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大きな活字でご覧になるにはこちらをクリックしてください。 自衛隊の現実から目を背けてはならないユーチューブに陸自訓練ビデオ流出 「近接戦闘」解説、ナイフで相手を倒す方法も 世界的な動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」に陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団(千葉県習志野市)などの教育訓練用とみられる映像が流出していることが分かり、陸上幕僚監部が事実関係の調査に乗り出した。映像は部外秘指定の内容ではないが、ナイフで相手を倒す方法などを具体的に解説した内容が含まれ、青少年への影響や犯罪への悪用を懸念する声が出ている。 ‐ 以下省略 ‐
(『iza:イザ!』5/15) このユーチューブの映像を見てみようと探してみたが見つからなかった。すでに陸上幕僚部がユーチューブに手を回し削除したのであろうか。それはともかく、この記事はいくつかの問題点を孕んでいる。 まず、なぜこの流出ビデオが問題なのかということである。自衛隊はいうまでもなく軍隊である。つまり軍隊というのは国民の生命と財産を守るための最終的な政治手段、国家装置である。話し合いによる外交が行き詰まり、相手がその政治手法を武力に切り替えてきた場合、やむなくそれに対処するための対抗手段である。平たく言えば、国家公認の“武力集団”なのである。この集団が具体的に敵を倒すための具体的な訓練をしているのは当然なのである。 それを、刺激が強すぎるからという理由で国民の目から遠ざけようとするのは、丁度、男女の性行為が汚らわしいものとして子供の目から遠ざけようとする行為に似てはいないだろうか。現実としてある格差社会、競争社会から目をそらし、ありもしない理想社会をあたかも現実社会として描いてみせる無能な教師の姿によく似てはいないだろうか。現実と実態を踏まえさせ、その上での考察云々ではない。 確かに無分別な子供に刺激的なものを与えることは好ましいことではない。また、理想を描いて見せることも決して悪いことではない。しかし分別ある人間に対して事実や現実を隠蔽することは、かえって虚構を植えつけることになり、実態とは遊離した架空の現実を植えつけてしまうことになるのではないか。 ゲームに興じる今の若者に象徴されるように、現代の若者の多くはバーチャルの世界に生き、現実と仮空との区別がつかなくなってきているという。ゲーム感覚で殺人を試みたり、連日のごとく報道される突飛な若者が起こす事件を見ていてもその実態が分かるというものである。何が欠けているのかといえば、いうまでもなく若者の現実に対する認識である。若者のすべてがというつもりはないが、少なくとも現実に対応する強靭な精神力が欠乏し脆弱になってきていることだけは確かである。その代わりに非現実的な空想力が逞しくなって、ありもしない虚構を現実のものと錯覚しているというのが、一部ではあるが若者の実態なのではないか。これは若者を取り巻く大人たち社会の責任でもある。 以前私は極真空手の道場に通っていたことがある。極真空手というのは一般に普及している空手とは違い、“寸止め”ではなく“フルコンタクト”、つまり直接打撃で勝負を競う空手である。私は決して強くはなかったが、そこで学んだことは実際に打撃を受けて直接肉体的な“痛み”を知ったことである。仮想の打撃ごっこではない。まさに打撃の“現実”である。その現実を経験しているから、めったなことでは実力行使(打撃)という発想は生まれてこない。それは現実を踏まえているからである。しかしやるとなったらその覚悟はできているつもりである。 今回のこの報道を見て、「青少年への影響や犯罪への悪用を懸念する」ともっともらしい理屈はつけているが、なぜそれが青少年への影響や犯罪への悪用に繋がるというのか。それは銃を見ただけで殺人を連想するような短絡的な発想か、あるいは自衛隊(軍隊)という“現実”から意図的に目を逸らさせようとする自衛隊幹部の浅知恵であるとしか思えない。自衛隊は他の軍隊とは違い、非暴力的な穢れのない綺麗な集団だとでも言いたいような口ぶりである。それは国民を愚弄した思い上がった発想であり詭弁である。 自衛隊幹部の狼狽もさることながら、これを報道したサンケイ側の姿勢にも問題がある。なぜこれがニュースになるのか。やはりサンケイ側にも“具体的な戦闘訓練”イコール“反社会的”という認識があるのであろうか。それとも具体的な戦闘訓練(現実)を糊塗したい自衛隊幹部を糾弾したいという裏の意図でもあるのだろうか‥‥。いずれにしても面白おかしくこのニュースを取り上げている点で、納得がいかない。 むやみやたらというわけではないが、自衛隊の“現実”をしっかりと踏まえ、その上に立って我が国の国防をリアリティをもって考えてみることが大切なのではないだろうか。百歩譲って、軍隊が仮に国家存立のための「必要悪」であったとしても、決してその現実から目を背けてはならない。 |
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痛みを伴う政治改革…。政治家に聞きたい。体の痛みを伴う行為も知っておくことも必要では。軍隊・軍備に賛成ではありませんが、今の学校教育に少しは必要と感じているのは私だけでしょうか…。私たちは国家の中で生活しているのですから。愛国心希薄な日本人は寂しいです。
2007/5/15(火) 午後 1:27 [ - ]
416様、私は軍隊の存在は国家を存続させていく上では不可欠な要素だと思います。悲しいかな、社民党のように口先だけで平和を唱えていれば平和が享受できる世の中に生きてはいません。好むと好まざるに関わらず、軍の存在を認め、その意義を認めなければならないのだと思います。嫌な物は見ない、考えようとしたくないのは当然ですが、それを直視してこそ現実が見えてくるのではないでしょうか。現実を見据える勇気を教えなければならないのだと思います。
2007/5/15(火) 午後 1:40
自衛隊は国の武装集団ですが軍隊ではありません、国軍という国民のコンセンサスはまだ得られてはおらず、そのためにイラク派遣部隊も非戦闘地域に限定されました。有事に戦えない役に立たない武装集団では困りますが、戦車部隊では週末に一般見学で子供が動いている戦車に乗れます。自衛隊もPRが大事で国民の意識を改革させるためにも武装集団は必要だと説明する努力が求められます。
2007/5/15(火) 午後 7:58
確かに自衛隊は戦後のトラウマが背景にあり、何をするにも“石橋を叩いて壊す”くらい慎重ですね。誤解を恐れるあまり現実を糊塗する風潮まであります。何とか自衛隊の本来の任務を世間に知ってもらい、国軍としての認知を早く得たいものです。
2007/5/15(火) 午後 10:30
特に「ナイフで相手を・・・」という部分が多分に印象操作的な作為を感じますね。まぁ、それはそれとして、そもそもこういう情報(外部公開を奨励されていない情報)を最初に漏らした奴の精神性なりが問題で、意図の幼稚性が情けない。自分自身でも準秘密情報というのは持っていますが知った以上、意識的に守秘義務を自分に課しています。
2007/5/16(水) 午前 9:03 [ zgenech ]
zgenech様、確かにこの情報を洩らした人間の幼稚性はご指摘どおりあるかと思います。ただ私はこの情報に対する過敏な自衛隊幹部の対応に疑義を抱くのであり、マスコミの扱いにも疑問があります。自衛隊は災難救助や後方支援が本来の任務ではなく、その本質はやはり国家公認の殺人にあります。自衛隊(軍隊)の本質はそういうものであり、それを糊塗したり隠蔽したりするのは国民を欺き愚弄していることに他ならないと思うのです。まっ、分別がない子供に見せるのは良くないことだとは思いますが‥‥。
2007/5/16(水) 午前 9:20
イラク派遣の際にオーストラリア軍に護衛されてる陸上自衛隊の映像を見て今一度自衛隊の存在意義を見つめなおした方が良いと思います。良い加減自衛隊は「国民及び他国へ奉仕するボランティア集団」では無く「自分の身は自分で守る武力集団」と認めた方が良いかもしれませんね、北朝鮮・中国の事もありますし自衛隊を自衛軍に改名しても良い時期だと思います。まぁ日本政府お得意の「被害が出てから対策を考える」なんて事にはならないことを祈っています。
2007/5/18(金) 午後 7:07 [ ルリ ]
ルリ様、おっしゃるとおりです。災害活動や海外協力をすることが自衛隊の本来任務ではありません。いわば国民や友好国に対する“おべっか”のようなもので、確かにそれも大事なのでしょうが、私には詭弁に見えて仕方がありません。自衛隊を解釈運用するのではなく、ここはしっかりと国軍としての地位を与え、誇りを持って国の防衛に従事してもらいたいと思います。
2007/5/18(金) 午後 7:18
日本政府は「専守防衛」の意味が理解出来ていませんね、「攻撃は最大の防御」とは良く言いますが「ただ守るだけ、攻撃してくるまで待つ」これではとてもじゃないですが日本を防衛する事なんて出来ませんよ、防衛どころか被害者が増えるだけです。自衛隊を軍隊に改名するなど考える前に政治家・国民達の意識を変えて行く必要がありますね。
2007/5/18(金) 午後 7:32 [ ルリ ]
ルリ様、まったくおっしゃるとおりです。現代戦は最初の一撃で決まるといっても過言ではありません。やられるまで待ってから反撃、などという古典的な発想はまったく意味を成しません。戦後骨抜きになった日本人の心を取り戻し、その啓蒙につとめなければなりません。
2007/5/18(金) 午後 7:57