白野慎也のフィリピン・サリサリ・トーク

『旅の指さし会話帳』の著者、白野慎也がフィリピンの庶民生活への理解の深まる情報をお届けします。コメント大歓迎。投票もよろしく。

日本社会におけるフィリピン人

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 今、私は『旅の指差し会話長』など多彩なジャンルの出版物を送り出している情報センター出版局のWEBサイトに昨年3月の法律改正によって再来日できずにいる元エンターテイナーの現在を追ったレポートを連載しているが、私がフィリピンやフィリピン語と出会い、はまって言ったのもきっかけはフィリピンパブだった。私もフィリピンパブ育ちと言えるかもしれない。
 当サイトの読者の方にもフィリピンパブなんてなくなればいいと思っている方もいるかもしれないが、私は理不尽な障壁のない自由な日比の人的交流の拡大という観点から、フィリピンパブが復活すればいいと思っている。
 大原則に戻るが、「そもそも外国人が接客してはいけない」などという規定そのものがおかしいと思うのだが、大原則を変えるのはそれだけ政治的な圧力が必要で私のような力のない一民間人の力ではどうにもならない。
 これはさておき、本国フィリピンでのエンターテイナーとしての経験2年という条件を厳格に規定した省令が施行されてから、もう半年足らずでその2年がたつ。
 ファーストタイマーやタイマーたちはどっと来日してくるのだろうか? 先日ある名古屋のタレント招聘業者と親交のあるフィリピン関係のライターが確信を持って語っていた。
「来年の3月15日以降、2年が経過するからまたタレントたちが退去して押しかけてきてパブはまた活気を取り戻しますよ。招聘業者やクラブオーナーも来年3月に合わせて大忙しですよ」
 しかし、僕はその言葉を真に受けることはできない。全国の入管は引き続き、人員を増強して取り締まり体制を増強しているという。
 果たしてどうなるのか? わけのわからぬ障壁を取っ払って自由な人的交流を願うものとして、フィリピンパブ育ちの一人として事の成り行きを注視していきたい。今の平成鎖国ともいうべき事態はどう考えても異常だ。

 在日フィリピン人は、日本の生活を日本人のようにとことんエンジョイしているだろうか? 日本の生活や各種社会サービスについてよく知っているだろうか?
 たとえば、フィリピン人配偶者のいる方々、みなさんの奥さんやだんなさんは、仕事を持って日本人のいる職場で活躍しているだろうか? また、ほとんど何を買っても消費税がかかることなど、一般の日本人なら誰でも知っている常識を認識しているだろうか?
 
 答えはほとんどNOのケースが多いと思う。だからいけない、ということではない。せっかく日本の住んでいるのだから、在日フィリピン人の方々にもとことん日本生活のおいしいところを味わってほしいのだ。

 私の知る限りでは、多くの在日フィリピン人の交友範囲は、身近なフィリピン人とその家族などきわめて限られた人間関係の中だけに限られ、10年日本に暮らすフィリピン人主婦のほとんどが消費税というものを認識せずに買い物をし、書店などで本が注文できることも知らない。

 愛する人が日本でさらに快適に暮らせるよう、日本人配偶者などのさらなる努力が望まれるところだと思う。

 そうした中で、とかく限られた人間関係の中にこもりがちなフィリピン人の地元のコミュニティを作ろうとしたささやかな試みに先日参加させていただいた。

 東京府中市のフィリピンレストラン、MALASAで去る7月2日に開催されたフィリピン人によるタガログソングコンテストである。日比親善という趣旨もあって日本人のOPM(オリジナル・ピリピーノ・ミュージック=フィリピン・ポップス)愛好者の参加も認められて、開催当日は、レストランは非常な活気に包まれた。
 フィリピンに長期に暮らした経験を持ち、フィリピン社会の一端を見てこられた方なら、フィリピン人コミュニティ作りのきっかけとして歌が有効な手段の一つであることに誰も異を唱える人はいないだろう。
 参加者は9人とこじんまりとしたイベントだったが、応援団やら、そのイベントの意義を知っている地元のケーブルテレビ、さらにパライソマガジンなどの取材なども入って、なかなかの盛り上がりだった。
 日本人参加者は3名。みなさん、歌詞の意味を完全には理解していないようだったが、しっかりした音程と歌心でなかなか聞かせてくれた。
 私は審査員の一人という役をおおせつかったが、結局参加者の実力に大差なく、全員めでたく、10月1日、府中市で開催される決勝大会にめでたく進出となった。

 このイベントを主催した、レストランMALASAの嶋本夫妻のドキュメントは地元ケーブルテレビの1時間枠で近々公開されるということだ。
 なお、決勝大会では、やはり日本国内のフィリピン人コミュニティーでは有名な劇団 Teatro Kanto(テアトロ・カント=街角劇場、横丁劇場)などのゲスト(いつも笑わせてくれます)も参加し、グレードアップして府中の森会館で開催される。
 興味のある方は、主催者の嶋本さんあてに直接ご連絡を(042−336−5362、12:00pm〜2:00am)
 私もフィリピン人の日本社会でのさらなる活躍のためこのイベントをあたたかく見守って生きたいと思っている。

 広島県のペルー人による女児殺害事件、滋賀県の中国人妻による園児殺害事件と外国人による殺人事件が続いている。生身の『外国人』と触れ合っていない一般の日本人は、「外国人は危ない」、「外国人には悪い人が多い」といった短絡的なイメージを持ってそれで終わりということになるのだろう。振り返ってみると、仙台の赤ちゃん誘拐事件で共犯のフィリピン人妻は人質の赤ちゃんを大事に扱い、殺人はおろか、凍死もさせず、個人的には、愛する隣人のフィリピン人が殺人者にならなかったことにせめてもの救いを見出してしまう。これは、もともと子供好きのフィリピーナのよい面が出たのではないかとひいき目に思いたい。

 しかし、そもしも日本は、外国人にとって決して住みよい国ではないのだろう。保険・子供の教育など、日本人なら当たり前のように受けられる社会保障に関する情報提供が、外国人家庭にはほとんどなされていないし、直接の担当窓口になる自治体の担当部署すら知らない外国人がほとんどだ。また、訪ねて来られても、言葉の問題でまともな説明・対応ができない自治体も多い。未だに日本では海外渡航の内国民の方が渡航経験者より多いという現実もある。口にする人もしない人もいるが、多くの日本人が欧米崇拝、アジア蔑視という外国人感を持っていることが疑いようのない事実だ。日比カップルの方々もフィリピン人との結婚の意志を家族に持ち出したときに、猛烈な抵抗にあった経験のある方も多いと思う。こうした日本社会の閉鎖性・外国人への無配慮・無関心が外国人を犯罪に追い込んでいくという側面があることは否めない。

 一般の日本人の側の外国人に対する『同じ人間としての思いやり』も必要だが、今回の滋賀の殺人事件のように『言葉の壁』が外国人を孤立させてしまうことが多いのも事実だ。
 実際日比カップルのフィリピン人妻(夫)も、日本に10年以上住んでいても、自分の名前はかけても、住所となると、漢字で書けない人がほとんどだ。フィリピン人ならではの同胞意識もあるが、言葉の問題もあって、必然的に生活空間は、日本の中のフィリピン人コミュニティの中に限られ、日本の一般社会への参加の道が閉ざされてしまうことになる。
 
 ざっと10万人はいるフィリピン人配偶者が、主に言葉の問題で社会参加できないとすれば、本人にとっても、日本の社会にとっても、人口減少の中での潜在的労働力の損失、また文化交流という観点からも、異文化交流の機会の損失となって残念なことだ。

 確かにフィリピン人側の日本語学習や日本社会を理解しようとする努力も足りないとは思うが、フィリピン人配偶者のもっとも身近な日本人配偶者が、今いっそう、愛する配偶者のために、日本語教育・日本社会のシステムの説明に関わる努力をしてかいなければならないと感じた一連の事件だった。

 愛するフィリピン人妻/夫を持つ(あるいは持とうとしている)みなさんの、日々の暮らしの中でのいっそうの努力に期待したい。頑張ってください。

 日本人とフィリピン人が結ばれてひとつの家庭を築いていく過程では、お互いに育ってきた文化の違いによるいろいろな摩擦や苦労がある。そのひとつが昨日のブログとも関連する食生活だろう。

 お腹が一杯になれば何でもいい。美味しいものならなおさら結構。しかも味付けは濃厚で砂糖はたっぷり。野菜は貧乏人の食べ物でお金があれば肉食であるべき。栄養のバランスお構いなし。というのが例外はあっても基本的なフィリピン人の日常の食事に対するスタンスだと私は思っている。

 だからこそ、フィリピン人の奥さんに「君のスパゲッティはおいしいねえ」と言えば、一日何回も、何日も続けて食事がスパゲッティ何てことが実際に頻繁に起こるし、彼女たちに家計をまかせておけば、野菜が永遠に食卓に上らないということもありうるかもしれない。あるフィリピンのスナックがおいしかった、と言えばおやつは毎日そのスナックになるかもしれない。

 と言うわけで、日比ファミリーにおいては、栄養のバランスや健康生活・健康食品への意識のあるわれわれ日本人が活躍しなければならない。さもないと、糖尿病や動脈硬化・血栓などの成人病になることは目に見えているし、健康で長生きは望めないのではないからだ。

 具体的には、日本人配偶者、多くの場合男性だが、まずいっしょにスーパーに買い物に行き、食材を選ぶことからはじめるべきだと思う。そして、食卓のメニューに口を出し、食材にたとえば野菜を多用するように意見・指導したり、頻繁に自ら食卓に立つことも必要になってくるだろう。そうしているうちに、だんだんと多くのフィリピン人配偶者たちも健康意識に目覚めてくると思う。ただ、フィリピン人の性格上、あまりきびしく日本人的な健康感を押し付けるのは好ましくないので、どこまでやるかの見極め画必要かもしれない。ただし、いくら指導しても、一生目覚めない場合には、「そういう人といっしょになってしまったのも自分の責任」とあきらめるしかないかもしれない。

 日本人配偶者だけならまだよい。フィリピン人配偶者の滅茶苦茶な食生活に付き合っていたら、もちろん最愛の人が成人病になる確率はグッと高まるのは当然のこと、老化だって早まるし、肥満の訪れも早いだろう。当然、子供たちの健康生活の未来も暗い。もし、あなたの子供(あるいは将来の子供)が、毎日ソフトドリンクとスナックだけで育てられたとしたら。毎日焼肉ばかり食べて、野菜は大嫌いなんていう育てられ方をしたら・・・私などは考えるだけで恐ろしいのだが・・・

 食生活への配慮だけでは充分ではないだろう。愛するフィリピン人に健康生活を享受してもらうには? 普通の健康意識を持った日本人として、私は、バランスのよい食生活をともに送っていけるように働きかけ、いっしょに食材の買い物に出かけ、自ら台所に立つことに加えて、運動に連れ出すように心がけようと思っている。しかし、フィリピン人はいくつになっても『大きな子供』。何か楽しい遊びや仕掛けを用意しなければと思っているのだが、いまだ良案はない。運動が肥満防止の健康増進の最良の方策のひとつであることを理詰めで納得させることももちろん大切だろうが、それだけでは充分ではない。
 フィリピン人は普通楽しくないことは続けないからだ。日本人だって健康にいいと分かっている運動でも楽しくなければ続かない。フィリピン人ならなおさらのことだ。

 犬が好きなら犬を連れてのウォーキング。バレーやバドミントンが好きなら、公園まで散歩してバレーボールやバドミントンをして帰ってくる。バスケットボールというのもありかもしれない。
 となると、道具の運び役は、ナイトたる日本人男性配偶者となる。

 レディファーストの国フィリピンから来たお姫様と添い遂げるには、面倒くさいなんていってられない。ナイトとしての日本人男性配偶者の苦労が、生涯つき物のようである。

 しかし、ちまたの日本人配偶者の評判は・・・結婚前はやたらと熱心で親切で心遣い細やかだったのが、結婚するとほったらかしで、家庭を顧みない、というものが多いのだが、みなさんの家庭・みなさんの将来の家庭はどうだろうか?

 今日正午ごろ、テレビ・ニュース用にフィリピン語のヴィデオを観て日本語に訳していくといういわゆる『映像翻訳』の仕事の依頼があった。
「今すぐ、六本木のスタジオに来て、仕事にかかってほしい・・・」
というものだった。
 このようにテレビ関係の翻訳の仕事は、本当に急なものが多く、アルバイトとしては美味しいのだが、スケジュールの関係でお断りするものが多い。

 今回の翻訳素材は、どうやら仙台の誘拐事件の犯人の日比夫婦のフィリピン人妻の家庭や近所の人たちを現地で取材したものらしかった。
 ここで、私が翻訳の依頼を受けた素材をちょっと振り返ってみると、2006年5月、『元日本兵発見情報に関するインタビュービデオ』、つい先月の『フィリピンでの日本人殺害事件関係者のインタビュー』、そして今回の『誘拐事件の共犯、フィリピン人妻の人物像、現地取材篇』となる。

 一見して明らかなのだが、いずれも事件、ショッキングなもの、しかもほとんどが、犯罪モノばかりなのである。日本のマスコミが抱くフィリピン像がここに端的に見えるような気がする。
 報道されるニュースがこんなものばかりで、しかもフィリピン関連のニュースはめったにないから、ニュースを受け取る一般の日本人のフィリピンに対するイメージも当然悪くなる。

 よく言われることだが、フィリピンは観光地としてはタイやバリに負けないくらいの資源を持っているはずだが、観光客数ではタイヤバリにはかなわない。そのひとつの理由に『治安が悪い』というイメージがある。これは特に空港や公共の乗り物(タクシー)やフィリピン人一般市民、フィリピン政府を挙げての努力が必要であることも間違いない。

 その点、セブはあえてフィリピンのイメージを切り離したPRを行って日本人観光客を伸ばしている。セブ島は、バリ島のような独立した島というイメージで観光地としてのステータスを向上させているのだ。あえてフィリピンというイメージを抱かせないで観光客を伸ばしているということでは、私は手放しでは喜べないのだ。

 マスコミと戦ってフィリピンのイメージアップのために頑張るだけの力はないが、何とか『素顔のフィリピンの良さ』を一人でも多くの日本人に知らせるため更なる努力をして行かなければと改めて思った、今回の翻訳依頼『事件』だった。

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