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復興予算の流用で問題になっている「全国防災対策費」をめぐり、政府が予算を組む根拠として過去の事例にあげた、阪神・淡路大震災での同様の対策費が当時は復興経費に含まれていなかったことが分かりました。約2兆円(来年度概算要求を含む)にのぼる全国防災対策費を、国民への増税などでまかなう復興予算に付け替えた正当性が問われます。 全国防災の必要性を、政府は「阪神・淡路大震災の直後に講じられたものと、少なくとも同程度の予算が必要」(2011年11月22日、吉田泉財務政務官の国会答弁)と説明します。 阪神・淡路大震災直後に組まれた同様の予算とは、1995年度1次補正予算の「緊急防災対策費」です。 この緊急防災対策費は、国費と地方負担をあわせて事業規模1兆3千億円。「大震災にかんがみ、地震災害等の防止のため緊急に対応すべき事業に必要な経費」とされ、被災地外の道路や港湾、公共施設の耐震化などに使われました。 当時、大蔵省(現財務省)主計局が作成した資料によると、緊急防災対策費は、復興予算にあたる阪神・淡路大震災等関係経費などとは別に枠を設けて計上されました。 そのため国が阪神・淡路大震災の復興費とする11兆6千億円(国、自治体負担分)には含まれません。東日本大震災の復興予算を編成した財務省主計局も、「これまで確認したことはないが、阪神・淡路では経費に入っていないはずだ」(担当者)と認めます。 財務省は全国防災を復興予算に付け替えた理由として、昨年6月に成立した復興基本法(民主、自民、公明3党などが賛成)をあげ、法にもとづいて政府で取り組んできたと説明。「復興予算の枠から全国防災を外すとはならない。批判は受け止め、被災地を中心に事業内容の絞り込みをしていく」(主計局担当者)とします。 不適切さ示す 復興予算の流用を指摘してきた塩崎賢明立命館大学教授の話 復興予算を被災地外の事業に使う不適切さがあらためて示された。震災を口実にすれば公共事業に多額の追加予算を組めるという阪神・淡路大震災の経験から、今回も同じように考えたのだろう。しかし、阪神・淡路大震災では復興とは別物として扱われていたし、今回は住民税や所得税などの増税で財源を得て、復興特別会計を組んでいる点も異なる。復興特別会計という明確な目的を持った財布から、全国に流用することは国民の理解を得られない。 復興予算の全国防災対策費 北海道から沖縄まで全国の事業を対象とし、自衛隊駐屯地の風呂の改修や霞が関の官庁耐震化など、復興・復旧と関係のない使われ方が問題になっています。政府は2011年度3次補正予算と12年度予算に計1兆590億円を計上。さらに、5年間で1兆円程度としていた枠を超えて、来年度概算要求では新たに9412億円を盛り込んでいます。 「しんぶん赤旗」2012年11月6日(火)より
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税金
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東日本大震災からの復興のために編成された2011年度3次補正予算に、経済産業省が、ベトナムへの原発輸出に向けた「調査等委託費」を5億円計上していたことが30日までに明らかになりました。復興とは無縁な経費です。過酷事故の危険がある原発を輸出するために税金をつぎ込むやり方は、被災者をはじめ国民から怒りを呼ぶことは必至です。 |
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東日本大震災の復興予算を大企業にばらまいた経済産業省所管の「国内立地推進事業費補助金」(総額約3千億円)をめぐり、補助金の受け手となる企業の選考や補助額を、民間シンクタンク、野村総研(本社・東京都千代田区)が決めていたことが分かりました。同社は大企業を顧客にコンサルティング業務を営んでおり、公正性が問われます。(本田祐典) 経産省は、「人手不足」などを理由に補助金事務局を民間から公募。応じた2社のうち、企画提案の内容が優れていたとする野村総研への委託を決めました。 補助金事務局の役割は、▽申請の受け付け▽対象となる企業の選考▽補助額の決定▽補助を受けた事業の執行状況の確認―と全般的です。 別の社団法人が担う基金管理を除いて、ほぼすべての業務を経産省は野村総研に丸投げしました。 経産省は、「野村総研が決めた補助金の対象企業や補助額をすべて認めた。こちらでは、申請書類に虚偽や誤記がないかだけチェックした」(経済産業政策課の担当者)といいます。 対象企業やその補助額の決定について、野村総研は事務局内に設置した有識者などによる審査委員会がおこなったとしています。 委員は26人。野村総研が選任し、その名簿は非公表です。経産省は、委員の属性を大学教授15人、研究機関の研究員9人、会計士1人、公的金融機関1人と示すだけで、名前や詳細な肩書を明らかにしません。 経産省によると、事務局の委託後、野村総研から「委員は非公表にする。名前を公開すると委員を引き受けてもらえない」と申し出があったといいます。 選考で企業の優先順位を決めた評価基準(9項目)も、野村総研がつくりました。 評価基準には、「円高等を背景に海外流出の懸念があるか」(海外流出懸念)や、「他企業と競争するうえで十分な規模となっているか」(競争力・非代替性)など大企業に有利な項目が並びます。 一方で、大震災による被災や損害の有無といった項目がなく、被災企業を優先する配慮はありません。 経産省は企業選考の公正性について「国民に説明しろと言われれば、悩ましいところだ。委員を非公表にした以上は、公正性を証明する手段はない」(担当者)とします。 野村総研は審査委員について「大半は大学教授」と文書で回答。「委員には選定企業と利害関係のある企業代表者等は含まれない。委員と野村総研の間に利害関係はない」としています。 国内立地推進事業費補助金 経産省が2011年度3次補正予算で2950億円を計上。工場建設など設備投資に最大150億円を補助します。交付先510件のうち、大震災の被害がとくに甚大だった岩手、宮城、福島3県は31件とわずか約6%。総額の2割が中小企業で、8割がトヨタ、キヤノン、東芝、京セラなどの大企業に配られることが日本共産党の国会質問などで明らかになっています。 「しんぶん赤旗」2012年10月28日(日)より
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国税庁が公表した資料によると、今年6月末時点で連結納税を適用している法人数が、親法人・子法人合わせて1万779社となり、2002年度の同制度創設以来初めて1万社を突破しました。この制度による減税額は、国税庁のデータから推計すると、11年度1年間だけで5879億円にもなっています。 国税庁は、03年以降、毎年6月末時点の連結納税を申請している企業数を公表してきました。今年6月末時点では、親法人1288社、子法人9491社で、合わせて1万社を突破しました。 トヨタ、日産、ホンダ、ソニー、東芝、三井物産、野村ホールディングスなど、日本有数の企業は、以前から連結納税を適用してきましたが、それに加えて、ここ1、2年、連結納税を選択する企業グループが急速に増えています。11年度には三菱商事、スズキ、富士重工、川崎重工、オリックス、資生堂、キッコーマン、大林組、富士フイルムなどが新たに連結納税を適用、12年度からは、これまでに判明しただけでも、経団連会長の出身企業である住友化学をはじめ、三井化学、エーザイ、セイノーホールディングスなどが、連結納税を適用すると有価証券報告書に書いています。 国税庁のデータによると、11年度の連結納税法人の申告所得額は3兆375億円でした。連結しないでグループ内の黒字法人だけが個別に申告した場合の所得は4兆9973億円ですから、連結したことによって、赤字企業の損失と相殺され、1兆9598億円も少なくなっています。これに法人税率30%をかけて計算すると、減税額は5879億円ということになります。連結納税を選択する企業が増えるにつれて、減税額も大きくなってきている傾向があります。 ◇ 日本共産党の佐々木憲昭衆院議員の話 連結納税制度は大企業・財界の強い要望に応えて導入されました。この制度によって減税の恩恵を受けることができるのは、企業グループを持つことができる大企業ばかりです。こうした特権的な優遇制度をやめて、もうけをため込んでいる大企業に応分の負担を求めることが必要です。 連結納税制度 100%出資の子会社について、その所得を親会社と合算して法人税を計算する制度です。合算したグループ企業の中に赤字企業があると、黒字企業の所得と相殺されるため、法人税が安くて済む計算になります。この制度を適用するかどうかは企業自身の選択制で、選択する場合は事前に税務署に申請しておくことになっています。 「しんぶん赤旗」2012年10月22日(月)より
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消費税増税や復興予算の流用問題への怒りが渦巻く中、自民、公明、みんな、社民、新党きづな、たちあがれ日本、新党日本、新党改革の8党が19日、2012年の政党助成金(年総額320億1433万円)の3回目交付として計37億3804万円を受け取りました。 民主、国民新、新党大地・真民主の3党は、赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立の見通しが立たないとして総務省への交付の申請(3党で42億6554万円)を見送りましたが、同法案が成立すれば申請する方針。12月20日までに申請すれば今回交付分の受給は可能です。 政党助成金の原資は国民1人あたり年250円の税金。支持政党にかかわりなく国民の税金を各党が山分けするなど、憲法が保障する思想・信条の自由に違反する制度です。政党本来の財政は、国民との結びつきを通じて自主的につくるべきものです。こうした立場から日本共産党は一貫して政党助成金の廃止を主張し、受け取っていません。 3回目の各党の受取額は次の通り。(千円以下切り捨て) 自民党25億3850万円▽公明党5億6979万円▽みんなの党2億7957万円▽社民党1億9092万円▽新党きづな5189万円▽たちあがれ日本4344万円▽新党日本3400万円▽新党改革2990万円 政党助成金 1994年の「政治改革」関連法で小選挙区制とセットで導入され、95年から実施。最近の国勢調査の人口に250円を掛けて年総額が算出されます。1月1日現在の所属国会議員数と直近の総選挙、過去2回の参院選の得票率をもとに、受け取りを届け出た政党の年間交付額が決まり、申請した政党に年4回(4、7、10、12月)に分けて交付されます。 「しんぶん赤旗」2012年10月20日(土)より
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