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神雅のつぶやき、

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1話-白虎 2

「白虎《ハクト》!」

「!?」

「それはマジに言っているのか!?お前にだったら赤猫《アカネ》をやってもいい、と思ってるんだがなぁ〜?」

 赤雉《セキジ》が急に大きな声で呼んだから何事かと思ったが、どうやらまた悪ふざけのようだ。

「マジだ。俺は別に赤猫《アカネ》の事なんて何とも思ってないよ」

「ひっど〜い…。前、お嫁さんにしてくれるって言ってくれたのに…」

 俺が赤雉《セキジ》に言い返していると、横から赤猫《アカネ》が割って入って、さらに場をかき回す。

「いったい、いつの話をしてるんだ…?」

「3つの時」

「いや、まじめに答えなくて良いんだが…」

 昔から、こんな馬鹿馬鹿しい会話を交わしている。

 しかし俺は自然とこんな関係が嫌いにはなれず、むしろずっと続けば良い、そう思った。

 それはまさしく嵐の前の静寂、だった。

 『時』はいつも突然、しかし必ずやって来る。

 氣を読んで、期を読んだ江茉《エマ》は飛び出した。

 合図もなくその機会を悟らないように、それは開始された。

「なかなか、だけど遅いわぁ・・・」

 莉凰《マオ》もまた恐ろしく早い反応で再び9本のクナイを放った。

「やっ!」

 ガィンッ!

 1本目―長刀・水映月によって防いだ。

 江茉《エマ》の反射神経は内功によって十分に強化されており、問題ないようだ。

「あらぁ?意外とやるわねぇ・・・じゃぁ、これはどぅ?」

 2本目も的確に防ぐ。

 そして3本目を防いだ時、しかしその的確な防御が仇となったのか、水映月の刀身にヒビが入った。

 それが目に見える形となったの4本目。

 ガギッ!

 クナイを防いだ時、ヒビは縦断し、刀身は砕け散った。

「えっ・・・」

 長年の相棒であった刀が折れ呆然とするが、一瞬で立ち直り来る5本目を残った柄で弾いた。

(くそっ!)

 こんな状況でも、俺はただ見守るしかないのが口惜しかった。

 俺が動けるのは全てが終わった後か、江茉《エマ》が莉凰《マオ》を止めてから、だ。

「まだっ!」

 6本目のクナイは折れた刀を投げて相殺した。

 武器を失ったことで、さらに多く踏み込まなくてはならないだろう。

 ふっ!

 江茉《エマ》がさらに内功を練る呼吸の音だけが聞こえる。

 だが今度は2本同時だった。

 7本目は鋼の手甲で防ぎ、8本目は左手で叩き落とした。

 あと1歩。

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