北核:メディアによる既成事実化
北朝鮮:核兵器は決して放棄しない−外務副大臣が国連総会で演説
9月29日(ブルームバーグ):北朝鮮の朴吉淵外務副大臣は29日、国連総会で演説し、米軍の空母が朝鮮半島付近に配備されている限り、核兵器を放棄しないと言明した。
朴副大臣は、「米国の原子力空母が北朝鮮の海上付近を航行している限り、核抑止力を放棄することは決してない。一層強化されるべきだ」と述べ、「これがわれわれの導き出した教訓だ」と続けた。
( 『 ブルームバーグ 』 2010/09/30 04:51 )
そもそも北朝鮮は核兵器を持っているのだろうか? 確かに北は2006年に核実験を行った。だがあれは失敗(過早爆発)だったとの見方が有力である。一方で、CIAの「原始的な核爆弾を持っていると51%信じている」という報告と、1998年のパキスタンとの共同核実験疑惑が北の核兵器保有の根拠となっている。だが、それはあくまで想像力たくましい悲観的な予測であって、確かな証拠に裏付けられたものではない。
北が核兵器に使うプルトニウムをこっそり抽出していたのは事実である。周囲を恫喝するために核実験を強行したのも事実である。しかし、それが直ちに「核兵器保有」につながるものではない。問題はメディアである。メディアが北が核実験を行ったことを受け、あたかも「北は核兵器保有国になった」かのごとく既成事実を作り上げてしまった。その方がニュース性が高いからなのだろうが、こうした流言は国民にいらぬ恐怖心を与え、北を利するだけである。
メディアは、独り歩きした根拠に乏しい推論を前提に北のハッタリをそのまま垂れ流すのではなく、常に北の核兵器保有が事実かどうなのかという根本的な検証を踏まえた上で報じる必要がある。「北は核兵器など持っていない」というのがこれまでの検証の事実なのだから、それを前提に報道すべきである。そもそも北の欺瞞に満ちた過去を振り返れば、そのことは容易にわかるはずなのだが‥‥。
shiraty5027
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