全体表示

[ リスト ]

イメージ 1
 原子炉を納入した福島第1原子力発電所の危機。東日本に集中する主力工場の被災。インフラ復興の担い手としての責務――。東日本大震災は日立製作所を今も大きく揺さぶる。次々押し寄せる難題にどう答えを出すのか。6日、日本経済新聞の取材に応じた中西宏明社長は、山積する経営課題について優先順位を明確にしつつ、「社会インフラ事業への原点回帰を加速させる」と強調した。
 ――日立は被災者、原発事故の製造当事者、復興の担い手という3つの立場でそれぞれ困難な問題に直面した。
 「まずは福島原発を何とかねじ伏せないといけない。これはあらゆることに優先する。東電からの要請にはすべて応えるし今まさにやっている」
 「次に大事なのが社会インフラの復旧支援だ。(原発の不足分を補う)火力発電所の立ち上げには震災直後から取り組んでいる。今も(地震で停止した)鹿島発電所(茨城県神栖市)、常陸那珂発電所(茨城県東海村)の復旧に百数十人を派遣している。それ以外にも上下水道、情報通信インフラ、エレベーターなどのビルシステム、非常用電源などの復旧作業の状況を日々確認している」
 「3つ目が被災した我々の拠点の復旧で、緊急対策を施した拠点は9割がた戻った。震災直後は復旧に数カ月かかると覚悟したが、電気が通ってからは現場の努力で予想以上に早く再開できた」
 ――最優先課題の原発事故については、メーカーとして責任をどう果たす考えか。設計者の損害賠償責任については。
「国の設計審査基準にのっとって設計しており、直接的な設計責任が我々にあるとは思わない。賠償責任を問われる立場にあるとは思わない」
 「我々は福島原発を安全な状態に持ち込むために(人材や資金など)あらゆる犠牲を払うつもりだ。破壊された核燃料の後始末は日本では経験のない大きなプロジェクト。まずクールダウンして安定させる必要がある。冷温停止をやり終えたら、崩壊熱がある程度落ちついた後に燃料を取り出して処理し、きっちり格納する。このように廃炉/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E5E2E0E1E0E2E0E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXの前にとんでもないプロセスが待っている」
 ――米プラント大手のベクテル、米電力最大手エクセロンのノウハウを活用できる。
日立製作所と連携する米仏の原子力関連企業
(企業名・業種、下段は原発事業での実績など)
米エクセロン(電力会社)
原子力発電の米国最大手。今も所有するスリーマイル島原発事故の際には復旧計画策定と2号機の廃炉を担当
米ベクテル(プラント会社)
チェルノブイリ原発の事故処理で中心的な役割担う。スリーマイル島原発の事故後の洗浄作業を担当
フランス電力公社(EDF、電力会社)
原発58基を所有。原発運転で高い技術力を持つ
  「非常事態に陥った原発をどう扱うかのノウハウでこの2社に優れる企業はいない。エクセロンは(米の)スリーマイル島原発を運営しており同原発の事故処理をした経験がある。ベクテルは今も(ロシアの)チェルノブイリ原発の面倒を見ている。(日立の提携相手の)米ゼネラル・エレクトリック(GE)とも相談してこうした協力体制を固めた。東京電力と密にやりとりしながら(事故処理の方法を)提案していく。冷温停止にどう持ち込むかばかりが注目されるが、我々はその先の準備を始めている」
 「フランス電力公社(EDF)とも連絡をとっている。世界で最も原発を動かしている会社だから(処理技術について)いろいろ提案してもらおうと思っている」
 「今回の原発事故はもはや国家安全保障の問題だ。壊れた核燃料を安定した状態に持ち込み封じ込めるのに必要なのは軍事技術に極めて近い技術。これは米国、フランス、ロシアしか持ってない。だからこそ海外に依存すべきだというセンスで動かないといけない」
 ――福島の事故が各国の原子力政策に与えるインパクトをどう考える。
「安全をどう保証するか大きな議論になるだろう。(新設案件は)時期がずれ込むケースもあるだろう。それでもインドなど原発計画を進めると意思表明する動きもあり、まだら模様だ。原発が発電の一定割合を占める状態は変わらないだろう」
 ――中期計画で掲げた2030年までに38基の原発受注計画は修正が必要では。
 「見直さないといけない。ただ、稼働中、建設中、計画中のすべての原発に、東日本大震災と同等以上の津波が来ても耐えられる安全対策を施さねばならない。利益が出るかどうかは別として原発の仕事量は減ることはない」
 ――社会インフラ事業のけん引役だった原発事業の位置づけは変わるのでは。
 「変わってないし変えてはいけない。原発事業はもともと計画から10年、15年かかるもので、簡単にあきらめるものでもない」
 ――復興支援については。
「都市計画や復興の具体策づくりで市町村などの自治体を支援するプロジェクトチームをつくった。自治体の意向を聞く公共営業の担当者やエンジニアリングの専門家など20人くらいで立ち上げた」
 「(新設需要が増える)大型ガスタービン/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E4E1E5E4E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXはGEの製品を日立が緊急設置するなど連携する。(日立が得意とする)中型ガスタービンも東北電力などから引き合いがある」
 ――震災の教訓を今後の経営にどう生かす。
「特に電力不足・停電の問題が大きい。(消費電力が大きい)炉を所有する日立金属の関東の工場は、オペレーションの一定部分を西日本や海外に移さないといけない。生産ラインを連続して動かす必要がある量産・プロセス製品は移設や自家発電の導入など対応が必要だ。勤務形態をどうするかなども検討している」
 「半導体のルネサスエレクトロニクスには、ガスタービンを用意するなど自家発電による対応を部分的に考えてもらう」
 ――部品調達などのサプライチェーンはどうか。
 「今その点を真剣に議論している。操業を再開した工場は現在、手持ちの部品在庫で動かしている。今後ボトルネックになることが明らかなものもある。ハードディスク駆動装置/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E3E0E3E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXのように毎月1000万台も作ってるものは何が足りないかすぐわかるが、ほかはそうなっていない。サプライチェーン全体のツリー構造がわかってないことが我々の甘いところ」
 「例えばマイコンは300種類以上を調達しているが、工場を替えて作れるもの、設計を変えて対応できるものなど、4分類して対応策を検討している」
 

開く トラックバック(1)


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事