上山信一の『見えないものを見よう』

未来は誰にもわからない。しかし洞察を深めれば、現実が変えられるかもしれない

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市場問題の理解をインタビューで述べました(もちろん個人的見解です)
なかなか理解されないのが、市場の業態の進化。川上に進化したら物流センター、川下に行ったらアメ横、錦に進化。豊洲は前者、築地は後者にそれぞれ進化。これは単なる引っ越しでない。
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前提は、
1、いまどきの市場は、セリや取引の場というより、物流センターの性格が強い
2、市場にはいろいろなタイプがある。錦は川下型、大阪府の卸売市場は川上型。
3、ITや物流、流通の変化に合わせて市場業態はどんどん進化する。川上に進化したら物流センター、川下に行ったらアメ横、錦に進化。今回の案は、豊洲は前者、築地は後者にそれぞれ進化させるもの。単なる2回の引っ越しでない。
4、場内事業者も進化。また複数の市場に参加したり、自前の倉庫を場外に置いたり融通無碍。
5、市場はスタジアムや図書館みたいにワンセットで閉じた公共施設ではなく、いろいろな形態がある
6 中央卸売法上の卸売市場のかたちにこだわる必要は、まったくない。離脱して(補助金なども変換し)、法律とは全く関係のない形態の民間市場にすることも可能。法律の制約、今の都庁の市場会計を前提にその枠の中でのベストを追求しようとすると現実とかい離し、既得権益を守り、税金を無駄遣いすることになります

 もうすぐ6月、梅雨がくる。「五月雨を集めて早し、最上川」という句の情景にふさわしい季節になる。一方、東京では、「忖度を集めて空し、霞が関」という昨今である。小さな嘘の一滴が忖度という増幅装置の下で大きな大河となり、政府が信用を失いつつあるのではないかという懸念が広がる。

 事の真偽は不明だ。だが最初はささやかな嘘だったといわれる。私利私欲のためではない、誤解を恐れたためで不適切でもない、ちょっとした事実にまつわる嘘だったらしい。だが組織の長が嘘をついたと思われてしまった。相手方は納得しない。次々と繰り出される質問に対し、組織をあげて対応することになる。そして今度は本当の、あるいは別の嘘で取り繕うしかなくなったと思われる情景だ。それを組織をあげて忖度してやり続けると全員が嘘をつくことになってしまう。
 何かに似ていないか。東芝、東洋ゴム、三菱自動車のような組織ぐるみの違法行為だ。政府はそれを取り締まるはずだが、今の日本ではもしかしたらそれが政府で起きているかもしれないという懸念がぬぐえない。三権分立も明確には機能していない。国会は追求しきれない。司法は動かない。

 かくして今の霞が関では、あたかもトップの意向の忖度とそれを受けた嘘の拡大再生産がとまらないようだ。「大事な契約交渉の記録を取っていない」「書類は破棄した」「PC記録もない」「口利きはしていない」「上からの指示はなかった」「忖度もしていない」「出てきた文書は怪文書だ」など、事の真偽はさておき、国民からすればにわかには信じられない話が多すぎる。
 
 米国では大統領のツイッターが似たようなことを言っている。だが日本では官僚たちが国会で真顔で答弁する。日本の方がたちが悪いだろう。なぜなら生身の人間ではなく、官僚機構というマシーンが精緻な嘘をついている可能性がある。組織ぐるみのつじつま合わせのためにはまた精緻な嘘をつき続けることになる。組織をあげて嘘を核分裂的に増殖させ、もう止まらなくなるだろう。やがて嘘と忖度で足の踏み場もなくなった政府は国民の信用を失うのではないか。
 
 政権交代して景気は良い、特区(獣医学部を含む)を進めてきたのもよい、学校に寄付をするのも個人の自由である。政治家の金銭の授受もないようだ。
 だが、行政は公正かつ中立を旨とする。組織の長は、怪しい事案がでてきたら官僚たちに「俺の意向の忖度は絶対にするな、公平公正な行政が君たちの使命だ」と口を酸っぱくして説くべきだろう。ところがどうも開き直りの気配であり、これはもう昔の中国なら天罰が下り、易姓革命に至る前夜なのかもしれない。
 誰もが「うそつきは泥棒の始まり」と子供の頃に教わった。ましてや組織の長だ。それを疑われただけでも、不名誉、会社ならアウトである。政府が信頼を失ったら憲法改正はたぶん無理だろう。これが目の前の現実ではないか。
  ことの真偽がはっきり証明されない。それもあって政府の意向を忖度するメディアが多い。支持率も高いらしい。だがプロの矜持はどこにいったのか?報道の自由を守るのはメディアの使命だろう。すでに起きている未来の姿が見えている気骨あるジャーナリストはたくさんいるはずだ。彼らの勇気と奮起を期待したい。
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 幻冬舎から 『遺書 東京五輪への覚悟』が出た。Amazonの紹介文は「東京五輪への闘いを目の当たりにする驚くべき事実の数々」とうたう。しかし、本書を読んだ私にとっての驚きの対象は”事実”ではない。むしろ夥しい数の”間違い”がそのまま活字化されていることに驚いた。
 週刊誌も含め、世の中には憶測や間違いに基づく書き物は多い。だが、本書ほど調べればすぐにわかる間違いをそのまま印刷した単行本は珍しい。 もちろんご高齢の方の”遺書”である。おそらく勘違いや記憶違いもおありだろう。指摘するのも大人げないか―とは思った。しかし、間違いが流布すると結局、著者も出版社もお困りになるだろう。ひいては五輪の準備作業に対する信頼が、またぞろ揺らぎかねない。五輪の成功を祈る一国民として、最低限(10個に絞った)の指摘をしておきたい。
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(誤り①) 78ページ、196ページ「今までオリンピックに三兆円かかると言った人は誰もいません」「関係者の間から三兆円という数字があがったことは一度もありません」
 ➡正しくは「2015年10月28日に舛添前知事 が『このままでは3兆円になるだろう』と発言され、話題となった事実がある」
(追記)78Pについては改訂版で「舛添知事が推測を述べたことはあったが」という記述が後ろから4行目に追記されたという情報を得ています(5月7日)
(誤り②) 84ページ「調査チームは知事の個人的な諮問機関で」
 ➡正しくは「調査チームは都政改革本部設置要綱第3条の4(http://www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/secchiyoukou290401.pdf)に基づき設置された東京都庁の正式な組織で」

(誤り③) 84ページ「組織委員会を監理団体にするのは無理だとわかってきたようです」
➡正しくは、「組織委員会は、『東京都監理団体指導監督要綱』
の第2に定める監理団体の要件を満たしており、都庁総務局長が指定すれば、組織委員会の意向と関係なくいつでも監理団体にできる」

(誤り④) 197ぺージ 7行目「(調査チームは)それまでの検討経緯について都の担当者にヒアリングもせず(中略)(長沼を)海の森に代わる候補として打ち出した」
➡正しくは「調査チームはボート会場の選定について、過去の検討経過について都の担当者に何度もヒアリングを行い、また当時の国際連盟とのやりとりの議事録など関連資料も熟読したうえで(長沼を)海の森に代わる候補として打ち出した」

(誤り⑤)197ページ「上山氏はメールで、長沼ボート場については宮城県の村井知事に、横浜アリーナについては横浜の林市長に東京都が面倒を見るから会場として受けなさい、とかなり高圧的な指示をしたのだそうです」

➡正しくは「上山氏は電話で村井知事に長沼を代替会場として検討したいが調査にご協力いただけるかと打診した。また林市長には当初、小池知事が、続いて上山氏が同様に電話で打診をした」

(誤り⑥)197ページ「(上山氏は)長沼の選手村については、被災者住宅を二つくっつけて選手用にしろ、といったことまで指示した」
➡正しくは「(上山氏ではなく)村井知事は、ボート会場の誘致にたいへん積極的で、さっそく都庁の小池知事を訪問、その直後の記者レクで選手村については被災者住宅を改造リユースするというアイディアを披露された
(誤り⑦)198ページ「(水泳会場について、調査チームは)基礎的なヒアリングすらなされていませんでした」「上山氏は現場に足を運ぶことすらしなかったのでしょうか」
➡正しくは「上山氏を含む調査チームの全員と都庁の担当職員は、調査開示の直後に辰巳国際水泳場を訪問。観客席の増設の可能性等を調査。新たに水泳会場を建設する原案の妥当性を精査するとともに辰巳のリニューアルの可能性も探索した。その結果、リニューアル案ではなく原案を見直す案を提言した。具体的には2万席もの座席数、また大会後に座席数を激減させる特殊工法の必要性を徹底的に精査し、最終的には座席数を1.5万に縮小、また特殊工法は中止となり、大幅な予算縮減につながった」

(誤り⑧201ページ 「上山氏が、どういう経緯で都政改革本部の本部長になったのでしょうか」
➡事実誤認。本部長は知事。上山は本部長ではない(「都政改革本部設置要綱」第3条の2に明文規定がある http://www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/secchiyoukou290401.pdf)。

(誤り⑨ 201ページ「(上山氏の)立場に、どういう法的な裏付けがあるのでしょうか」「時給は誰が承認したのでしょうか」
➡基本事項の調査不足。
 「都政改革本部設置要綱」第4条に、以下の記述がある 「特別顧問、特別参与及び特別調査員は、本部長の命により、改革本部において、次の職務を行うものとする。(1)特別顧問 政策的見地から都政の課題についての実態調査及び評価、並びに課題の整理及び改善策の検討を行い、本部長に進言し、又は助言する。」
 また、「特別顧問、特別参与及び特別調査員設置要綱」(http://www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/tokubetsukomonsecchiyoukou290401.pdf)に、
特別顧問等の使命、役割、報酬等については明確な規定がある。また第8条に「(報酬は)『非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和31年東京都条例第56号)』に基づいて支給する。」という明確な規定がある。

(誤り⑩「(特別顧問等は)自宅で仕事をしたとしても時給の対象なのでしょうか」
➡上記条例は自宅での仕事に対する報酬の規定はない(時間給ベースだが自宅で仕事をした証拠の提出が困難という事情もある)。そのため、支給されず、事実上のサービス残業となっている。
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(最後に)
ちなみに上記の正誤表は私が無償で作成して差し上げたものである。東洋ゴム、三菱自動車などの欠陥商品は、人の命にかかわる問題だった。書籍はそうではない。だが、著者、編集者、監修者そして版元は、一定の職業倫理と社会的責任感をもって仕事をしていただきたい。いくらポストトゥルースの時代、フェイクニュースの時代でも単行本の品質管理はきちんとやっていただきたい。

大阪市の地下鉄の民営化を僕が提唱したのは、もう10年前。国鉄は64年に赤字転落し、23年後の87年にやっと民営化しましたが時間がかかり、大赤字を積みました。大阪市も一刻も早く、民営化し、次世代に誇れる地下鉄会社に生まれ変わってほしいです。議論は熟し、もう少しで実現しそうですが市民の支援が必須です。以下は3月の関西版朝日新聞インタビューです。
―――
何もしなければじり貧 大阪府・市特別顧問、上山信一さん
聞き手・今野忍
■どーなん?大阪市営地下鉄・バス民営化
 大阪都構想と並ぶ大阪の改革の1丁目1番地が地下鉄民営化。まさにボウリングのセンターピンです。私は関淳一市長の時代から大阪市の交通事業の民営化に関わり、橋下改革では民営化の素案を作成しました。
 民営化の議論を進める前に、まずはトップの交通局長を外部から登用しました。駅のトイレの改修や終電の延長、初乗り運賃の値下げなど公営のままでもできる改革をしました。
 地下鉄の整備は巨大事業です。路線を拡大していた頃は、市役所が担う必然性がありました。しかし、路線がそろい、電車を走らせるだけなら民間の方が効率が良い。もっと合理化できるはずです。
 いまは自動改札機の入れ替えなど大型契約の金額は民間企業に比べて高い。民営化によりコストを下げられるはず。現在は法人税を納めていませんが、民営化すれば納税や株の配当金が市の収入にもなります。
 民営化すると安全性の問題が起きるという人がいますが、それなら私鉄や飛行機に乗らないのかと言いたい。黒字だから民営化は必要ないという人もいますが、赤字ならば民営化すべきなのか。乗車人員も減少傾向です。今のまま何もしなければじり貧に陥る。民営化して収入増とコスト減を目指すべきです。
 交通ネットワークはつながってこそ意味がある。東京メトロでは私鉄との乗り入れが進んでいます。大阪市営地下鉄も民営化で、関西全体の鉄道ネットワークの充実に参画すべきです。(聞き手・今野忍)
     ◇
 うえやま・しんいち 1957年、大阪市生まれ。運輸省、マッキンゼー社などを経て慶応大教授。東京都政改革本部特別顧問。著書に「検証 大阪維新改革 橋下改革の軌跡」「改革力」など。
私が主宰する行政改革の研究会 (行政経営フォーラム http://www.pm-forum.org/) 
では、2月25日に第60回目の例会(講演&討議、事例発表ベース)を開きます。テーマはデータヘルス(レセプトだけでなく検診データを集約活用して、いろいろな保健指導や未病対策ができる全国事例を紹介)のセッション、新潟市がやり始めている行政にIOTを実装する活動紹介​​;;;などです。さらに大都市改革、子育て支援戦略など盛りだくさんです。来ている行政マンや政治家、コンサルタント、研究者は全国各地にフィールドを持っている方々ですので交流会(ランチ、夕食)もお楽しみください。会員以外も歓迎です。以下、詳細です
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行政経営フォーラム例会のお知らせ テーマ:「行政経営2.0…先端事例に学ぶ」
【日時】 2017年2月25日(土) 10時30分〜17時
【場所】 慶應義塾大学 三田キャンパス 西校舎532教室
https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html  (ページ一番下のキャパスマップの12番)
【参加費】会員以外:3千円、会員:1000円(首都圏以外で自費参加の方は無料)、25歳以下の大学生と院生は無料
【プログラム】
10:30-11:00 1「行政IOT革命―IOTはどこまで業務を変えうるか」
田口信雄さん (新潟市)
11:10-12:10 2「行政経営ゲームSIM2030」吉永広樹さん(上尾市)
12:10-13:10 3東西南北会 (行政経営ゲームの体験など各班に分かれてランチ、交流)*今回は部屋が広いのでランチ持ち込み可能。行政経営ゲームを体験したい方は弁当持参で会場にお残りください
13:10-14:00 4「都市改革の展望東京と大阪の例を踏まえて」対談&討議など
14:05-14:50 5「子育て支援のPPP−地域全体で施設と環境を点検する(仮)」 
坂井孝行さん(新潟市)
15:00-15:40 6「わが国のデータヘルスの現状と課題」 
清水央子さん(東京大学特任准教授)
15:40-16:30 7 「自治体、企業のデータヘルス戦略」
木村真也さん(日本医療データセンター(JMDC)代表取締役会長) 
宮原禎さん(ヘルスデータプラットフォーム 代表取締役社長CEO)
【申込先】メール kenchanomnimedia@gmail.com担当 西村まで
【申込方法】
題名を「行政経営フォーラム例会参加」として、
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上山信一
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