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 昨年暮れの話です。電車の中でつり広告をみていたら、「名誉学術称号」「300」の文字に目がとまりました。

 宗教団体のようにみえる組織が発行する、雑誌の広告です。なんでも、団体の会長が世界各国の大学からもらった「名誉学術称号」が300に達した、という記事の紹介らしい。そこで、思い出しました。数年前、「200」になったときも広告を出していた、と。

 300番目は、アメリカの大学の「名誉人文学博士号」です。名誉、名誉、名誉…。名誉職や肩書と縁のない者としては、つまらない心配をしてしまいます。いったい名刺をつくるときはどうするのだろう、とか。

 話は、ちょうど100年前の2月21日のできごとに変わります。午前10時、文部省。医学と文学の博士号を授ける式が開かれました。医学で野口英世ら、文学で『五重塔』の作家・幸田露伴らに。しかし、文部省の通知に応じないで欠席した人が1人。作家・夏目漱石でした。

 同日夜、漱石は文部省に、博士号を辞退すると文書で申し出ます。あくまで受けるよう求める文部省。漱石はふたたび、文部省あてに書きます。自分(漱石)の意志など眼中にない文部大臣に「不快の念を抱くものなる事…」。

 なぜ辞退したのか、はっきりとは分かりません。が、文部省あて文書から、漱石の自負はうかがい知れます。「小生は今日までただの夏目なにがしとして世を渡って参りましたし、これから先もやはりただの夏目なにがしで暮したい希望を持っております」


2011年2月21日(月)しんぶん赤旗「潮流」より

 エジプトの首都カイロの街角。ムバラク政権を倒す行進に加わっていた男性が語る。「『フェイスブック』をつくった人に会って感謝したいですね」。

 アメリカのテレビニュースの一場面です。フェイスブック。友人や知人、あるいは共通の関心事をもつ人たちがインターネット上で一種の“共同体”をつくって交流する、「ソーシャル(社会的)・ネットワーク・サービス」の一つです。

 中東諸国の反政府運動の有力な情報網となり、人々のつながりと行動を促しました。「フェイスブック革命」の新語も生まれています。フェイスブックは04年、米ハーバード大の学生寮の一室で誕生しました。

 立ち上げたマーク・ザッカーバーグ氏は、当時19歳の2年生。ハーバード大生のネット上の“社交場”でした。7年後、世界の5億人が登録しています。中東の反政府デモの折も折、彼が主人公の映画「ソーシャル・ネットワーク」が各国で上映されています。

 いまや世界一若い億万長者、ザッカーバーグ氏。映画の描く人物像は興味深い。金もうけにさほど関心はなさそうです。コンピューターを使いこなす技術の高さを自慢しても、技術の大きな革新に情熱を燃やすふうではありません。技術を社会進歩に役立てる、という気も感じられません。

 映画の作り手が、その得体の知れなさに“現代”をみているとも思えます。エジプトの男性が目の前に現れて感謝の言葉をささげたら、ザッカーバーグ氏はどう答えるでしょう。映画に、続編がいります。


2011年2月18日(金)しんぶん赤旗「潮流」より

 「うそも方便」といいます。しかし「方便」はもともと、古代インドから伝わった仏教の言葉です。

 人々を仏の道に導くためのすぐれた教えの方法、巧みな手段をさしました。「近づく」や「達する」が、本来の意味らしい。いまでは、目標に達するためにとりあえず利用する仮の手だての意味で広く使われています。

 鳩山由紀夫氏が首相時代、“抑止力という言葉を方便に”と考えた時、目標は普天間基地の名護市辺野古への「移設」でした。しかし、それは「うそも方便」のたぐいでした。沖縄の地元紙などで“抑止力は方便”と白状した鳩山氏自身、いまもアメリカ海兵隊は「抑止力」でないと「理解する」と語るのですから。

 「(海兵隊は)抑止力でないとみなさん思われる。私もそうだと理解する」。鳩山氏のいう「みなさん」の中に、かつては菅首相も入っていました。「(沖縄から)海兵隊がいなくなると抑止力が落ちるという人がいますが、海兵隊は守る部隊ではありません。地球の裏側まで飛んでいって、攻める部隊なのです」と菅氏。

 さらに、「沖縄に海兵隊がいるかいないかは、日本にとっての抑止力とあまり関係ない」。赤嶺政賢衆院議員がきのうの国会で、いまは逆を説く首相の方便をつきました。ほんの5年前の発言です。菅氏の場合、5年前の言葉が政権をとるための方便だったのか、いまが鳩山氏をひきついだ方便なのか。

 人々の心を方便でもてあそぶ。うそも方便による辺野古案は、いずれ崩れ去る定めでしょう。


2011年2月17日(木)しんぶん赤旗「潮流」より

 この間、大相撲の八百長問題で読者からたくさんの意見をいただいています。不祥事がつづき、八百長まで発覚したことで、怒りや嘆き、あきれ果てたような感想がある一方で、少なくない方が「大相撲の再生を心から願う」立場で、気持ちをのべています。

 なかには、大相撲をどう見たらいいのか、という問いかけもあります。スポーツとして見るのか、興行や見世物と見るのか、複雑な感情を抱いている人も多いと思います。

 それは、日本古来の伝統文化であり、祭事などと深く関係してきた歴史を、相撲がもっているからでしょう。

 奈良・平安時代には、すでに相撲のルールや技術が整い、宮中行事として「節会(せちえ)相撲」が行われていました。その後、武士を鍛錬する技としてひろまり、江戸時代に入ると、神社仏閣の建立・修繕の資金集めのため、相撲を催して見物人に寄進をすすめる「勧進相撲」が各地で盛んになりました。そして江戸中期以降、取組を興行とするプロスポーツへと変わっていきました。(『相撲社会の研究』)

 四股を踏むことは土中の邪気を払う意味があるなど、相撲の様式には、祭事としての儀式がいまも色濃く残っています。

 しかし大相撲が戦後、プロスポーツとして大きく発展し、ラジオ・テレビ中継とともに形式を洗練したことで国民に認知され、普及していったことは疑いありません。

 勝負や記録をより重視し、力士の技量審査の場である本場所が中心になったことで、たくさんの名力士が誕生し、名勝負やライバル対決が土俵をわかしてきました。それが、茶の間の話題になったことは大相撲の進歩といえるでしょう。

 本紙(しんぶん赤旗)も大相撲をスポーツとして取り上げ、本場所(競技)報道をはじめ、力士(選手)や親方(指導者)のインタビュー、伝統の積極的な意味や、スポーツ組織としてのあり方を論じてきました。

 今回の八百長問題も、これまでと同じ観点からスポーツとしての大相撲の根幹にかかわる問題として重視しています。

 春場所の中止が決まった6日。日本相撲協会の放駒理事長は「長きにわたった相撲の歴史において最大の汚点」と位置づけ、「伝統文化、伝統スポーツ競技」としての相撲を継承してきた先人らに謝罪しました。そして、実態の解明をちかい、「再び堂々としたすばらしい相撲を見せる覚悟」を示しました。

 関係者全員がこの苦渋の決断とむきあい、問題解決に誠心誠意を尽くしてほしいものです。

 日本社会に根づく文化として親しまれ、スポーツとして多くの国民から愛されてきた大相撲。その再生を期待する人たちの真摯(しんし)な思いを共有しながら、今回の問題にとりくんでいきたいと考えています。(スポーツ部長 代田幸弘)


2011年2月13日(日)「しんぶん赤旗」より

 「時間は人間の発達の場である」。不破哲三さんが講師の、先の「古典教室」第3回で、もっとも反響の大きかった言葉です。

 「生きていくことの楽しさを感じワクワクする」と、ある受講者。マルクスが『賃金、価格および利潤』で、労働時間を縮めるたたかいをよびかけた言葉です。自由な時間をもたない人間は「他人の富を生産するたんなる機械にすぎず、からだはこわされ、心はけだもののようになる」と。

 350通近い講義の感想文に、あるわ、あるわ。かつて勤めた会社での体験から胸に響いた、という人がいます。早出にサービス残業。休日は会社の勉強会にレク活動。「資本の側は全ての時間を拘束しようと洗脳の体制」でした。

 若い党員には、切実です。「青年が救われる言葉」「闘争していいんだよ!というマルクスの温かさ!」。派遣などで働きすさんでいたと明かす青年は、長時間労働に不平をいえば社会の外に締め出される現実に憤ります。「労働時間を減らせて雇用を増やす」話に、胸を躍らせました。

 文化運動に携わる人は、誇りをもったようです。「日々人間を取り戻す闘(たたか)いをしているのだ」。とにかく、“マルクスは生きている”と実感した受講者の多いこと。

 時間の大切さを表す言葉に、「時は金なり」(フランクリン)があります。「金」におきかえられない「人間」の尊さ、「人間」の解放を説いたマルクス。感想文にありました。「この意味深い言葉が、日本の労働者に浸透することが今必要なのかな?」


2011年2月11日(金)しんぶん赤旗「潮流」より


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