主権国家としての態度を示せ
米国ホワイトハウスのトニー・スノースポークスマンは18日「北朝鮮が核プログラムを撤廃し、どんな核の野望も放棄すれば、我々は韓国戦(朝鮮戦争)公式終了宣言(a declaration of the end of the Korean War)をして、経済協力のほか文化、教育などの分野で協力関係を結ぶなど一連の措置を喜んで取る」と言った。(韓国『中央日報』11/20電子版)
ブッシュ共和党が先の中間選挙で民主党に敗北したための政策転換なのか。結局アメリカは、北朝鮮の金正日政権を倒し北朝鮮の民主化を図る、ひいては国際平和の安定に寄与するという途を放棄し、自国の安全(核の拡散流出)という問題のみに固執する途を選んだ。ブッシュの当初の対北朝鮮政策、大言壮語は何処へやら‥‥。国連安保理決議の骨抜きを自ら行う。まっ、そんなことははじめからわかっていたことだが‥‥。
政府は20日午前、首相官邸で拉致被害者の認定に関する関係省庁連絡会議(議長・塩崎官房長官)を開き、1977年に失跡した鳥取県米子市の松本京子さん(当時29歳)を、拉致被害者支援法に基づく北朝鮮による拉致被害者と認定した。政府認定の拉致被害者は17人目となった。(『読売新聞』11/20 電子版)
おいおい待てよ。「特定失踪者問題調査会」(代表荒木和博氏)は調査の結果、日本人拉致被害者を250人以上とみているではないか。もちろん、政府が「拉致認定」に慎重なことは分かる。しかし、曽我ひとみさんが拉致被害者であることが分かったのは、小泉総理の第一回目の訪朝の時、北朝鮮側から示されたリストからではなかったか‥‥。それまで彼女の名はその俎上にすら上らなかった。
無法者国家・無法治国家に対して、わが国が自国の法律を吟味し慎重になる必要はどこにもない。少しでも拉致されたという嫌疑があれば、どんどん政府は「拉致認定」をし、北朝鮮側に詰め寄ればいいのだ。たとえその拉致認定者の一部が間違いであったとしても、北朝鮮にどうのこうの言われる筋合いはない。第一、金正日自身が拉致加害を認めているではないか。また、政府に認定されていない拉致者が多数存在することは数多くの証言・証拠から明らかなのである。臆することはない。
この二つの記事からいえることは、対北朝鮮問題に関してわが国はアメリカを頼りにしていてはだめだということ。また、政府は「拉致認定」に過剰に慎重になるな、ということである。わが国は直接北朝鮮の脅威にさらされている当事国である。また、現に拉致被害者を有する被害国である。この根本的な状況を踏まえれば、おのずと政府の採るべき途は明らかである。主権国家としての態度を示せ。
|