|
まず、この写真の真偽である。本当にこのプラモデルが韓国で製造され発売されているものなのか、それとも奇をてらうために誰かがおもしろ半分に製造したものなのか。後者であれば、別にとりたてて問題にする必要はない。しかし、そうではなくて、本格的に堂々と何者かによって製造され販売されているものであるとしたなら、これはわが国にとって忌々しき問題である。 このプラモデルのパッケージには「労働一号」と記されている。このミサイルをアメリカでは「ノドン」と呼んでいる。アメリカでは敵性国家のミサイルを自国のミサイルと区別するために、そのミサイルが確認された地名を用いて、それを便宜上そのミサイルのコードネームとして用いている。つまり、このミサイルは、北朝鮮の「蘆洞」(ノドン)という地名から命名されたものであり、たまたまその「ノドン」という発音と「労働」(ノドン)という発音が同じであったため、日本の一部のマスコミが間違えて「労働」という漢字を当てはめて報じたのである。いかにも北朝鮮らしい名前だと思ったのだろうが、後にその誤りが正され、今ではカタカナで、ただ「ノドン」とのみ表記されるようになった。 ちなみに北朝鮮では、われわれがコードネームで呼んでいる「ノドン」を「木星」または「火星7号」、「テポドン」を「白頭山1号(2号)」と呼んでいるらしい。この模型のパッケージ下には、ハングルで「敬愛する最高司令官。キム・ジョンイル元帥万歳」と書かれてあるが、パッケージのタイトルが「労働一号」となっていることや、常識的に北朝鮮に模型工場があるとは考えられないので、北朝鮮製のものではないことは明らかである。 このパッケージが、その誤りが訂正されることなく「労働」と表記されているということは、これを製造し流通させたのは日本人である可能性もある。「蘆洞」を「労働」として誤って報じられたのは日本であるからだ。それを見た無知で心無い金儲けだけに奔走するような日本人が、まず容疑者として考えられるが、それは拙速な誤った判断である。プラモデルを製造し、それを量産できるような設備を持った人間は国内にそう多くはいない。大手専門メーカーならともかく、個人で簡単にできるようなプロジェクトではないのである。 さらに、このパッケージに描かれているミサイルのイラストは、明らかに「ノドン」ではなく「テポドン」である。「ノドン」は「スカッドミサイル」をもとにして作られた一段式液体燃料ミサイルであり、「テポドン」は「ノドン」と「スカッドC」を組み合わせた二段式液体燃料ミサイルである。また、実際の中身の内容は、写真を見る限り発射装置が固定式のものであり、移動式のものではない。つまり、表示のように「ノドン」ならば移動発射式(車両)のものでなければならず、内容が固定式のものであると推測されることから、中身は「テポドン」であると考えられるのである。 こうしてみてくると、パッケージのタイトルと、イラスト・中身の内容が違うのである。つまり、このいい加減さから見ても、とても日本人の仕業だとは思えない。日本人はいい加減さを嫌い、正確さを好む民族である。日本の工業技術を例に引くまでもなく、こうした日本人的気質から考えても、明らかにこのデタラメなプラモデルは、日本人の手によるものではないと考えられるのである。日本人以外の何者かの手によって製造されたものであると断言してもよい。 ならば中国か‥‥。中国ならばやりかねない。偽薬、偽ブランド、数々の偽商品は言うに及ばず、世界に向けて散らばる華僑を見ても分かるように、金儲けのためなら何でもやりかねない連中である。われわれの身の回りを見渡しても、いかに中国製品、とりわけ玩具の数の多いことか。中国なら、朝貢国である北朝鮮が日本に向けて整備しようとする弾道ミサイルなど問題ではない。むしろ間接的に奨励しているくらいである。したがって、それを模した玩具を製造し販売しようとする連中は、誰にはばかることなく堂々とそれを生産し、韓国市場に流通させることは容易に考えられるのである。このプラモデルの製造元が中国である可能性は否定できない。 では韓国はどうか。韓国も偽物づくりや、妙なものづくりにかけては中国にひけをとらない“先進国”である。金に対する執着も、中国人に劣らないほど旺盛である。金儲けのためなら何だってする人種である。しかも「ノドン」は日本に向けて開発された中距離弾道ミサイルである。韓国に向けて開発されたミサイルではない。いかなる同盟国よりも民族に勝るものはない、とする韓国人にとって、しかも“百年来の敵”をターゲットに開発されたミサイルである。たとえそれが北が開発したミサイルであったとしても、好ましく思わないはずがない。むしろ“民族の快挙”とすら考えているであろう。民族に忠誠を尽くす意味でも、この模型の製造・販売は奨励されても非難されることはない。 中国、韓国ともにその嫌疑は晴れないが、いずれにしてもこうした日本にとって忌々しき商品が、たとえそれがたわいない玩具であるにせよ、堂々と韓国国内で流通していることに問題がある。「ノドン」や「テポドン」は言うまでもなく“核運搬装置”である。その核兵器を模った玩具を子供に無分別に与えて果たしていいものなのであろうか。たかが玩具とはいえ、それを容認しているところに大きな問題がある。韓国政府はそれを公然と奨励するわけにはいかないまでも、明らかに黙認しているのである。つまりそれは、暗黙のうちに北の弾道ミサイルや核開発を容認し、ひいては日本を北東アジアの敵性国家として公然と位置づけ、核兵器で日本を恫喝するのをよしとする本音が垣間見えるのである。このプラモデル販売を黙認していることは、すなわち、わが国を暗に挑発していることに他ならない。 日本政府は、こうしたあからさまなわが国に対する敵愾心に対し、なぜ毅然と抗議をしないのか。もし、たかが玩具、目くじらをたてて抗議するまでもないと安閑としているのだとしたら、とんでもない話しである。慰安婦問題や竹島問題を持ち出すまでもなく、これまで政府のとってきた一見鷹揚な態度が、より問題を複雑にし、相手を利することになってしまったことを、よもや忘れたわけではあるまい。火は小さいうちに消しておかなければならない。それを放っておくと大火事に発展する。このプラモデル問題。即刻政府は事実関係を調査し、もしそれが事実であるなら、韓国側に断固抗議すべきである。 |
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
2007年08月12日
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]





