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大きな活字でご覧になるにはこちらをクリックしてください。 プエブロ号:民族の心を忘れた韓国人?経協委:北、プエブロ号返還に否定的な反応 平壌で開かれている南北経済協力推進委員会(経協委)で北朝鮮側代表を務めるチュ・ドンチャン中央特区開発指導総局長は19日、1968年に北朝鮮に拿捕(だほ)された米情報収集艦プエブロ号返還の可能性について、「返還? 返還とはどういうことですか。そんな重要なことを…」と言い、首を横に振った。
チュ・ドンチャン総局長はこの日、プエブロ号を見下ろせる平壌玉流館の食堂で韓国側代表らと食事をしている最中、「プエブロ号を返還するのか」との質問が出ると、冒頭のように述べた。韓国側は「(返還すれば)良い結果が得られるのではないか」と再度尋ねたが、チュ・ドンチャン総局長は首を横に振り、「1度しないと言ったのだからしないでしょう」と答えた。 ‐ 以下省略 ‐ (『朝鮮日報』4/20) この船にまつわる事件(プエブロ号事件)について少々説明すると、記事にもあるように、1968年1月23日北朝鮮東岸の元山(ウォンサン)沖公海上で、アメリカ国家安全保障局(NSA)の電波情報収集任務に就いていたアメリカ海軍所属の艦船『プエブロ号』(USS Pueblo, AGER-2 935トン。乗員83名)が、領海侵犯を理由に北朝鮮警備艇などから攻撃を受け、乗員1名が死亡、残る乗員82名が身柄を拘束され、北朝鮮当局の取り調べ(拷問)を受けた事件である。 アメリカはその時プエブロ号を奪還するため、空母3隻航空機200機以上を展開しその奪還に備えた。しかしアメリカは当時ベトナム戦争に疲弊していて、北朝鮮と軍事的に向き合えるだけの余裕はなかった(今日のイラク情勢に酷似)。また、北朝鮮はソ連と軍事同盟関係にあり、まかり間違えば第3次世界大戦を誘発する危険性があった。ソ連のコスイギン首相からの自制要求などもあり、結局アメリカ側から北朝鮮に交渉を提案。北側の作成した屈辱的謝罪文に署名することによって、事件発生後11ヵ月後に乗員が解放されたという事件である。 つまりこの船は、アメリカにとっては“屈辱”を象徴する船であり、北朝鮮にとってはこれ以外に“勝利”を誇示できるものはない、アメリカからの唯一の貴重な“戦利品”なのである。現在この船は平壌の大同江に接岸され、反米教育の教材として大いに活用され、また2005年3月からは外国人観光客にも公開されている。 この船の返還を、韓国の前首相や今訪朝している代表団が北に打診したというのだが、本気で北がその提案を飲むとでも思っていたのだろうか。もし思っていたとしたなら、これほど間抜けで浅はかなことはない。北朝鮮にとってこの船は、唯一無二、いかなる条件を提示されようとも、死んでも手放せない、最重要お宝なのである。北にとっては命よりも大事なこの船を、やすやすと返してもらえると考えるのは、浅はかを通り越してもはや“無知”の領域である。 韓国側が軽率にも口走った「(この船をアメリカに返還すれば)良い結果が得られるのではないか」とは、いったいどういうことなのか。アメリカが北朝鮮を核保有国と認め、あらゆる制裁措置を解除し、テロ国家の指定を解除するとでも言っているのか‥‥馬鹿馬鹿しい。韓国は恰好をつけて、米朝の“架け橋”を演じようとしたのかも知れないが、道化もいいところだ。 北朝鮮がこの船を“対米戦勝利”の象徴として後生大事にしようとしていることは、北を少しでも知る者であれば容易に分かることである。いくらお金を積まれても、これだけは絶対に手放さない。つまり、“実利”よりも“名誉”を重んじる民族なのである。そのことは韓国人が一番よく知っているはずなのであるが‥‥。 2002年サッカーワールドカップのとき、日韓共催ということもあってその名称をどうするかで日韓がもめたことがある。アルファベットの順で考えれば当然“ジャパン・コリア大会”になるのだが、韓国側はその名前の順番に執拗こだわり、結局、決勝戦を日本に譲ることで“コリア・ジャパン大会”という名称になった。決勝戦は大会の“とり”であり、一番金になる。つまり韓国側は“実”を捨ててでも“名”を取ることを優先したのである。卑近な話だが、肩書きに“長”がつけば何でもいいという人間がいる。社長、会長、議長、隊長‥‥。挙句の果てには“長”がつくなら“盲腸”でもいいと考える人間がいるが、何のことはない、北も南もそのたぐいなのである。 北朝鮮の「プエブロ号だけはいかなることがあっても(たとえ大金を積まれたとしても)手放さない」という同じ朝鮮人としての発想が、どうして韓国人代表者たちには理解できなかったのだろうか‥‥。韓国は成り金国家というか、悪しき資本主義に目覚めてしまったというか、何でも金で解決できると思うようになってしまったのであろうか‥‥。“実利”よりも“名誉”を重んじるという、大事な朝鮮人としての“馬鹿げた誇り”いやもとい、“尊い魂”を忘れてしまったのであろうか‥‥。民族の心を捨てて、札束をちらつかせる悪しきバイヤーに成り下がってしまったのであろうか‥‥。この記事を読んで、ふとそう思った。 |
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