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原子力規制委員会の事務局を担う原子力規制庁の職員に、警察庁出身が16人、防衛省出身が2人いることが、分かりました。日本共産党の吉井英勝衆院議員が同庁に資料要求していたもの。規制庁の森本英香次長は、これまで「消防、警察、あるいは防衛からも来てもらっている」といってきましたが、その人数がわかったのは初めて。規制委員会の会議に傍聴者や記者を監視するために公安警察を同席させていた同庁の警察との深い関係を示しています。 吉井氏資料要求 警備・公安畑出身で前警視総監の池田克彦長官、元警視庁警備部長の黒木慶英・原子力地域安全総括官と、警備・公安警察偏重の規制庁。提出資料によると、警察庁出身者は経産、文科両省以外ではもっとも多い16人にのぼります。全員が「原子力防災専門職」で、原子力防災課に11人が配属されたほか、六ケ所(青森県)、福島第2(福島県)、柏崎刈羽(新潟県)、浜岡(静岡県)、美浜(福井県)の各原子力規制事務所に1人ずつ。 防衛省出身の2人も、原子力防災課に配属。同課ナンバー4の企画調査官と、訓練専門官に就任しています。 環境省は、ナンバー2の次長に、大臣官房審議官を務めた森本氏が就任していますが、ほかに10人。総務課企画調査官、監視情報課長などの要職に就いています。 このほか、国土交通省5、海上保安庁2(元含む)消防庁1。独立行政法人からは、来年、規制庁に統合される「原子力安全基盤機構」(JNES)2、放射線医学総合研究所1。 地方自治体では、愛媛県から地元の伊方原子力規制事務所の安全規制管理官付原子力保安検査官に就任しています。 「しんぶん赤旗」2012年10月16日(火)より
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原発問題
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「原発問題で第一級の報道をしてきた『赤旗』をなぜ排除するのか」―原子力規制委員会が記者会見から「しんぶん赤旗」記者を排除している問題をめぐって、原発ゼロを追求する本紙の原発報道が改めて注目されています。一般メディアも「脱原発報道に力を入れている。実績は十分ではないか」(東京新聞28日付)と評価する「赤旗」の原発報道とは―。 再稼働止めた「やらせ」暴露 数々のスクープ 推進派ズラリ 「赤旗」の取材活動や数々のスクープが、原子力推進派にとっては、大きな痛手となっています。 「想定外」の逃げ口上は許さない―。東電福島第1原発事故の前から、本質的に他の電力とは異なる原子力の危険を指摘し、原発事故を系統的に報道してきたことが、事故原因究明、責任追及の力になっています。 昨年7月の九電「やらせ」メールのスクープは、九電だけではない「やらせ」の実態と、安全より再稼働を優先する推進派の思惑を浮き彫りにしました。これにより、政府・電力会社の再稼働計画は頓挫(とんざ)し、全原発稼働ゼロの事態を生みだしました。 「原子力規制庁幹部 原発推進派ズラリ並ぶ」。規制委が記者会見から本紙を締め出す直前の9月25日付1面の記事は、規制委の事務的機能を果たす規制庁の幹部に、経済産業省などで原子力を推進してきた官僚が、名前を連ねていることを明らかにしました。 推進勢力の正体に肉薄 根源に米国 重大な原発事故を引き起こした根源に何があるのか。「赤旗」は原発を推進した勢力の正体に肉薄する企画を連打してきました。 米国の世界戦略の下で日本の原発がどう建設されたかを探る連載「原発の源流と日米関係」や「シリーズ原発の深層第2部 米戦略のもとで」で、日本への原発導入が米国のビキニ環礁での水爆実験による「第五福竜丸」事件の影響を最小限に抑えるため画策されたことを暴露。日米原子力協定によって日本は濃縮ウラン購入を義務付けられ、今日も米国の核燃料支配が続いていることなどを明らかにしました。 国会や政府の原発事故調査委員会の報告書を19回にわたり詳報。保安院や安全委員会が電力会社の「虜(とりこ)」となっていた実態に迫りました。 利益共同体 原発利益共同体は、原発の「安全神話」をつくりあげるため、報道機関をどう使ってきたか―。原発を推進するために学校教育や報道機関に働きかけを行っている日本原子力文化振興財団がまとめた「世論対策マニュアル」を報じました。 原発の相次ぐ重大事故、度重なる事故隠しやデータ改ざんによる国民の不安感や不信感の広がりに対処するため、国民を分断し、メディアを懐柔する指南書があったのです。 「新聞記事も、読者は三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、刷り込み効果が出る」。国民を見下した「世論対策マニュアル」は、読者だけでなく、広範な人々の怒りを呼びました。 「原発ゼロ」の声届ける 28日に半年を迎えた毎週金曜日の官邸前抗議行動。「赤旗」は3月29日の最初から欠かさず報道を続けてきました。6月29日には「再稼働反対」を訴えて20万人が官邸前と国会、霞が関一帯を埋め尽くすなど、世論が沸騰。「赤旗」は「再稼働ノーだ 官邸前空前」の見出しと写真で熱気を伝え、紙面が大評判に。 7月16日、東京・代々木公園に17万人が集まった「さようなら原発10万人集会」では、2万5000部の「赤旗」号外も発行。ツイッターで「赤旗さん、ありがとう」「これぞ新聞だと感心」との感想が飛び交いました。 「しんぶん赤旗」2012年9月30日(日)より
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「信頼回復」「透明性」を掲げながら「特定の主義主張」を理由に「しんぶん赤旗」を排除する―。原子力規制委員会の不当な取材規制に怒りの声が広がっています。本紙26日付の第一報「原子力規制委員会が取材規制」には、インターネットアクセスが2万1000件、「原子力規制委員会の最初の仕事は報道“規制”だった」などといったツイッターのリツイートは2200件(27日午前)に達しました。怒りの矛先は「規制の相手が違うだろう」などと、規制委員会の姿勢そのものに向けられています。 |
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ただちに「原発ゼロの日本」を―。これが切実・緊急な課題となっているのは、日本共産党が25日発表した提言「『即時原発ゼロ』の実現を」が強調するように、原発を使い続ければ、処理する方法のない「核のゴミ」=使用済み核燃料が増え続け、危険な遺産を将来に押し付けることになるからです。原発が抱える根本矛盾である使用済み核燃料問題を検証します。(間宮利夫) 1万4200トンを貯蔵 使用済み核燃料は現在、福島第1原発を含む全国17カ所の原子力発電所の54基(廃止となった福島第1原発1〜4号機を含む)の原子炉建屋や、原子炉に隣接する建物などにある使用済み燃料プールに1万4200トンが貯蔵されています(2011年9月現在、電気事業連合会の資料から)。 ますます増える 日本で使われている商業用原発は軽水炉と呼ばれるタイプで、ウラン235の割合は3〜4%程度の「低濃縮ウラン燃料」を使っています。運転中にウラン235の割合は少なくなるため、一定期間燃焼させた核燃料は使用済み核燃料として、原発の定期検査時に新しい核燃料と交換します。このため、関西電力大飯原発3、4号機に続いて残る48基を再稼働すれば、使用済み核燃料はますます増えることになります。 各原子力発電所の使用済み核燃料貯蔵容量は合わせて2万630トンです。日本学術会議が今月11日に行った原子力委員会委員長から受けた審議依頼に対する回答では、「単純計算をした場合、それぞれの発電所をこれまで通り運転をすると約6年で満杯となる」と指摘しています。 核燃サイクル破綻 処理できない「核のゴミ」 増え続ける使用済み核燃料を再処理して、燃え残りのウランと、新たに生成したプルトニウムを取り出して、燃料として使おう―。これが、政府・電力会社が推進している核燃料サイクル計画です。 再処理工場 トラブル続出 高速増殖炉 欧米は開発撤退 その柱の一つが青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場です。 全国の原発で発生した使用済み核燃料を集め、被覆管を切断して取り出したペレットを化学処理してウランとプルトニウムを取り出す、巨大な「放射能化学工場」です。ウランとプルトニウムを取り出した後に残る「死の灰」や「超ウラン元素」を含む高レベル放射性廃棄物は、ガラスと混ぜて固めたうえでステンレス製の容器に入れた「ガラス固化体」に加工します。 1993年に着工し、97年に完成予定でしたがトラブル続出で大幅に遅れています。2001年に試験を始めたものの、03年には総延長1300キロに達する配管に300近い溶接不良箇所が見つかりました。その後も、放射性物質を含む廃液が漏れたり、作業員が被ばくする事故が次々発生。08年には、ガラス固化体をつくる溶融炉内に入れた、かくはん用の棒が抜けなくなり、長期に試験を中断。今年、再開したものの、今月、19回目の完工延期を発表せざるを得ませんでした。 再処理の方法は軍事技術を転用したもので、世界各地にある再処理工場では爆発事故などが相次ぎ、工程自体、確立したものでないことを示しています。政府は、高レベル放射性廃棄物を固めたガラス固化体を地中深く埋める「地層処分」するとしていますが、その見通しは全くたっていません。日本の原発の現状を表す「トイレなきマンション」の象徴となっています。 推進変えぬ政府 核燃料サイクル計画のもう一つの柱が、再処理して取り出したプルトニウムを燃やす高速増殖炉です。 高速増殖炉は、使った以上のプルトニウムを作り出せる“夢の原子炉”と呼ばれます。しかし、空気や水にふれると激しく反応するナトリウムを冷却材として使う技術的困難さなどから欧米諸国は開発から撤退しています。 旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃=現日本原子力研究開発機構)が福井県敦賀市に建設した高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」も、運転を開始した直後の1995年にナトリウム漏れ・火災事故を起こしました。政府は14年半近く運転できない状態が続いたもんじゅの運転を2010年に強行したものの、3カ月後には原子炉の中に重さ3トンの金属装置を落とす事故を起こし、再び停止したままになっています。 このように、使用済み核燃料の再処理も高速増殖炉も破綻は明白です。しかし、枝野幸男経済産業相は今月15日、青森県の三村申吾知事らと会談し、再処理の継続を明言。また、平野博文文部科学相は18日、福井県の西川一誠知事と会談し、もんじゅについて従来の政策に大きな変更はないと述べました。 プールは満杯状態 政府・電力会社が核燃料サイクルに固執するのはなぜでしょうか。その一つに、原発を再稼働すれば早晩行き場がなくなる使用済み核燃料の受け入れ先を確保する狙いがあります。 再処理工場には3000トンの使用済み核燃料を入れることができるプールがあります。再処理は行き詰まったままなのに、同工場は3344トンの使用済み核燃料を受け入れています。このうち425トンは試験で使用したとしていますが、プールはほぼ満杯状態です。 再処理を進め、原発から出る使用済み核燃料を受け入れられるようにしたい―。これが政府・電力会社の本音です。しかし、再処理が進めば取り出されたプルトニウムが増え、その処理が問題になります。高速増殖炉が暗礁に乗り上げる中、政府はプルトニウムを含むMOX(混合酸化物)燃料を商業用原発で燃やすプルサーマルで乗り切ろうとしています。そのためには原発を動かさなくてはならない―。 原発を再稼働すれば、こんな悪循環の下で、処理する方法のない「核のゴミ」は増え続けます。これを断ち切るためにも、ただちに「原発ゼロ」を実現する以外ありません。 「しんぶん赤旗」2012年9月28日(金)より
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原子力規制委員会(田中俊一委員長)が「特定の主義主張を持った機関紙はご遠慮いただきたい」などとして本紙の記者会見出席を不当に排除している問題で同委員会の実務を担当する原子力規制庁の広報担当は27日、本紙を排除する理由に「記者会見室の広さに限りがある」ことを挙げ、機関紙まで参加させると「対応できない」などとしました。参加させない理由をあれこれ挙げて、あくまで本紙排除に固執する姿勢を示しました。 |


