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テーマ:在宅介護支援の強化、高齢者の虐待の防止
2010(H22)年3月24日 予算特別委員会
○志村委員
あわせて、民主党政権になって、この後期高齢者医療制度が廃止されるかと思ったら先延ばしされまして、今、新しい制度がいろいろ検討されています。高齢者医療制度改革会議で幾つか検討されているんですけれども、今出されている案では、例えば65歳以上の高齢者の全員を国保に加入させる、そして、65歳以上と65歳未満で別勘定にする、こういうような制度も考えているそうです。結局、後期高齢者医療制度の仕組みは変えないで、75歳以上を65歳以上というふうに変えたという制度が今検討されている。現役で働いている方でも65歳以上になると、区別された65歳以上の医療制度、国保の中でも別勘定にされてしまうという、こういう制度が今検討されているということについての認識はいかがでしょうか。
○斎藤福祉保健部長
この3月8日に行われました高齢者医療制度改革会議において、今、委員が御指摘をされたような形で検討が行われているということ。これは私どもも報道で目にするといいますか、情報を得ている状況でございます。あわせて、市区町村単位から都道府県単位に、いわゆる広域化をするというふうな議論もされているところ、それからもう一つ、いわゆる突き抜け制度といいまして、社保等の方は年齢が高くなっても、そのままその社保等にとどまるというふうなさまざまな議論がこの中で行われておりますが、私どもこれを見る限りにおいて、本区の国保を運営する立場からは、ちょっと先が見えにくいなというふうな印象は持っております。ただ、8月をめどに、この素案を固めるというふうに国のほうも申しておりますので、この経緯については見守っていきたいというふうに思っております。
○志村委員
今、4つの制度を検討しているそうですけれども、やはりできれば自治体としてもこういう制度だと困るみたいな、事前に発言とか意見が言えるようなことも大事かなというふうに思っています。日本共産党としては、老健制度に戻していけば本当にスムーズに高齢者の方の医療制度が確立できるというふうに思っているところです。もちろん、それをベースにした新しいいい制度に発展させていくということですけれども、そういうことで私はやはり民主党政権を見守るじゃなくて、積極的に意見を言っていかないと大変なことになるかなというふうに思っております。
次は、先ほども在宅介護のお話が出ていましたけれども、在宅で介護されている方は大変な負担になっていると。私もいろいろな相談を受けまして、とにかくそれから逃れたいので施設をという話があります。逃れたいと言ったら語弊があるんですけれども、先ほどもお話もありましたけれども、本当は在宅で一緒に生活したいんだけれども、もう体がもたない、気持ちももたない、そういう訴えを聞きます。厚労省の調査で、53歳から62歳の男女で親などを介護している人の調査では、神経過敏、いらいらですね、こういうことを感じた人が64.7%、気分が沈み、気が晴れないというのが57.1%に上っています。こういうことで、厚労省は、精神的なケアも含めて介護をする人たちに向けた対策が必要というふうに言っております。
また、厚労省の調査では高齢者を虐待しているという相談や通知を受けて自治体が虐待と判断したケースは、2008年度で約1万5,000件ということです。通報や相談は2万1,692件ということで、前年度より8.6%ふえているということです。これは日経新聞の報道なんですけれども、2000年4月に介護保険法が施行して約10年、公的介護サービスが十分に広がらない中、家族への負担は大きく、介護疲れなどから身体的虐待にとどまらず、殺人、心中という悲劇につながるケースも後を絶たないというふうに述べられております。また、東京新聞が調べた記事では、介護保険制度が始まった2000年から2009年10月までに全国で高齢者介護をめぐる家族や親族間での殺人、心中など、被介護者が死に至る事件が少なくとも400件に上ることが明らかになったと。加害者の4分の3が男性で、夫や息子が1人で介護を背負い込み、行き詰まるケースが多いと、こういうようなことが報道されております。
中央区では、高齢者の虐待についての相談や通報というのはあるんでしょうか。また、それは増加しているのかどうかお聞かせください。
○守谷介護保険課長
高齢者の虐待の問題でございます。
これに関する相談は、当然3地域のおとしより相談センターで受けるとともに、区役所のほうでも受けてございます。虐待の通報を受けますと、当区の場合は医師ですとか、場合によっては弁護士等の専門の方たちを集めました虐待の支援会議というのを開催して対応をとっているところでございますけれども、平成21年度につきましては通報が7件ございまして、そのうち虐待の支援会議を実際に開催したものが4件でございました。20年度につきましては、通報が9件、支援会議の開催が2件、19年度につきましては通報が8件、支援会議の開催が3件ということで、数件ではございますけれども、21年度については多くなったということでございます。
○志村委員
なかなか家庭の中、家族の中ということで表に出るということがない、そういう場合もあるのかなというふうに思っております。今の数字が多いのか少ないのかという判断は私にはわかりませんけれども、実際区内でもそういう事例が起きているということは残念だと思います。
あわせて、これはまた別の角度からの在宅介護の調査の結果なんですけれども、重度の要介護者を在宅介護する女性は、その他の女性に比べて高血圧の割合が高く、降圧剤を服用しても改善しない人が7割に上るというような名古屋大学の調査が出されています。ここでは、いろいろなこういう状況の原因として、インスタント食品に頼った食生活の乱れとか、夜中に何度も起こされるとか、寝不足が続いているというような背景があるということも、この調査で明らかになっています。今の介護保険制度での限界も、在宅介護されている方たちへの支援という意味では、あるとは思うんですけれども、このような在宅で介護する家族の方、親族の方たちへのケアする施策などを、どのように受けとめ、また、施策を考えているのかお聞かせください。
○守谷介護保険課長
介護の悩みに関する相談ということで、こちらも、やはりおとしより相談センターを初め、件数が寄せられているところでございます。こうしたことにつきましては、各センターの各講座でいろいろな介護者の精神状態の問題ですとか、介護の仕方、休み方、そういった方に対する講座を開催するとともに、介護者医療事業ということで、介護する方にお集まりいただきまして、介護についてのいろいろな悩みを打ち明けたりとか、そういったことを区のほうでは開催をしております。
また、一時的に緊急的に介護がつらくなった場合には、精神的に休ませるために被介護者を一時保護するといったような施策も設けて対応しているところでございます。
以上です。
○志村委員
今、専門的な介護の方たちというのは、本当に民間の会社とか法人の方たちがやっているわけです。先ほども社会全体でとらえるために介護保険制度というふうに言われましたけれども、社会全体の社会の中では、私は率直に言って、国は国の負担というのがどんどん軽減しているという状況だと思います。本当に社会全体でとらえるのであれば、国はしっかりと負担をしなければならない、その責任を負わなければならないと思います。介護保険制度が導入されて10年という中で、本当にひどさがどんどんあらわれてきている。まちでいろいろな方の話を聞いて、みんな10年年をとって介護保険の制度の問題点とか、そういうものが身にしみてわかってきているというようなことも聞いております。
医療もそうですし、介護もそうですけれども、こういう分野への国庫負担をふやしていく。そして、今の社会保障制度が危機的な状況になって、この社会保障制度の危機的な状況を何とかしてほしい、後期高齢者医療制度をなくしてほしい、を含めて、そういう国民の思いが爆発したのが、昨年の選挙だと思います。こういう意味では、本当に社会保障制度の危機的な状況を立て直すためにも、国にしっかりその役目を果たすように、ぜひ区の皆さんも声を上げていただきたいし、また今の国や都のこういう、悪政と言うと紋切り型になっちゃうんですけれども、しかし福祉とか保険制度の足らない部分をその防波堤となって、区民の生活を守る役割をぜひ果たしていただきたい、このことを強く要望しまして、私の質問を終わります。
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