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パリはすごいことになってきましたね。
情報をまとめますと、
・2人の少年が変電施設内で感電死(警察に追われていた可能性有(もしくはウワサ))−当局は否定
・2人の死を引き金にして貧困層居住地域(アフリカ系)で暴動発生
・モスクに何者かが催涙ガス弾を投擲(警察のものの可能性有)−当局は捜査中
・機動隊投入も、若者達が車を放火したり建物を破壊したりする
・内務大臣、暴動を起こしている若者達を「ゴミ」呼ばわり
・総理大臣、外遊取りやめ
・内務大臣、機動隊、警察特殊部隊の増強を約束
・7日経つも収まらず、むしろ被害拡大
と、まあ大まかに話すとこんな感じなのですが、
目の付け所は、このニコラス・サルコジ内務大臣(Nicolas Sarkozy)ですね。
僕はフランス語はわかりませんので、BBCの英訳を見てそれを日本語にしているわけですが、
彼は、暴徒の若者達を「Rubble」=「ゴミ・ガラクタ」なんて言ってみたり、
"When you fire real bullets at police, you're not a 'youth,' you're a thug."
「もしお前達が実弾を警官隊に撃ってきたら、貴様らは「若者」じゃない。ただの「悪党」だ。
なんて挑発的な人なんでしょうね。
もともとこの方、最近フランスで社会問題になっている貧困地区の
治安の悪化と真っ向から対立し、それの押さえ込みに躍起になっていたようです。
その一方、Washington Postでは、サルジコ内相がハンガリー移民の子で、
モスクの増設や移民の権利獲得に前向きだ、とも書かれています。
今回の暴動が起こっているパリ郊外の貧困地区はアフリカ系ムスリムが居住しています。
こういった貧困地区(スラム)は麻薬、売春、ギャングの温床になりやすく、
そのような治安の低下は社会問題になっていました。
確かにイスラム系の貧困コミュニティーはヨーロッパでどこの国も問題視されています。
イギリスの地下鉄同時多発テロでも、自爆したのはこのようなコミュニティー出身の人たちでした。
そういうこともあってか、警察もこういったイスラム系住民には差別意識のようなものがあるようで、
日常的に警察が貧困地区の居住者に対して嫌がらせをしていたようです。
そういった不満が爆発したのが、今回の暴動でしょう。
前出のサルジコ内相も、
"for 30 years the situation has been getting worse in a number of neighbourhoods".
"It's not a story that's three days, three weeks or three months old,"
「この30年で問題は大きくなってきた」
「この問題は3日、3週間、いや3ヶ月で大きくなったのではない」
、と責任逃れとも受け取れますが、本質を突いた発言をしています。
まあ政治家は「責任」という言葉に弱いですので、誰でも責任なんてかぶりたくは無いのですが、
サルジコ内相には特に責任をかぶりたくない理由があります。
先ほど、貧困地区の治安回復に躍起になっていると書きましたが、
その功績が評価され、彼は2007年の大統領選候補に出馬予定なのです。
まあサルジコ内相の不用意な発言がどう左右するかはわかりませんが、
外遊を取りやめたドビルパン首相も実は大統領候補に名乗りを挙げています。
たしかに自分の留守中に状況がどう変化するかはわかりませんし、
自分のいないときにサルジコ内相が暴動を沈静化に成功したら、
手柄を一人占めされてしまいますしね。
勢いよく機動隊を突入させて、事態の沈静化を計るのが常道ですが、
暴徒に死者でも出て、火に油を注ぐ結果になれば、
首相も内相も大統領選はもとより自分のクビの問題になってきます。
政府が強く出れないから、ここまで大きな騒ぎになるし、長く続くのでしょう。
この騒動、鎮静化に向ったとしても大統領選や移民問題に大きなシコリが残るでしょうね。
なにやら大きなことになりそうです。
<参考ページ>
共同通信「パリ郊外で暴動拡大 首相、外遊取りやめ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051103-00000027-kyodo-int
BBC News "Seventh night of Paris violence"
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/4401670.stm
BBC News "Riots erupt in more Paris suburbs"
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/4395294.stm
Washington Post "French Rioting Spreads as Government Seeks an Answer"
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/11/02/AR2005110200492.html
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二極化が進む日本でも、近い将来、予測される事件ですね。現に、今でも治安は、かなり悪くなっています。でも、日本政府は、知らん顔。何なんでしょう、この国は・。
2005/11/3(木) 午後 4:24
僕の実家近辺でも外国人(移民?)の増加は近年激しいですね。工業が集まった町なので余計でしょうが。たとえば彼らが永住して子供を生んでいけば、その子達は自分を「ブラジル系日本人」だ、と思うかもしれません。が、今の日本の法律ですと、彼らは親が日本人で無い場合、国籍の付与は行われていないですよね?そのうち日本でもこんなことが起こるでしょう。もし日本が移民政策を取るのなら、近年の愛国心向上運動は納得できますね。
2005/11/3(木) 午後 11:23 [ shinka526 ]
つまり、移民の子供を「日本人」として育てるためには、どうしても「愛国教育」が必要です。もし政府がそこまで考え、移民対策として「国旗、国歌」を義務教育内で普及させているとすれば、たいしたものですね。日本も外国人の多い地域では義務教育のシステムに「国語ではなく日本語を学べるクラス」を作る必要があると思います。
2005/11/3(木) 午後 11:32 [ shinka526 ]