白野慎也のフィリピン・サリサリ・トーク

『旅の指さし会話帳』の著者、白野慎也がフィリピンの庶民生活への理解の深まる情報をお届けします。コメント大歓迎。投票もよろしく。

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 つい1週間ほど前、このブログを見たといって、ある出版社から、旅行会話集シリーズのフィリピン語版の原稿執筆依頼があった。すぐにすでに発売になっているそのシリーズの中国語版もサンプルとして送られてきた。

 ざっと見て私には、鼻歌とまではいかないが、軽い仕事だった。書くことが私の仕事だから、請けて当たり前。しかし私は仕事を請け負うにあたってためらいがあった。みなさんご存知の通り、私個人としてのベストセラーは『旅の指さし会話帳』である。そしてこの本を出したおかげで、テレビの映像翻訳・各種の翻訳以来・フィリピン語教室の開講・フィリピン大衆文化研究家としての知名度の向上・いろいろな仕事の広がり・いろいろな人々との出会いがあった。それだけに私は同著の版元の情報センター出版局には一方ならぬ恩義を感じているのだ。
 そんな私が、他社から同じジャンルであるフィリピン語の旅行会話集を出していいものか、ちょっと悩んだわけだ。情報センターと取り交わした契約書に改めて目を通すと、「極端に似たものでなければ書いても構わない」と明示させていて、契約上は何の問題も無い。しかし私は何か同義的問題があるのではないかと気になった。

 時代のヒーローだったホリエモンが、実はとんでもないルール違反をやって逮捕されてしまったことも私の心に影を落とすひとつの原因にはなっている。彼と私のちっぽけな原稿仕事など比べるだけ彼には申し訳ないかもしれないが、ルールや筋というものが軽んじられている世の中だからこそ、自分はそうありたくないとこだわってしまうのだ。アルバイトのつもりで自分の名前を出さずに仕事を請けるかもしれないし、仕事そのものを断るかもしれない。

 売れれば何をやっても勝ち、他の出版社のマネ本を出しても、売れてしまえば勝ち、見たいな風潮が出版会にもある。私もその被害にあったことがあり、今でもその被害を被っている。裁判沙汰にまでなった『イラストと外国語を直接組み合わせた指さしシリーズの手法の独占的使用権の有無』に関しては、今のところ独占的使用権を認める、という司法の判断は下っていないようだが、私は後発のまねっこ出版社にはもう少し、先人のアイデアに敬意を払ってほしいし、あそこまで似せたものを出すのは、人間として恥ずかしくないのか? と言いたいのが正直な気持ちだ。
 
 いつの時代にも正義があり、個人のアイデアはきちんと尊重されるべきだし、そのアイデアを勝手に使って漁夫の利を得るのは、たとえ著作権法や意匠登録権の観点から裁かれることは無くても、やはりフェアじゃないと思うのだが、みなさんはどう思われるだろうか?
 個人のオリジナリティを尊重するのは、社会のルールではないだろうか?

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世の中は狭いもの、お天道様は見てる!って言うのが私の掟の一つです。ビジネスですからギリギリのところを突くのも仕方ないのかも知れませんが初めて見た時には白野さんの新作かと思っちゃいました。構想も似てたし・・・。切り口を変えた新作を期待しています♪ DVDと辞書、お願いしま〜す!!自叙伝も期待しています。

2006/1/31(火) 午前 9:14 [ BabyShun ]

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ご支援ありがとうございます。命の続く限りご期待に沿えるように頑張ります。

2006/1/31(火) 午前 10:35 [ jessie ]

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