航空自衛隊の空中給油機納品?
航空自衛隊KC−767空中給油機
航空自衛隊向けKC−767空中給油機は、当初2007年1−3月期の納品が予定されていたが、連邦航空局(FAA)の形式証明の取得の遅れ、フライトシステムに生じたソフトウェアの不具合解消、夜間給油用の照明ライトの角度調節、給油オペレーター用のナイトビジョン調整等に予想外の時間がかかり、納期が1年も遅れるという事態になっていた。
1月26日夜間球試験も無事終了し、後はFAAの形式照明の取得を待って最終的に引き渡される予定である。
それにしても遅すぎる。意図的なサボタージュであろうか。それとも航空技術が低下しているのであろうか。気になるところである。
これで航空自衛隊のF−15戦闘機の運用範囲が拡大する。
南の空に飛翔することを期待している。 ‐ 以下省略 ‐ ( ブログ『海洋戦略研究』 2/6 )
KC-767空中給油機の我が国への納品の遅れは、(1)整備・調整の遅れ、(2)連邦航空局(FAA)の形式証明の取得遅れが原因だとされている。それに対して記事は、意図的なサボタージュ、あるいは航空技術の低下ではないかと推論されているわけであるが、私は絶対に「米国の我が国に対する嫌がらせ」だと睨んでいる。
(1)と(2)は結局同じ文脈上にある。連邦航空局(FAA)は、アメリカの運輸省の下部機関で、航空輸送の安全維持を担当する部局である。米国内での航空機の開発、製造、修理、運行の全ては、同局の承認無しには行えないことになってる。したがって米国での航空機の整備・調整の遅れは、FAAの認可と切り離しては考えられないのである。記事が指摘するように、航空技術の低下というやむを得ない事情もあるかも知れないが、やはりこれは「意図的なサボタージュ」、すなわち我が国に対する米政府・議会と米軍事産業による意図的な嫌がらせだと判断せざるを得ない。
日本の次期戦闘機(F-X)選定において、有力機F-22ラプターの日本への売却を「F-22Aの海外への輸出禁止条項」を理由に、米下院歳出委員会が拒んでいることはすでに周知である。そんな最近の例を持ち出すまでもなく、過去にも米国は何かと理由をつけて、我が国に対し新兵器の売却を渋り(韓国に対してほどではないが)、それを許可した後も不平等条件を押し付けてきた経緯がある。
例えば空自のF-2支援戦闘機である。米国と日本がF-16をベースに共同開発した戦闘機であるが、米国はその共同開発に当たり、米国側ワークシェアが総生産額の約40パーセントと明記されたほか、技術移転の面においても、日本側は米国側が入手することを希望するすべての技術を、すでに合意された手続きにしたがって米国側に移転する、となっているのである。つまり、日本が独自に築いてきた特殊技術を無条件に米国側に提供し、米国がF-16の核心を「ブラックボックス」化するという、きわめて不平等な内容であった。まるで「日米修好通商条約」を思い出させるような不平等契約である。エンジン技術の供与に関しても、米議会の強力な抵抗があり、ブッシュ大統領の「拒否権」でやっとで承認されたという経緯がある。そのF-2は当初141機の導入が計画されていたが、機体の機能性(装備)やコストの問題、事故などの理由で、平成19年度の契約(総数98機)をもって、その生産・調達が中止になったのである。
今回導入が間近になっているKC-767は、実は米軍も導入を考えていたが、一旦採用を見送った経緯がある。現在またそれが復活しているようだが、米国以外にこの給油機を導入しようと考えているのは、日本とイタリアの2カ国である。イタリア以外の欧州主要国は、自国企業が参加するエアバスの空中給油輸送機A330MRTTを採用する見込みであるという。
今後米国は、日本などではなく、中国をアジアで唯一のパートナーであると考える民主党の候補者が大統領になる可能性が高い。議会も圧倒的に民主党議員の数が多い。そうした中で我が国はいつまでも米国に兵器を依存していてよいものだろうか。我が国では今、輸入食品が問題になっている。食糧の自給率を高めなけらばならない問題に迫られているのである。それと同じように、兵器も自主開発、自給率を高めていかなければならないときに来ているのではないだろうか。今後の推移を見守りたい。
shiraty5027
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考え方としてはわかりますが、実際に可能なのでしょうか?
日本の政治家にも防衛省の役人にも問題がありそうです。
2008/2/8(金) 午前 7:00 [ 太郎ともも ]
bieさん、おそらく幾多の問題があるでしょう。おそらく将来的に非核三原則などの問題も絡んでくることが予想されますが、やはり自主生産の道を模索していかなければならないのだと思います。それにはやはりまず憲法改正が必須でしょう。
2008/2/8(金) 午前 8:18
自主生産というのは恐ろしくお金がかかります。
武器輸出を念頭に置かないとコストがかかって人件費に回らなくなるかもしれません。そのあたりを考えるとなんでもかんでも自主生産というのは現実的ではない気がします。
ボクは、現実主義、漸進主義なのでshiratyさんのお気に召さないかもしれませんが。。。
2008/2/8(金) 午後 0:46 [ 太郎ともも ]
確かに自主生産には大きな問題が山積しています。現実的には米国との不平等条件を飲み、米国に頼らざるを得ないのでしょうが、F-22の問題にしろ、今後の日米関係を予測する上で我が国の国防に大きな支障を来たすことはまず間違いないでしょう。したがって、ここは臥薪嘗胆、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで着々とそれに備えるべきでしょう。
2008/2/8(金) 午後 1:33