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テーマ:持続可能なまちづくりについて
《2012(H24)年10月15日 決算特別委員会》
○志村委員
さて、そういう中央区のまちづくりにおける市街地再開発事業等の取り組み状況は、資料139によると22の事業が進んでおり、今後9事業が動き始めようとしているようです。2011年度の決算書で、市街地再開発事業助成、この額は5地区で34億1,740万円となっています。資料156によりますと、個別事業の助成額は、日本橋浜町三丁目西部地区は78億6,260万円。勝どき六丁目地区は77億6,510万円、晴海三丁目西地区は71億538万円にもなっています。お聞きしますが、この市街地再開発事業助成金がおりなくなった場合でも、市街地再開発事業をこれまでのように続けることができるのかどうか、お聞かせください。
○平野地域整備課長
市街地再開発事業における補助金の取り扱いでございます。
現状、市街地再開発事業につきましては国の補助制度がございまして、その算定基準に基づいて事業を組み立てているものでございます。この市街地再開発事業におきまして、空地の整備であるとか従前居住者の居住継続であるとか、そういった目的等々も含めまして国のほうへと市街地再開発事業の国庫のほうの要望もしていっているわけでございまして、それが大きく制度が変わって、市街地再開発事業には補助金を出さないという制度に変わりましたら、その段階で事業計画を組み直すこともあるんでしょうけれども、今の段階ではそういったことは想定してございません。
○志村委員
結局、こういうインセンティブを与えなければできない開発なんです、税金を使わなくちゃ。これだけの大量の税金を投入しなければできない、そういうまちづくりを今進めているという認識を、ぜひ持っていただきたいと思います。
まちづくりの考え方ですけれども、これを成長型社会と非成長型社会、安定型社会と分類することがあるんですけれども、そのことは御存じでしょうか。
○平野地域整備課長
すみません、私、その用語については存じ上げません。
○志村委員
結局、成長型というのはいろいろ、知らないというので少し言わなくちゃいけないかもしれないんだけれども、例えば人口動態は、人口増加、高齢化率の低下、若年人口、労働人口の増加、成長ですね。それから、経済成長も内需、外需ともに伸びて成長率が高いとか、公共投資も税収増に伴い増加など、全体的に増加していく、ふやしていく、成長型の扱い方を成長型社会ということで、まちづくりの専門書などにも書いてあります。
非成長型社会というのは、その成長が行き詰まってくる。人口が減少したり、税収が落ち込んだり、経済状況が悪くなったり、そういう行き詰まりによって成長できなくなる。そして、そういう流れの中で安定的な経済発展、まちづくりという、そういう社会がある。この3分類がされているわけです。中央区の今のまちづくりは、成長型ですね。そういうふうにとらえているんですけれども、今のようなざくっとした成長型、非成長型、安定型という、そういう分類で中央区はどのような、今、まちづくりを進めているのかの認識をお聞かせください。
○岸田都市整備部長
今、委員おっしゃる成長型、非成長型、安定型の詳細についてはわかりかねるものでございますが、私ども、中央区のまちづくりが成長型であるとか非成長型であるとか安定型であるとかといった分類で考えてはおりません。
○志村委員
結局、今のこれまでやってきた、大規模開発をしながら人口をふやしていく、そういう中で税収もふやそうという、また、人口もふやそうという、このことについては歳入のところでも適正人口、どんどん人をふやすだけで、例えば30年、40年たったときも持続可能なのか、安定したそういう社会ができるのかという、そのような指摘もさせていただいたところです。
ですから、私は今のこの中央区のまちづくりというのは成長を前提とした、そういうまちづくりではないかと思います。それが、どこかで行き詰まるというふうに思っています。それは例えばですけど、区内における大規模開発、これが一通り終わったとき。これ以上大規模開発をして人口を呼び寄せることができなくなった、そういうときがあるのは、やはり非成長型です。そのようになっていくというふうに思います。
また、高層住宅とかオフィスの老朽化が進む、そういう社会問題となるとき。退職者の増加による特別区民税の税収や高齢化率の高まりなどで歳入と歳出のバランスが崩れる、こういうときもターニングポイントになると思います。ですから、今はどんどん大規模な、先ほど言ったような再開発事業を進めていても、それがどこかで行き詰まる。いわゆる成長型、非成長型という言葉を使わせていただければ、成長型から非成長型への変化は、どうにも避けられないというふうに思います。
そのときに生じる区民や行政への影響、これをできるだけ少なくする、そういうことが求められていると思いますけれども、そういう話を今、しているんですけれども、言っている意味が御理解いただけているんでしょうか。
○岸田都市整備部長
はい、今、委員のおっしゃった内容は、恐らく理解できていると思っております。委員の御指摘の点、成長型まちづくりなのか、非成長型まちづくりなのかについて再度お答えをさせていただきますと、やはり私ども、成長型、非成長型というくくりでは考えておりませんが、委員の御趣旨に従ってお答えをいたしますと、中央区は本区の発展のみならず、我が国全体の発展に資する都心区としての役割を担っておりまして、そのために都市開発、都市再生といった施策も世のために十分必要なものであると考えるところでございまして、そこは都市再生に対する委員の見解との相違でございます。
こういった点に関しまして、都市再生というものを都心区の責務として、それがひいては中央区政に資するものとして今後も進めていく所存でございますけれども、こうしたことが一巡することによって、ある日突然、いわゆる非成長型になったときに区政の挫折が起こるんではないかとの御指摘でございます。今のペースで再開発事業を進めてまいったといたしましても、本区全体が建て替わるというときまでには何十年もかかるということでございまして、プロジェクト数でいきますと多く見えますが、面積的にはまだ少ない中で、順次、必要な老朽建物等を建て替えていくということを考えるだけでも大変な需要があるものでございまして、ある日突然急に、いわゆる非成長型となって区政が挫折するというようなことは想定しがたいと考えておるものでございます。我が国全体の発展のためにも、都心区中央区といたしまして、地域の活性化に資するまちづくりを行っていくべきであると考えているところでございます。
○志村委員
私も、ある日突然なると思わないんですけれども、30年、40年、近づけば、この収支のバランスとか、それだけ高齢化していく。今、働き盛りの人たちも高齢化していく。中央区に、その子共たちが住み続けられない。そういう状況の中で、いろんな問題が起きると思います。ですから、そのときに、この行政のアウトソーシング。今も進んでおりますけれども、この行政のアウトソーシングとか区民施策を削るというような、こういう小手先の対応では間に合わないと思うんですね。ですから、都市整備部長がおっしゃることを、私は頭から否定しているわけじゃないですよ。結局、いろいろ考えながらやってますというのはわかります。しかし、検証しなくちゃいけないのは、やはり今のようなやり方。それは、思いはあるかもしれない。中央区、都心区としての役割とかあるかもしれないけど、やはり将来的に見た、そういう変化を迎える、そのときにソフトランディングできるような計画を今から立てていく。そして、未来の世代への負荷をできるだけ軽減する、そういう努力が求められていると思います。
だから、今からまちづくりをコントロールしていく。今いろんな法律とか、さっき言った制度がありますけれど、そういうのを少しずつやはり、中央区としての、いろんなできることをやる。またもちろん、国を含めた制度を改善していくということも今後運動としてあり得ますけれども、しかし、このまちづくりをコントロールしていく、そういう立場に立って、このさまざまな問題とか課題に対して、区民に大きな影響を与えない、行政に大きな影響を与えないという、そういう主張が長いスパンで必要だと思います。
ですから、私は持続可能なまちづくり。今みたいなやり方をずっと続けていくんではなくて、もっと持続できるまちづくり、無理のない、そういうまちづくりが必要だというふうに、そのように考えておるんですけれども、サステナブルなまちづくりとよく言われます、この持続可能な発展を遂げるまちづくりの重要性というのを、どうとらえているんでしょうか。
○岸田都市整備部長
はい。サステナブルなまちづくりが必要であるという考えにつきましては、私ども、非常にその重要性を感じておりまして、サステナブルなまちづくりを行うことは大変重要であり、これからもそうした形で中央区が発展していくようにという趣旨では、御一緒でございます。
しかしながら、その実現手法に関しましての御見解が、委員と私ども少々違うようでございまして、私ども、都市再生施策の中で都市開発プロジェクト等を行っていく中で、より地域を活性化させ、それが将来へつながるまちづくりになるものと考えているところでございます。
また、委員の御指摘に従って一点申し上げれば、例えば、今、都市開発プロジェクト、大変数多く区内で行われておりますが、法に基づいてやればよいというものではないという御指摘がございました。区としましても、まちづくり基本条例をつくり、そうした中で市街地開発事業などの民間開発プロジェクトがある中で、そういう動きがあるときにこそ、地域に対する資産、未来への負担の軽減ということをおっしゃいましたが、そうしたものをしっかりつくり、将来へ備えていくということが重要であるという考えのもとに、強く事業者を指導しまして、よりよいものになるように続けておるところでございまして、私どもといたしましては精一杯、サステナブルなまちづくりを推進させていただいているところでございます。
○志村委員
一致するところがあって、うれしいです。実現手法がいろいろあると。このサステナブルなまちづくりの具体化、手法は、そんなに難しくないと思うんですよ。まちづくりの政策の中心に、福祉、防災、環境、そして、地域住民や中小企業、商店の要求を据える、こういうことを念頭に置いてさまざまなまちづくりを、先ほどおっしゃったような業者への指導も含めてやっていただければ、これは十分可能ですし、そのためにも私は区に協力しますよ、そういう点では。一緒に、持続可能なまちづくりを進めていければと思っています。
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