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7.やっと、真面目な人間が、普通に呼吸が出来るようになった。 練習、トレーニング、勉強を怠らず、睡眠、食事をきちんととり、規則正しい生活を送る。 「真面目に取り組む」という極々当り前のことを、実践しているのは、プロ野球選手でも、 超一流選手だけだと、前回書いた。 小学校から中学校、高校と、毎日毎日、朝から晩まで、厳しい練習を やり続け、やっとの思いで、甲子園に出場し、活躍し、プロ入りの切符を手にする。 その青春時代は、監督に管理され、規則正しく、禁欲的な生活を送るのである。 ところが、プロ生活に入った途端、自己管理に変わる。 そして、突然、大金が手に入り、マスコミに取上げられ、一躍ヒーローとなる。 勿論、周囲から、ちやほやされる。 18歳の少年は、舞い上がり、自惚れる。 先輩連中や周囲の大人に誘われる。 女性もしぜんと近づいてくる。 酒と女と博打。 禁欲的生活から解き放たれ、遊びに夢中になるのだ。 昔、剛速球投手として鳴らした、元阪神タイガースのピッチャー江夏豊は、 高校卒業してプロ入りした年に、朝まで徹夜マージャンをして、一睡もせずに 先発としてマウンドに上がり、完投して勝利投手となった、などという武勇伝が 私の近所でも残っている。 西武の黄金時代を築いた広岡監督は、ペナントレース中、宿舎の門限を定めたり、 選手の食生活なども、森コーチに管理させた。 これを 『 管理野球 』 と揶揄するマスコミや野球関係者が居た。 一人前のプロ野球選手を管理するとはどういうことか、と。 球場で答えを出せば文句ないだろう、私生活にまで口を出すな、と。 しかし、一人前であるハズの選手の大半が、自己管理が出来ないのだ。 体調を崩してまともなプレーが出来なかったり、睡眠不足で集中力を欠いたり。 自己管理の出来なかった選手は、たとえ一時期活躍しても、永くは続かない。 稀に、選手時代に一流の成績を残したとしても、監督やコーチにはなれない。 超一流選手の条件とは何か? 技術と体力、野球センスが抜群なことは当然だが、 さらに、もう一つ。 野球をこよなく愛し、大切にし、興味を失わず、真面目に取り組む。 結局、そうした者しか、超一流の選手にはなれないのだと思う。 羽生名人を初め、森内、佐藤、丸山、郷田、森下などを見ていると、 正しく超一流だと思う。 そして、最近の関西の若手も、皆、超一流になるだろう。 むかし、棋士は「将棋指し」と呼ばれ、師匠の家に住み込み、修行するのが、通例だった。 芸人と同じように、高校なんて行かず、「呑む、打つ、買う」が芸の肥やしになる、という考えが蔓延っていた。 今に至って、将棋界も、やっと、真面目に取り組む人間が、普通に呼吸が出来る集団になった。 *----------*----------* 【参照】 |
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