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第2の転換――地域に根ざした産業振興への転換
  《いっせい地方選挙政策アピール 日本共産党をのばし、「住民が主人公」の地方政治に転換を》


 第2の転換は、地域に根ざした産業振興への転換です。大企業誘致のために巨額の税金を使う政治を見直し、地域に根を張って頑張る中小企業、地場産業、農林水産業を応援する政治に切り替えることです。

 この間、全国各地の自治体で、大企業呼び込みのための産業基盤(インフラ)整備と誘致補助金の大盤振る舞いが行われてきました。企業誘致のためには、他の自治体より「条件を良くする」ことが必要だと、バラマキの競い合いが行われました。しかし、「1500億円かけて開発した149ヘクタールの企業用地に進出したのは3分の1だけ」(千葉県)など、その多くが「誘致計画」を大幅に下回り、荒廃した「工業用団地」と多額の住民負担が残されました。さらに、リーマンショックでの経済危機が広がると、大量の派遣・非正規労働者の首切りが行われ、補助金や減税の恩恵を受けた大企業が何の相談もなく、工場を閉鎖し、撤退するという事態があいついでいます。「大企業を呼び込めば、そのおこぼれで地域が栄える」という政策の破たんは明らかです。財界系のシンクタンクからも「企業誘致による成長モデルは、停滞する地域経済の現状を打開するための抜本的な解決策にはなり得ない」(野村総研レポート)と指摘されています。

 それにもかかわらず、あいかわらず大企業の「呼び込み」にしがみついている自治体が少なくありません。「パナソニック1社だけで218億円」(兵庫県)、「毎年、17〜18億円の企業誘致奨励補助金」(滋賀県)、「大企業誘致のための基盤整備などに500億円を超える県費を投入」(宮城県)など、血税のつぎ込みは続いています。公共事業でも、その総額は削減されても、巨大ゼネコンが潤う大型開発だけは温存され、生活道路や橋、河川の改修、公営住宅などの生活関連事業が削られています。そのために地域の中小企業に仕事がまわらなくなり、地域経済の疲弊に拍車をかけています。

 こうした歪みをもたらした根本にも、自民・公明政権とそれを引き継いだ民主党政権の責任があります。自民・公明政権のもとで、2007年に、「企業立地促進法」がつくられ、自治体の「大企業呼び込み」を促進しました。民主党政権になっても、この仕組みは引き継がれ「成長産業・企業立地促進補助」と多少の装いを変えながら、破たんが明瞭になっている地方自治体による「大企業誘致合戦」にはっぱをかけています。

 民主党政権がめざす道州制は、こうした企業誘致に必要な基盤整備や道路、港湾、流通などのインフラ整備をもっと大規模にすすめることができるようにしようというものです。その先取りというべき動きが、大阪・橋下知事の「大阪都構想」や名古屋・河村市長らの「中京都構想」です。福祉など住民の生活に関わる仕事は市町村や区(基礎自治体)や地域委員会に放り投げて、「都」は政令市・周辺市の権限と財源を吸い上げて巨大企業の基盤整備に重点投資するという計画がすすめられようとしています。

 住民には「財政難」だからと“痛み”を押しつけながら、大型開発や大企業にはバラマキ――こんな「逆立ち」した政治をきっぱりやめさせなければなりません。

 地域経済をよくするためには、「大企業さえ呼び込めば、そのおこぼれで地域が栄える」という破綻した古いやり方と決別し、その地域に現にある力を育て、伸ばし、それによって雇用と消費を増やし、さらに力をつける振興策――内発型・循環型の地域振興策に転換することが必要です。地域に根ざした中小企業、地場産業、農林漁業を総合的に支援してこそ、安定した雇用と仕事を作り出すこともできます。地方自治体の本来の仕事である、住民のくらしと福祉をささえる行政に力を入れることは、地域経済に活力を与え、地域社会の安定への大きな力になります。

――地域にある力、産業を育て、伸ばし、雇用を増やす振興策をすすめます

――「中小企業振興条例」を制定し、中小企業・地場産業・商店街への支援を抜本的に強化します

――住宅リフォーム助成や小規模工事登録制度の創設・改善をすすめます

――大型開発から生活密着型に、公共事業を転換します

――「官製ワーキングプア」をなくします。公契約条例を制定します。安定した雇用を守り、増やします

――新卒者の地元での就職をはじめ、青年の雇用対策を強化します

――防災対策を強化し、安全・安心のまちづくりをすすめます


(つづく)

第1の転換――福祉と暮らし最優先への転換
  《いっせい地方選挙政策アピール 日本共産党をのばし、「住民が主人公」の地方政治に転換を》

 第1の転換は、福祉と暮らし最優先への転換です。「地方分権」「地域主権」などの名で、自治体独自の福祉の仕事を切り捨て、住民のための公共サービスを民間に丸投げする動きを許さず、福祉と暮らしを良くする仕事に最優先で取り組む自治体をつくることです。

 高すぎる国保料(税)にたいして、全国どこの自治体でも住民から怨嗟の声が上がっています。ところが国は、国保への国庫補助を減らし続け、昨年5月には、国保料(税)の値上げを抑えるために、多くの市町村が行っている国保会計への一般会計からの繰り入れを止めよという「通達」まで出し、国保料値上げに追い打ちをかけています。総務省が出した税徴収の委託推進方針を受けて、国保税、住民税などの徴収業務の民間委託が広がり、さらに各地で「地方税回収機構」がつくられるなど、徴税強化が行われ、脅迫まがいの督促、無法な差押えが横行し、自殺者まで出しています。

 住民のための公共サービスへの公的責任を投げ捨て、行政がやるべき仕事を民間に丸投げして、「市場原理」にゆだねる動きも各分野でいっそう広がっています。学校給食を民間委託する市町村が33%から50%にも広がり、保育所の民間委託・民営化、公立病院の統廃合・民営化、各種施設の指定管理者制度への移行、独自の福祉上乗せ施策の廃止・縮小など、住民サービスが切り下げられています。

 民主党政権が打ち出した「子ども・子育て新システム」は、保育所と幼稚園をなくして「こども園」に一本化するとともに、営利目的での多様な「民間参入」を増やし、保育士の配置や保育施設の水準引き下げをすすめるものです。保育への国と自治体の公的責任を放棄し、保護者に責任と負担を押しつける大改悪です。

 何のための地方自治体なのか、誰のための地方行政なのかが問われています。自治体は「住民福祉の機関」であり、国の悪政の「下請け機関」であってはなりません。今こそ自治体に「福祉の心」を取りもどすときです。

 日本共産党は、住民のくらし、福祉、子育ての改善に真正面から取り組む地方自治体に転換させるために全力をあげます。住民のくらしが悲鳴を上げているいまこそ、地方自治体が「国の悪政から住民の利益をまもる防波堤」としての役割を大いに発揮するようにしていきます。

――高すぎる国保料(税)の引き下げ。保険証取り上げの中止。強権的徴税の中止。医療を受ける権利を守ります

――後期高齢者医療制度をすみやかに廃止し、高齢者への差別医療をやめさせ、負担を軽減します

――公立病院の統廃合や民営化を中止し、地域医療を再生します

――介護保険料、利用料の軽減、特養ホームなど介護基盤整備をすすめ待機者をなくすなど、安心して利用できる介護制度にしていきます

――障害者の負担を軽減し、生活と権利を守ります

――子どもの医療費無料制度の拡充、地域の子育てサポート体制の整備、子育て支援を強化します

――認可保育所の増設、待機児童の解消をはじめ、公的保育を拡充します

――少人数学級、教育条件の整備、子どもたちの豊かな成長を保障する教育をすすめます


(つづく)

「オール与党」体制による悪政と対決する日本共産党
《いっせい地方選挙政策アピール 日本共産党をのばし、「住民が主人公」の地方政治に転換を》


 国が、住民のくらしを脅かす仕打ちをしてきたら、それに立ちはだかって、住民の暮らしと福祉を守る「防波堤」の役割をはたす ――これがほんらいの自治体の仕事です。ところが、多くの自治体は、国いいなりに、くらしや、医療、福祉、子育てなどで、どんなに深刻な実態があり、住民の願いが切実であっても、「国の制度」以上のことはやろうとせず、国が制度を改悪すれば、いっしょになって住民に“痛み”を押しつけています。

 こうしたことがまかりとおる根本には、多くの自治体、地方議会で、民主党、自民党、公明党など、日本共産党以外の多くの政党が、首長の予算案や議案に何でも賛成する――事実上の「オール与党」体制が続いているという実態があります。知事選挙などでいったんは“敵味方”に分かれても、選挙が終われば
“元のさや”におさまり、「オール与党」で悪政をすすめるということも、多くの自治体で行われています。

 地方の疲弊をもたらした「構造改革」を「まだ足らない」というみんなの党や、民主党や自民党の看板を掲げられなくなった勢力が装いだけを新たにしてつくった「地域新党」が、現状への批判=「改革」勢力のポーズをとろうとしています。しかし、これらの流れの多くも、実際の地方議会では「オール与党」の一員として、住民の福祉切り捨てや大型開発計画を強行してきた勢力です。

 「福祉と暮らしを守る」という地方自治体の原点を投げ捨て、国いいなりに福祉と暮らし切り捨ての政治をすすめる「オール与党」か、この間違った政治と正面から対決し、住民の切実な願いを実現する先頭にたち、住民とともに地方自治体がまともな仕事をするよう奮闘する日本共産党か――これがいっせい地方選挙で問われる大きな対決点です。

 日本共産党は、次の“4つの転換”をかかげ、その実現のために、住民のみなさんと力を合わせて全力でがんばります。


(つづく)

くらしと地方自治、地方経済をたてなおすために、“4つの転換”をすすめます 《いっせい地方選挙政策アピール 日本共産党をのばし、「住民が主人公」の地方政治に転換を》


地方政治、住民のくらしと福祉は、いまどうなっているのか

 いま地方政治は、どうなっているでしょうか。自公政権が「地方分権」の掛け声ですすめた「地方切り捨て」の政治――「平成の大合併」や「地方行革」、国から地方への交付税・補助金などの削減は、地方自治体の危機、地域社会の崩壊という深刻な問題を引き起こしました。

 “地方の悲鳴”は、「政権交代」の大きな要因にもなりましたが、民主党政権は、「地方切り捨て」の自民党政治を変えたでしょうか。「くらし向きが苦しい」「仕事がない」「国保料(税)が高くて払えない」など、切実さを増す住民の声に、きちんと向き合うようになったでしょうか。

 この1年半、実際にすすんでいることは、さらなる住民福祉の切り下げや地方自治の破壊、そして、地域経済と地域社会の疲弊の加速です。民主党政権は、あたかも地方を大事にするかのように「地域主権改革」などといっています。しかし、その中身は、つぎのようなものです。

 ――住民の暮らしと福祉のための自治体の独自の仕事を切り捨て、保育所・障害者施設をはじめ社会保障や教育などの各分野で国が定めた最低基準さえ取り払い、「住民福祉の機関」としての自治体の機能と役割をさらに弱める。

 ――「官から民へ」のかけ声で、保育所や学校給食、公立病院などの民営化や民間委託、各種施設の指定管理者制度への移行など、国と地方自治体の公的責任、公共サービスを投げ捨て、民間まかせにしてしまう。

 ――“大企業がもうけを増やせば地域も良くなる”と、大企業の呼び込みのための誘致補助金や基盤整備に巨額の税金を投入し、「道州制の導入」など財界・大企業の都合のいいように自治体を大規模化していく。

 ――これらをすすめるために、議員定数のやみくもな大幅削減などで地方議会を形骸化し、住民の声が議会と自治体にとどかなくする。

 これらは、自公政権がすすめてきた「地方分権」という名での「地方切り捨て」の政治を、丸ごと引き継ぎ、さらに加速させるものにほかなりません。それは「住民の福祉と暮らしを守る」という自治体の原点を壊し、自治体が自治体でなくなるという事態をいっそう深刻にしています。


(つづく)

いっせい地方選挙政策アピール
日本共産党をのばし、「住民が主人公」の地方政治に転換を (2011年1月13日 日本共産党)

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 いっせい地方選挙がまぢかにせまりました。くらしに身近な地方自治体の進むべき道を住民が選択する大切な選挙です。この選挙での国民の選択は、これからの国政にも大きな影響をもたらします。

「閉塞状況」をうちやぶる、新しい政治の流れをつくりましょう

 「何のための政権交代だったのか」――民主党への期待は、幻滅から怒りへと変わっています。だからといって、自民党に後戻りもできません。こうしたもとで、多くの国民のなかに政治と社会への深い閉塞感が広がっています。外交でも、経済でも、日本の国際的地位の急激な地盤沈下が起き、前途への不安が大きくなっています。どうしたら、この「閉塞状況」を打開し、未来に希望ある政治をつくることができるのか、多くの国民が真剣な模索を始めています。

 政権交代後、わずか1年半で、民主党政権は、自民党政権と“うり2つ”になってしまいました。後期高齢者医療制度廃止などの公約を投げ捨てただけでなく、医療、介護、年金など、社会保障を切り捨て、負担増を押しつける計画を次々に打ち出しています。「財政難」と言いながら、財界いいなりに法人税減税で1兆5000億円もバラマキ、証券優遇税制を延長するなど、大企業・大金持ち優遇の不公正税制を温存し、さらに拡大しようとしています。消費税増税に「政治生命をかける」と宣言し、食と農業、地域経済、国土と環境を壊すTPP(環太平洋連携協定)への参加に突っ走ろうとしています。

 沖縄の普天間基地問題でも、自公政権がつくった辺野古への新基地建設案の押しつけに固執し、暗礁に乗り上げています。沖縄県民の総意を踏みにじった「説得」や「脅迫」ではなく、アメリカ政府とのまともな交渉こそが問題解決の道でありながら、「日米合意」にしばられ、自らその道を閉ざしています。

 政治と社会の「閉塞状況」の根にあるものは何でしょう。国民のくらしの実情や願いよりも、財界・大企業の要求やアメリカの意向を優先させるという、長年の古い枠組みがいよいよ行き詰まった――ここに根っ子があるのではないでしょうか。

 異常な大企業中心の政治のゆがみをただし、雇用、社会保障、農林漁業、環境などあらゆる分野で国民の生活と権利をまもる「ルールある経済社会」をつくる――この道に転換してこそ、日本経済を立て直していく大きな展望が開けます。

 アメリカいいなり、日米軍事同盟絶対という外交から抜け出し、憲法9条を生かした平和・自主・独立の新しい日本をめざしてこそ、沖縄の基地問題を解決し、東アジアを平和な地域にするための展望が開けてきます。

 日本の政党で、民主党と自民党などが共有している古い政治の土台――「アメリカいいなり」「財界中心」という2つの大問題を改革しようという立場を持っているのは、日本共産党だけです。この党をのばして、政治と社会の「閉塞状況」をうちやぶる新しい政治の流れをつくりだし、希望のもてる未来をごいっしょに開きましょう。


(つづく)


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