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P.F.ドラッカーが書いた「ネクスト・ソサイエティ」という本を読んでいる。 2002年5月に出版された本であるが、その内容は、現在でも色あせていない。 色あせていないというよりは、むしろ10年経った今であるからこそ、その真価がよく分かる。 その本の中に「IT革命の先に何があるのか?」という文章がある。 その本の中でドラッカーは、IT革命を産業革命と比較している。 「現代人は、IT革命が恐ろしく急速な変化を社会にもたらしていると思っているが、産業革命と比較したとき、同じ事が産業革命でも起こっていた。」と指摘している。そして、産業革命が社会にもたらした真のインパクトは、産業革命が起こった50年後から始まったという。 産業革命のインパクトは確かに大きかったが、実際最初の50年に起こったことは、以前からあった製品の生産の機械化であって、高速化、自動化という意味合いが濃かった。その後、1829年に鉄道が造られるようになり、世界は一変する。 現在進行中のIT革命も1940年代半ばにコンピュータが出現し今日までのところ、IT革命前から存在していたもののプロセスを変えたにすぎない。と氏は言う。 Steve Jobs氏を紹介したNHKの番組でもSteve Jobs氏が本当にやりたかったことは、技術を高める事ではなく、その技術を如何に利用していくかという事にあったと紹介されていた。番組を見るとSteve Jobs氏が苦悩の末に、自分の道を発見したというような受け取り方をしてしまいそうになるが、私はそうではないと思う。Steve Jobs氏がやりたかったことができる技術力がやっとできあがってきたという事だったのではないだろうか。時代がやっとSteve Jobs氏の思いに追いついたというのが正解ではないかと思う。 これまで私のようなプログラマーでない素人がシステムを作ることは不可能であった。しかし、私のYahooブログ「素人が使えるExcel VBA と FileMaker」でもご紹介しているように、エクセルやファイルメーカー、Windows Server 2008 R2、iPad、iPhone等を使って比較的安価に本格的なシステムを構築できる環境が整いつつある。 時代は、技術者がシステムを構築するのではなく、使いたい人が使いたいシステムを構築できる時代に入っている。そして本物の社会変革は、これから起ころうとしている。 産業革命が、植民地主義を生み出し、それに対抗すべく日本が軍国主義に進んだ時代があった。 今、IT革命がはじまり、アメリカの企業が世界を席巻しているが、明治維新と同じような変革が日本で起こり、日本が再び元気になる時代がもうすぐ目の前に来ているのではないだろうか。 年末の日経新聞に、カリフォルニア大バークレー校名誉教授ロバート・コール氏がこんな事を書いている。 日本は強みであるモノ作りにこだわるあまり、世界の潮流を見失っていないか。官民問わず、あらゆる分野、業界でITは組織や業務のあり方、スピードを変革する原動力となっている。中国や韓国の企業の攻勢を受けて、『付加価値が高い分野で競争力を維持する』という方針を掲げる日本企業が多いが、ITこそが付加価値向上のために最も必要な技術だ。幕末や明治初期に熱く日本を変革していた人々がいたように、現代の私たちもIT技術を吸収し、新しい日本を作り上げて行かなければらならない。 |

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