白野慎也のフィリピン・サリサリ・トーク

『旅の指さし会話帳』の著者、白野慎也がフィリピンの庶民生活への理解の深まる情報をお届けします。コメント大歓迎。投票もよろしく。

フィリピン語

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 フィリピン人の奥様や旦那さんがいる日本人の方にも、2種類あります。普段の日本での生活が、配偶者がそこそこ日本語ができるのであまり大きな問題がないため、フィリピン語の学習にはほとんどまったく無関心なタイプと、ちょっとした不自由さにも敏感で少しでもコミュニケーションをよくしようとフィリピン語学習に熱心に精を出すタイプです。

 私の身の回りでは、圧倒的に前者、フィリピン人の奥様や旦那様、もしくは彼氏の日本語力頼みで、自分はフィリピン語学習の努力をしない方が多いと思います。
 しかし、こうした『フィリピン語学習無関心組』が「やはり少しはフィリピン語を少しは勉強しておかなくちゃ」と思うのが、フィリピン人配偶者や恋人の家族と直接コミュニケートしなければならない状況です。

 私もかつて経験がありますが、彼女の家を訪ねて、彼女のあやしい通訳をはさんで交わす会話の不自由なこと、また、完全に彼女の家族とフィリピン語なんてまったくできない自分が取り残されたときの間の悪さと言ったらなんともいいようがありません。お互いニタニタと親愛の情を表情だけで表しながら、沈黙の時間が流れていくのでした。

 「お元気ですか?」、「お仕事はいかがですか?」、「ここは素敵なところですね」、「お嬢さんを幸せにできるよう頑張ります」・・・義理のお父さん・お母さん・恋人のご両親と話す話題は、そこそこあるはずです。また、先方もあなたの人となり、現状の生活・人生観・あなたと彼女(彼氏)の関係がうまく行っているのか、など聞きたいことは山ほどあるはずなのです。でも言葉が大きな壁となってただただ沈黙のときが流れてしまうのですね。そして、飲み物や食事をご馳走になって、あるいはレストランなどでご馳走して、家に滞在させてもらったり、ホテルに帰ったりして、さようなら、ということになってしまいます。
 その別れの瞬間も「いろいろお気遣いいただいてありがとうございました」とか何かまともなことのひとつふたつ言いたいのですが、なんと言ったらいいかわかりません。そして、「今度こそは相手家族と少しはまともな会話ができるように勉強するぞ」という決意をするのですが、日本に帰ると、また彼女や彼氏と話をすると、そんな決意はころっと忘れてしまうのですね。

 先日も、そんな場面に遭遇したのです。知人の日比カップルを訪問する機会がありました。奥様はフィリピン人です。奥様のお父さんの誕生日で一言お祝いのメッセージを言うために電話をするというのです。旦那さんはフィリピン語はもとよりフィリピン語もほとんどまったくできず、
「いやだよ。あなたがかければいいでしょ」
とさんざん逃げていましたが、そんな言葉を奥さんは気にかけず、すごい手早さでフィリピンに電話。
「ハイ、パパ。ハッピーバースデイ・・・・」
それですぐに旦那さんに受話器はバトンタッチです。

旦那さんは明らかにわずかにパニックになりながらも、震える声で
「クムスタ ポ カヨ・・・・」
言葉を詰まらせると、奥さんが助け舟を入れます。
「パパがクムスタ、って言ったら『マブーティ ナ マン ポ』って言いなさい」
と言われて、そのまま復唱していました。
 なかなかほほえましい、普通の日比カップルの日常の一部を見せていただきました。
 電話が終わったあと、旦那さんの日本人男性は、大きくため息をついて
「お恥ずかしいところをお見せしました。今度はフィリピン語をちゃんと勉強しないと。ウチの女房の家族との会話がいつもすごく困っちゃうんですよねえ」
と頭をかいていました。

 でも私が見る限り、ほとんどの日比カップルの日本人配偶者はこんな感じです。ご本人の問題なので、気にならなければそれはそれで飯のかなあ、とも思うのですが・・・
 いずれにせよ、フィリピンサイドとのコミュニケーションは、フィリピン語苦手の日本人配偶者が最もフィリピン語の必要性を感じる瞬間であることは間違いなさそうです。
 『フィリピン人の配偶者や恋人の家族との会話集』というのも必要なのでしょうか?

 先日、私がはじめて、フィリピン人妻がアルバイトする、いわゆるアルバイトパブに行ったお話をしました。私は、まずフィリピンパブのようにピチピチギャルが『エラシャーマセー』と全員規律して声を合わせてあいさつされず、普通の中年フィリピーナが「お兄さん、いらっしゃい」と落ち着いた様子で、やたら日本人に近いイントネーションの日本語で迎えられ、予想はしていたものの、
「えらく乗りが違うんだなあ」
とある主の感慨をおぼえました。
 それはさておき、私は物書きの端くれの習性で、フィリピーナを見るとすぐに身の上話(talambuhay=タラムブーハイ)を聞いてしまうのです。その日もその日も彼女たちの身の上話で盛り上がりました。
 それはさておき、話の中で気がついたのは、平均10年くらい日本に住んでいる「フィリピーナたちが、いかに日本社会に一般市民として参加していないか」という事実でした。
 まず、第一は日本語の問題です。私はパブやスナックで弊著『旅の指さし会話帳』、『恋する指さし会話帳』の2冊を持っていきました。『どういったコミュニケーションが取れるのか?』、 『どれだけ楽しんでもらえるのか?』を実地に試してみたかったのです。
 自画自賛になって恐縮ですが、うわさにたがわず、ものすごく気に入ってくれました。私は、在日10年のフィリピン人には、日本語としてもやさしすぎる内容で学習素材としては役に立つとは夢にも思っていなかったのです。しかし実際は彼女たちは、自分たちの勉強用に弊著を買いたい、と口々に言うのです。
 これはちょっと意外でした。彼女たちの日本語力をちょっと試してみると、まず自分の名前は日本語で書くことはできました。しかし住所となると、全滅。カタカナですら書けないのには、ちょっと驚きました。この人たちの旦那さん、あるいは旦那さんだった人は、何を教育してきたんだろう、などとおせっかいながら思ってしまいました。
 そして、
「日本の普通の本は、バーコードが入っているものは普通の本屋さんで注文できるんだよ」
ということも教えてあげました。日本人なら、『ない本は取り寄せ』とすぐ思考回路が回るようになっているのですが、フィリピーナの思考回路には、そういうプログラムができあがっていないんだな、ということもわかりました。しかし、この点は自分がフィリピンの書店に言ったとき、探している本が本当に在庫切れのとき、店員に注文を頼んでも、不思議そうな顔をして、取り合ってくれないんですね。書店に並んでいなければ、それはないということなのです。ストックヤードを探してくれることもありません。店員と友だちなら話は別ですが。というわけで、一般のフィリピン人には『ない本を取り寄せてもらう』という概念はまずないのです。問題なのは、在日10年にもなるフィリピン人女性が、日本人には当たり前の生活の知恵を身につけていないということです。
 また、消費税についても聞いてみました。
「日本では、何を買っても、必ず5%の税金を払わなきゃいけないんだ。この税金は消費税って言うんだ。知ってる」
 8人いたフィリピン人たちは、1人も知りませんでした。私はショックを受けました。彼女たちだってスーパー行って買い物したりしているのに、日本の社会の仕組みを本当に何も知らない、もっと言えば日本の社会に市民としてほとんどまったく参加していない、と確信できたからです。

 フィリピン人側の知的好奇心不足の問題も確かにあります。何年たっても少数のフィリピン人だけで群れてしまって日本人社会に溶け込んでいく努力が足りない、ということもありますが、それ以上に日本人の旦那さんをはじめ、彼女たちを取り巻く日本人が、在日フィリピン人が少しでも快適に当たり前の市民生活が送れるように、手伝ったあげるよう心配りすることが絶対不可欠だと思った出来事でした。

 私はまだ、独り者ですが、もし結婚して日本に暮らすとすれば、愛する人が少しでも快適な市民生活を送れるように、日本生活の様々な側面を面倒くさがらずに、いちいち説明してあげなければいけないなあと思った次第です。そしてその成果を日比カップルとも分かち合うため、『暮らしのマニュアル』を作ることを決心した次第です。

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*写真上:私がよく使う辞書。写真中央:私の一押しの比英・英比辞書(現行のものは赤表紙と緑表紙だと思います)。写真下:意外な掘り出し物? 小型で、安価、動詞の例文もついた英比・比英辞書。収録語数は多くはありませんが・・・


 私が、時々いただくメールの中で『お薦めの日本語⇔フィリピン語辞書は何ですか?』という質問があります。私の答えは「残念ながら現状ではお薦めできるものはありません。英語⇔フィリピン語ならありますが」というものです。これが私の率直な感想です。

 みなさんも気づいていらっしゃると思いますが、フィリピン語は外国語として、英語は言うに及ばず、中国語・韓国語・タイ語などアジア諸語と比べても、残念ながら決して人気のある言語ではありません。また、真に上級者レベルを目指して何が何でも身につけたい、という真摯な学習者も残念ながら少ない言語です。出版社の立場に立った場合、売れないものを作っても売れないから・・・という理由で、市販のものでは、フィリピン語の上級者向けの参考書はないのが現状です。

 しかし、本当は、ネイティブレベルの語学力を身につけていく過程でよい辞書は不可欠なのです。
というわけで、先日のQuia ka na ba?-73への回答コメントでtuba=サトウキビ酒という説明がなされている辞書が、かなりで回っていることを再認識し(この解説は大問題なのです)、今日、私の辞書に対する基本的な考え方とお薦め辞書を公開しようと思い立った次第です。
 
 まず、人間に完璧な人がいないように、完璧な辞書はありません。これから私がお薦めするすべての辞書にも同じことが言えます。もっとも人気があり、優秀な研究者の方がたくさんいらっしゃる外国語『英語』の辞書であっても、しばしば誤訳や不適切な表現が指摘されているのです。ましてまだきちんと文法体系さえ整備されていないように見えるフィリピン語ならなおのことです。

 だからこそ、フィリピン語を腰をすえて勉強したい方には、ある程度信頼できる辞書を複数そろえることをお薦めします。同じ単語の定義ひとつとってもその微妙な違い、時にまったく異なった表現にびっくりすることもあるでしょう。これは、大病したときに信頼できると言われる病院の医師にセカンド・オピニオン、サード・オピニオンを求めるのと同じで、これが一致すれば、かなりの確率で記載されていることが確かだと確信していいわけです。ひとつの辞書を見て、『これが絶対だ』と思ってはいけない、ということです。
 
 第2に、私は辞書は、完結した文を作る助けになることが望ましいと考えています。ですから、文の根幹になる動詞には、単なる訳語だけでなく、文例がついていることが不可欠だと思います。

 それでも、やはり英語のハードルが高いということもあると思います。そんなときは、ひとつのヒントとして比日・日比辞書を使うのもやむを得ないと思います。読み方が全然違っていたり、日常まったく遣われていないフィリピン語がたくさん出てくるなど、私が積極的にお薦めしない理由はたくさんあります。もちろん、動詞には、例文はほとんどついていません。

 というわけで、私がお薦めするフィリピン語辞書は以下の通りです。

☆TAGALOG-ENGLISH DICTIONARY:Leo James English著 National Book store発行
☆ENGLISH-TAGALOG DICTIONARY: Leo James English著 National Book store発行
この2冊はフィリピン語を腰をすえて勉強しようという方には必携だと思います。動詞のほとんどにはきちんと例文がついています。

☆New Vicassan's English Pilipino Dictionary:Vito C. Santos & luningning E. Santos著
 セカンド・オピニオンの求めるときに使っています。

☆English-Tagalog and Tagalog-English DICTIONARY:National Book store発行
 小型で、安価で、動詞の多くに例文がついているのでお薦めです。

☆Diksyunaryo ng Wikang Filipino:National Book store発行
 フィリピン語⇔フィリピン語、すなわちフィリピン語の単語をやさしいフィリピン語で説明した比比辞書です。基本的な単語力がついたところで、辞書を読むことによって語彙力をさらに深めることができるでしょう。

 その他、ことわざ辞典、慣用句辞典など、いろいろありますが、みな比英辞書または比比辞書です。
みなさんの好みと愛称に合わせて選ばれるとよいと思います。
 フィリピン語を本気で学ぼうという志を持った方には、次回のフィリピン渡航の際にNational Book Storeの店舗をどこか1店舗巡るのを日程に入れられることをお薦めします。目移りするくらいたくさんの辞書がみなさんを待っています。
 フィリピンとのさらに深い交流を目指すみなさんには、フィリピン語・英語のふたつを、たとえ完璧とは行かなくとも、いっしょに学習されることを重ねてお薦めします。ですから、よい英比・比英辞書と学習初期からお付き合いされるのがいいと思います。



 
 

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*写真上:選択科目で日本語を履修する友だちの大学生。君も言葉ごとに、脳みそと舌と歯茎のギア・チェンジするのはお手の物なのかなあ?
写真下:ラブラブフィリピン語会話ショートフレーズ集第3巻〜デート&すったもんだ編(白野慎也著:アドマーズ発行:http://www.admars.co.jp/tgs/0509shortphrase.htm)


 弊著『恋する指さし会話帳フィリピン』の完全音声CD版の『ラブラブフィリピン語会話ショートフレーズ集4巻シリーズ』もとうとう、第3巻まで、収録・原稿ともに完了。あと数日で、ご希望の方にはお届けできる見込みになりました。
 
 それはさておき、日本語のアナウンスは、へたくそながら私がやっているのですが、2枚目のCDの最後に「それではみなさんさようなら。Mabuhay ang Pilipinas!!」というナレーションがあります。先月初め、このフレーズの件で、制作販売元のアドマーズ社のサウンド・エンジニアの方から電話があり、
「さようなら」の「ら」の音が、RAの音になって舌がぶるぶる震えているように聞こえて日本語として不自然だと思うのですが、それでいいでしょうか?」
という指摘をいただきました。

 私は、早速受け取ったサンプルCDの音を聞いて愕然!! 日本語の「ら=La」ではなく、フィリピン語の「Ra」になっていて、舌がぶるぶる震えて、舌と上歯茎の間に風が起こっているのがハッキリ聞こえるのです。昔の江戸っ子言葉、べらんめえ調の「ら」そのものなのです。

 先日、フィリピン語学習が英語に及ぼす影響についてお話しましたが、自分の日本語の発音まで無意識に『こわれている』とは!! ショックと言うより驚きでした。

 わたしは、ラリルレロを発音するときに頭の中にra,ri,ru,re,roを思い浮かべている自分にはじめて気がついたのです。
 
 日本人がフィリピン語を勉強する場合、必ず問題になるのが、LとRの問題です。英語でも同様ですね。われわれ日本人は、通常RAとLAを区別しませんよね。「らりるれろ」は、限りなくLa,Li,Lu,Le,Loの発音に近いと思います。それなのに、ローマ字ではra,ri,ru,re,roと表記するんですよね。これは実態に合わせて、日本語の「らりるれろ」は、La,Li,Lu,Le,Loと表記するように改めるべきだと思いますね。

 こうした表記と発音の食い違いもあってかなくてか(?)、外国語学習経験のない日本人は、そもそもLとRの発音の区別をしませんから、フィリピン人から見ると、日本人の発音するLとR、特にRの行は、やはりとても奇妙に聴こえるようでなんですね。
 私も、学び始めのころLとRの区別ができていない、と身近なフィリピン人に注されたことか、数え切れません。後でお話しするNとNGの区別ができなかったこともしかりです。
幸い、ほとんどの場合、状況から意味は通じることが多いのですが、Lは舌を上歯茎につける、Rは上歯茎と下をつけずに間で風を起こしてふかすような感じ(言葉で説明するとちょっと難しい感じになっちゃいますね)の区別をハッキリさせるようにしたいものです。

 日本人の話すフィリピン語の発音の泣き所その2は、単語の最後に来た、NとNGの区別がつかないことです。Nは単語の一番最後に来たとき、舌先を上歯茎にしっかりつけて「ヌ」と聴こえるくらいはっきり発音するし、NGは逆に舌を上歯茎につけず、のどの奥に『ング』と飲み込むような感じです。これも意識して発音練習して体、いや舌と歯茎で体得してください。

 よく見られる日本人の発音の欠陥の最後は、ga,gi,gu,ge,goとnga,ngi,ngu,nge,ngoの区別がないことです。前のグループは素直にローマ字読みでガギグゲゴでいいでしょう。しかし、後ろのグループは鼻にかかったガギグゲゴで、鼻濁音と呼ばれて、日本語のガギグゲゴとは明確に区別しなければいけないものです。カラオケの振り仮名などでは、簡略化して、どちらのグループもガギグゲゴで済ませている場合が多いですね。これは初心者の場合は、負担を軽くする上でまあいいでしょう。

 ただ、nga,ngi,ngu,nge,ngoグループを「ンガ、ンギ、ング、ンゲ、ンゴ」というのはちょっといただけません。と言うより、個人的には「これは許せない」とすら思います。
 たとえば、pangako(約束)という歌のタイトルが、「パンガコ」と読み方がふってあったりします。これは大間違い、ちょっと見過ごしにはできないところです。

 一方、日本人が、NとNGを区別しないせいか? フィリピン人にも混乱が起こっているようです。先日、日本語が少しできるフィリピン人がローマ字書きの日本語で手紙をくれました。

Otosang, Okasang, yorosukune.
そこには、こう書かれていました。yorosukuneはご愛嬌としても、問題はotosang、okasangの部分です。 私は、「彼女の身近な日本人は、こんな風に聞こえるような、いい加減な日本語の発音をしていたんだな」と、自分を含む日本人の自国語にに対する認識の低さを反省するとともに、「フィリピン人の耳にはこんな風に聴こえていたのか」という新鮮な発見もあり、ちょっと複雑な思いでした。

 ですから、学習者のみなさん、特に初学者のみなさん、発音の表記のカタカナは、単なるひとつのヒントと考えて、100%信じきってはいけません。自分の耳を頼りにしてください。

 話は、『壊れてしまった私の日本語』に戻りますが、その一件以後、私は、日本語を話すとき、フィリピン語を話すとき、そして英語を話すときと、脳みそのギア(舌と歯茎のギアもですね)を切り替えるのに大分神経質になってきました。

 フィリピンチャンネルのバラエティ番組など見ていると、英語、フィリピン語、その他の言葉と、このギアの切り替えが、難なくできるフィリピン人がうらやましいですね。

 今度生まれるならフィリピン人に生まれたいなあ、などと気まぐれに思った録音でのエピソードでした。

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*あなたの生活を豊かにするフィリピン語の世界へ、あなたもいかが?!

 先月末、フィリピン語のマンツーマン・プライベートレッスンの告知を見つけました。30分、無料です。どんな内容を、どんな風に教えているんだろう、と興味のあった私は、すぐに体験の申し込みをしました。私は今も、自ら時々フィリピン語のプラーベートレッスンをすることがあり、また、フィリピン語の参考書を書くときの何かヒントに、ぜひ体験したいと思ったのです。

 その語学学校に電話してみると、こちらの都合のよい日時を聞かれて、すぐに担当教師に連絡を取って折り返し連絡するとのこと。しかし、数時間してかかってきた電話は、
「すみません。今講師は一時休暇で、フィリピンに帰国しておりまして、帰国してからまたご連絡するということでよろしいでしょうか?」
という返事。思わず、フィリピンの事情を知っている私は、
「そう言えば、11月1・2日と言ったらフィリピンのお盆でしたね。先生がお戻りになるまでお待ちしますよ」
と言うと、
学校の職員は、
「そうなんですか? 申し訳ありません。戻りましたらなるべく早く連絡しますのでよろしくお願いいたします」
とやけに恐縮した様子で話しました。

 このとき、私はこの学校にフィリピン人教師は1人しかいないこと、フィリピン語の生徒は多分ほとんどいないことがなんとなくわかりました。

 それから1週間ほど、また、語学学校からの電話。
「申し訳ございません。講師が一身上の都合で辞めてしまいまして、今、新しい講師を探しております。見つかり次第、レッスンをセットさせていただきたいと思いますので、それでもよろしいでしょうか?」

 私は、さして驚きませんでした。よくありそうなことですから。それで
「先生が見つかるまで、ずっとお待ちしますよ」
と答えて受話器を置いた。いったいどんな先生が登場するのか? それ以前に『体験』は実現するのか? それが自分にとっては最大の関心事になっていました。

 そして待つこと1週間、待望の(?)電話。
「お待たせいたしました。フィリピン語の教師が見つかりましたので・・・」
それでようやく、初めての私の学校への電話から2週間、私のフィリピン語プライベートレッスンは現実のものになりました。

 約束の日時に行くと、まず学校のシステムの説明です。テキパキと要領を得た説明です。しかし、値段を見て少しギョッ。
入学金:21,000円、教材費:12,600円、授業料は90分×20回で283,520円(1回:14,176円)
 そして、いよいよ待望の体験の始まりです。現れたフィリピン人は女性と思いきや、半分女性の長髪のbakla先生でした。

 またしても、と思いましたが、フィリピンでは、上流・中流・下流など経済的・教育的水準を問わず、baklaが多いんです。私の、在日フィリピン人の男性知人は全員baklaです。

 それはさておき、首都圏のC大の大学院で国際協力・開発を学ぶかたわら、日本人相手に英語も教えていると言う、ティーナ(仮名)先生とのレッスンは、スムーズそのもので、フィリピンの芸能界のこと、私のフィリピンでの生活のこと、続ける気もないのに今後のレッスンに対するリクエストなど、雑談しているうちにあっと言う間に『体験』の30分は終了しました。

 私は、フィリピン人の友人とともにJ-POPSをフィリピン語に翻訳してCDをリリースしているのですが、ティーナ先生が、「作った作品を添削してあげるから持ってきて」と言われたり、1997年、フィリピンでフィリピン語でリリースされたいわゆるJPMの話題になったとき、サザン・オール・スターズの日本語のタイトル『真夏の果実』を教えてあげたとき、また、JPMが日本語の歌詞を直訳したものでないことなどをしっかり説明してあげたときは、何かおかしく、また痛快な気がしました。ティーナ先生からは、”Ang galling mo talaga!(アン ガリン モ タラガ:本当に素晴らしい)を連発されました。

 レッスン後は、
 「90分で14,000円以上と高いけど、レッスン受けるんならマンツーマンだな。」
と再認識した次第です。ちょっと高すぎると感じるのは私だけでしょうか? でも、調べてみると、きちんとした先生に教わると、1時間1万円くらいが相場ですね。

 そして、そのあと事務職員から、レッスンの感想や先生によるレベルチェックの結果を聞かされ、現在在籍している先生は、その急遽調達されたティーナ先生1人で、生徒は現在0で、体験待ちの人があと5人いる、と言うことを聞きました。

 これがフィリピン語を取りまく現状でしょう。普通の語学学校では、看板を掲げていても、先生はほとんどいない状態で、生徒がいるときだけ、どこかから調達してくる。また、グループレッスンをやっている学校でも、なかなか生徒が集まらず、中級以上は、めったに生徒が最低定員に達することがないので、めったに開講されることがないと聞きました。

 なぜこうなってしまうのでしょうか?

 まず第一に、残念ながら、外国語として人気がないのです。また、学習したい人も中級以上を目指す人はほとんどいないのです。このサイトをご覧いただいている方々は、例外的にフィリピン語に強い関心をお持ちの方ばかりですが、一般の日本人にとってはマイナーな言語なのです。

第2位に、フィリピン語を学ぼうとしている方にも、実用的な高いレベルを目指している方がほとんどおらず、中級以上のレベルの参考書を出しても売れないから、出版社も本格派のフィリピン語学習書には、手をつけようとしないのです。

 どうか、フィリピンとフィリピン語に興味をお持ちのみなさんの力で、フィリピン語をもう少し人気にある言語に育ててほしいと思います。個人的には、東洋のフランス語ともいうべき美しい響きを持った言葉だと思っています。学ぶ目的は、恋人や奥さん・旦那さんなど、愛する人とのもっと深いコミュニケーションのため、ビジネスなど何でも結構です。フィリピン語を応援してください。

 以上、フィリピン、及びフィリピン語にかかわる本の作り手として、また1人のフィリピン語ファンとしての立場からの私のコメントでした。

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