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スペインのダウン症の患った人物を主人公にした
「Yo, Tambien」という映画を見てきました。
韓国タイトルは「Me Too」で、4月15日に公開しました。
原題:「Yo, Tambien」
製作国:スペイン
主演:ロラ・ドゥエニャス(Lola Duenas)、パブロ・ピネダ(Pablo Pineda)
監督:アントニオ・ナアロAntonio Naharro、アルバロ・パストルAlvaro Pastor
2009年度作品
内容はこちら。
34歳のダニエル。
彼に初恋が訪れた!!
ダウン症としてはヨーロッパでは初の大学卒業、
そして一般的な社会生活を始めたダニエルは障害を克服した特別な存在として
テレビでも何度も取り上げられた有名人だ。
出勤1日目、30代半ばになるのに、ちゃんとした彼女もいない、
そんな彼にある特別な出来事が訪れた。
それは職場の同僚のラウラに一目ぼれしてしまったことだ。
「ただ、染色体がひとつ多いだけなのに・・・好きになったらだめなのか?」
障害があるけど、誰の心よりも健康なダニエルと、
外見では普通に生活しているように見えるが、
心の深い部分に傷を負ったラウラは、次第に二人といな特別な関係を築いていく。
しかし、彼らの特別な友情はダニエルがラウラを好きになったがために、
危機を迎えてしまう。
ダニエルは人生初めて「正常じゃない」という束縛の中で苦しみ、
大切な友達をなくしたくないラウラも苦しむ。
果たして、彼らの特別な友情はどうなるのか・・・
ダウン症( Down syndrome )とは、
21番染色体が、1本余分に存在し、計3本もつことによって生じる染色体疾患。
1826年、このような症状を初めて学界に報告したイギリスの
眼科医ジョン・ラングドン・ハイドン・ダウンの名前から病名がつけられた。
精神発達遅滞、身体奇形、全身機能異常、成長障害、
筋肉の弱さなどの症状が見られる。
肥満とふくれた顔、低い鼻、狭いあごなどの顔の特徴があり、
過去にはモンゴル症候群とも呼ばれていた。
心臓と食道など、いくつかの臓器に異常がでる可能性があり、
寿命は短い傾向にあるが、両親の献身的な努力と医療の社会的支援により、
昔よりは寿命は長くなっている。
2004年、イギリスアカデミー賞を受賞したイギリスのポーラ・セイジ、
アメリカのクリス・バークなど、役者として活動している患者もいる。
主人公の役柄はダウン症と戦いながら、ヨーロッパで始めて大学を卒業し、
地域社会で献身的に奉仕活動をしている34歳の若者なんですが、
実際に、この役を演じたパブロ・ピネダも実はダウン症患者で、
彼はダウン症を患った人の中ではスペインで始めて
大学で特殊教育学を専攻し卒業した人物です。
まさに、彼のために、彼を主人公にすることから始まった企画のようですね。
彼の演技は、本当にすごかったです。
彼は第57回サンセバスティアン国際映画祭(2009)で
主演男優賞を受賞したくらいです。
ダウン症の現実をユーモアも交えながら描かれた映画はかなりみものです。
実際の患者が演じているという部分がドキュメンタリー的でもあり、
リアリティーがかなりあります。
ダウン症は障害であり、一見、かわいそうにも見えそうですが、
この映画に描かれるダウン症患者たちに同情の気持ちはあまりおこりませんでした。
普通の恋を楽しむことができないのか・・・?
というこの映画の中心になっている部分ではやはりかわいそうに思いましたが、
でも、一生懸命生きている彼らは、輝いてみえました。
ダウン症同士で恋に落ちるエピソードもあり、
男女ともに実際のダウン症患者が演じているんですが、
いやー、純粋な愛だなと感動しました。
好きな人ができたけど、親からは「あなたはまだ子供なのよ・・・」と言われ、
それに対して「私はもう大人だ!!」と強く訴えるシーンが結構印象的でした。
でも、両親にとっては年齢的には大人になったとしても、
子供が心配で心配で過保護になるのも納得できてしまいます。
この映画の中で、ダウン症がかわいそうではないというのは、
演出の力だと思います。
主人公は、時には、ダウン症の症状をユーモアを交えて話してくれたり、
相手役の女性と気まずくなったときに、自分の頭をこつこつ殴りながら、
頭を左右に振り続け、舌をべーっとやっているシーンがあります。
このシーンでは完全に馬鹿に見えるんですが、
相手が障害者のふりをするなんて卑怯よ!!というと、
横にいた一般人(正確にはエレベーターの中の設定で、一緒に乗っていた人)が、
障害者にそんなことを言うなんて、あなた失礼よ!!と言います。
でも、主人公は障害者の真似をしてふざけているんですね。
そして、二人でゲラゲラと笑い出します。
観客も、一緒に大爆笑でした。障害を障害としてマイナスに見せるよりも、
笑いにもっていくくらいの思い切った演出、ユーモアが、
障害者も自分たちと同じだ!!という気持ちにさせてくれます。
実際に、主人公のように頭がいいダウン症患者は多くはないと思いますが、
でもダウン症のことを知ってもらう、
彼らも自分たちと一緒だという意識を持たせるためには、
ほんとうに意味のある映画に仕上がっていると思います。
とにかく、賞をもらうほどの演技力は素晴らしすぎます。感動です。ジーンときます。
ジーンとしていると、笑わされます。とても暖かい映画です。
相手役のラウラを演じているのはロラ・ドゥエニャスもいい演技してました。
傷を抱えているせいで、人を心の中まで通じ合えたことがなく、
週末には男を求めてバーに行くような女性。
でも、主人公には魅力的なマドンナに見える、そういう難しい役だったと思います。
ビキニ姿やセックスシーンなど露出シーンも多いですが、堂々とした演技でした。
この女優さんどこかで見たことあるなと思って調べてみたら、
自分が大好きなスペイン映画「空を飛ぶ夢」で
主人公にしつこいくらいに会いに来る子供のお母さんを演じていた女優さんでした!!
彼女もまた、第57回サンセバスティアン国際映画祭(2009)で
主演女優賞を受賞しています。
予告編(ロングバージョン)
予告編(ショートバージョン)
パブロ・ピネダの受賞シーン
オリジナルポスターも、いい感じですよね。
白が多いので、透き通ったイメージ、透き通った愛のイメージがあるように思えます。
韓国バージョンのポスターは、写真が広く使われているので、開放感がありますよね。
自由な愛、自然な愛、そういうイメージがあるように思えます。
オレンジ色のタイトルは、ユーモアを表現してるのかな。
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