2013年に発表された国連の世界幸福度調査では、先進国の中でも際立って低いランク43位だった日本。
その一方、途上国で最も高い15位のパナマのGDPは、362億ドル。
日本のGDP59.000ドルの1パーセントにも満たないにも関わらず幸福度が高いことからも、幸福度の要因を経済力と判断するのは適切ではなさそうですね。
また、自分をひとつのユニークな存在と感じ、内から外へという視点で世界を見つめながら、目標、望み、価値など、心理状態について考えている17位のアメリカ人に対し、日本人を含むアジアの人々は、世界を見る時、外から内へという見方をするようです。
自負自身がどう思うかは後回し。
自分が舞台に立っているように捉え、他人の目にどう映っているかを常に意識している。
責任や義務を果たすため上手くやらなければならないと感じ、自分や家族、うちはの評判を非常に気にする。
日本人は、これらのことをいつも心配しなければならなく、不安感を増す原因になっているのではとの見解も。(笑)
NHKの人気番組"白熱教室"1月の放送は、世界注目の最先端学問「幸福学」に迫るシリーズ。
第2回目の講義は、ポジティブ心理学における世界的な第一人者。
アメリカ・ポートランド州立大学のロバート・ビスワス・ディーナー博士は、世界中を旅しながら、幅広いデータ収集と分析で、民族や文化の違いを越えて幸福をカタチづくる要因を探ってきました。
従来の心理学は、不安や鬱、統合失調症などの治療を目的にしてきたのに対し、ポジティブ心理学は、幸福度を計測し、人々がどうすれば幸せになれるのかを解き明かす学問のようです。
労働環境の悪化から、仕事が辛い、面白くないと悩む人達も少なくない現代。
オレゴン州リード大学での特別講義の模様では、ディーナー博士が仕事で幸福度を高める方法を紹介。
特に興味深かったのが、"仕事のカテゴリー"でした。
それは、"ジョブ"・"キャリア"・"コーリング"と人が仕事に対してどのような意識を持っているかを分類。
職種は関係なく誰もがいずれかに当てはまり、働く動機や仕事のどの部分に満度を設定しているかというもの。
"ジョブ"は、仕事を単なる労働と位置づけ報酬のために働く人達。
仕事がそれ程好きではなく、心待ちにしてるのは、休憩やタイムカードを押すこと。より良い仕事が見つかればいつでも転職する。
"キャリア"は、経歴、向上しているという実感のために働く人達。
常により多くの力や地位、より良いオフィス、より大きなプロジェクトを求めている。目の前の仕事は、もっと良い仕事への踏み台と考えている。
"コーリング"は、仕事は天職と考え、社会的意義を感じて働く人達。
社会の役にたっている、自分の仕事には、深い意味があるというのが働く動機。彼等は、仕事が自分のアイデンティティと結び付いていると考えている。
病院の清掃員を例にすると、自分の仕事をただの労働と考え、目の前を掃除する、ただのゴミ拾いと思えば"ジョブ"、病院を綺麗にすることで皆が健康でいられる手助けをしていると意識すれば"コーリング"。
"社会的な交流の質や量を見直すこと"、"仕事の意義を拡げる"、"仕事を楽しめる様、やり方や範囲をアレンジする"等、"コーリング"の人達は、"ジョブ・クラフティング"と呼ばれる自分にとってより価値があると考えられる様、仕事の中身を修正していることで仕事の幸福度を高めているようですね。
僕も"コーリング"でいられるように努力しなければと。
最後のディーナー博士の言葉が印象的でした。
「人は、幸福を人生の最終目標と考えがちです。人生というレースを走ってゴールに着くと、幸福という新たな場所が現れてその後はそこでずっとそこで暮らせるようになるという考えです。
でもそうでは、ありません。
感情は、目的地というよりは過程です。感情とは、家の中の温度を調節するサーモスタットのようなもの。感情のおかげでバランスが保てるのです。」
素晴らしい講義でした。
次回放送の「挫折や逆境から立ち直るために」も楽しみです。