進藤医師のブログ

病気 病気予防などの 実用的な情報, 時に雑学

全体表示

[ リスト ]

この憂鬱は何だ?!

moguさんから 勉強ってなんだ というご質問を頂きました。これが回答になるのかは分かりませんが、自分が体験したことを記してみます。
 
特別な目的があって医学部に入ったというわけでもありません。サラリーマンよりは自由な生き方ができるかもという安易な考えで、受験直前1カ月ほど前に工学部から医学部へ変更
 
田舎も田舎から出てきた私にとって 全てが新しい経験でした。数年はとにかく、新しい知識を吸収するのが精いっぱいでした。
 
卒業するころになると 
本を読む 「これはこうです」 全てが書いてある。「医学って全てが分かってしまっているの」そのように感じたのをいまでも覚えています。
基礎医学ではなく 臨床医学に進むことは決めていました。でも進むべき医学は全て分かってしまっている? 
       何だかもやもやした感はありました
それを打破するために 難しいと言われていたECFMGという試験(アメリカで臨床医をすることができる)を受けてみました。
    けれどもこのもやもやは消えることはありませんでした
 
臨床の道に進んで数年 ある時先輩から このケース(症例)を学会に発表しろ といわれる
それに関係した論文を読んでみると、以外に分かっていないこともあるぞ、この論文は他の論文から取ってきたものだ などなど
   おー 分かっていない こともあるんやないか
   論文とはいいながら 他から盗用していることもあるで  
             テキトウに論文書いているで
   目の前が少し明るくなりました
もうひとつ 私の勤務していた県立病院 全てのことに興味を示す医師がほどほどおりました
 
そこでの勉強会は 知識のぶつけ合いのような面はありました 自分の専門だけにとどまっていてはダメなんだ ほどほどきついものでもあり それなりに楽しいものでもありました
こんな環境におかれたことで 臨床医学も面白いものだ ということが分かってきた次第です
 
患者を診ながらでも 勉強、研究はできるんだ ということが見えてきたとき 胸のもやもやは消えてなくなりました
 
現代の社会では 自分の仕事はこんな結果を残し こんなに人の為になっている というのが見えにくくなっています。昔の農業では 原因と結果は誰にでも分かりましたが
  自分がいなくても 社会はまわっていく
  自分の存在意義は?   
  自分は何にむいているのか?  などなどさまざまな疑問が
さらには 若い時 自分はすごく優秀である そう感じる時と どうしょうもない人間である と感じるときがあり この間を何回の行ったり来たりします。
   自分の立ち位置がわかるのは 30代になってからでしょうか
 
 私の場合についてみれば 医師で良かったのか それとも最初の工学部で 良かったのか その答えは全くありません。確かめるすべもありません。
 
ただ言えること 私は与えられた環境のなかで ちょいと頑張った それでちょいと楽しい思いをしている それは事実です。それで合格だ」そう思うしかないのですこれはネガテイブということではなく
 
ホンダの創業者の本田は 「君たちは自分の為に働け」 会社の為とか社会の為とかではなく、自分で納得できる生きかたをしろということなんでしょうか。
 
進むべき方向 それは全くわかりません でも進んでいくうちに 何かしら面白いこと 不思議なこと が見つかる。それを探っていくとちょいとばかり楽しい思いができるようになる そう感じています。
 
私の 現在の ささやかな楽しみ
講演会で 教授などに分からないことを質問しますが ときに あんたの言うてることはちょいとおかしいで と婉曲に質問する(こちらは町医者 むこうは教授ですから 丁寧な言葉で質問します)
                 オレ 性格悪いな ホンマ
 
◎ほとんどの人は 社会に名前を知られるようなひとではありません、でも これはその人が幸福かどうかということとは全く別のことである これは 間違いないでしょう。
◎53才で進行ガンにかかりました。精神的には相当きつかったです
 その時 人生を長く生きてきた誰かの話を聞きたい そう思いました
 どの職業であれ 長く生きてきたという重み そういうものを知れば 何かをつかめる そう感じました
 
なんやかんや 書きましたが 答えになっているでしょうか
 
 → 医師が受ける試験 1011
       自分らしく生きている そう感じさせる人です
         大分麦焼酎のコマーシャル: なかなか深いです!
 
ある時 学会発表のために病理の医師(細胞などをみてガンその他を診断する医師)にスライドの写真をお願いにいきました。「何が必要なのか」と聞かれて 適当な枚数を答えたと思います。「ばかもの!
何が必要なのかを決めてから来い」ときつく怒られたことを覚えています。
それから何年したかは覚えてはいませんが 「オレは 進藤のためを思って怒ったんだ」という話が伝わってきました。非常にうれしかったのは今でも覚えています。怖いあの先生がオレのことを思ってくれていたんだ 良い先輩医師に恵まれました
こんな環境のもとで厳しく指導され ちょっとものしり になることができました。進めば 進むほど分からないことがあることも知りました。でもそれは楽しい発見です
このことは どこに進んでも同じだろうと想像しますが
 ちょっとした幸せはあります 多くの憂鬱や不幸もありますが

閉じる コメント(2)

顔アイコン

進藤先生が医学部に進み、53歳で進行がんに罹り、幸いにも治り、ブログを初めて今日に至る というのも、偶然の集積かもですね。
そして私たちはその偶然の集積に偶然に遭遇し(このブログを発見し)、ブログを読んで感銘を受けたり元気をもらっているんです!
私も、「人生を長く生きてきた誰かの話を聞きたい」という思いもあって進藤先生のブログを読んでいます
「長く生きてきたという重み」を知って何かを得たいって、まったく同感です〜
私は自分のことについては、いつ死んでもかまわない(いつ死んでも結局は同じこと)と思ってますが、
他人についてはそう思わないことが多いです。
先生が、つらい進行がんから復活し、人生経験やおもしろい話をブログを通して発信し、たくさんの人を勇気付け楽しませてくれる…素晴らしいことですね!

やっぱり、自分の性質や性格に正直に生きるのがいちばん幸せなのかなぁ…と思います
先生は、休日や息抜きに何をして過ごしますか?

2012/4/20(金) 午前 4:34 [ もうふ ]

顔アイコン

このような 長文のコメントをいただき ありがとうございます
ガンを経験したことは 多くの教訓を与えてくれました
ほどほど 人生を生きてきましたが 結局自分は自分だ(良い意味でも 悪い意味でも) ということに尽きるのでしょうか。
そのなかで ちょっと前に進むことができたら と思っています
ゴルフが唯一の趣味でしょうか
休日は 雑用に関わることが多いです

2012/4/20(金) 午後 5:34 [ 健康さわやか君 ]


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事