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1.「若い選手のために」 イチローがマリナーズからヤンキースへ電撃移籍した。 日本中これで持ちきりの大ニュースだ。 高々野球と言うなかれ。 イチローの会見は、歴史に残る名言を披露してくれた。 また、マリナーズ球場でのファンに対する感謝の表現は、素晴しいの一言に尽きるものだった。 日本人として、日本の代表として、実に誇り高い、言動だった、と感謝したい。 イチローは、自ら移籍を申し出たようだ。 記者会見でその理由を二つ述べた。 一つは、 「 二十代前半の選手の多いこのチームの未来に、来年以降自分が居るべきではないのではないか 」 二番目の理由は、 「 僕自身も環境を変えて刺激を求めたい 」 と説明した。 今回は、理由の第一番目を私なりに読み解きたい。 「 若い選手のために 」 これを世の中の先輩は、よ〜く耳にとどめるべきだ。 特に政治家。 もう70歳を超えて、今なお睨みを効かしている老害議員。 権力の座から降りるのが寂しいのだろうが、半面、自分の見識が正しい、と思い込んでいる。 若い議員じゃあ、知識不足、人脈不足、手下不足、コネ不足、根回し不足・・・・ 他の世界と違って、議員年数が力だ。 と、考えている。また、そうであって欲しいと願っている。 残念ながら、大きな間違い。 害となることの方が大きい。 さっさと引退して、若い人に席を譲るべきだ。 野球界で、昔、数々の記録を打ち立てた名選手が、監督になったが、決して名監督ではない。 野茂英雄やイチローは、最初から認められていなかった。 指導者は、人に教えると言うのは、難しいものだ、と言うことを十分認識しておく必要がある。 ましてや、自分が実績を残してきているだけに、自分の理論に自信がある。 そして、それを教えたくなる。 土井正三 オリックス元監督がそうだ。 イチローを全く認めず、一軍で使わなかった。 鈴木啓示 近鉄元監督もそうだ。 野茂を認めなかった。 野村克也元楽天監督は、ヤクルト、阪神タイガーズの監督もやり、選手時代も実績を残し、 自論に絶大なる自信をもっていたが、残念ながら、本物ではなかったことを知る。 むしろ、老害だったことを悟らされる。 将棋界でもそうだ。 若い人の考え方を全面否定しているようでは、頭が固くなっているのだ。 勝てなくなっているのが証拠だ。 昔の常識が全て間違っている訳ではないが、疑ってかかることから始めなければならない。 昔なら「 ここはこう指す一手! 」なんて判断していた局面が、そうでもない。 違う手でも十分戦える。 固陋な先輩棋士は、悔しいものだから、認めたくない。 孫のような年齢の後輩に教わりたくない。 偉そうに、もったいぶって、自分が、教えたいのだ。 世の中がそうである。 会社でも、先輩が新人に教えたいのだ。 30歳の課長が、20歳の新入社員に教えて貰うなんて嫌なのだ。 50歳の部長は、新卒社員に話しかけただけで感激して貰いたいのだ。 後輩に席を譲る。 これは、出来そうで、出来ないのだ。 そんなこと、自分から申し出るなんて、なかなか出来ることではない。 他人から言い渡されて、仕方なしに受け入れるのが、通例なのだ。 その難題を、誰から教えられることなく、イチローは自ら紐解いて見せた。 天才と称されても、それはお世辞ではなくなった。 清原みたいな只の野球バカではない。 野村のような捻くれた性格でもない。 日本人として、実に誇り高い、立派な言動だった。 日本国民として、深く感謝したい。 *---------------------------------------------------------------------------------------* 【ニュース冒頭】 2012年07月24日 イチローNYヤンキースへ電撃移籍 シアトル・マリナーズからニューヨーク・ヤンキースに移籍が決まり日本時間の24日午前、 会見を開いたイチロー選手。会見での主なやりとりは以下の通り。 「この余りにも長い時間を振り返り、今の思いを簡潔に述べることは大変難しいです。
今の思いを…。……。11年半ファンの方と思いを共有できたことを振り返り、 マリナーズのユニホームを脱ぐということを想像し、大きな寂しさがこみ上げてきまして、 この結論を出すのが、難しいものでした。オールスターブレークの間に、自分なりに考え出した結論は、 20代前半の選手が多いこのチームの来年以降の将来に、僕がいるべきではないのではないか。 そして僕自身も環境を変え、刺激を求めたいという強い思いが出てきました。 そうであるならば、できるだけ早くチームを去ることが、チームにとっても僕にとっても、 良いことだという結論に達しました。 今回の決断を受けて入れてくれる、そして11年半、マリナーズでプレーすることを許してくれた CEOらに感謝の意をお伝えしたいです。 そしてこれまで支えてくれたマリナーズ関係者すべてに感謝申し上げます。 僕はこの11年半の経験を誇りに胸に秘め、前進していきたいと思います」 |
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