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テーマ:景気と雇用
《2012(H24)年10月3日 決算特別委員会》
○志村委員
雇用のほうですけれども、総務省が家計調査をやりまして、7月の速報値ですけれども、2人以上の世帯で消費支出指数が前月比1.6ポイント減少したということで、家計消費が冷え込んでいるんだ、冷え込み始めているんだというふうに分析しています。この家計消費というのは、そもそも所得が減少するということです。
厚生労働省が毎月勤労統計をやっていますけれども、7月の現金給与総額が36万1,928円で、前年同月比1.2%の減なんです。家計の収入が減って、こういう状況が生まれているということで、やはり賃金を上げることなどで家計消費をふやすことが重要だというふうな総務省のデータも出ています。
また、同じく総務省が労働力調査詳細集計をやりまして、この中では1年以上の長期失業者ですけれども、2007年に83万人だったのが2011年は109万人ということで、ふえています。長期失業者の中の完全失業者の占める割合が、2007年の32.3%から2011年には38.4%にふえている。とりわけ、青年層での長期失業者、15歳から34歳の長期失業者は、2007年が32万人、2011年は39万人と、これもふえているんです。今、青年たちの長期失業が続いてしまうと、職業能力とか社会経験、社会的なそういう経験が身につかなくなってしまって、大きな損失になるというような指摘もあります。
そういう意味では、ここの長期失業者を解決していく、正社員の雇用をふやすこととか職業訓練とか、いろいろやらなくちゃいけないことはあります。安定した仕事につくことが重要だということが指摘されておりますけれども、区として雇用の問題で取り組むべき課題、また自治体として果たすべき役割をどのように考えているのかお聞かせください。
○守谷商工観光課長
雇用、とりわけ若年者に対します取り組みということでございます。
委員御指摘のとおり、若者の失業率、就職率は、非常に前年と比べても高いという危機的な状況にあるというふうに認識してございます。そういったことから、区も関係機関といろいろ調整をとりながら、特に若者のための合同就職面接会ということで毎年11月に中央区役所のほうで開催をして、たくさんの企業の方に御参加をいただきまして、就職が決まる方もございます。また、こうした大きなものとは別に、京華スクエアのほうでもミニ面接会というのを毎月実施してございまして、こちらも皆様に定着した身近な就職相談窓口ということで、たくさんの方に御参加をいただいている。あと、国の雇用の奨励金に上乗せをいたしまして、区独自で奨励金を上乗せしたりとか、あるいは昨年度からは就職のミスマッチというようなことが新聞でも取り上げられてございますけれども、こういったことを解消するために、区が新規の学卒者に対しまして研修を行った後に、実際に区内の中小企業に体験で労働をしていただきまして、その中から正規に雇用が生み出されるといったような、いろんな多様な取り組みをしてございます。
いずれにしましても、若年者に限らず、御高齢者の方、その他、御婦人、いろいろな方々が働くチャンスを得て、みんなが就職できるというのが地域の活性化の源であるというふうに考えてございますので、あらゆる年代層の方の雇用率が高まるということを目標に、これからも取り組みを続けていきたいというふうに考えてございます。
○志村委員
ぜひ、今のそういう取り組みを具体化していただきたいんですけれども、やはり今、重要になっているのが非正規の労働者がふえているという状況です。私たちもよく指定管理業者の問題もやりますけれども、ある程度の期間が決まった中では正規じゃなくて非正規を使わざるを得ないような指定管理者の状況がありますけれども、ぜひ区としても、区が正社員をふやすということは直接できないんですけれども、さまざまな区内の業者、会社を含めて正社員化を進めていくという努力とか知恵もぜひ出していただきたいというふうに思います。
国としても、厚生労働省が9月14日に2012年版の「労働経済の分析」というのを出しました。ここでは、非正規雇用の増加が消費を押し下げてきた、こういうことを挙げまして、やはり賃上げとか正社員化が必要だというふうに提起しています。ですから、こういう国の分析とか、感覚的には景気をよくしたい、非正規じゃなくて、ちゃんと正社員が必要なんだ、賃上げも必要なんだと、そういう認識には立っているんですけれども、そこから先、どうそれを実現していくのか、それがなかなかできていない、これが現状だと思います。やはりここには、とりわけ大企業が260兆円以上ものため込んだお金、内部留保を持ちながら、どんどん正規社員を削って非正規にしてくる。厚生労働省のこの分析でも、企業の売上高と経常利益が過去最高を更新する中、人件費が1990年代をおおむね下回っていると。厚生労働省自身もそう言っているんです。そして、さっきの260兆円の内部留保がありましたが、それ以上の利益を上げているわけですけれども、ここでは、増加した利益は配当金や内部留保の増加につながっていると述べて、賃上げなどにつながっていないと指摘しているわけです。ですから、「労働経済の分析」に基づいて、本当は政府がいろいろな規制とか法整備をすればいいんだけれども、やはり現場での分析はありながらも、財界のある程度縛りにかかってしまって、なかなかここに足が踏み出せない現状がある。ここを突破して、安定した収入が得られて、それが豊かな生活、景気回復、そしてひいては特別区民税の増加につながっていくというふうに流れをつくっていくのが大事だと思います。
お聞きしたいのは、厚生労働省が白書で分析している非正規雇用の増加が消費を引き下げてきた、そして賃上げや正社員化が必要だというような提起についての見解をお聞かせください。
○守谷商工観光課長
なかなか正規の職員がふえないということは、区のほうも非常に大きな問題というふうに考えてございます。
先ほど御答弁させていただきました、いわゆる就職者の側からの取り組みに加えまして、企業の方への御案内といたしまして、毎年1回、6月に企業の方を集めました企業の求人説明会といったものを区のほうで開催をしているところでございます。この中では、単に求人を募集して人を採用するということではなくて、派遣労働者の雇用安定化に向けた取り組み、また若年者の正規雇用の安定化、特別奨励金等、国が実施してございますこうした制度について、事業者の皆様に十分に周知をして、なるべく正規の雇用をふやしていただく、こういったことについても説明をすると同時に、区といたしましては、さらにこうした国の制度に加えまして、正規の雇用を一定期間継続した場合には国の制度に上乗せをして奨励金を交付するといったような取り組みもしてございます。こうしたことを通じて、少しでも正規の雇用、安定した雇用が区内でふえるように今後とも努力していきたいというふうに考えてございます。
○志村委員
ぜひお願いします。やはりインセンティブが必要だと思うんです。
今、結局、非正規がふえる一つの理由として、消費税などで物扱いされちゃうわけですね、非正規は。いろんな原材料と同じ扱いにされちゃうから、非正規の社員が多ければ消費税を払うのが少なくなるというような仕組みもありますから、これは区の問題ではないんですけれども、ぜひ中小企業の方たち、正社員化するのは大変でしょうけれども、今、商工観光課長がおっしゃったようなことも含めて、さらに充実をしていただきたいというふうに思います。
それから、この決算には直接かかわってはいないんですけれども、年少扶養控除とか成年者扶養の控除が廃止されまして、この増税額というのはどのぐらいになるのかお聞かせください。
○井上税務課長
成年者控除のほうはまだ廃止が決まってございませんので、今後法改正ということで、年少扶養控除についてでございます。区民税分で申し上げますと、年少扶養控除、16歳未満の廃止によりまして2億1,355万円、あと特定扶養控除の圧縮というのがございまして、16歳以上29歳未満、これが1,280万円、合計で2億2,635万円というふうに、これは予算ベースでの仮の推測でございますが、そういう増収の影響があるというふうに考えてございます。
○志村委員
2011年度の決算でなかったので、御迷惑をおかけしましたけれども、数字を出していただいて、ありがとうございます。
このように、結局、今でも2億数千万円の増税になっているわけですね、そういう区民の方たち。だから、さっきありましたけれども、可処分所得がどんどん減ってきているというようなことで、このように2億円の特別区民税が、来年度ですか、決算では増税ということで示されるんですけれども、こういう一時的な増税による増収ではなくて、やはり景気の問題、雇用の問題、ここを抜本的に解決して、ぜひ税収を上げていくということが大事だと思いますし、そのためにも国とか都に対して区民の立場で大いに意見を言う、また働きかけるということをお願いしたいと思います。
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