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国の行政機関が保有する特別管理秘密の内訳

 政府は、現時点で秘匿している「特別管理秘密」41万2931件を、「秘密保護法案」で機密保護の対象となる「特定秘密」に移行させる方針であることが2日までに明らかになりました。担当の礒崎(いそざき)陽輔首相補佐官が、共同通信とのインタビューで「特別管理秘密」の件数をあげながら、当初指定の「特定秘密」を約40万件と示唆したことを各紙が報じたものです。しかし、「特定秘密」はあらゆる行政機関にわたるため、さらに増大する危険があります。

 政府は、2007年につくった秘密基準に該当する情報を「特別管理秘密」としています。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に対する政府の答弁書(今年3月12日)では、その件数は16府省庁で計41万2931件にのぼるとしています。(表)

 「特別管理秘密」を扱っていい職員かどうかを選別するために、国の行政機関が本人に通知せずに身辺調査した国家公務員は、少なくとも6万4380人にのぼります。

 今回の秘密保護法案では、「特定秘密」の対象は「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロリズム防止」の4分野としていますが、「特定秘密」を指定する決定権は行政機関の長に委ねられ、政府行政当局の恣意(しい)的判断で秘密は際限なく広げることができます。

 秘密保護法案では、国家公務員だけでなく、「特定秘密」を取り扱う民間人まで身辺調査を行い、調査対象は家族や友人にも及びます。

 仮に秘密保護法案が成立した場合、さらに国民の「知る権利」が侵され、多くの国民がプライバシー侵害など重大な人権侵害の危険にさらされる危険があります。


「しんぶん赤旗」2013年11月3日(日)より
 外交・軍事情報から原発施設関連まで広範な行政情報を「特定秘密」とし、国民を処罰する「秘密保護法案」。「何が秘密かも秘密」にする同法案のもとで、捜査や起訴といった刑事手続きや裁判はどうなるのか―。10月31日、国会内で行われた超党派・市民の勉強会で議論となりました。


 法案は、「秘密」を漏らす行為(未遂や過失を含む)や探知する行為(管理侵害行為)を処罰する仕組み。それらの「共謀、教唆、扇動」も処罰の対象です。

 しかし、「秘密」の中身は国民には知らされず、何が処罰の対象になるか国民にはわかりません。勉強会で、警察庁警備局警備企画課長の村田隆氏は、(1)告発がなされた場合(2)別件で捜査し書類などが発見された場合に「捜査を開始する」と説明。しかし、捜索令状や逮捕状に被疑事実が明記されるのかは明言しませんでした。犯罪とされた事実もわからないまま、捜査対象になったり、逮捕される場合もあるのです。

「認識」どう調べる

 政府は「特定秘密であるという“認識”がない場合は処罰対象になりません」(村田氏)ともいい訳します。しかし、その“認識”をどう調べるのか。

 日本共産党の仁比聡平参院議員が「どうやって誰がただすのか。拘束して自白を迫るしかないじゃないか」と迫ると、村田氏は「慎重に捜査するとしか言いようがありません」と否定しませんでした。自白を迫るか、盗聴などで日ごろの会話を調べる以外にあらかじめ「認識」を知ることはできません。

裁判の主題が不明

 裁判ではどうなるのか。勉強会では、内閣情報調査室の早川智之氏が「裁判でも『秘密』を開示することにはならない」「弁護人が特定秘密を入手することは考えられない」と答えました。裁判官だけに「秘密」を提示する場合があるとしましたが、その場合は裁判官も「処罰の対象となる」(早川氏)のです。

 被告人はもちろん、裁判官も弁護人も、裁判の主題が何であるかがわからない。それどころか弁護のため「秘密」を探れば弁護士も逮捕され、「秘密」を漏らせば裁判官も処罰される―異様な刑事裁判です。

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「しんぶん赤旗」2013年11月2日(土)より
 民主党、日本維新の会、みんなの党などの「受け皿政党」が、7月の参院選挙で大きく後退し、支持率も低迷して各党内で「政党再編」論議がくすぶるなど、「存亡の危機」が続いています。


自民の補完勢力

 神戸学院大学の上脇博之教授(憲法学)は指摘します。

 「カレーライスがあるところに、ライスカレーが出てきた。食べてみたら変わらない。大局的にみればそういうことだ。新しい部分があるように見えても、日米同盟強化や新自由主義の先取りで、アメリカ、財界追随の競い合いになっている。表看板をひっくり返してみたら、裏から見ると自民党政治だったと、国民が政治体験の中でだんだん気づいている」

 しかし、こうした国民の批判の中で参院選で大敗した民主党は参院選総括で、「国民から『拒否される政党』となっている」としながら、自らの公約裏切りにはまったく反省なし。消費税増税連合の自民、公明から社会保障改革に関する3党実務者協議への復帰を求められると、これを承諾しました。今国会の代表質問でも、消費税増税、原発再稼働、環太平洋連携協定(TPP)など、どの問題でも自らの政権時代にはね返るため、対抗軸を示せません。

 維新も9月上旬の会合で、「自民の補完勢力となってあわよくば与党に入るのか」「自民より保守色を出さなければ、民主と同じ」などの発言が飛び出すなど、自民党の補完勢力ぶりを自認しています。

自民政治「継承」

 こうした「受け皿政党」の消滅の危機の根本にあるのは、政党政治の「オール与党」化です。

 1993年に自民党が分裂の末、単独政権から転落し、「非自民8党派連立政権」が誕生しましたが、その連立合意には自民党政治の「継承」がうたわれました。

 翌94年6月には、自民党とさきがけ、社会党の連立(自社さ政権)で「オール保守」化が完成。自民党は、社会党(現社民党)が安保・自衛隊と原発容認に踏み切ったことを評価し、「これで自信をもって連立政権を前に進められる」と評価したのです(『自由民主党五十年史下』)。

 その後、社会党の連立離脱や保守新党=「新進党」の破綻の中で日本共産党が躍進(96、98年)。これに驚いた財界勢力は、本格的な「二大政党づくり」をしかけ、2003年に民主党と自由党の二つの保守政党の合併を実現しました。

 その二大政党制も民主党の公約裏切りと「自民党化」ですたれ、みんなの党、日本維新など「第三極」も、早々と馬脚をあらわしました。

 いまや「リベラル」を標榜(ひょうぼう)する民主党中堅議員さえ、「アメリカが日本を支配しており、それに逆らったら簡単につぶされる。日米同盟の問題は大きな対決軸にできない」と自嘲気味に語ります。

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「しんぶん赤旗」2013年10月22日(火)より


 そもそも「秘密保護法案」は必要ですか?


 まったく必要ありません。「秘密保護法案」の狙いは、アメリカ政府の要求にこたえて日本国民の目・耳・口をふさいで「海外で戦争する国」づくりを進めることにあるからです。

最高刑が死刑に

 戦争は、「秘密保護」と国民弾圧の法規で準備されてきた歴史があります。戦前の絶対主義的天皇制国家は、日清戦争(1894〜95年)、日露戦争(1904〜05年)に前後して軍事機密(軍機)を隠す法制をつくりました。

 軍機保護法(1899年)は「軍事上秘密を要する事項または図書物件」の探知・収集や秘密の漏えいなどを懲役15年以下で罰するものでした。1937年の日中全面戦争下で最高刑が死刑・無期に引き上げられ、予備・陰謀、誘惑・扇動などの行為も処罰対象としました。

 天皇制国家は、とくに日本共産党の主権在民と反戦平和の主張を弾圧するため、1925年に治安維持法(懲役10年以下)をつくり、緊急勅令(28年)で最高刑を死刑に引き上げ、さまざまな口実で国民を弾圧していきました。

 41年の太平洋戦争開戦前には、「国家機密」の範囲を外交、財政、経済などに拡大した国防保安法(最高刑は死刑)をつくり、治安維持法に「予防拘禁」制度を加え、「秘密保護」と国民弾圧の体制を強化しました。太平洋戦争開戦日の12月8日には、札幌で北海道帝国大学の学生が、大学教員の米国人夫妻に旅行先の見聞を語っただけで軍機保護法違反で逮捕される悲劇が生まれました。戦後、釈放された学生は27歳で病死しました。えん罪事件の真相解明、名誉回復のたたかいが現在も続いています。

国民運動で阻止

 戦後、治安維持法や軍機保護法、国防保安法は廃止されました。日本国憲法が侵略戦争の反省をふまえ、国民主権や基本的人権、平和主義を「人類普遍の原理」とし「これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」(前文)と宣言しているのもそのためです。

 1980年代半ばに自民党議員が国会に提出した「国家機密法案」(最高刑は死刑)に対して国民は大々的な反対運動を展開し、廃案に追い込みました。憲法違反の「秘密保護法案」は絶対に阻止しなければなりません。


「しんぶん赤旗」2013年10月18日(金)より



 安倍内閣が秘密保護法案とセットで成立を狙う日本版NSC(国家安全保障会議)設置法案とは何ですか?



 日本版NSC設置法案は、首相と防衛相、外相、内閣官房長官の4人を中心とする「国家安全保障会議」で軍事・外交・安全保障などの「重要事項」を審議する軍事司令塔をつくるものです。米国政府のNSC(大統領、副大統領、国務長官、国防長官で構成)がモデルです。

作戦決定迅速化

 同法案では、内閣官房に「国家安全保障局」(日本版NSA)を新設するとしていますが、日本版NSAがどのような組織になるかは具体的に明記されていません。

 いわば、アメリカと一体で戦争を行う体制に向けて米大統領のホワイトハウスと日本の首相官邸を結び、戦争の作戦決定を迅速化する仕組みです。

 政府は日本版NSC設置法案を先の通常国会にすでに提出し、今回の臨時国会で審議する予定です。安倍首相は法案の成立前から自衛隊高級幹部(空将補)を内閣官房審議官(安全保障・危機管理担当)に任命し、「国家安全保障会議」設置の準備にあたらせています。

各国公館を盗聴

 安倍内閣がお手本とする米国の「国家安全保障局」(NSA)は、同国最大の情報機関で、国連や欧州連合(EU)、各国の在米公館を盗聴していたことが明らかになり、大問題となっています。

 「秘密保護法案」を準備してきた内閣情報調査室(内調)は「日本版CIA」とも呼ばれてきた情報収集機関です。内調のもとにスパイ衛星を運用する「内閣衛星情報センター」が置かれていますが、大規模災害への対応を目的に掲げながら、福島第1原発事故の状況や台風被害の状況をつかむ画像の公開を拒否しています。

 米国の情報機関や内調の動向からも、「秘密保護法案」が成立すれば、およそ国民の生命・安全のためとはいえない「国家安全保障会議」「国家安全保障局」が暴走する危険性は十分にあります。

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「しんぶん赤旗」2013年10月17日(木)より

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