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目の前に、全ての道は開かれた。
しかし、ここまできて迷っていた。
ここを目指した時、俺は独りだった。
独りであれば、この先にたとえ死地に行くことになろうと構わない。
だが、ここまで来る間に俺は『仲間』を得た。
全てを拒絶している間、江茉《エマ》は常に思ってくれていた。
だからこそ、そんな未知の地へ連れて行くことは到底できない。
「ねぇ、ハヤト?はやく行こう」
しかし、俺が拒否したところで、留まらせる事はできないだろう。
だが、それを言うことは江茉《エマ》を再び裏切ることになるだろう。
その答えは出ない。
「せめて・・・」
せめて、災厄が終わるまでこの土地に残って、その間に結論を出そう。
まだ、ここにも守らなければならない者たちがいる。
「ハヤト・・・お前は何のためにここまで来たんだぃ?」
そんな俺の揺れる心を感じ取ったのか、八代《ヤシロ》は俺に問いかける。
「お前が求めるは何だぃ?お前が求めるは誰だぃ?」
それは迅人《俺》という存在そのものを問われているような気さえした。
「お前の道はどこへ繋がってるんだぃ?」
その質問は心の揺れをすべて吹き飛ばした。
「俺は8年前のあの日、消えた理由を、真実をユウナギに問うため 異界へ渡る!」
それが強くなった理由。
ここまで来た理由。
そんな事、はじめから決まっていたんだ。
「だったら、はぁ迷うなぃ!」
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