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デストピア経典〜曼荼羅畑でつかまえて・改
「世の中には、メタルか、そうでないものかの2種類しかない」byジョーイ・ディマイオ@マノウォー

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“お前も奴の首を殺(と)る夢を見たか…!?
 
殺伐とした惹句。菅原文太はじめ鶴田浩二、梅宮辰夫、安藤昇らオールスターキャスト。
 
お話のベースは二代目松田組傘下の村田組大日本正義団の若者・鳴海清が山口組組長・田岡一雄を銃撃した「ベラミ事件」
 
監督は「日本暗殺秘録」「日本の首領」の中島貞夫。
 
こりゃあ大型実録モノに違いない、と思ったら出てきたのはドン詰まりの青春群像劇でした。
 
「総長の首」1979年/中島貞夫監督)
 
昭和の初め、浅草(山口組を刺激しないように時代も場所も変更←ベラミ事件が起きたのは1978年7月11日。ネタとしてはまだ熱々)。
 
賭場荒らしをきっかけに始まった安藤昇率いる昔かたぎの中小企業・花森組と全国規模の大企業・関東侠友会の抗争。
 
花森組と兄弟杯を交わした小池朝雄(表向きはペンキ屋だが裏で右翼の若者束ねた「血桜団」を結成している)が関東侠友会に殺(と)られた報復に血桜団の若者・清水健太郎が侠友会の総長を銃撃。
 
いきなりてっぺん的にかけられた侠友会代貸・梅宮辰夫は大激怒。花森組の殲滅を宣言。
 
と、ここまでは従来の実録路線なのですが…。
 
血桜団の若者(清水健太郎、ジョニー大倉、三浦洋一)を中心に売れないコメディアン小倉一郎を巻き込んで視点と色合いが前に後に左に右に。


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鶴田・安藤の任侠芝居と、文太・梅宮の実録芝居がまるで交じり合わない中、「え、そこ掘り下げちゃう?」な脇エピと不思議映像が炸裂。
 
中でも小倉一郎が浅草コメディアンの道を諦めて、漫才師(相方はレッツゴーじゅん)になろうとドサ回りの一団に加わった際に出逢った初老の紳士・西村晃が凄い。
 
出し物は無言劇。タイトルが自殺志願。白塗りのパントマイムで死にたいのに死ねない男の悲喜劇を熱演…するものの田舎のおっちゃんおばちゃんはそんな崇高な芝居観ちゃいません。
 
『こんなドサの客に俺の芸が分かってたまるかい!浅草も田舎もクソだー!こんな監獄みたいな国はクソだー!俺の芸はニューヨークの芸だ!パリの芸だ!分かってたまるかい!クソがー!』
 
三和土で一升瓶叩き割ってガラスの破片を貪り喰ってだらけになる西村。内容の割りに137分という長尺になったのは、こういう本筋とビタ一文関係の無い所にまで力を入れたためなんですね。


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左はマッパの刺客、岸田森
 
白塗りと言えば、最後に浅草祭りか何かで東京音頭を歌い踊るシーンがあるのですが、何故か全員白塗り。板前さんとかも白塗り。
 
一瞬、当時の浅草では東京音頭を踊る時は白塗りが正装なのかと思ってしまいました。
 
主要メンバーの中では血桜団の金井を演じたジョニー大倉がいい。
 
カンフーチックなアクションとか出来たんですね、この人。若手女優(森下愛子)に入れ込んで後援会会長になって告白するも激しく拒絶され…。
 
『だって金井さん、本当は朝鮮人…』
『言うなあ!言わないでくれ…言わないで…』(そのまま絞殺→指名手配)
 
警官隊に追いつめられたジョニーは軍刀でささらもさらにされるのですが、逮捕時に軍刀使うシーンって珍しいかも…。
 
他には包丁1本手ぬぐいに巻いて湯船に浸かるマッパの刺客・岸田森、ガリった体で梅宮辰夫の楯になる舟木一夫、その舟木を殺(と)った田中邦衛あたりか光っておりました。
 
おまけ
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たったのワンカット(台詞は『西…西だな』の一言だけ)というエコ演技で楽して儲けた易者役の丹波哲郎。
 
★中島貞夫監督作と言えば…


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