上山信一の『見えないものを見よう』

未来は誰にもわからない。しかし洞察を深めれば、現実が変えられるかもしれない

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大阪市の地下鉄の民営化を僕が提唱したのは、もう10年前。国鉄は64年に赤字転落し、23年後の87年にやっと民営化しましたが時間がかかり、大赤字を積みました。大阪市も一刻も早く、民営化し、次世代に誇れる地下鉄会社に生まれ変わってほしいです。議論は熟し、もう少しで実現しそうですが市民の支援が必須です。以下は3月の関西版朝日新聞インタビューです。
―――
何もしなければじり貧 大阪府・市特別顧問、上山信一さん
聞き手・今野忍
■どーなん?大阪市営地下鉄・バス民営化
 大阪都構想と並ぶ大阪の改革の1丁目1番地が地下鉄民営化。まさにボウリングのセンターピンです。私は関淳一市長の時代から大阪市の交通事業の民営化に関わり、橋下改革では民営化の素案を作成しました。
 民営化の議論を進める前に、まずはトップの交通局長を外部から登用しました。駅のトイレの改修や終電の延長、初乗り運賃の値下げなど公営のままでもできる改革をしました。
 地下鉄の整備は巨大事業です。路線を拡大していた頃は、市役所が担う必然性がありました。しかし、路線がそろい、電車を走らせるだけなら民間の方が効率が良い。もっと合理化できるはずです。
 いまは自動改札機の入れ替えなど大型契約の金額は民間企業に比べて高い。民営化によりコストを下げられるはず。現在は法人税を納めていませんが、民営化すれば納税や株の配当金が市の収入にもなります。
 民営化すると安全性の問題が起きるという人がいますが、それなら私鉄や飛行機に乗らないのかと言いたい。黒字だから民営化は必要ないという人もいますが、赤字ならば民営化すべきなのか。乗車人員も減少傾向です。今のまま何もしなければじり貧に陥る。民営化して収入増とコスト減を目指すべきです。
 交通ネットワークはつながってこそ意味がある。東京メトロでは私鉄との乗り入れが進んでいます。大阪市営地下鉄も民営化で、関西全体の鉄道ネットワークの充実に参画すべきです。(聞き手・今野忍)
     ◇
 うえやま・しんいち 1957年、大阪市生まれ。運輸省、マッキンゼー社などを経て慶応大教授。東京都政改革本部特別顧問。著書に「検証 大阪維新改革 橋下改革の軌跡」「改革力」など。

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上山信一
上山信一
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