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神雅のつぶやき、

目指せ!1週間1回以上更新!

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.aL!Ve 残夏の候 20

「終わった〜?」

 アキくんは薄汚れた白衣を叩きながら、向かってきた。

「ありがとね?アキくん。その・・・わたしなんかの「ってあぁ〜〜〜!!!やっぱり簡易型じゃ1回しかもたへんか〜・・・」

 わたしの感謝より、やっぱりアキくんはロボの方が興味あるようです。

「――――でも、最近の『機械』はすごいね―――――あそこまで――――会話できるなんて―――」

 修理に入ったアキの隣でナツは一人つぶやいていた。

「?今の人工知能の技術やせいぜい、質問にそれらしい事を答えるんが精一杯やで?あれはナッちゃんが『魔術』で何かやりよったんやないんか?」

「――――魔術は――――『機械』が止まった時から――――動いてない」

「「・・・・・・じゃあ・・・・・・」」

 夏はヒトもソレも、帰省する。

 恋しい人に会いに。

 懐かしい場所へ。

 だからこそ、求める者には憑きやすいのかもしれない。

.aL!Ve 残夏の候 19

『もう、時間の様ね・・・』

 お母さんの姿は薄れはじめ、別れの時が近づいている事を教えた。

「もうお別れ、なの?」

『・・・今日言ったことを忘れなければ近い内に合えるだろうから、その時までのまたね、だね』

 まだまだ、わたしがお母さんと会うのは早すぎたのかもしれない。

 だから今度、ちゃんと会えるその時まで。

「うん・・・また、ね」

 そして、お母さんは再び無へと帰っていった。

.aL!Ve 残夏の候 18

 だけど、1つだけ聞きたいことがある。

「なんで、お母さんは死んじゃったの・・・?」

 それは聞いても、どうしようもないことだと分かっていた。

 だけど。だからこそ、聞かずにはいられなかった。

『運命、なんて綺麗なモノじゃない・・・あなたが生まれるためには私の『命』が必要だった。それだけのことよ』

「どうして!わたしと違って才能だってある人だった、ってお父さんは言ってた!そんな人がわたし何かのために・・・」

 才能はナツねぇやアキくん以上。

 美貌は姉妹随一といわれるハルねぇ以上だった。

 だから、どうしてもわたしのために死んだなんてこと、受け入れられなかった。

『バカね・・・あなただって私の立派な娘なのよ?それが何も受け継いでないと思う?』

「・・・えっ・・・?」

 わたしにはお母さんの様な天才もなく、美貌もない・・・じゃあ、なにが?

『普通なとこ』

 どういう事だろう・・・?天才なのに普通?

『普通に出来る・・・それこそ本当の『才能』だと思わない?』

「・・・どういう事?」

 わたしにはまだ、その意味を理解することは出来なかった。

.aL!Ve 残夏の候 17

『フユちゃん・・・なのね?』

 目の前の『記憶』は人がいなくなったのを見計らったかのように、しゃべりはじめた。

「・・・うん」

 わたしが生まれてすぐ、わたしの母親は亡くなってしまった。

 だから、わたしには母親の記憶はまったくない。だから、

 はじめて母親と会えた。

 はじめて母親と話せる。

 それだけで、たとえこれが偽者だったとしても、わたしにはどうでもよかった。

『大きくなったね。もう10年なのね』

「・・・うん」

 『お母さん』は淡々と語る。

『大丈夫?悩んでいることとあるんじゃない?・・・やっぱり『普通』なこと?』

「・・・えっ!?なんでわかったの?」

 『お母さん』はいきなり直球な所を突いてきた。

『だって、あなたのお母さんだもの』

 母親ってのは、そんなものなのだろうか?

 正直、まだ実感はないが、話しているだけで気分は楽になる気がする。

『だけど、それがあなたのいい所なの、もっと自分を大事にしなさいね?』

「・・・うん」

 さっきからわたしは返事しかしてないな。

 ちょっと前ならもし母親に会えた時の質問とか考えていたんだけど、実際会うとなにも出てこなかった。

.aL!Ve 残夏の候 16

「ニンギョーヲ、カグニンシマシタ」

 するとロボは、人形に反応し起動した。

 そしてその後、何かをいくつか喋ったかと思うと、ロボは目からフユの前に光を照射した。

「・・・ヒト?」

 その光はホログラフィのように、人の形を成した。

 だが、あれは誰だろうか?俺の記憶にはまるでない女性だった。

「・・・おかぁさん・・・?」

 ただし、フユはそれが誰か分かるようだ。

「といっても『記憶の再生』でしかあらへんけどな?」

「・・・『記憶の再生』?」

「せやで!この『肝』までたどり着けた人のご褒美は、亡くなりよった人を『記憶』から呼び出して、ちびっとの間だけ話す事が出来ることなんや!」

「――――ホントは――――完全に、再生――――させたかった」

 なるほど、だから『魔術』まで仕込んだというわけか。

「たしかにただの『再生』やけど・・・それでも、話せた気分は味わえるやろ?」

「もしかして・・・わたしのため?」

「まあ、そないな感じやな?」

 アキはそれだけ言うとナツと一緒に花火鑑賞をはじめてしまった。

 フユもまだ10歳。幼くして母親をなくし『さびしい』感情は『家族』をなくした俺には誰よりも分かった。

 だからこそ。俺もまた、花火鑑賞に戻ることにした。

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