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羽生四冠(名人、王将、王座、棋聖)が、深浦王位に挑戦する第49期王位戦7番勝負 第3局が 兵庫県神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で昨日から行われていたが、本日1日122手で先手の 深浦王位が勝ち、2勝1敗とした。 今日の昼の時点で下図の状態だった。 先手羽生四冠は、飛車を取られ、図は、その飛車に成りかえられたところだ。 どうも、64手目の3六歩を見落としていたと思われる。 おそらく後手深浦王位も、ここでは受けきり勝ちを意識したことだろう。 そうでなければ飛車を成りかえったりしない。 先手はグズグズしていると、後手3六歩から、桂馬を取られ、と金を作られ大差になる。 従って、ここで暴れだすしかないのだが、先手6五歩くらいしかない。 しかし、6五の地点は、後手も厚く構えているところで、そんなに怖くない。 むしろ反動がキツイ。 後手の4四の地点も角だけでなく飛車も効いている。 先手の角がさばけるようには思えない。 私のような素人からみると、これは先手完封負けにしか見えない。 第2局もそうだったが、もうあと数手で羽生四冠が投了するんじゃあないかと諦めた。 ところがどうだ、夕方、外出から帰ってみたら、下図のようになっていた。 攻め合いで、何だか怪しくなっている。 いや、むしろ先手有望なんじゃあないか、と。 私は、ここで先手「2五歩」が一発効くだろうと読んでいた。 ところが、羽生四冠はあっさり 先手4四歩。 そして、後手6六銀、同銀、4四竜 と進んだ。 こうなったら、後手怖いところが無い。 それとも、この局面の5手前で、後手8四歩に対して、2四銀成りと 竜を取っていれば、先手有望じゃあなかったかと思う。 そうすれば、後手の飛車は働きそうにないし、その上、玉と接近していてる。 本譜は、その働いていない飛車を取ることになり、後手の竜が八筋に入るのが決め手に なってしまった。 来週、両者の感想が『週刊将棋』に掲載されるだろうから、 私の読みが羽生四冠を上回っていたかどうか(笑)、解る。 楽しみだ。 それにしても、羽生四冠は、第2局、第3局と新しい戦法を試みている。 次の第4局を負けるとカド番に追い込まれる。 おそらく、次は得意戦法を用い、確実に勝ちにくるだろう。 次の第4局は、羽生四冠の「本気」を見るには絶好の機会である。
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実は昨日BSでアンコール放送<宿命の対決羽生VS森内>を大変興味深く見ました。何かこの所のうだるような暑さも忘れてしまう程の良い緊張感がありました。BSの名人戦は何となく見ていたのですが、やはりこういう番組でないと二人の実像というのは中々分からないものだと思いました。先ず二人のインタビューに答える森内の誠実な答え方に好感を持ちました。それに反し羽生は最初の内眼を閉じて答えていて彼のナイーブな性格を実感しました。そしてBSの名人戦で見ていた時解説者が羽生の手が震えていたという映像がハッキリ見えなかったのと、一時は7冠も取った男の手が震えるなどと言う事があるのだろうか?という信じられない出来事を、間近に本当に手がブルブル震えている映像をハッキリ見る事が出来、一体羽生という男はどういう人間なのだろうと思いました。とにかく二人が小学生の頃から宿命のライバルとして戦わせてきた歴史はそれだけで今の将棋界を語っているのではないかと思い、少し興味をそそられたのですが、銀桂一行さんはどうお思いでしょうか?
2008/8/3(日) 午後 9:48 [ 風天 ]
森内前名人が誠実に答えている姿に、私も涙が禁じえない程、感動しました。投了直後なんて、負けた方は口もききたくない。にも拘わらず、新聞記者達は平気で土足で人の心の中へ踏み込んでいく。
そんな心境でありながら、森内前名人が正直に答えていたのに驚かされました。
昔は「将棋指し」がピッタリでしたが、羽生世代から「棋士」と呼ぶのに相応しく、明瞭に変わりました。羽生世代は、真面目に将棋に取り組んだ。でも、これが意外と難しいんですよね。
プロ四段になると、それまでの禁欲的生活から解き放たれ、恋愛に没頭し、ギャンブルにのめり込む若い棋士が多いんですよ。
そういう背景で、羽生、森内、佐藤の三人は、互いに切磋琢磨しトップになった。だから、ライバルでもあるけど、親友でもある、と思いますね。
羽生さんの指の震えは、七冠制覇した頃まではなかった。
渡辺五段(当時)とフルセットで戦った五年前の王座戦からです。
昔も今も、勝ちが見えたときの心理状態は一緒だと思うんですが、昔は、駒を押さえつけるようにグリグリとしていたのが、震えに変わったんですよね。
2008/8/4(月) 午後 0:57 [ 銀桂一行 ]