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土俵際で一発逆転の大技をしかけたつもりでしょうか。党首討論できょうの解散を明言した野田首相。うけた自民・安倍氏のあわてぶりは滑稽でしたが、実際に驚いた方も多かったでしょう▼しかし民主党政権の体たらくぶりに、審判をもとめる街の声は確実に増えていました。3年前、国民が「ノー」を突きつけた政治は何だったか。私たちの生活や健康・安全よりも米国や財界ばかりに目を向ける旧来の政権。それを退場させたはずでした▼ところが、その意思を担った民主党は、転換をはかるどころか、古い政治をいっそうおしすすめる始末。それは、今回の解散と引き換えに、比例定数の削減をもちだすところにも表れています。国民のさまざまな意見を削ってしまえというのですから▼「民主党に裏切られ もう自民党にはもどりたくない どうするこの日本」―。これはいま、各地で対話を広めている日本共産党の「しんぶん赤旗」号外の呼びかけです。そこには、国民の模索にこたえ、日本を変える道筋がコンパクトにまとめられています▼今度の選挙は、前回流行語にもなった「政権交代」が焦点ではないでしょう。改革の展望を示し、それを国民とともに実行していく政党を選ぶ舞台になります▼なにかとせわしない年の瀬。そこにきての総選挙ですが、気ばかりあせっているわけにはいきません。これまで積み重ねてきた力を発揮し、号外も使って堂々と古い政治を寄り切る好機です。みんなが希望をもって新年を迎えるためにも。 |
きょうの潮流
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人は、どんなときに「永遠」を感じるのでしょう。星空をあおぎ、宇宙のかなたに果てしない考えをめぐらせるとき?▼めぐる四季の移ろいにいち早く気づき、「また冬が…」と思うときかもしれません。あるいは、愛する人との幸せな時間に「このときがいつまでも続いて」と願う瞬間でしょうか▼「永遠」を感じたり語ったりすれば、世界が甘美な調べに包まれているような気がします。野田首相も、所信表明で「永遠」を語りました。「未来に向かって永遠の時間を生きていく将来の国民たちの声なき期待にこたえていこう」▼自分の甘美な言葉に酔うような演説です。しかし、国会のやりとりを聞くと「未来」「永遠」が空々しい。日本共産党の志位委員長が問い、求めました。震災の復興予算を大企業向けの補助金に流用し、被災地が求める医療や介護の支援を切り捨てる。「あまりにも理不尽」ではないか▼さらに、終業時15分前に「明日から出社禁止」と解雇を告げるような電機・情報会社の「恐るべき無法の横行」を許すのか。原発への「未練」を断て…。しかし野田首相は、「理不尽」にも「無法」にも型どおりの答えで人ごとのようです。首相のいう「将来の国民」に残しては困る、原発にも未練たっぷり▼首相は、「将来の国民」の声ではなく、財界やアメリカの過去からの声を聞いています。現実の世の理不尽を正し、現実の人々の苦しみを和らげる、改革の積み重ねなしに、未来に生きる人たちの期待にこたえられません。 |
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昨日付で「ちんぷんかん」について書いたばかりです。しかし、世の中に「ちんぷんかん」な出来事のなんと多いことか▼昨日の本紙1面の見出しに、目を疑った人もいるでしょう。「流用、原発輸出調査にまで 復興予算から5億円」。震災からの復興のため、原発の輸出先のベトナムで地質などを調べる―。ちんぷんかんぷんです▼政府が自分で調べるわけではありません。原発会社の日本原子力発電に、調査を頼んでいます。政府は説明します。原発を輸出すれば、原発をつくる会社や電力会社、協力企業に経済効果がおよぶ、と▼ひいては被災地の企業にもおよぶといいますが、逆立ちしています。一方で政府は、被災者の医療・介護の負担を軽くする計らいまで打ち切る。原発ゼロを求め、原発事故の被害者がもう出ない世界になるよう願う、福島の人々を悲しませる輸出。“被災地は輸出でもうける大企業のおこぼれにあずかればよい”と、いわんばかりの政府…▼調査にお金を使うなら、調べる事柄はほかにたくさんあります。東日本大震災をきっかけに体調を崩して亡くなった2303人のうち、福島県の人が約半数の1121人。9月末までの震災関連死です。なぜ福島できわだって多いのか、調べてほしい▼昨日、「珍粉漢(ちんぷんかん)」と書きましたが、正しくは「珍紛漢」でした。「珍しい粉をまぶして真相を隠す、責任逃れの『珍粉漢』」も、「珍しい紛(まが)い物で真相を隠す、…『珍紛漢』」に直します。政府の復興予算も、紛い物です。 |

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ほんの少し、タイミングがずれてしまいましたけど…(志村) |

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年とともに、食べ物や飲み物が危うく気管に入りそうになってむせるときがふえました。細菌ともども誤ってのみこんで起こる、「誤嚥(ごえん)性肺炎」の5文字が思い浮かびます▼ハンセン病の元患者さんも、誤嚥性肺炎によく命を奪われます。後遺症で舌やのどのまひしている人が多い。療養所に入っている人の平均年齢は82歳。普段から、1人対1人の介助が欠かせません▼しかし、いま入所者は、不安を通り越し、生存を脅かされていると感じています。医師も看護師も足りない。公務員減らしを、国がハンセン病療養所にまであてはめるありさま。4年前に1980人いた国立療養所の介護職員は、350人以上減らされました▼群馬の栗生(くりゅう)楽泉園の谺(こだま)雄二さんから、お便りが届きました。「ついに、来たる11月5日午後6時、東京・北の丸公園内『科学技術館』において…ハンストや坐り込みの実力行使を覚悟で、(政府を)告発する市民集会を開催」「ご参加を心からお願いします」▼栗生楽泉園で亡くなった人のほぼ4割、約800人の遺骨が納骨堂の骨壺(つぼ)に入っていません。1948年に納骨堂ができる前、当局が所内の土手の穴にほったらかすなどして、誰の遺骨か分からなくなったのです▼国が1世紀にわたるこんな人権侵害を改めたはずなのに、元患者は「この期に及んでなお『病み棄(す)て』ハンセン病行政に苦しんでいる」と、谺さん。さらにいいます。今度の集会は、「命の終わりが迫っている私たち入所者の最後の叫び」だ、と。 |



