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[臨床像]紫外線によりケラチノサイトが異常角化をきたし、表皮内で増殖したもの。表皮内有棘細胞癌(squamous cell carcinoma in situ)の早期段階。50歳以降に発生し65歳以上の老年者で多くみられる。顔面や手背など露光部に境界不明瞭で鱗屑痂皮を伴う淡紅色から紅色の局面を形成する。下口唇に生じたものを慢性日光口唇炎(chronic actinic chelitis)と呼ぶ。ときに角状に突出する皮角(cutaneous horn:一般に高さが基底部の半分以上あるものをいう。臨床症状名)としてみられることがある。10年以内に悪性化する確立が10%程度との報告がある。
[病理]多彩な組織像を示し下記分類以外にも、いくつかの分類が提唱されている。 肥大型 hypertrophic 不規則な表皮の肥厚、角化増生、不全角化を伴う角質肥厚 萎縮型 atorophic 角層の肥厚は軽度で、表皮基底層部の萎縮を認める。 Bowen様型bowenoid Bowen病と同様の細胞異形 [治療]5-FU(fluorouracil)塗布:1日2回を顔3-4週間、体6-8週間程度塗布。Photodynamic therapy (PDT):光感受性物質の一つ5-aminolevulinic acid(ALA)の外用剤を塗布すると腫瘍細胞に取り込まれ、それに適当な紫外線を照射することにより紫外線を破壊。病変が限局していれば切除もしくは液体窒素療法が行われる。 |
腫瘍
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[臨床像]有基性ないし広基性の円形で暗赤色で易出血性の弾性硬の腫瘍。足底の好発する例が多い(足底44%、体幹10%との報告がある)。通常無症候性であるが痛みを伴うこともある。病理組織学的に以下の4種類に分類され現在はporoid neoplasmあるいはporomaと呼ぶ事が多い。
[治療]非常にまれではあるが悪性化(eccrine porocarcinoma)する事があるため全切除することが望ましい。 |
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[臨床像]1895年にJadassohnが始めて報告した疾患。0.3%の人に認める。10-15%の割合で悪性化する事があるといわれている。脂腺母斑は次の3つのステージで変化する。
第1期 出生児、幼少期:脱毛性の淡黄色から黄白色の局面
頭頂部に認めることが多く、非常にまれではあるが顔や体幹に認めることもある。思春期以降に悪性化することが多く5歳以下で悪性化することはほとんどない。またtrichoblastomaの発生頻度が多い。病変が大きいときや多発しているときには、神経や骨格系の異常を伴う事がある→linear epidermal nevus syndrome第2期 思春期:加齢とともに扁平隆起性の疣贅状局面。 第3期 加齢とともに種々の続発性皮膚腫瘍を生じることがある。(trichoblastoma、syringocystadenoma papilliferum、basal cell carcinomaなど) |
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[臨床像]Rosai-Dorfman diseaseはSHML:sinus histiocytosis with masive lymphadenopathyとも呼ばれ1969年Rosai、Dorfmanによって記載された良性反応性の組織球増殖性疾患。両側頚部リンパ節の無痛性腫大と発熱、白血球増多、高γ-グロブリン血症、赤沈亢進を認める。主病変はリンパ節にあるが節外性病変も見られる。皮膚の典型的所見は自覚症状を伴わない黄色調の丘疹、結節であるが紅色結節のこともある。皮膚に限局下cRDD:Cutaneous Rosai-Dorfman diseaseはまれ。cRDDは全身症状はみられない。予後は良好。
[病理]emperipolesis(組織球経細胞がリンパ球を主体とする細胞を多数貪食し、貪食された細胞には変性や破壊はほとんど認めない。)がみられる。 |
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[臨床像]皮膚色から淡褐色の半球状から疣状の結節。頸部、腋窩、前胸部、鼡径部などにできやすい。老化の皮膚表現の一つと考えられている。糸状の小腫瘍が多発するものをアクロコルドン(achrocordon)、巨大となり皮膚面から垂れ下がるものを懸垂性軟線維腫 (fibroma pendulum)と呼ばれている。外陰部に発生したものは大きくなることが多くその原因として、恥部であるため受診が遅れること、他の部位に比べ血管、リンパ管が豊富であること、懸垂性のため、頸部で圧迫されてうっ滞しやすいことがあげられている。
[治療]良性腫瘍であるため経過観察でよいが、美容面から、こすれて痛んだり、出血することがあるときなどは切除、冷凍凝固をおこなう。 |




