雇用・労働

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 「来年4月の増税中止を」「質の高い雇用こそ、安定した成長につながる」―。日本共産党の小池晃副委員長は24日の参院予算委員会で、安倍晋三首相とのやりとりで消費税増税の道理のなさを浮き彫りにするとともに、働く不安をなくし景気回復をはかる雇用政策に転換するよう提案しました。


 小池氏は、働く人の平均年収が減少しているもとで消費税増税を行えば、消費税率を3%から5%へ引き上げた1997年当時よりも深刻な影響が出ると指摘。景気も財政も共倒れして、社会保障の財源も生まれないと追及しました。所得の少ない人ほど負担割合が重い逆進性(グラフ参照)が増税でさらに強まり、「貧困と格差はいっそう拡大する」と述べました。

 首相は「たしかに景気の回復を腰折れさせる懸念もある」と認めました。小池氏は「そうであるなら、増税中止が一番の景気対策ではないか」と述べ、日本共産党が準備している消費税増税中止法案への共同を各党各会派に呼びかけました。

 小池氏は、被災地の実態、声も政府にぶつけました。医療、介護の減免制度復活に必要な予算が、増税にともなう復興特別法人税の廃止(9000億円)の9分の1程度であることを示し、道理のなさを際立たせました。

 さらに小池氏は、「法人税減税を賃上げにつなげる」という首相の空論も事実で批判。この間、法人減税は、賃金に回らず、内部留保や株主配当・役員報酬に充てられてきたことを示し、「なぜ、政労使会議で『内部留保を活用して賃上げを』と言わないのか」と迫りました。

 首相は「私からも内部留保の活用をお願いする」と答えました。

 小池氏は、政府がただちにできる賃上げ策として「『ブラック企業対策』も求めたい」と主張。非正規雇用の増大が賃金低下の原因であると政府も問題にしながら、労働者派遣法改悪など非正規雇用を増やすメニューばかり並べており、「これで、どうして賃上げが実現できるのか」と迫りました。

 「鮮度が落ちる」などと雇い止めにされた女性の事例を示し、「人間をモノのように切り捨てる社会でいいと思うか」と小池氏が迫ると、首相は「たしかに、そういう社会でいいとは思っていない」と答えました。

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「しんぶん赤旗」2013年10月25日(金)より

 安倍内閣は18日、地域を限定して導入する「国家戦略特区」について、解雇をしやすくするなど労働法制の改悪を導入することを断念しました。同日開いた日本経済再生本部(本部長・安倍晋三首相)で決めた「特区」に導入する規制改革の方針に盛り込まれませんでした。「ブラック企業特区」だと批判する世論と運動に押されたものです。

 同時に方針では、解雇しやすくする危険もある雇用契約の指針を作成することや、最長5年の有期雇用期間の延長について「全国規模の規制改革として労働政策審議会で検討し、来年の通常国会に法案提出」としており、引き続くたたかいが重要になっています。

 安倍内閣は、雇用に関する特例として、(1)入社時に要件を決めて解雇しやすくする(2)最長5年の有期雇用の延長(3)一定収入あれば残業代はゼロにする―を検討していました。

 方針では、これらを「特区」に導入することを断念。ただし有期雇用については、「高度な専門知識があり、比較的高収入の人」などを対象に、全国一律で延長を検討します。延長期間は「最長10年」が浮上しています。


「しんぶん赤旗」2013年10月19日(土)より

 日本共産党国会議員団は15日、若者らを過酷な労働に追い立て、使い捨てる“ブラック企業”をなくすために「ブラック企業規制法案」を参院に提出しました。党参院議員団の11人全員がそろって橋本雅史参院事務総長に手渡しました。志位和夫委員長が国会内で記者会見し、「7月の参院選で躍進して得た議案提案権を活用した公約実践の第1号です。法案の成立をめざすとともに、国民運動と一体になって法案の内容に即して現実の政治を動かすという両面で頑張りたい」とのべました。


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(写真)橋本雅史参院事務総長(中央)にブラック企業規制法案を提出する(左から)田村、仁比、井上、大門、紙各議員と市田書記局長、(1人おいて)小池副委員長、山下書記局長代行、辰巳、倉林、吉良各議員=15日、国会内


 党国会議員団は8月、「ブラック企業・雇用問題対策チーム」を発足させ、労働者からの聞き取りなどを踏まえて法案を準備。党が単独で法案を提出するのは2004年以来、9年ぶりです。

 志位氏は会見で法案について、違法行為へのペナルティー強化や長時間労働制限などの規制強化と、離職率公表などの情報公開で社会的な批判と抑止力をつくるという二つの方向でブラック企業を規制するものとなっていると説明。法案の三つの柱(骨子参照)に沿って説明しました。「サービス残業の根絶やパワハラへの規制など、多くの労働者に共通する問題を解決する力にもなります」と述べました。

 志位氏は、法案を提出した理由について「若者を使い捨てる、使いつぶす働かせ方は、もはや一刻の放置もできません。ブラック企業を放置すれば、日本全体の労働条件の悪化をもたらし、企業経営とそこに働くすべての人たちの生活に大きな被害をもたらすことになります」と強調しました。

 ブラック企業が成り立つ根源に非正規雇用労働者の拡大があると指摘し、「いま政府がすすめている労働法制の規制緩和に反対し、労働のルールをきちんとつくり上げていく。非正規社員の正社員化をはかっていく。均等待遇のルールをつくっていく。こういう一連の取り組みも同時並行ですすめていきたい」と述べました。

 志位氏は同法案について「党派の違いを超えて真摯(しんし)な検討と審議を行うことをすべての会派に要請していきたい。あわせて、労働者、労働組合はもとより、経営者のみなさんも含めて国民的な議論でブラック企業を規制し、使い捨て・使いつぶす働かせ方をやめさせる法改正が実現するよう力を尽くしたい」と語りました。

 会見には小池晃副委員長が同席しました。


ブラック企業規制法案骨子

(1)長時間労働の是正
・労働時間を正確に把握、記録し、本人らが閲覧できるようにする
・年間の残業時間上限を360時間に法定
・次の出勤まで最低11時間の休息時間を保障
・サービス残業は残業代を2倍にする

(2)労働条件などの情報公開
・採用数と離職者数を公表
・求職者からのブラック企業に該当するかどうかの問い合わせに答える制度をつくる
・賃金の内訳を明記させ、誇大宣伝や虚偽記載をやめさせる

(3)パワハラをやめさせる
・パワハラをやめさせ、違法行為を取り締まる。厚労省はパワハラを行った企業に指導や勧告を行う

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「ブラック企業規制法案」要綱 2013年10月15日 日本共産党国会議員団

 日本共産党は、「ブラック企業」をなくすために、「ブラック企業規制法案」を提出します。本法案は、企業の違法行為へのペナルティーの強化や労働行政による是正指導などの強化とあわせて、「ブラックな働かせ方」の実態を情報公開することで、「ブラック企業」への社会的批判と抑止力をつくる方向で策定したものです。日本共産党は、すべての会派に賛同をよびかけ、国民的な議論を起こして、「ブラック企業」の「手口」に即した法改正を実現するために全力をあげます。

1、長時間労働を是正します

(1)労働時間を正確に把握・記録し、職場から長時間・ただ働き残業をなくす仕組みをつくります

 各事業場ごとに労働時間管理台帳を作成し、管理職をふくめた全労働者の労働時間を正確に把握・記録することを使用者に義務づけます。職場から労働時間をチェックすることによって、長時間・ただ働き残業をなくし、「追いつめられている」労働者を救済することができるように、本人はもとより、本人の同意があれば、職場の労働者や家族、友人も、労働時間管理台帳と賃金台帳を閲覧できるようにします。

 (労働基準法の一部改正 第108条関係)

(2)年間残業時間の上限を360時間にするとともに、「連続出勤」も制限します

 残業時間については、年間360時間が基準として定められています(労働省告示154号)。これを労働基準法に明記して、年間残業時間の上限を360時間とします。1週間、1カ月等の残業時間については、労働省告示にもとづくものとします。厚生労働省の過労死基準(月80時間以上の残業)をこえるような残業時間を可能にしている三六協定の特別条項を廃止します。

 労働基準法は、法定休日について、4週間をとおして4日の休日をあたえるとしているだけなので、形式的には最大48日連続勤務も可能になっています。このために休日を与えない違法な連続出勤が表面化しにくい状態になっています。連続出勤を規制し、せめて毎週休めるようにするために、7日ごとに1日の法定休日を保障します。

 (労働基準法の一部改正 第36条関係)

(3)連続11時間の休息時間を保障します

 EU(ヨーロッパ連合)は、一日の労働が終わり、次の労働がはじまるまでのあいだに連続11時間の休息時間を保障することを法制化しています。この経験を参考に、企業は、終業から次の始業までのあいだに連続11時間の休息時間を保障するよう努めることとします。

 (労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正 2条関係)

(4)「サービス残業」が発覚したら残業代を2倍にする制度をつくります

 ただ働き残業(「サービス残業」)は、労働基準法違反の違法行為ですが後を絶ちません。企業に罰則を科すとともに、サービス残業をさせたことが発覚したら、労働者に払う残業代を2倍にして支払わせます。「サービス残業」が企業にとって「割に合わない」ものにすることで、抑止力とします。

 (労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正 第15条を新設)

2、離職者数を公表し、就職情報・広告の適正化をはかります

(1)離職者数を公表します

 「ブラック企業」の特徴のひとつは、大量採用・大量離職です。求職者(就職活動をおこなう学生・生徒を含む)が、就職を希望する会社が「ブラック企業」に該当するかどうかを判断できるように、新規採用者数と退職者数を企業が公表する制度をつくります。

 (職業安定法の一部改正 第41条関係)

(2)求職者からの問い合わせに答える制度をつくります

 求職者(就職活動をおこなう学生・生徒を含む)が、就職を検討している会社が「ブラック企業」に該当するかどうかを問い合わせた場合、行政機関がこれに答える仕組みをつくります。ハローワークなどの公的機関は、労働関係法令の違反にかかわる事例について、求職者が問い合わせた場合、情報を提供することとします。また、厚生労働省は、「ブラック企業」の「手口」や事例をまとめ、公表することとします。

 (職業安定法の一部改正 第51条関係)

(3)賃金の内訳を明記させ、誇大広告、虚偽記載をやめさせます

 フリーペーパーなどの求人募集広告では、残業代込みの賃金総額など労働条件を正確に明記しないもの、あるいは労働条件を明示しないものが目立ちます。「就職してみたら話がちがった」という事態をなくすために、企業が作成する賃金台帳や求人募集広告に記載する賃金について、賃金形態(月給、日給、時間給等の区分)、基本給、定期的に支払われる手当、時間外手当、通勤手当、昇給にかんする事項等を明示することを企業や募集をおこなう者に義務づけます。

 (職業安定法の一部改正 第5条関係)

3、パワーハラスメントをやめさせます

 達成できないノルマを課して精神疾患や過労死・過労自殺に追い込んだり、「追い出し部屋」に隔離し、繰り返しの面談で退職を強要するようなパワハラをやめさせます。また、退職を希望する労働者に「違約金」を請求して辞めさせないようにする違法行為をきびしく取り締まります。

 厚生労働省は、パワハラ行為をおこなった企業に対して、助言、指導、勧告をおこないます。勧告に従わない企業名を公表します。パワハラの是正指導を労働局に求めた労働者に対する不利益とりあつかいを禁止します。

 (労働安全衛生法の一部改正 第71条関係)


「しんぶん赤旗」2013年10月16日(水)より
 「行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型へ」を掲げて、労働政策の根本的な転換をねらう安倍晋三政権。政府・財界がめざす「失業なき労働移動の実現」とは、どういうものでしょうか。18万人規模ともいわれる電機産業でのリストラの実態から、無法なリストラを税金で支援する構図が浮かび上がってきました。


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(写真)ルネサスの早期退職募集で社員に渡された「再就職支援サービス利用申請書」と退職願
 ここに1枚の書類があります。

 「再就職支援サービス利用申請書」

 昨年と今年、半導体大手・ルネサスエレクトロニクスで大規模な早期退職が募集された際、「退職願」とともに社員に配布された書類です。「退職願」「申請書」のいずれにも、「9月30日」の退職日だけが記入されています。

 ルネサスは今年8〜9月、三千数百人を目標に早期退職を募集しました。このとき、課長職1298人を総合職に降格したうえで、8〜11回もの違法な退職強要の“面談”を繰り返しました。

 この“面談”で会社が求めたことは、「再就職支援会社」がおこなうキャリアセミナーとキャリア相談を受けることでした。

“バラ色”描くが

 業務命令により社内でキャリア相談を受けたAさんが語ります。

 「相談では、『再就職を希望する人は1年以内に7〜8割が決まる』などと、バラ色の話がされます。最初は下を向いていたまわりの人の顔つきが変わって、最後は顔をあげて聞いていました」

 社内では常時、キャリア相談が実施されてきました。ルネサスが契約する「再就職支援会社」のパソナ、ランスタッド、マンパワーなど5社の担当者が、それぞれ社内の応接室に毎日常駐し、退職強要を受けた社員がいつでも“相談”に行けるようになっていたといいます。

 しかしセミナーや相談を受けるだけでは、求人リストを見ることができず、正社員の求人がどれだけあるか、賃金の水準や労働条件はどうなるのか、はわかりません。

 「これらの情報は、退職願といっしょに再就職支援サービス利用申請書を提出した人だけが、受けられるサービスです。キャリア相談で再就職後の年収を聞いても、『一人ひとりによるので、お答えできません』と言われるだけでした」と、Aさんは語ります。

 再就職後の実態は知らせずに「明るい未来」をちらつかせ、企業が辞めさせたい労働者に退職を決意させる―。「再就職支援会社」が「リストラ請負会社」の異名をもつゆえんです。

大手共通の手法

 電機・情報ユニオンの森英一書記長は、「この手法はルネサスだけでなく、リストラをすすめた電機大手に共通しています。電機産業は、これまでも政府の労働政策の先取りをしてきましたが、今回も同じです」と語ります。

 安倍政権は、再就職支援会社を助成するために「労働移動支援助成金」を2013年度予算の1・9億円から、14年度概算要求で158倍の301億円を計上。この予算は、雇用を守るのに大きな役割を発揮してきた雇用調整助成金の大幅削減でつくりだしたもので、「雇用破壊」を加速させる危険なねらいをもつものです。

ハローワークの求人 ちゃっかり利用

それでも助成金支給

 「行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型へ」は、安倍晋三政権の発足直後から動き出した規制改革会議、産業競争力会議などが主導してきました。

 政府は6月、これらをふまえて閣議決定した「日本再興戦略」で、労働移動支援助成金を抜本的に拡充すると明記。雇用調整助成金の予算を大幅に削減し、労働移動支援助成金に大胆に資金をシフトさせ、「2015年度までに予算規模を逆転させる」と打ち出しました。

 あわせて▽対象企業を中小企業だけでなく大企業に拡大する▽支給時期を支援委託時と再就職実現時の2段階にする―などとしています。

早期退職増狙う

 ここでねらわれていることは何でしょうか。

 労働移動支援助成金はこれまで、雇用を維持できなくなった中小企業を対象に、労働者が再就職できたときに、支給されました。

 政府は今回、対象を大企業に広げ、支給の時期も、労働者が再就職支援会社に支援を委託した時期と、再就職できた時期の2段階にするといいます。

 目的は、「早期退職」をふやすために、政府が再就職支援会社を支援することで、大企業が再就職支援会社を今まで以上に利用しやすくすることにあります。

 では、再就職支援の実態はどうなっているでしょうか。

 九州地方のあるハローワーク職員が語ります。

 「昨年、電機産業で大規模なリストラがありました。リストラされた社員の再就職を引き受けた複数の有料職業紹介所の社員が、求人を探しにハローワークによく来ています」

 ハローワークでは、事業者が申し込む求人のほか、ハローワーク職員が事業所を一つずつまわって開拓した新規求人を紹介しています。その成果を利用しているのが再就職支援会社です。

 労働移動支援助成金の対象は、再就職支援会社の紹介による就職だけでなく、ハローワークの求人による就職であっても、再就職支援会社に助成金が支給される仕組みです。

 大企業が再就職支援会社を利用する際の相場は、社員1人当たり70万〜100万円ともされます。再就職支援会社がまともな就職あっせんをしないままハローワークの成果を利用しても、政府は、再就職支援会社に1人当たり40万円を上限に労働移動支援助成金を支給するというのです。

正社員は狭き門

 求人の内容も深刻です。厚生労働省が1日に発表した全国の有効求人倍率(求職者1人当たりの求人数)は0・95倍ですが、このうち正社員では0・56倍と、狭き門です。

 先のハローワーク職員は話します。「相談者は、以前いた会社と同じ水準の賃金・労働条件を希望しますが、それに見合う求人はありません。正社員として働くことは大変難しいですし、賃金も大幅に下がると思います」

 安倍政権は現在、▽「残業代ゼロ」と批判された「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入など労働時間法制の見直し▽派遣労働者を急速に拡大させる労働者派遣法の改悪▽職務や地域などを限定し、解雇しやすい「ジョブ型正社員」(限定正社員)のルール整備―などを掲げています。

 「労働移動支援型」で多くの正社員をリストラして、不安定で低賃金の非正規雇用・派遣労働をさらに拡大させながら、残った正社員にはさらなる長時間労働を押し付けるものです。

 日本の未来をも破壊する安倍「雇用改革」に対して、いま全労連をはじめとする労働組合、法曹団体が反対の声をあげています。


議論は労働者不在 竹中平蔵氏が主導

 労働政策はこれまで、政労使3者の構成による会議で決めてきました。しかし今回、規制改革会議、産業競争力会議には労働者代表は入っていません。

 とりわけ「日本再興戦略」の案を練り上げた産業競争力会議には、再就職支援会社パソナの取締役会長でもある竹中平蔵氏が議員として参加し、議論を主導してきました。人材ビジネス業界の代表者を議員に選出し、リストラ促進の仕組みとあわせて、業界と自社の利益になる仕組みづくりをすすめてきたのです。

 竹中氏は現在、産業競争力会議で雇用・人材分科会の議員となり、「国家戦略特区」の導入による解雇規制や労働時間規制を除外することもねらうなど、働くルールを根本から破壊することをねらっています。

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「しんぶん赤旗」2013年10月11日(金)より

 政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG、座長・八田達夫大阪大招へい教授)は5日までに、労働者の解雇が自由にできるなど「特区」に盛り込む労働規制の撤廃案を固めました。「残業代ゼロ」となる労働時間規制の撤廃(ホワイトカラーエグゼンプション)については「議論する時間的余裕がない」とする一方、解雇に対する規制と有期雇用の正社員化ルールについては、優先して撤廃するよう求めています。

 現行法では、(1)やむを得ない理由がない限り企業は自由に解雇できない(2)有期雇用で5年超働けば無期雇用に転換できる(3)決められた時間を超えて働かせてはならず、超えた場合は割増賃金を支払う―と定めています。

 WGではこれまで、(1)入社時の契約で条件を決めておけば解雇できる(2)労働者と合意すれば5年超働いても無期雇用にしなくていい(3)一定の収入があれば労働時間を規制せず、残業代を払わなくていい―を「特区」で認めるよう求めています。

 4日までの議論を踏まえて、解雇規制と有期雇用ルールの撤廃を優先して求めることで大筋合意。要件として「外国人比率が一定以上」「開業5年以内」の企業に加えて、大学院修了者など「高度な人材」とする案を検討することになりました。

 「特区」については「ブラック企業特区をつくるものだ」との批判が強いことから、条件付きで労働規制を撤廃する突破口にしたい考えです。

 労働分野の規制は、憲法が定める平等原則や企業の公正競争を確保するために全国一律が当然であり、地域や条件で緩和することは許されないものです。しかし安倍内閣は、大企業支援のために「特区」で緩和する方針を打ち出し、臨時国会に国家戦略特区法案を提出する方針です。
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 残業代ゼロ制度(ホワイトカラーエグゼンプション) 一定の年収などがある場合、労働時間の規制をなくし、残業代や深夜・休日の割増賃金を支払わない制度。第1次安倍内閣が2006年に導入をねらいましたが、「残業代ゼロ」「過労死促進」法案と批判され、提出断念に追い込まれました。


「しんぶん赤旗」2013年10月6日(日)より


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