北朝鮮問題

硬軟、落差の激しい不思議なブログ

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拉致被害者家族会・関係者にもの申す

 今日の新聞を見ていたら、『週刊新潮』の広告に「<妻の芝居>に動員をかけた<家族会>増元事務局長」との見出しが載っていた。スキャンダルを売り物にしている雑誌の広告だから、別にその真偽がどうであろうとかまわないが、やはり気になる。何が気になるのかといえば、そうした醜聞を含めた拉致被害者家族の姿勢なのである。

 拉致被害家族の活動は、当初はきわめて同情に値するものであり、その地道な活動に対して敬意を払っていた。かつてこの問題に取り合ってくれなかった日本政府を動かし、小泉首相が訪朝して金正日に拉致を認めさせ謝罪させたことは、紛れもなく地道な拉致被害者家族の活動や運動のたまもの、その悲壮なまでの願いと努力の結晶であったように思う。あれ以来、北朝鮮に肩入れをしていた一部のマスコミや左翼や左翼政党もすっかり鳴りを潜め、北朝鮮を表立って擁護する者はほとんどいなくなった。拉致問題解決を願う議員の数も増え、国民も北に主権を侵害されていたことに一様に腹を立て、北朝鮮は無法者国家であるという正しい認識を共有するに至った。と、そこまでは拉致被害者家族をはじめ、その関係者や支援者やたち、政治家の努力の成果であったと思う。

 だが、いつの頃からか私はその家族会の活動に疑問、しいて言うなら胡散臭さを覚えるようになったのである。理由はいくつかあるが、例えば万景峰号の入港禁止にシュプレヒ・コールをあげる家族会の対応である。経済制裁の一環として万景峰号の入港を禁止するというのがその理由であったが、ならば、万景峰号を唯一の頼りとして、北に残している親族になけなしの仕送りをしている貧しい在日の人々の立場はどうなるのか。それはまさに復讐の論理であり、自分たちは被害者なのだからこの問題に関係のない北の人間に対しても何をしてもかまわないという、身勝手な独善論理に他ならない。以前アニメで、鬼を成敗する桃太郎が、鬼たちを斬っていくうちに次第に鬼の姿に変貌していくというのを観たことがある。拉致家族はそれと同じ雰囲気である。そこはむしろ、万景峰号を入港させ、毎回相手がうんざりするほど徹底的に検閲や立ち入り検査を実施するといった現実的な対応をとる方が、実質的に北当局に圧力をかけることになったのではないか。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いといった、まるで西部劇に出てくる付和雷同、群衆による「縛り首」のような方策は、金正日政権を打倒するといった本来の目的を見失い、問題をあらぬ方向へと拡散しただけなのではないか。かつてドイツに虐待されたユダヤ人が、戦後同じように一般のドイツ人を虐待したようなことがあってはならない。相手(敵)は北の為政者なのであり当局者なのである。攻撃対象は、この問題に直接関係のない北の人たちなのではないのである。

 また先の参院選挙のとき、家族会やその支援者たちはこぞって自民党中山恭子氏を後押しした。家族会は中山氏が拉致被害者奪還に尽力したことを理由に応援したのであろうが、拉致問題は単に政府自民党だけの問題ではない。与野党を問わず国をあげての大問題なのである。野党にも自民党議員以上にこの問題解決に熱心な議員がいる。それをあえて自民党から立った中山氏を押すということは、結果的に家族会が党利党略に加担したということになる。ここはやはり中山氏は全党推薦で立候補すべきであったし、家族会もそうした背景を得て中山氏を後押しすべきであったのではないか。拉致問題は国民総意の懸案なのであり、この問題を政争の具にしてはならなかった。

 さて、拉致問題に表向き熱心であった安倍内閣は短命に終わり、福田現首相は総裁選のとき「私の手で(拉致問題を)解決したい」と言っていた。対北強硬路線はいつの間にやら後退し、福田首相の提唱する「話し合いによる解決」が再び浮上してきている。しかし、「私の手で解決したい」と大言壮語したわりには一向に拉致問題は進展しておらず、首相が官房長官のときとった家族会に対する不誠実な行動が、いまだに首相に対する不信感となって、家族会の間に尾を引いている。単なるリップサービスではなかったのか。しかしそんな状況の中でも、相変わらず家族会は政府に対して期待感をもっているようであるが、あえて反論を承知で言えば、はたして家族会は本気でこの問題を解決したいと思っているのであろうか、そんな疑問をついつい抱いてしまうのである。

 世界の情勢を見ると、中国やロシアはもともと人権などという観念や関心はなく、米国も口先では拉致問題に関心があるとは言うものの、実際にはそんなことよりも自国の国益の方が大事なのである。北朝鮮と国交をもつヨーロッパの国々がどれだけ多くなってきていることか‥‥。北朝鮮マネーと言われるように、北朝鮮を取り巻く国々は、影で北朝鮮の利権をめぐって熾烈な戦いを繰り広げている。どの国も他国の人権問題などには関心がない。自国の人権問題にも無関心・無頓着な国々が、なぜ日本の人権問題や国益に関心があろうか。あるはずがない。おそらく日本も建前として「拉致問題解決」を大上段に振りかざしているが、やがて近い将来、米国をはじめ諸々の国の圧力によりその手を下ろさざるを得なくなる日が来るに違いない。そんなことは、少し国際世界を見渡してみれば、容易に予測がつくことなのである。

 では、拉致被害者家族会やその関係者は今何をしているのか。日本各地で集会を催し、あるいは拉致被害者写真展を開催し、国民の関心がこの問題から離れないことに躍起になっているのである。また、関係団体などと緊密に連絡を取り合い、あちこちで署名活動や嘆願活動を行なっているのである。それがまったく意味がないとは言わない。しかし、はっきり言って気休めでしかないのである。極論すれば、当事者でもない相手に向かって主張を繰り返しているだけであり、「お涙頂戴劇」を各地で繰り広げているに過ぎないのである。他国の要人に向かって拉致の不当性、正義の主張を訴えているが、それが何になろうか。拉致被害者家族の正義の主張は道理として間違っていないから要人も否定しようがない。しかし、その訴えが現実的に実を結ぶ有効な方策になりうるのであろうか。私には家族会がその正義の主張に自己陶酔しているようにしか映らない。自分たちはこんな被害にあっている、世界の人たちはそのことをよく理解してくれた、と自己満足に酔っているようにしか思えないのである。

 家族会の人たちは、つくづく正直で真面目で順法精神にとみ、立派で純朴な方々だと思う。しかしその真面目さと正直さ、順法精神と純朴さは国際世界では通用しない。まして北朝鮮のような独裁無法国家にはなおさら通用しないのである。本当にこの問題を解決する気があるのなら「なりふりかまわず」という姿勢や行動が必要なのである。たとえば北朝鮮に出入りする華僑に金を渡して間諜として使うとか、賄賂に弱い北朝鮮軍高官にルートを使って賄賂を渡しクーデターを画策させるとか、要するに裏の工作でしかこの問題を早期に解決する道はないのである。有力な政治家を巻き込み(今この問題で目立っているような政治家ではない)有力な財界人を巻き込み、あるいは国際的に暗躍するアウトローを巻き込むなど、合法・非合法の別なく、総力を挙げてこの問題に立ち向かわなくてはならないのである。拉致被害者家族を含め、その関係者にはそうしたルートや情報があるはずであり、それらを有効に活用すべきなのではないか。政府も外交機密費など、こうした事態のときこそ活用すべきなのであり、それをしないということは、やはりやる気がないと断ぜざるを得ない。その青写真を描くために知恵を出し模索するのが、本気でこの問題の解決を目指す核になる人たちの使命なのではないか。日露戦争のときロシアで暗躍した明石大佐のような人物を政府に期待できなければ、日頃、我こそは拉致被害者家族の理解者であり、味方であると自称する人たち(ボランティアや政治家)が、命を賭して草莽の志士となって立ち上がるべきであり、そうでなければやはりその人たちは偽善者と言わざるを得ない。

 かつて森喜朗首相が「拉致された日本人を行方不明者として第三国で発見するという解決策を北朝鮮との協議で提案していた」と英国のブレア首相に洩らしたことで、国内的に非難が巻き起こった。一国の総理が外交上の機密を洩らすのは余りに口が軽いとの批判であったが、確かに森首相は軽率極まりないが、そうした奇策がこの正攻法では埒があかない拉致問題の解決の道なのである。

 要するに「知恵」なのである。拉致被害者家族やその取り巻きにはあまりにも「知恵」がない。いくら声高に拉致問題解決を叫んだとしても、この問題は解決しない。いくら国際世論に正義を訴えたとしても、解決はおろかますます混迷を深めていき、挙句の果てには時間切れ、いつしか忘却の彼方へ押しやられてしまう性質の問題なのである。繰り返すが、拉致被害者家族にはこれまでの経緯から様々なルートがあるはずであり、それらを講じて現実的な有効な手段を模索しろというのである。

 拉致家族は、国民に意味のない「お涙頂戴劇」を繰り返して溜飲を下げるのではなく、もしこの問題の解決に向けて本気で国民に訴えることがあるとしたなら、それは「覚悟」ではないか。傍観者的に政府の無策を非難し、国民に哀れみを請うのではなく、国民に戦争をも辞さない「覚悟」を訴えるべきなのではないのか。「我々の拉致された子どもの問題は、我々だけの問題だけではなく、わが国の主権に関わる国民全体の問題です。したがって、共に手を携え、共に命を賭して戦おうではありませんか」と主張するのが筋なのではないか‥‥。

 「妻の芝居」に動員をかけている場合ではない。


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