当たらない予想屋:元米国務長官ヘンリー・キッシンジャー
こいつほど頑迷固陋というか、ボケてなお盛んなヤツはいない。確かに国務長官時代(1973〜77年)は世界を牛耳った類希な国際的策士家であった。だが御年86歳、いくらなんでも今は‥‥ねぇ。今日の『毎日新聞』(6/1)を見ていたら、「元米国務長官:日韓の『核武装』警告 中国に関与要求」とあった。久しぶりに段落に従って酷評してみたい。
キッシンジャー元米国務長官は5月31日放映のCNNテレビで、北朝鮮の核開発停止に向けた取り組みについて「中国が何もしなければ、韓国と日本は核兵器を保有する」と警告。東アジアに核軍拡競争が起きる可能性に言及し、中国が米国と協調して北朝鮮への圧力を強める必要性を訴えた。
この男の対中国外交手法は、昔から日本をダシに使って相手を説得する、あるいはケツを掻く(そそのかす)やり方である。1971年の周恩来との会談で日米安全保障条約に基づく在日米軍の駐留が日本の「軍国主義」回帰を抑えており、同盟関係を解消すれば日本は手に負えない行動を取り始めると警戒感を示してみせた「瓶の蓋」論は有名である。今度もまた日本をダシに中国を説得‥‥、相変わらず汚い手口は同じである。ちなみに、韓国の核兵器保有はありえない。能力的に‥‥。
キッシンジャー氏は、中国の立場について「北朝鮮への圧力が効かなければ無力と見なされる」と述べるとともに、逆に圧力が効けば北朝鮮が政治的に混乱し難民が国境に押し掛けるだろうと説明。その上で、中国に切迫した状況を認識するよう求めた。
ここのところがよく分からない。「北朝鮮への圧力が効かなければ無力と見なされる」と言うのは、要するに中国が何もしないなら国際社会は中国を益々バカにするぞ! と面子を重んじる中国を牽制しているとして、「逆に圧力が効けば北朝鮮が政治的に混乱し難民が国境に押し掛けるだろう」というのは、どういうことなのか。つまり、中国が一番恐れているのは北から押し寄せるであろう難民の大群なのである。この文脈からすると、中国は北にヘタに圧力を掛けない方がいいといっているのか‥‥? よく分からないが、たぶんそうした状況を踏まえて、賢明な圧力を掛けろということなのだろう。
一方で北朝鮮については、核計画こそが国家を束ねる力になっていると指摘し、実際に核兵器放棄に追い込まれれば「(金正日)政権そのものが崩壊する可能性がある」と対応の難しさを強調。核武装を正当化させないため、米国は軍事攻撃しないとの確証を与えるべきだとの考えも示した。
キッシンジャーは「(北朝鮮は)核計画こそが国家を束ねる力になっている」と分析しているが、それは正しい。だが、それを止めさせる方法が間違っている。その「核武装を正当化させないため、米国は軍事攻撃しないとの確証を与えるべきだ」って、‥‥アホか。自国民はおろか、自分の側近をも信じられない独裁者が、他国を、況や最大の敵国である米国を信じられるはずがないではないか。だからあの国は今日、こんな風にどうしようもなくなってしまっているのではないか‥‥。やっぱりキッシンジャーの脳内は焼きが回っているな。
米国の一部で浮上している、北朝鮮に親米政権を発足させ中国の影響力を封じ込めるとの考えについては「まったく実行不可能」と退けた。
「米国の一部で浮上している」って、政治家か議会なのかどうか知らないが(一般市民ではないことだけは確か。だいたい北朝鮮なんて国があることすら知らない)、あまりにも北朝鮮のことを知らなさすぎる。あの国は一党独裁国家なのだ。民主国家ではない。従って言論の自由などなく、他の考えが入り込む余地などないのである。そんなところに親米政権を発足させることが出来るわけがない。ああ、何たる無知‥‥。
キッシンジャーは昔から「現実主義者」といって、“理念”なんかそっちのけ。自国の国益のためなら悪魔とだって手を握るひどいヤツなのである。米中国交正常化を実現させ、台湾を切ったのもヤツである。ちなみにヤツは、昔から「日本が早晩核武装をし、軍事大国になる」ことを日本の周辺国に事あるたびに予想してみせていた。あれから40年‥‥。ついぞ、その予想が的中したという話を聞かない。それをネタに周辺国を動揺させ、自国に利益を誘導していたのである。それは今も変わらない。いい加減、キッシンジャーの予想を的中させてあげようよ!
追 記
本当はこの記事、もっと早くにアップする予定であった。遅れた理由は、キッシンジャーが昔来日したとき、お忍びで京都の歓楽街へ行き、芸者を侍らせてご満悦だった写真を探していたからである。確かにその写真があったはずなのだが、どこへ行ってしまったのか‥‥。キッシンジャー博士は、無類の女性好きとしても有名である。
付 録
ブログのご意見番「ミリばん様」から、以下の写真の提供を受けました。有難うございました。(左上:ドナルド・ラムズフェルド国防長官、右上:キッシンジャー国務長官、下:ジェラルド・フォード大統領)
shiraty5027
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このキッシンジャー論は正しい。彼は米国内のユダヤ勢力とシオニズムの戦略頭脳だ。日本はかれに唆されて、核武装する馬鹿ではないだろう。彼も日本の核武装を恐れる者だ。彼も朝鮮の核武装をどうしてよいかわからない。
2009/6/1(月) 午後 5:35 [ johnkim ]
韓国の核武装はいつになるか分からない話であり、どうでもいいことですが、日本が核武装しないと中国の尻に火がつかないでしょうね。
キッシンジャーは暗にそれを示唆しているのかなとこの記事を見た時思ったのですが。先生の解釈が正しいのは間違いないですね。
傑作
2009/6/1(月) 午後 5:44 [ 敬天愛人 ]
johnkimさま
日本はヤツに唆されなくても核武装する予定です。
キッシンジャーは「日本が核武装するかも知れないぞ」と周辺国を恫喝し、利益を得ていた詐欺師です。そんな詐欺師の予想に倣ってやろうじゃありませんか。イヒヒヒヒヒ。
2009/6/1(月) 午後 6:00
敬天兄さん。
彼は根っからの詐欺師ですよ。日本が核武装するかも知れないと周りを恫喝し、利益を得ていたんです。日本が核武装するなんて、本気で考えていません。だから本当に核武装して、ギャフンと言わせてやりたいんです。w
傑作有難うございました。
2009/6/1(月) 午後 6:02
それにしても風刺画が凄すぎますぞ〜
基本的に私は米国を全面信頼なのどしてません。
日本人も強かになりましょう
2009/6/1(月) 午後 6:52
段戸川さま
米国に限らず
他国なんてどこも信頼なんか出来ませんよね。
自国の国益に従って、時に同調したり、しなかったり。
それだけのことだと思います。
2009/6/1(月) 午後 9:46
はじめまして。「的確に見抜いておられます」感服しました。また訪問させていただきます。
2009/6/2(火) 午前 0:18 [ - ]
これですか?
http://patrickmacias.blogs.com/er/2006/04/i_wanna_geesha.html
2009/6/2(火) 午前 1:48 [ ミリばん ]
sia様
有難うございます。
どうぞまた是非お越しください!
2009/6/2(火) 午前 6:20
ミリばんさま
有難うございます。
これじゃなかったんですが、これも面白いですね。
さっそく掲載させていただきます。
2009/6/2(火) 午前 6:21
いつまでも珍重されるんだ?中曽根みたいなものかしら?
ポキッ
2009/6/3(水) 午後 11:19
カンナ姐さん
たぶんスゴイ実績があるし
周りも煽てるので、調子に乗っているんじゃないでしょうか?
中曽根? ん〜ん
似て非なるものでしょうw
傑作有難うございました。
2009/6/4(木) 午前 6:12
>自国の国益のためなら悪魔とだって手を握る
この悪魔の一人が「中国」なんですね。ひどい好色おやじです。
いつも勉強になります。
傑作◎クリックです。
2010/6/28(月) 午後 2:00 [ nadarechan1113 ]
nadarechan1113さま
アメリカはもちろんそういう国なのですが
そのほかの国だって、自国の国益を中心に
動いています。
日本だけですよ。他国の国益に沿って張り切るのは(涙)
傑作ありがとうございました。
2010/6/28(月) 午後 2:53