中南米

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 エコカー開発の成否を握るリチウム。その資源を豊富に埋蔵する南米のボリビアは資源主権を掲げた革命の最中です。開発の前に自然との共生という社会のあり方の転換が必要ではないかと問題提起しています。(田中靖宏)
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世界が注目

 白銀のアンデス山系。3000メートル以上の高地に広がるボリビアにいま、世界から熱い視線が注がれています。各国が経済と自動車産業再生の切り札として開発に力を入れているハイブリッド車や電気自動車。その電力を蓄えるリチウムイオン電池の生産に不可欠なリチウムの宝庫だからです。

 石油が中東に偏在しているのと同様、リチウムは南米に集中しています。とりわけボリビア南部のウユニ塩湖には世界のリチウム埋蔵量の半分が眠っています。

 将来の爆発的需要増を見込んで、日本の商社はじめ各国の政府や企業が開発許可を求めてボリビア政府に働きかけを始めています。

 そのボリビアはいま、資源主権をかかげて政権についたモラレス大統領のもとで社会の一大変革が進行中。外国企業に握られていた天然ガス事業を国有化し、リチウム生産についても、外国企業に有利な開発は許さないという政策をとっています。

 ウユニ塩湖では10年前、政府がすすめた米企業へのリチウム売却計画に先住民が抗議運動にたちあがり中断させたことがあります。いまも現地の住民たちは外国企業の参入に警戒的。モリ前鉱業相は「外国は資本主義の目でボリビアを見ている。多国籍企業の国際的圧力に屈してはならない」とよびかけています。

 モラレス氏は2008年、「リチウムの精製から電池の生産まで国営でおこなう」方針を表明。自力での開発をめざして実験プラントを始動させました。

公平に分配

 09年1月に61%以上の賛成で承認された新憲法は、資源主権の考え方と内容を明確に定めています。前文には、資源にたいする先住民の権利の拡大が盛り込まれ、「母なる大地を強化し」と、自然との共生の思想がうたわれました。その富を公平に分配し、水や電気など生活の基本サービスや医療や教育を平等に受ける国民の権利が掲げられました。

 憲法はまた「すべての人々の間の尊重と平等を基礎として、社会的生産物の分配における調和と平等を原則として、安寧に生きることを追求する」と規定しました。

 モラレス氏はその精神を「他人の犠牲の上でよりよい生活を送るのでなく、母なる大地と調和して地域住民社会主義を建設することである」と説明しています。

 モラレス氏は08年末、国連環境サミットで、こう問いかけました。

 「資本主義は人間を消費者に変えた。資本主義にとっては母なる大地は存在せず、資源や原料があるだけだ。あらゆるものが売買の対象にされ、温暖化対策自体がビジネスになっている。これを続けて地球を破壊するのか、それとも自然との共生と生命の尊重に踏み出すのかの分かれ道にたっている」


2009年6月13日(土)「しんぶん赤旗」より

【メキシコ市=島田峰隆】
 中南米六カ国でつくる連帯と助け合いの地域機構「米州ボリバル代替構想」(ALBA)の首脳会議が二日、ベネズエラの首都カラカスで開かれました。同国のチャベス政権はこの日、発足から十周年を迎えました。首脳らは、この十年間に国民本位の変革の波が中南米全体に広がったことを歓迎し、いっそうの協力を誓いました。
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 チャベス大統領は、開幕演説で、「十年前はほぼすべての中南米諸国が米国にひざまずいていた。今日、状況は劇的に変わった。中南米はもう米国の裏庭ではなくなった」と強調。新自由主義と対米従属を克服する変革が中南米全体へ広がったことを祝いました。

 各国首脳らは、「キューバから始まった変革はベネズエラへ続き、いま大陸全体を走っている」(ボリビアのモラレス大統領)、「中南米の諸国民は目覚めた。もう後戻りはしない」(エクアドルのコレア大統領)と発言しました。

 会議は、米国発の世界金融危機への対応として、医療、食料、エネルギー、教育など相互援助の強化や地域共通通貨の検討の継続を決定。また食料主権の強化でも合意しました。

 資本主義の限界が議論になり、ニカラグアのオルテガ大統領は、「資本主義の暗闇の今こそ団結と統合が不可欠だ」と指摘。ホンジュラスのセラヤ大統領は「資本主義の欺まんとのたたかい」を呼びかけました。

 首脳らは、カラカスで開かれた変革十周年を祝う集会にも出席しました。

 ALBA加盟国は、ベネズエラ、キューバ、ボリビア、ニカラグア、ホンジュラス、ドミニカの六カ国。今回の会議にはエクアドルの大統領も出席しました。
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 ALBA

 米国主導の米州自由貿易圏(FTAA)構想に対抗して、ベネズエラのチャベス大統領が二〇〇一年に提唱して始まった中南米の地域グループ。市場優先の競争原理に代わって、相互支援と協力、連帯の精神での共同を進めるとしています。


2009年2月4日(水)「しんぶん赤旗」より

【メキシコ市=島田峰隆】
 南米のブラジル、ベネズエラ、エクアドル、ボリビア、パラグアイの大統領が二十九日、ブラジル北部ベレンで開催中の第九回世界社会フォーラムに出席しました。大統領らは、資本主義の危機や失敗を批判し、二十一世紀の社会主義の模索を呼びかけました。

 ベネズエラのチャベス大統領は、米国発の金融危機が「世界を崩壊させている」と強調。「資本主義は三百年の歴史の後、八億人の飢餓をつくった。資本主義は人類を破壊している。資本主義を打ち負かし、社会主義をつくるたたかいを続けよう」と訴えました。

 エクアドルのコレア大統領は、「ダボス(世界経済フォーラム)に集まっている権力者らは、自らが世界に引き起こした惨事を謝罪し、自覚を持つべきだ」と批判。「金融危機を前に、われわれの決定的な独立に着手しよう。それは資本主義制度の危機に対してわれわれが社会主義と呼んできたものだ」と強調しました。

 同大統領は、「中南米諸国は新自由主義的グローバル化に対抗するモデルを示すことができる」「資本よりも人間の労働を優先する新しい社会主義をつくろう」と呼びかけました。

 ボリビアのモラレス大統領は、二十五日の国民投票で承認された同国の新憲法が外国軍基地の設置を禁止したことに触れ、「米国の干渉を終わらせよう」と発言。パラグアイのルゴ大統領は、キューバ南東部にあるグアンタナモ米軍基地をキューバに返還するよう米国に求めました。

 世界社会フォーラムは二月一日までの予定です。


2009年1月31日(土)「しんぶん赤旗」より

 南米ボリビアで国民投票が実施され、新憲法案が賛成多数で承認されました。新憲法は先住民の権利の保障、貧困の一掃、民主主義、自主・独立と平和などを理念とし、平等で多元的な社会の建設をうたっています。憲法に新自由主義を「過去のものにする」と明記したことは、弱肉強食の新自由主義を拒否した新たな経済社会の探求として重要な意義をもっています。

住民の願いが動かした
 新憲法の前文は、植民地支配以来のボリビア人民の社会闘争の経験を想起し「水戦争や十月の(ガス)戦争」に言及しています。

 ボリビアでは一九八〇年代、政府顧問についた米国の経済学者や国際通貨基金(IMF)・世界銀行などが新自由主義政策を導入しました。「ワシントン・コンセンサス」と呼ばれる緊縮財政、公営事業の民営化、市場の対外開放などの「ショック療法」によって、圧倒的多数を占める貧しい国民の生活は破壊に追いやられました。

 その最たるものが水道事業の民営化でした。水道代が一挙に二倍にも跳ね上がり、平均的な収入の三割近くを占めるようになりました。二〇〇〇年には米系多国籍企業が水道を支配したコチャバンバ市で、〇五年には仏系多国籍企業が支配したラパス市で、水を取り戻そうと地元住民がデモやストに立ち上がり、最後には公営化を勝ち取りました。

 一方、〇三年には英系石油メジャーなどがボリビアの重要資源である天然ガスを米国向けに不当な安値で輸出しようとしました。住民には、十六―十七世紀にボリビア・ポトシ銀山から大量の銀をヨーロッパに運び出した植民地収奪の再現と映り、資源の国有化をめざす運動が高まりました。

 政府の弾圧に抗して行われた先住民や労組など広範な住民のたたかいを通じて、〇五年には指導者のエボ・モラレス氏が先住民として初の大統領に当選しました。

 ボリビア国民の55%が先住民、白人は15%、混血30%です。南米でも最貧国に属し、先住民を中心に六割近い国民が貧困にあえいでいます。一方で、白人は肥よくでガス田も抱える東部低地を中心に、大土地所有を基礎にした富を築いています。

 モラレス大統領は貧困解消と先住民の権利拡大に力を入れてきました。新憲法はその政策を反映し、同時に行われた投票で、施行後は土地所有に五千ヘクタールの上限を設定することも決まりました。

 特権を死守しようとする富裕層は、東部四県の「一方的独立」をめざすなど、モラレス政権に敵対してきました。新憲法承認の帰すうは対立の焦点となり、富裕層の不穏な動きが伝えられてきました。

 新憲法は地方自治の強化で富裕層に配慮を示し、根強い対立に解決を見いだそうとしています。

米国の干渉を排して
 新憲法は政治的、経済的に主権を確保する立場を強調しています。外国軍事基地の設置の禁止、侵略戦争の拒否など平和の対外政策を掲げています。その背景には、米国がコカ栽培の一掃を掲げて、ボリビアの内政にくりかえし干渉してきたことがあります。

 新憲法は、社会的連帯に立つ経済の構築をめざす点でも、米国の干渉を排除する点でも、中南米で大きく前進してきた進歩的変革の流れを定着させるものです。


2009年1月31日(土)「しんぶん赤旗」主張より

 中南米諸国の首脳が今年に入って相次いでキューバを訪問しています。昨年12月ブラジルで開かれた初の中南米・カリブ海諸国首脳会議をうけて、これまで米国の意向を考慮して訪問を控えていた各国の首脳がキューバとの関係強化に動きだしているもので、地域統合に弾みをつけそうです。
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 アルゼンチンのフェルナンデス大統領が二十二日まで四日間キューバを公式訪問しました。同国大統領のキューバ訪問は二十八年ぶりです。

 フェルナンデス氏は滞在中、ハバナ大学で講演したほか、世界中から無償の留学生を受け入れているラテンアメリカ医学校を訪問して学生たちと交流。キューバが途上国の民生発展に果たしている役割を称賛し、キューバを含め地域統合がラテンアメリカ再生の鍵になると演説しました。

 同氏の訪問は、昨年ブラジルの会議に出席したラウル・カストロ議長が招請したものです。米国の団体などからはキューバ国内の「人権」問題を軽視するなとけん制する声が上がりました。フェルナンデス氏は独立、主権の相互尊重など外交原則にたった関係強化の立場を貫きました。

 キューバのフィデル・カストロ前議長は二十二日、昨年十二月初め以来、中止していたキューバ共産党機関紙グランマのコラム「省察」への寄稿を再開。その中で、環境問題や米国のオバマ新政権の発足など国際問題をフェルナンデス氏と話し合ったことを明らかにしました。

 キューバには今年に入ってパナマのトリホス・マーティン大統領、エクアドルのコレア大統領が相次いで訪問しています。今後、チリのバチェレ大統領やグアテマラのコロン大統領、一時関係が悪化したメキシコのカルデロン大統領が訪問を予定しています。

 一方、キューバのペレス・ロケ外相は二十二日から中米歴訪を開始、ニカラグアを訪れてオルテガ大統領と会談しました。また二十三日にはグアテマラで開かれた女性の進歩についての第二回非同盟諸国閣僚会議に出席し、同会議議長国として開会のあいさつをしました。(田中靖宏)


2009年1月27日(火)「しんぶん赤旗」より

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