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大きな活字でご覧になるにはこちらをクリックしてください。 たかが参院選、されど参院選【2007参院選】何たる選挙戦(2)「醜聞・年金だけの争点は恥だ」 「今回の参院選は、日本が今後国際的にどんな役割を果たすべきか、安倍晋三首相が示したビジョンへの賛否が問われるべきだと思っていたら、一連のスキャンダルと年金制度の管理ミスだけが争点のようになってしまった。これはシェーム(恥)だと思う」
今の選挙のキャンペーンを「恥」という激しい言葉で評したのは、米国の若手日本研究学者マイケル・オースリン氏である。米国大手紙への7月上旬の寄稿だった。 ‐ 以下省略 ‐ (『Sankei Web』 7/29 ) 確かに今回の参院選挙は本来争点にならなければならないはずの、激動期における国際社会でのわが国のビジョン、指針といったものが争点になっていない。参議院の任期は6年である。これから先、6年の間に憲法改正に向けての動きや、日本が国際社会の中で大きく意思を決定しなければならない事態が現出してくることは大いに予想される。 確かに参議院は衆議院に対し“優越権”はない。直ちに参議院の意向が国政に反映されるものではないが、それにしても何とも争点がぶれた、はっきりしない、ぼやけた選挙ではないか。政党が力を入れている割には、国民にさほど関心がない。たかが参院選挙と思っていることの表れなのかも知れないが、この選挙が風評がいうところの“安倍首相への信任投票”であるとするならば、やはり無関心ではいられない。 ところでこの記事は日本のこの参院選について、ワシントンの戦略国際研究センター(CSIS)研究員でオースリン氏と同じ世代の日本の政治・安保の専門家ニック・セーチェーニ氏の話を紹介している。「どの国の選挙でも主要な争点は国内問題になりがちですが」と前置きしながらも、「いまの日本は日米関係の在り方一つとっても、どんな政策が適切なのか、さらに国際的により大きな役割をどう果たすか、非常に重要な課題に直面しているのに、参院選では目先の問題にのみ込まれた観です」と、類似した失望をにじませたという。 先の6カ国協議に際し北朝鮮の金桂寛外務次官が17日に北京市内でヒル米国務次官補と会談した席上、日本との2国間会談について、参院選の動向を見極める必要性があるとして拒否していたことが26日、明らかになった。安倍首相の退陣を望む北朝鮮が、参院選の行方に極めて高い関心を払っているというのである。つまり、日本国内ではこの選挙が党利党略による悲喜こもごもとした国内問題を争う場になっているが、少なくとも北朝鮮には今後の日本の国際舞台での動向を占う試金石として捉えられているのである。 年金制度の問題や、国会議員の醜聞がどうでもいいといっているのではない。ただ、われわれ日本人の多くは、相変わらず国政選挙を、国内問題だけを争点として捉え、なかんずく身の回りのことだけを争点として捉えているのではないかと危惧するのである。オラが町の道路が整備されればいい、オラが町の福祉が充実すればいい、オラの年金だけが間違いなく確保されればいい‥‥。少々乱暴な言い方をすれば、結局そうした“利益誘導”という視点からのみ国政選挙を捉えていて、候補者も票を得るためにそのことだけに力点を置いて奔走しているように思えてならないのである。 本来、国政選挙を考える場合、確かに国内問題も重要なのだが、これほど国際情勢が日本の国運を左右しかねない状況の下では、たかが参院選といえども、広く国際状況を睨みながら票を投じる必要があるのではないか。まして今回の選挙は“安倍内閣信任投票”の色彩が強い。安倍首相はいうまでもなくわが国懸案の“拉致問題”の急先鋒である。彼を何としても失脚させてはならない。国内の具にもつかない(といったら言い過ぎかもしれないが)問題を争点とし、馬鹿げた政争に明け暮れた選挙では、その結果如何で将来的に国際社会の中で日本のとるべき道を誤りかねないのである。私はこのブログで、韓国の大統領選挙を“ネガティブ・アド(中傷宣伝)”と馬鹿にしているが、それを決して笑えない状況がわが国にもある。 さて、たかが参院選挙、されど参院選挙、それでは今から投票に行ってきます。 |
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2007年07月29日
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