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安倍内閣が、戦争法廃止の世論をかわそうと打ち出した「1億総活躍社会」―。その中身も不明確なまま、大企業応援の経済成長に向けて、女性や高齢者らを安価な労働力として活用するなど、“1億総働け”社会をめざすねらいが浮き彫りとなりつつあります。 |
雇用・労働
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後半国会の大きな焦点のひとつである労働者派遣法改悪案(「正社員ゼロ」法案)と労働基準法改悪案(「残業代ゼロ」法案)を中心に、雇用・働き方がテーマとなった24日のNHK「日曜討論」。日本共産党の小池晃政策委員長は、労働者派遣法改悪案の廃止と、長時間労働の規制に向けて政党・立場の違いを超えて尽力する考えを表明しました。 |
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企業トップと従業員の賃金格差が広がっています。各社が発表した2013年度の有価証券報告書によると、役員報酬上位20社の過半数で役員報酬額が社員の平均賃金額の50倍を超えていることがわかりました。そのうち4社では100倍を超えていました。 各社が発表する有価証券報告書には役員報酬の額や従業員の平均賃金などが記載されています。役員報酬については基本報酬のほか、賞与やストックオプション(新株優先権)、退職金などの内訳も記述されています。 本紙は役員報酬から退職金を除いた額の上位20社を調べました。退職金は一時的な収入になるため、労働者の定期的な収入と比較するのは妥当性に欠けるからです。ただ、1億円以上の役員報酬が公開されるようになったのは10年3月期以降なので、10年度との変化を調べるために、10年度、13年度両方で報酬が1億円を超える役員がいる企業に限りました。 それによると20社中11社において賃金格差が50倍を超えました。10年度は50倍超が8社でそのうち2社が100倍超だったこととくらべても、格差が広がっています。 13年度決算の集計では、上位500社の利益は1年間で12兆円から22兆円へと急増しています。1人あたりの役員報酬は11%増と大幅にアップしました。大企業の利益が働く人々に還元されることこそ日本経済の活性化につながります。 日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸会長兼社長(現・ベネッセホールディングス社長)は表中、14位に相当する3億4900万円の役員報酬を受け取っていましたが、同社には従業員がおらず、賃金比較はできませんでした。 |
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非正規雇用で働き続けた場合の生涯賃金は、正規雇用に比べて1億円以上少なくなります。厚生労働省が2月に発表した2013年の「賃金構造基本統計調査」から本紙が試算しました。安倍晋三政権は、「常用雇用の代替禁止」などの大原則をなくす労働者派遣法改悪案を今国会に提出しています。非正規雇用を際限なく増やす同法改悪が、賃金水準全体をいっそう押し下げ、貧困を拡大する無謀な政策であることは、この試算結果からも明らかです。 若い世代では正規雇用と非正規雇用の賃金格差はそれほど大きくありません。20〜24歳の場合、非正規雇用の平均年収は228万7000円で正規雇用308万8000円の74・1%です。 しかし、年齢を重ねるにつれて正規雇用の賃金が上がるのに対し、非正規雇用ではほとんど変動しないため、格差が広がります。50〜54歳の年収は正規雇用631万4000円に対し、非正規雇用267万9000円と、半分以下にすぎません。 このデータをもとに20〜64歳で得られる賃金を計算すると、正規雇用で2億2432万円、非正規雇用では1億2104万円となり、その差は1億328万円となります。 なお、非正規雇用の平均年収のピークは60〜64歳です。これは60歳で定年を迎えた正規雇用労働者が非正規雇用で再雇用されたために平均年収が引き上がったことが最大の要因です。そのため、実際に非正規雇用で働き続けてきた場合の生涯賃金はさらに低くなると考えられます。 しかも現役時代の賃金は年金給付額に反映されるため、格差は一生拡大し続けます。 「しんぶん赤旗」2014年4月21日(月)より
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