朝鮮有事:邦人救出は政府の最優先課題
事の発端は、菅総理が拉致被害者家族との懇談会(12月10日)の席上、北朝鮮有事の際の拉致被害者救出について言及したことに始まる。その中で「自衛隊が(朝鮮へ)出ていけるかルールはまだ決まっていない」とし、「あらゆることを想定してきちっと救出できるようにしていきたい」と述べたことである。
このときの菅総理は深い考えもなく、拉致被害家族に対し耳障りのいいことをつい無責任に口走ってしまったのだろうが、いつものように総理に深い思慮がなかった分、本能的に邦人救出という核心に触れてしまったのだろう。ついうっかりとはいえ、総理がはっきりこの問題を提起し、前向きな発言をした以上、これをうやむやにさせてはならない。
ところがさっそく、社民党のころ芋・福島瑞穂が「これはひどい。自衛隊を派遣すれば、戦争に突入するかもしれない」(12日)と意味不明で頓珍漢な言いがかりをつけていた。邦人救出に自衛隊を派遣することがなぜ戦争につながるのか? 論理的整合性が全くない。また同日、韓国大統領府関係者がメディアを通じ、歪曲した歴史認識問題や竹島問題を持ち出し「現実性のある話ではない」と菅総理の発言を一蹴、不適切だとした。
13日になって今度は仙谷イエスが、総理の発言を「一切承知していない」と否定し、「頭の体操としてはやっておかなければならない」と茶化した。総理を補佐するのが官房長官の役目だと思うが、よほど癇に障ったのか、弁護の「べ」の字もなかった。
そもそも朝鮮に有事が起こった場合、邦人の救出はもちろん、北に拉致されている同胞をまず救出することが政府の急務だろう。韓国にはおよそ2万5千人の在留邦人がいる。ある韓国在住の邦人商社マンの話によると、「朝鮮有事の際には自力で脱出せよ」という社命が出ているという。こんな馬鹿な話があるか。何のための政府なのか、何のための自衛隊なのか。政府の本末転倒もいい加減にしてもらいたい。
政府は何をさておいても、この邦人救出の問題を最優先に考えるべきである。朝鮮有事というからには、民間には任せておけない。危険地帯だからこそ自衛隊の派遣が必要になってくるのである。もしそれを韓国側が拒むのなら、韓国からの邦人の引き揚げ、邦人の韓国への渡航禁止や交流・交易の禁止、ひいては国交断絶をもって対処すべきではないのか。それほど重要な問題なのである。支持率低下中の菅総理が、起死回生、これまでの失政を挽回するには、朝鮮有事の際の「邦人救出」を具体的に国民の前に描いて見せることである。
shiraty5027
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