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空しい首相のNATO演説

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空しい首相のNATO演説

自衛隊派遣「ためらわぬ」…首相、NATOで初演説

 安倍首相は12日午前(日本時間同日夜)、ベルギー・ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部を訪れ、最高意思決定機関「北大西洋理事会(NAC)」で日本の首相として初めて演説した。‐中略‐
 首相は、日本とNATOの関係について、「紛争に際して平和の定着をめざし、これまで以上にお互いの能力を発揮して共に行動すべきだ」と述べた。防衛省発足に伴い自衛隊の国際平和協力活動が本来任務になったことを説明し、「一般的な法的枠組みを含め、国際平和協力の最適なあり方を議論している。憲法の諸原則を順守しつつ、今や日本人は国際的な平和と安定のためなら、自衛隊の海外での活動をためらわない」と強調した。‐後略‐   (『読売新聞』1/13)

イメージ 1 安倍首相の演説を聞いて空しいのは私だけだろうか。演説は立派でもわが国は実態が伴う体制にない。NATOという機構がなぜ機能してきたのかといえば、理念として“ともに自由と民主主義を守る”ということであり、実態としては“集団的自衛権”なのである。冷戦時代ヨーロッパの西側諸国がソ連の覇権主義的野心を挫いてきたのは、まさにこの物心両面の結束力にあった。「精神は共有するが実態は(憲法の諸原則を順守しつつ)出来るだけ協力したい」などという演説は演説するほうも空しいだろうが、聞くほうはもっと空しい。
 純然たる軍隊の役目は、その保持する武器でもって相手を制圧することにある。武器は自己防衛のときにだけ使え、集団的自衛権は憲法に抵触するから行使してはダメだ、と手枷足枷された軍隊がはたして外国へ派遣される意味があるのだろうか。イラクに自衛隊が派遣されても、憲法上の制約から治安業務は外国の軍隊に依存しなければならなかった。こんな軍人の純然たる誇りを傷つけるような派遣のあり方が果たしてまともだといえるだろうか。おそらく自衛隊員を警護した外国の軍人たちは、世界有数の軍事力を持ちながら日本という国はいったい何を考えているのだろうか、と訝しげに思ったに違いない。共通の目的でともに派遣されてきた軍隊が、物理的な面で協力できないなどということは、むしろ派遣されないほうがましというものである。
 NATOでの安倍首相の一見勇ましい演説。しかし首相の演説は“集団的自衛権”が行使できる状況にあってはじめて意味をもつものなのであり、それなくしてはどんなに勇ましいことを言おうがただただ空しいだけなのである。中国や北朝鮮、韓国といったわが国に直接脅威をもたらす国々が周囲にある以上、“一国平和主義”という身勝手な振る舞いから早く脱却し、一刻も早く真に世界から尊敬される現実的な体制を作る必要がある。

参考記事 
『NATOが示す日本の異端 』 http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070113/usa070113000.htm

           ホームページ http://www.geocities.jp/shiraty5027/index.html/
 

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