅうに江戸からの歴史や文化を感じるところがあり、まちじゅうが博物館のようではないか、地域資源として大事にすべきという趣旨の提案もしました。それがまるごとミュージアムへとつながったのだと私は思っておりますけれども、私としては、まるごとミュージアムの中で江戸・明治の古地図を持って区内を歩くようなイベントをやれば、中央区の歴史の魅力を知ってもらう機会になるし、また、地域資源の活用にもなると思っております。

 区道を改廃するまちづくりは、大企業に奉仕するとともに中央区の歴史と文化を破壊するものだ。区民の立場から見れば、まち壊しそのものだということを指摘させていただきます。

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