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神雅のつぶやき、

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書庫.SS-序楽章-

本編【UNiV.SchicksalSymphonie】――ユナイヴ.シックザールシンフォニー

兄・夕凪《ユウナギ》を探すため、弟の迅人《ハヤト》と従兄妹の江茉《エマ》が異界を旅し2人の成長を描くバトルアクション・ファンタジー。

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 2つ目は『魔』に勝つ事。

 それにはまず『十二支会』に入ることだ。

 実力主義である神雅流を象徴する組織、十二支会に入隊する。

 その理由を説明するためには、『災厄』について説明する必要があるだろう。

 『天災』と呼ばれ、神雅はまるで被害者ぶっているが、その歴史は常に共にあった。

 神雅流はさまざまな武術を統合させ、発達してきた武術。

 外との関わりがなかった時代にあって、ここまで発達できたのはこれがあったからと言える。

 4年に1度、『鬼』や『魔』が申し合わせたように一堂に会する『災厄』の正体は、『世界の運命から外れた者』を排除する世界のシステムそのものだ。

 『鬼』や『魔』と呼んでいる怪の正体はシステムが送り込んだ異界人であろう。

 神雅は逆にその異界人を利用し武術を学び、技を盗み、神雅流を創ったのだ。

 それ故この事を漏らさないために、手に負えないと解っていても一部の者しか『災厄』に参加させない。

 参加するには最低でも、十二支会に入れる程の実力を認めさせなければならない。

 もしも戦えなければ、『外れた者』に待つのは死魔、という運命だ。

 親愛なる弟に捧げる

 この日記を受け取ったという事は、町を出るのを真に決心したのだろう。

 神雅の町で平穏に暮らして欲しい、そう思ってはいたが無理だったのだろ?

 お前は俺と、似ている。

 追うことを選択したんだろう。

 しかし俺を追うには、3つの障害を乗り越えなければならない。

 まず1つ目は『世界の理』から外れる事。

 それは世界から出るのに必要だ。

 だがこれはもう大丈夫だろう。

 良く悪くも、俺たちは『主人公』ではない。

 流され、外れるのが運命だ。

序楽章7話-災厄 6

「魔がどうして・・・?」

 鬼が出現する『災厄』に魔が関わっているの事は決して、不思議ではない。

 それらを従え、破壊の限りを尽くす魔をこれまでも何度も見てきた。

 しかし、そのいずれも魔自身は安全なところから指揮を出すだけで、今回の様に直接的に手を出す事はなかった。

 ここの場合、最も身を隠しやすいのは、木の生い茂るアカギ山だろう。

 だからこそ、アカギ山には上位の十二支会が担当しているのだ、と言われている。

 なのにどうして、こんな町の最南端まで魔がやってくることが出来たのか?

 アカギ山では、戦いの閃光がいまだ飛び交っている。

 これが意味する事は・・・。

「、ん?」

 今回の魔は見たことのない、どこか異国の服装であった。

 その服の合間から、ラミネート加工されたカードが覗いていた。

 まるで、なにかの免許証だった。

 カードには意味不明な文字が配列していた。

 その文字は見たこともないものだった。

「グネウオグ・グノス・・・?」

(文字が、読める・・・?)

 なぜ、その文字が読めたのか、解らない。

 だが、読めた。

「くくっ・・・それが俺の名さ、」

 その声は、どこからか発されたものなのか、すぐに解った。

「なんか、すげー名前だな・・・」

「ん?ずいぶんと冷静じゃねぇか、未知との遭遇で逆にどうかなっちまったか?」

 もちろん、驚かなかった訳ではない。

 だが冷静でいられたのは、知っていたから。

 なぜ、話す魔がこんな所にいるのか。

 なぜ、こんなものを持っているのか。

 それらは全て、夕凪《ユウナギ》の日記の通りだった。

「やっぱり・・・ユウナギは生きてるんだっ!」

序楽章7話-災厄 5

 間合いは約10m。

 だが、棍の方がリーチが長く、拳を当てるにさらに踏み込まなければならない。

 魔は棍を大きく振りかぶると、火球を打つ。

 空気を吸い込み巨大化しながら、それは向かってきた。

 それは確実に俺を狙って。

 しかし、火球の狙いはズレて空へ。

 花火のように破裂した。

 ドンッ!

 立っていた場所から煙と音が上がった。

「ナ ン、」

「・・・奥義・破城拳!」

 拳が、その腹にめり込んだ。 

 魔は水切りのように跳ね、後ろの壁に叩きつけられた。

「ォゥ!」

 内功『業力』で強化した攻場脚に間合いなど関係ない。

「この破城拳を受けて、絶命しないとは、な・・・さすが魔か」

 倒れて動けない魔だが、瞳はまだ力を失ってはいなかった。

序楽章7話-災厄 4

「、オイフ イラノツウヤタ、エスクチカヤ!」

 魔は体勢を立て直すと、再び炎が空気を吸い形を成す。

 今度は、球。

 炎で出来た、火球。

 紅蓮の炎が渦巻く球は空気を吸い込むごとに巨大化し、直径1mほどまで成長した。

(あれはマズいなぁ、)

 直感的に解る。

 固定化した炎は鎧を熔かすのみならず、一瞬で全てを包むだろう。

「、だったら・・・」

 呼吸を一旦落ち着け、一定のリズムを刻ませる。

 すぅ、はぁ、

 すぅ、はぁ、

 呼吸法。

 それは、氣を煉るときに用いるもの。

「神雅流秘技、業力《ゴウリキ》」

 全身に力が満ちてくる。

 外功を熟練させたのが鴉《カラス》なら、これは内功を強力にしたもの。

 俺の使える、数少ない秘技だ。

 これは普段は決して使わない。

 それは、人に使うにはあまりに強すぎるから、だが魔であるならば、その限りではない。

「・・・エニス」

 火球を空中に浮かべると、棍棒を振りかぶる。

 すぅ、はぁ、すう

 俺は呼吸を、止める。

 足に力を集中し、氣を着ける。

 そして、前進した。

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