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1年間を通して働いても年収200万円以下のワーキングプア(働く貧困層)が急増する一方、いわゆる「中間層」が激減していることがわかりました。 27日に発表された国税庁の民間給与実態統計調査2012年度分によると、年間200万円以下の民間労働者は1090万人で06年以来7年連続で1000万人を超えました。1997年からの15年間では1・3倍の急増です。 ワーキングプアが急増したのは2000年代に入ってから。1999年に労働者派遣法が改悪され、それまで限られていた派遣対象が原則自由化されたからです。 一方で同じ期間に年収400万円超〜800万円以下の労働者は0・86倍に減少。同800万円超〜2000万円以下の労働者にいたっては3分の2まで急減しました。 短期の経済指標が好転したことをもって消費税増税を実施すれば、低所得者層を中心に国民生活を直撃することは間違いありません。 「しんぶん赤旗」2013年10月1日(火)より
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雇用・労働
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安倍晋三首相が「雇用維持型から労働移動支援型へ政策転換」(日本再興戦略)と打ち出したのを受けて、厚労省は大企業のリストラ支援策を2014年度予算に盛り込む方針を決めました。大企業の「追い出し部屋」にも助成金が支給できるため、労働者からは「無法なリストラを国が支援するなんてあべこべだ」と批判する声が上がっています。 厚労省は、休業などで雇用を維持する企業に支給する「雇用調整助成金」を縮小し、「労働移動支援助成金」を大幅に増やします。これは中小企業をリストラされた労働者の再就職が実現した場合、人材ビジネス会社への委託費用の半分を助成する制度ですが、新たに大企業にも適用。再就職実現時だけでなく人材会社への「委託時」にも支給、人材ビジネス会社や受け入れ企業の「訓練」にも助成―など、至れり尽くせりの支援を行います。 「追い出し部屋」はパナソニック、ソニーなど大企業が導入。仕事を取り上げ、ネットで自ら「求人」を探させるなど違法な退職強要の場となっています。人材会社が関与しており、助成金の支給が可能となります。 雇用調整助成金の支給は現在のべ462万人、1134億円で、労働移動支援助成金は774人(非正規雇用含む)、2・4億円(2012年度)となっています。安倍首相はこれを逆転させると明言しています。 「限定正社員」すすめる方針 併せて安倍内閣は、解雇しやすい「限定正社員」の導入、派遣法改悪などをすすめていく方針です。「労働移動」で再就職しても不安定で低賃金。残業代ゼロ法などで正社員でも労働強化に駆り立てられることになりかねません。 産業の衰退招く愚策 電機・情報ユニオン 森英一書記長 電機産業では18万人を超す大リストラのなかで労働者を「追い出し部屋」に入れ、新人レベルの業務や単純業務しかさせず、人材ビジネス会社で再就職先を探させるなど退職強要を行っています。無法なやり方を「労働移動」の名で後押しするなど許されません。 リストラで技術力や人材が失われ産業を弱体化させており、労働者が安心して働けることが産業と経済再生にも不可欠です。安倍内閣の「労働移動」策は労働者の願いに背き、リストラに拍車をかけ、産業のいっそうの衰退を招く愚策です。 「しんぶん赤旗」2013年8月15日(木)より
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違法な働かせ方で若者を使いつぶす「ブラック企業」の大賞を決める「ブラック企業大賞2013」の授賞式が11日、東京都内で行われ、「ワタミフードサービス」が大賞に選ばれました。 |
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トヨタ自動車の昨年度の有価証券報告書によると、従業員の給与は前年に比べて1・5%足らずしか増えていないのに、役員報酬や株主への配当が増えた結果、社長の年収は1・6倍に増えていることがわかりました。ホンダの場合は、従業員の給与は減っているのに、社長の年収は18%増となっています。「アベノミクス」の恩恵を誰が受けているのかを、はっきり示すデータです。 自動車業界は、エコカー減税の効果などで国内販売が好調だったのにくわえて、円安の進行によって海外での利益が円換算で増加したことで、軒並み利益を大幅に増やしており、大企業の中でも、「アベノミクス」の恩恵を最も多く受けた業界といえます。トヨタ自動車の場合には経常利益が前年度の37倍、ホンダも5倍近くに増えています。(表参照) ところが、従業員の給与はほとんど増えていません。トヨタの場合は1・5%足らずの増加にとどまり、ホンダは逆に減ってしまっています。トヨタの場合も、前年度に比べて社員の平均年齢が0・3歳、平均勤続年数が0・5年増えていることを考慮すると、実質的な伸びはほとんどないといっていいでしょう。 その一方で、役員1人当たりの年間報酬額は、両社とも大幅に増えています。トヨタの豊田章男社長の報酬は、1億3600万円から1億8400万円に増えました。ホンダの伊東孝紳(たかのぶ)社長の報酬も、1億2300万円から1億4500万円に増えています。 さらに、株主への配当も大幅に増えています。トヨタは1・8倍、ホンダは1・3倍近くに増えました。豊田社長の場合は、自らも460万株近くを保有する大株主であるため、受け取る配当が1・8億円以上も増え、この結果、役員報酬と配当を合わせた年収は、前年度の1・6倍以上になりました。豊田氏の年収増加額は、トヨタの従業員1人当たりの年収増加額の2000倍以上にもなります。 このほか、カルロス・ゴーン社長に前年度より100万円多い9億8800万円の報酬を支払った日産自動車では、従業員の年収が6万円減っています。マツダも役員報酬が平均で220万円増えたのに従業員年収は27万円減っています。 もっとも景気がいいといわれる自動車業界でさえ、この調子ですから、「アベノミクス」で庶民の家計が潤う保証は、まったくありません。 「しんぶん赤旗」2013年7月18日(木)より
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安倍晋三首相は、参議院選挙の応援演説で「多くの企業でボーナスが上がります。7%。これは、あのバブル時代に匹敵する伸び率です」(福島県での第一声)と言って、それを「アベノミクス」の実績として宣伝しています。これを聞いた国民から「そんな実感はない」という疑問の声が寄せられています。 増は自動車とセメントだけ 安倍首相の発言の根拠は、5月30日に経団連が発表した「2013年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況」の数字です。確かに、経団連の発表数字は昨年に比べて金額で5・8万円、率にして7・37%増となっています。しかし、表をよく見ればわかるように、大きく伸びているのは自動車とセメントだけで、他の業種は微増またはマイナスです。 自動車業界は、昨年度、エコカー減税などによる国内販売の好調さに加えて、円安で海外からの収益が円表示で増加したことなどにより、軒並み業績を上げました。この結果、トヨタ、ホンダ、マツダなどで一時金を大幅に増加させる企業があり、夏季一時金は平均で14・15%も伸びています。これが全体の平均を引き上げた結果、「7・37%」という数字になったのです。 経団連の発表数字は、「第1回集計」であり、「最終集計」は例年7月下旬ころに発表されます。自動車業界以外にも証券業など「アベノミクス」の恩恵を受けた企業では一時金の増加もあり得ますが、すべての企業に広がるわけではないため、「最終集計」で7%の数字が維持される保証はありません。 主婦への調査「1.1万円増加」 損保ジャパンDIY生命が毎年発表している「夏のボーナスと家計の実態調査」によれば、500人の主婦への「夫の夏のボーナスが昨年に比べて増えたか減ったか」という質問に対して、「増えた」は37・4%、「同額」が36・6%、「減った」が22・6%となっています。増減額を平均すると、「1・1万円増」という結果です。今年のボーナスの平均額は69・9万円となっていますから、昨年は68・8万円だったということになります。増加率は1・6%にすぎません。 この調査に回答した主婦の89・8%が「家計においてのアベノミクス効果は感じられない」と答えており、これが庶民の実感でしょう。安倍首相の演説に疑問が出るのは当然です。 「しんぶん赤旗」2013年7月12日(金)より
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